作品一覧

  • ガーンズバック変換
    3.8
    1巻2,310円 (税込)
    ネットへの視覚的なアクセスを遮断する規制が敷かれた香川県からやってきた女子高生の大阪観光サイバーパンクの表題作、百合SFアンソロジーや『異常論文』へ書き下ろしとして発表された短篇群など、『元年春之祭』著者による知性と感情を揺さぶる小説全8篇
  • 時間の王
    3.6
    1巻2,200円 (税込)
    俺は時間の王だ――自分の人生のあらゆる時間を自由に通り抜けられる。些細な事故に遭ったせいで思い出した瞬間に戻ることができる能力を手に入れた主人公は、子供のころに会った少女の命を救おうとするのだが……。中国SFの新星による7篇を収録した傑作集
  • 悪童たち 上
    4.0
    1~2巻990円 (税込)
    ひと気のない静かな山中。男は邪魔な義理の両親を殺した。それは完全犯罪になるはずだった。だが、その決定的瞬間を三人の子供が目撃していた! 彼らは男を恐喝しようとするが……。二転三転していくストーリーと、息もつかせぬサスペンス。華文ミステリの新境地にして、チャイニーズ・ノワールの傑作が登場!
  • 島田荘司選 日華ミステリーアンソロジー
    3.0
    1巻2,607円 (税込)
    島田荘司、陳浩基、知念実希人、陸秋槎、林千早、石黒順子、小野家由佳の7名の作家によるアンソロジー。翻訳は『ディオゲネス変奏曲』や『元年春之祭』などを手掛けた稲村文吾氏。
  • 文学少女対数学少女
    3.7
    1巻1,056円 (税込)
    高校2年生の“文学少女”陸秋槎は自作の推理小説をきっかけに、孤高の天才“数学少女”韓采蘆と出逢う。彼女は作者の陸さえ予想だにしない真相を導き出して……“犯人当て”をめぐる論理の探求「連続体仮説」、数学史上最大の難問を小説化してしまう「フェルマー最後の事件」のほか、ふたりが出逢う様々な謎とともに新たな作中作が提示されていく全4篇の連作集。華文青春本格ミステリの新たなる傑作! 解説:麻耶雄嵩
  • 死亡通知書 暗黒者
    4.2
    1巻1,980円 (税込)
    死すべき罪人の名をネットで募り、予告殺人を繰り返す劇場型シリアルキラー〈エウメニデス〉。挑戦状を受け取った刑事・羅飛は事件を食い止めようと奔走するが……果たして命を懸けたゲームの行方は? 本国でシリーズ累計120万部突破の華文ミステリ最高峰
  • 雪が白いとき、かつそのときに限り
    3.8
    1巻1,650円 (税込)
    冬の朝の学生寮で、少女が死体で発見された。白い雪に覆われた地面には足跡がなく、警察は自殺として処理する。5年後、生徒会長の馮露葵は、寮委員の顧千千の相談を受ける。いじめ騒動をきっかけに過去の事件の噂が校内に広がっていたのだ。真相を探るべく、彼女は図書館司書の姚漱寒と調査を始める。明らかになる、少女に関わった者たちの苦い過去。そんな折、新たな殺人事件が寮で発生する。しかもその現場は5年前と酷似した”雪密室”だった……冷徹なロジックと青春の痛みが織りなす本格華文ミステリーの新境地!
  • 黄

    4.1
    1巻1,629円 (税込)
    島田荘司推理小説賞史上最高傑作と大評判! 聡明な盲目の少年がインターポール捜査員とともに、凄惨な〈幼児目潰し事件〉の真相に迫る! 中国の孤児院で育ち、裕福なドイツ人夫婦の養子となった盲目の少年、阿大(ドイツ名ベンヤミン)。 彼は、黄土高原で発生した六歳児が木の枝で両目をくり抜かれる“男児眼球摘出事件”に強い関心を持つ。凄惨な事件のなぜ起こったのか? 犯人は? お目付け役のインターポール捜査員・温幼蝶と母国へ旅立ったベンヤミンがたどり着いた真相とは――。 「この作ほどこちらに多くを考えさせ、また創作執筆時にも劣らない、さまざまなストーリーをこちらの脳裏に想起させた候補作は過去になかった」(島田荘司)と激賞された新たな探偵ミステリーがここに誕生! <島田荘司推理小説賞> 2009年に創立された中国語で書かれた未発表の本格ミステリー長篇を募る文学賞。応募作は台湾、香港、中国、マレーシア、イタリアなど世界各国から寄せられる。
  • ディオゲネス変奏曲
    3.9
    1巻1,870円 (税込)
    雨の大学教室で、学生たちにまぎれこんだ謎の人物「X」を捜す推理合戦のスリリングな顛末を描いた「見えないX」、台湾推理作家協会賞最終候補となった手に汗握るサスペンス「藍を見つめる藍」など17の傑作ミステリ短篇を収録。陳浩基デビュー10周年記念作品
  • 元年春之祭
    3.7
    1巻1,650円 (税込)
    二千年以上前の前漢時代の中国。山中の名家を訪ねてきた少女は、かつてこの地で奇妙な殺人事件が起きたことを聞き、その推理を試みる。そこに新たな事件が! 不可能状況の殺人、二度にわたる「読者への挑戦」。気鋭の中国人作家による本格推理小説の新たな傑作
  • 逆向誘拐
    3.0
    1巻1,018円 (税込)
    誘拐ミステリーに新風を吹き込む、香港生まれ、カナダ在住の女性ミステリ作家登場。第3回島田荘司推理小説賞受賞作! 投資銀行A&Bに、クライアントである家電製品ソフトウェア開発企業・クインテスの極秘財務資料を誘拐したとのメールが届く。その財務データは、CHOK(Continuous Harmonization of Kinetics)という企画に関連したものであるらしい。 情報システム部のエンジニア植嶝仁の調査によって、そのメールはA&B社内のルータを介して送信されたものであることが判明する。犯人はA&Bの関係部署の人間なのか? 身代金受け渡しは二日後に迫っている。 再び犯人からメールが届き、そこには奇想天外な身代金の受け渡し方法が記されていた。ネットオークションに200の食品を出したので、それに入札しろという。しかしこんな少額の決済で犯人は満足できるのだろうか? 身代金が目的ではないとしたら、犯人の目的は何なのか? 機密データの流出でクインテスの評価を失墜させ、株価を操作しようという魂胆なのか? 植嶝仁は華僑系財閥の御曹司であり、父の会社はCHOKに関する投資信託にも関与しているらしい。事件が明るみにでれば、父の会社の損失も計り知れない。出品者の足取りを追う警察――しかしその捜査もむなしく、犯人は捕まらないままオークションの取引は成立。混迷の中、植嶝仁は真犯人の狙いを突き止めることができるのか? 巨大ビジネスの世界を舞台にネット社会の盲点を突く身代金受け渡しのトリックと、ラストで鮮やかに反転する誘拐の構図。抜群のミステリーセンスが光るアジアミステリーのニューウェーブです。
  • ぼくは漫画大王
    3.0
    1巻1,018円 (税込)
    第三回島田荘司推理小説賞受賞! 注目の台湾ミステリー 物語は第十二章から始まる。家出していた妻が自宅に戻ると、夫が殺され息子の健ちゃんは密室に閉じ込められていた……。 話は第一章に戻り、奇数章はライバル“太っ許(ふとっきょ)”と漫画大王の座を争う小学生・健ちゃん、偶数章は少年時代に起きた事件のトラウマで鬱々とした人生を送っている妻子持ちの方志宏(ほうしこう)という男を主人公に、二つの視点から語られてゆく。殺人事件の真犯人は誰? 懐かしき日本の漫画と、1970年代から80年代にかけての台湾の空気を盛り込んだ、企みに満ちた本格ミステリー。
  • 悪童たち 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    前読んだ「検察官の遺言」も良かったけど、その前に出たこの本もめちゃめちゃ面白くて一気読み。タイトルがちょっと悪いけど、見事な華文ピカレスク小説。
    シリーズものではあるが、主要人物がかぶるだけで、どちらから読んでも問題なし、つか第1作自体邦訳無いし。本作は登場人物も少ないので読みやすいし、展開が早く、ベタな想像の裏を行く意外性もあり、まさにページターナー。細かいツッコミどころはあるけれど、とにかく面白く読めるので全く気にならない。ミステリ要素はほとんどなく、エンタメ本として読むのがおすすめ(この悪童ぶりに、読後感は保証できませんが)。

    0
    2024年07月24日
  • 悪童たち 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    主人公は少年達だ
    悪童、大人にそう呼ばれてしまう子供達
    一人は優等生、二人は悪童
    些細なきっかけで子供達の世界に舞い降りるトエラブルの種
    明日を生き抜くためにとった行動が絡み合い、そして落ちていく
    リアルな中国社会描写の中で気弱ないじめられっ子だった優等生が徐々に変化してく様子が圧巻で拍手喝采を送りたい

    与えれれた1センチの想像の余地
    社会の正しさを考えさせられるエンディング
    見事過ぎます

    子供達が犯罪者だった作品といえば東野圭吾の白夜を思い出すけど、あれは救いのないエンディングが激重の作品だっだな

    0
    2024年06月27日
  • 悪童たち 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    主人公が勝ち残って、お金も手に入れ、これからの人生は安泰になるだろうけど
    本当に欲しかったものは何一つ手に入らず、全て自分の手で壊してしまい、ラスト1人で歩いてる所が虚しくて悲しい(´;ω;`)


    この本は厳良のシリーズ2作目らしい
    けど厳良はたまに様子を見に来るぐらいで、重要なことはしないから気にしなくて良かった。

    0
    2024年03月31日
  • 悪童たち 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    まず翻訳が素晴らしい、最後まで名前に読みを振ってくれてるから読みにくさが全くない。
    そして中国が舞台だけど、設定に中国文化がそんなに出てこないから、途中で調べたり、どういうことか分かりにくいってこともないからストレスがない。

    序盤立て続けに小さい悪事が連続で起きて、それがこの小説内では悪事を上手くする方が勝つという身も蓋もない宣言になってる。
    騙されたり、人の悪意に気づかない方が悪くて
    それで殺されても仕方ないみたいな世界観。
    めちゃくちゃ面白い。
    途中のプープーが読んでた本が、この後の展開を予期させるのもいい。
    主人公がサイコパスになっていくのかな!
    楽しい!

    0
    2024年03月29日
  • 文学少女対数学少女

    Posted by ブクログ

    作家を目指している少女と天才数学少女が推理小説を通じて関係を深めていくお話です。作中作が何個か登場し、文学少女はミステリ的な観点から、数学少女は数学らしく型に当てはめて推理をしていく様子はこれまで推理小説を読んでいく上で気にしたことがなかった視点を与えてくれました。犯人当てゲームという非日常と主人公たちの世界という日常の切り替えといった点も驚くほど上手くてお気に入りの一冊になりました。
    この作家さんの作品は初めて読んだのですが、3作目だそうで、本作の主人公が以前にも登場しているのでそちらも読もうと思っています。ただ、ここから読んでも特に問題は無かったです。

    0
    2024年02月15日

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