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Posted by ブクログ
現実と夢の境界が曖昧に溶けていく独特の読書体験を与える作品だった。
主人公ピーターが現実世界と夢諸島を行き来する構造は非常に魅力的で、どちらが“本当”なのか分からなくなる感覚は、どこか村上春樹作品にも通じるものを感じた。
一方で、ピーターの人物像には強い苛立ちも覚えた。特に終盤、女性に原稿を読んでほしいと執拗に頼む場面は痛々しく、自分の存在を他人に承認してもらおうとする必死さが露骨に表れていて印象的だった。彼の行動は共感しづらいが、その不器用さや逃避の姿勢にはどこか現実的な怖さもある。理解しきれない部分を残しつつも、読後にじわじわと思考を刺激し続ける、不思議な余韻を持った一冊だった。
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