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Posted by ブクログ
「忠義・忠愛とは」
ー中国の楚王は基礎を武力ではなく巫術を称え祭儀を重んじた。その命を授かる観一家に殺害異変が起きる。さらにもう一方の家族へ殺害が広がる。そこには巫女に関わる親族間での厳しい規則と躾が人を変え殺害を巻き起こすミステリー、と思いきや、犯人はさらに別人。謎を解こうとする豪族の娘葵は頭脳明晰で豊富な知識を持つ、だが人の心を読む、情に薄く人への愛情が欠ける性格がキーとなる。葵の目的は「邪教の普及」、それと「巫女の禁忌」にまつわる侍女の行動。
中国の古典、社形祭祈儀式、名称など難しい単語が多く出るが、歴史を語る論語、礼記、詩経、漢書など、兵を持って楚国を破った伍子胥、楚国の復興に心を砕いた屈原、共に2人は君主への忠愛から自殺している。屈原が実は女性だったと言う記述には驚愕だ。
Posted by ブクログ
古代中国が舞台のミステリ。
名家で殺人事件が起こり、滞在していた利発な娘が推理することに。
前漢時代の中国。
かっては楚という国の狩り場があった地方。
国の祭祀を担った名門の観一族は、今はあまり表には出ない。それでも春の祭儀の準備は怠りなかった。
ところが当主の妹が殺され、犯人が全くわからない、ありえない状況だったのです。
於陵葵(おりょうき)は、豪族の娘で、都から伝統ある祭祀の見学に来ていました。
才気あふれる勝気な娘で、観一族の少女とも何かと火花を散らすが、大人たちとも対等に渡り合って論じる。
じつは四年前にも、前当主一家が惨殺される事件があった…
読者への挑戦状も挟んだ構成の本格ミステリです。
作者は古典の専門家で、繰り出される漢籍や宗教論など、ついていけなくなりそうだが、本筋に影響がある部分には何とか食らいついて読みました。
中国歴史ドラマをいくつか見ているので、楚という国や屈原という人物は知っているし、漢の時代の衣装なども大体は思い浮かびます。
日本なら弥生時代という紀元前に、このような文化がすでにあるという。
一方で、ある意味ドラマで見る昔の中国の滅茶苦茶ささみたいなものも感じるけど~見ている人にしかわからないかなぁ?(笑)
わかりやすくいうなら… 暗い部分もあるが濃くて、喜怒哀楽が激しくドラマチック?
古代中国となると、中国人にはある程度まで常識でも、日本人で理解の範囲が広い人は限られるかも。
ただ、モチーフはともかく、雰囲気や筋立ては、意外と日本人になじみのある世界。
新本格派を読み込んできた作家さんなのだろうと思わせるし、ラノベやアニメの影響もありそう。
この作品で受賞後は日本に住んでいるというのには驚きましたが、そういうことだったのかと。
気鋭の中国作家の変わった味わいを楽しませてもらいました。
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