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世界の合言葉は森
森がどんどん消滅していく──植民惑星ニュー・タヒチでは、地球に木材を輸出するため、大規模な伐採作業が進められていた。利益優先の乱開発で、惑星の生態系は崩壊寸前。森を追われた原住種族アスシー人は、ついに地球人に牙をむいた! だが、圧倒的な軍事力を誇る地球人に、アスシー人の大集団も歯がたたない……二つの知的種族とその文明の衝突が生む悲劇を、神話的なモチーフをたくみに用いて描きあげるヒューゴー賞受賞の表題作ほか、辺境の植民惑星に生まれた一人の多感な少女の成長を静謐なタッチで綴る佳品「アオサギの眼」を併録。 -
戦士志願
惑星バラヤーの貴族の嫡子として生まれながら、身体的ハンデを背負って育ったマイルズ。17歳になり帝国軍士官学校の入試に臨んだ彼だったが、生来のハンデと自分の不注意のために試験に失敗、一切の希望が奪われたかに思われた。だが彼のむこうみずな性格が思わぬ道を切り拓く。ふとしたことから、身分を隠して大宇宙へ乗り出すことになったのだ。頼れるものは自らの知略だけ。しかし、さすがにマイルズも予期してはいなかった……この自分が、戦乱のタウ・ヴェルデ星系の真っ只中で実戦を指揮することになろうとは……! ユーモアと冒険の大人気スペースオペラ、ヴォルコシガン・シリーズ第1弾。 -
旋舞の千年都市
ナノテク革命と低炭素経済がもたらす活況に沸く巨大都市。突如起こった、犠牲者ゼロの奇妙な自爆テロの真相とは? ボットを操り、テロ現場にいた謎のドローンを追う探偵志望の少年、AIが飛び交う国際金融市場に一大詐欺をしかけるトレーダー、革命的ナノテク技術の研究者と出会った新米マーケッター、伝説の「蜜人」を探す美術商……東洋と西洋、過去と未来、科学と神秘が混じりあう千年都市を舞台に描かれる、緻密にして壮大な未来世界のリアルなヴィジョン。キャンベル記念賞と英国SF協会賞をダブル受賞した、至近未来SFの傑作登場! -
旋舞の千年都市(上下合本版)
ナノテク革命と低炭素経済がもたらす活況に沸く巨大都市。突如起こった、犠牲者ゼロの奇妙な自爆テロの真相とは? ボットを操り、テロ現場にいた謎のドローンを追う探偵志望の少年、AIが飛び交う国際金融市場に一大詐欺をしかけるトレーダー、革命的ナノテク技術の研究者と出会った新米マーケッター、伝説の「蜜人」を探す美術商……東洋と西洋、過去と未来、科学と神秘が混じりあう千年都市を舞台に描かれる、緻密にして壮大な未来世界のリアルなヴィジョン。キャンベル記念賞と英国SF協会賞をダブル受賞した、至近未来SFの傑作登場!/解説=酉島伝法 -
絶滅の牙
近未来。野生の象は絶滅し、シベリアには遺伝子工学で復活したマンモスの保護区が創設されていた。かつて象を保護する生物学者だったダミラは死後一世紀を経て、その意識を一頭のマンモスに転送し、群れを率いる存在となる。一方、保護区には、マンモスを狙う密猟者の息子で広い世界を夢見る少年スヴャトスラフや、大金を積んで合法的にマンモス狩りの権利を得た富豪の夫で、狩りに疑問を覚えるウラジーミルらが集まりつつあった――大自然と人間の相剋をSFならではの視点で描ききった俊英のヒューゴー賞受賞、ネビュラ賞・ローカス賞候補作。/解説=勝山海百合 -
捜査・浴槽で発見された手記
イギリス各地の墓地にある死体安置所で奇妙な事件が起こる。初めのうちは死体が姿勢を変えたというちょっとした出来事だったのだが、やがて事件は死体が忽然と消えうせるという思わぬ事態へと展開する。いずれの場合も、死体消失が起こるのは霧深い深夜から早朝にかけてのことで、犯人も動機もまったく分からない。捜査の任を負ったスコットランド・ヤードのグレゴリー警部補が真相の解明に乗り出すが、真犯人につながる手がかりは見つからないまま捜査は難航を極める……冬のイギリスを舞台に展開するメタ推理小説ともいうべき『捜査』、3000年前、初期軌道探査遠征隊が持ち帰ったハルツィウス因子が、地球全体でパピル分解疫を引き起こした。これによりすべての紙は分解され、地球文明は記録も知識も失って崩壊した。未来の考古学者は長年の調査の末、ロッキー山脈の地層の下の巨大地下建造物〈第三ペンタゴン〉の遺跡から、奇跡的に保存されていた1篇の手記を発見する。『新第三紀人の記録』と題されたこの手記には、多層の迷宮のような建造物の中をさまよい歩く書き手の驚くべき経験が記されていた――疑似SF的不条理小説ともいうべき『浴槽で発見された手記』、レムの多面性を示す2篇を収録。 -
大尉の盟約
イワン・ヴォルパトリル大尉。生粋のヴォルらしい黒髪にオリーブ色の肌をした、長身のハンサム。コマールで軍務についていたイワンのもとを、友人の機密保安庁職員バイアリーが訪れた。女の子を一人ひっかけてほしいというのだ。女の子ならイワンの得意分野。少々強引ながら彼女の家に押しかけたはいいが、そのあとの展開がいけなかった。いきなりスタナーで撃たれて拘束されるわ、誘拐容疑をかけられるわ……。そこで彼女が追われていることを知ったイワンは、窮地を逃れるための、偽装結婚を申し出る。マイルズの従兄弟イワンの運命やいかに! -
大佐
舞台は『ブラインドサイト』の7年後。現代随一のハードSF作家が、自由意志と神の本質に挑む。【新作長編『エコープラクシア』の序章となる短編】宇宙船〈テーセウス〉が太陽系外縁で異星の知性体と遭遇してから7年。地球では、集合精神を構築するカルト教団が不可解な動きを見せる。彼らの狙いを探る情報部のムーア大佐に、教団は予想外の情報を告げる――星雲賞ほか全世界7冠制覇の傑作長編ハードSF『ブラインドサイト』と続編『エコープラクシア』をつなぐ、予告編的短編。/カバーイラスト=加藤直之 *本書はピーター・ワッツ『エコープラクシア 反響動作』(創元SF文庫、2017年1月刊行)下巻の収録作を単体で電子書籍化・先行発売したものです。 -
太陽強奪
巨匠ハミルトンのスペース・オペラ、星間パトロール・シリーズの続編。太陽とすれ違うはずだった銀河系内の赤色巨星アルトが、奇怪にも突如針路を変え、太陽系めざし接近をはじめた。このまま進めば、衝突は一年以内だ! 「八星連合」最高評議会から派遣されたジャン・トール配下の遠征隊は、やがてアルトの周囲に1個の惑星を発見。だが、偵察中に、謎の光線に宇宙船を吸い寄せられ、無気味な都市の真只中に墜落した!……この「激突する太陽」ほか、星間パトロールの勇者たちが縦横に活躍する「太陽強奪」「星雲のなかで」「彗星を駆るもの」「宇宙の暗雲」のあわせて5編を収録。 -
太陽の帝国
第二次世界大戦の波が押し寄せつつある国際都市上海。共同租界に暮らす西洋人の日常は、本格的な日本軍の侵攻によって一変した。混乱する街中で両親と離ればなれになったイギリス人少年ジムは、西洋人が連れ去られた街で遺棄された屋敷やアパルトマンを転々として生き延びようとするが、やがて日本兵に捕らえられ、龍華収容所へと送られる──〈破滅三部作〉などで知られるニュー・ウェーヴSFの旗手が、その創作活動の源となった少年期の実体験に基づき書き上げた本書は、ブッカー賞の候補となって一躍文芸界でバラードの名を高らしめた。瞠目の傑作長編を新訳決定版にて贈る。/解説=柳下毅一郎 -
ターミネーション・ショック
――地球温暖化が深刻化した近未来を舞台にしたCli-Fi(気候変動フィクション)―― オランダの女王サスキア自ら操縦する小型機が、滑走路に乱入した野ブタと衝突して不時着。 その場に居合わせたのが、テキサスで巨大な野ブタを追っていたハンターのルーファス。サスキアをその場から助け出すと、彼女と行動を共にすることになる。 世界が気候変動による海面上昇や異常気象に苦しむ中、テキサスの億万長者であるT.R.シュミット博士は、「世界最大の銃=ビッグガン」と呼ばれる巨大な装置をメキシコ国境近くに建設し、二酸化硫黄を成層圏に噴射するソーラー・ジオエンジニアリング計画を進めていた。そして、オランダ、ヴェネツィア、太平洋の島々など、海面上昇の脅威に晒される低地国家や地域の有力者と資産家を招いた発射実験によって既成事実化してしまう。 T.R.のソーラー・ジオエンジニアリング計画の支持者と反対者の間で国際的な対立が激化していく中、登場人物たちはそれぞれの立場で地球規模の危機に立ち向かう。 『スノウ・クラッシュ』で“メタバース”を生んだニール・スティーヴンスンが描く、破天荒な英雄たちによる地球改造の「神話」 。 -
第六ポンプ
出生率の低下と痴呆化が進行した異形のニューヨークを下水ポンプ施設の職員の視点から描いたローカス賞受賞の表題作など、全10篇を収録した『ねじまき少女』著者の第一短篇集 化学物質の摂取過剰のために、出生率の低下と痴呆化が進行したニューヨーク。下水ポンプ施設の職員の視点から、あり得べき近未来社会を鮮やかに描いたローカス賞受賞の表題作、石油資源が枯渇して穀物と筋肉がエネルギー源となっている、『ねじまき少女』と同設定のアメリカを描きだすスタージョン賞受賞作「カロリーマン」ほか、全10篇を収録。数多の賞に輝いた『ねじまき少女』でSF界の寵児となった著者の第一短篇集。 -
蒲公英(ダンデライオン)王朝記
少年がはじめて皇帝を目にしたその日から、運命は動き出した――権謀術数が渦巻く国家と政治に翻弄される人々を優しくも壮大な視線で描き出す、『紙の動物園』の著者が放つ一大武侠絵巻、開幕篇 -
地球の平和
自動機械の自立性向上に特化された近未来の軍事的進歩は、効果的かつ高価になり、その状況を解決する方法として人類は軍備をそっくり月へ移すことを考案、地球非軍事化と月軍事化の計画が承認される。こうして軍拡競争をAI任せにした人類であったが、立入禁止ゾーンとなった月面で兵器の進化がその後どうなっているのか皆目わからない。月の無人軍が地球を攻撃するのでは? 恐怖と混乱に駆られパニックに陥った人類の声を受けて月に送られた偵察機は、月面に潜ってしまったかのように、一台も帰還することがなかったばかりか、何の連絡も映像も送ってこなかった。かくて泰平ヨンに白羽の矢が立ち、月に向けて極秘の偵察に赴くが、例によってとんでもないトラブルに巻き込まれる羽目に……《事の発端から話した方がいいだろう。その発端がどうだったか私は知らない、というのは別の話。なぜなら私は主に右大脳半球で記憶しなくてはならなかったのに、右半球への通路が遮断されていて、考えることができないからだ》レムの最後から二番目の小説にして、〈泰平ヨン〉シリーズ最終話の待望の邦訳。 -
縮みゆく人間
核実験によるスコールと、街中で噴霧された殺虫剤を浴びたスコット・ケアリーは、肉体が縮んでいくという恐るべき事態に直面する。あらゆる治療の甲斐なく1日に1/7インチずつ縮んでいくスコットはある日、ひょんなことから家の外に放り出され、鳥の襲撃を受け、逃げるうちに地下室に落とされてしまう。そこに待ち受けていたのは猛毒をもつ一匹の黒いクモだった。妻も子も失われ、人間世界から隔絶された別世界のなかで、スコットは針を手にして戦い、摩天楼のようにそびえ立つテーブルの上に置かれたクラッカーと漏水で飢えをしのぎながら、孤独な生存競争を続けてゆく。作者マティスンが描いた、この世ならぬ恐怖と孤独と絶望の世界! -
地底世界シリーズ
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 バローズの名作を厚木淳氏の訳、武部本一郎氏の画が彩る小説シリーズ 新開発の地下試堀機に乗ったイネス青年と相棒のペリー老人は勇躍、地下内部の探索に出発した。しかし出発早々、舵輪の故障によって機体は操縦の自由を失い暴走をはじめた。機内の温度はぐんぐん昇り、ついに二人は失神状態となったが、そのとき試堀機は突然、停止した。地殻を貫通して二人が到着したのは、なんと地球の創世記に、その内部にできた大空洞であった。無気味な翼竜が空を飛び、大空には静止して動かぬ太陽が輝き時間と方位が存在せぬ熱帯の神秘境ペルシダー。そこを舞台に、快男児イネスの波乱万丈の恋と冒険の物語が展開する! ※本書は読み物でありますが、画像データにて作成しております。文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。タブレットなど大きいディスプレイを推奨いたしております。スキャンによる製作につき文字に多少のかすれがみられることがあります。予めご了承ください。 -
超機動音響兵器ヴァンガード
西暦2657年、地球人類は滅亡の危機に瀕していた。深宇宙から突如あらわれた巨大人型ロボット・先兵(ヴァンガード)たちにより、各植民惑星やコロニーは殺戮され、太陽系統合防衛軍最後の希望だった秘密兵器もあっけなく破壊されたのだ。ついに地球に来襲したヴァンガード二体を前にして、ジャズピアニストのガスはロックスターのアーデントとともに、人生最後のジャムセッションを敢行する。するとその音楽が一体のヴァンガードと響きあい、ガスはそのヴァンガードの搭乗者として、強制的に取りこまれる。こうして、人類を救うための戦いがはじまった――!/解説=渡邊利道 -
頂点都市
荒廃した世界から浮上したかつてのベンガルールの街は、徹底した能力主義のテクノクラシー統治体制がしかれ、“頂点都市”と改名して繁栄を極める。この街の住民は生産性とソーシャルメディアのスコアに基づき厳格に評価され、上位二割と中間七割の“ヴァーチャル民”は最新テクノロジーを駆使した豊かな特権生活を享受している。だが、そこから排除されて都市外に追いやられた下位一割の“アナログ民”のあいだでは叛逆の胎動が……両者の視点から衝撃の近未来社会を描き、ローカス賞・クラーク賞ファイナリストとなったインド発の傑作SF!/解説=鯨井久志 -
創られた心
人工的な心や生命。ゴーレム、オートマトン、ロボット、アンドロイド、ボット、人工知能――人間ではないが人間によく似た機械、人間のために注文に応じてつくられた存在というアイディアは、はるか古代よりわたしたちを魅了しつづけてきた。そしていま、その長い歴史に連なる最新のアンソロジーがここに登場する。ケン・リュウ、ピーター・ワッツ、アレステア・レナルズ、ソフィア・サマターをはじめ、本書収録作がヒューゴー賞候補となったヴィナ・ジエミン・プラサドら期待の新鋭を含む、今日のSFにおける最高の作家陣による16の物語を収録。/【目次】われわれが必要とする「他者」をつくるということ=ジョナサン・ストラーン/働く種族のための手引き=ヴィナ・ジエミン・プラサド/生存本能=ピーター・ワッツ/エンドレス=サード・Z・フセイン/ブラザー・ライフル=ダリル・グレゴリイ/痛みのパターン=トチ・オニェブチ/アイドル=ケン・リュウ/もっと大事なこと=サラ・ピンスカー/ソニーの結合体=ピーター・F・ハミルトン/死と踊る=ジョン・チュー/人形芝居=アレステア・レナルズ/ゾウは決して忘れない=リッチ・ラーソン/翻訳者=アナリー・ニューイッツ/罪喰い=イアン・R・マクラウド/ロボットのためのおとぎ話=ソフィア・サマター/赤字の明暗法=スザンヌ・パーマー/過激化の用語集=ブルック・ボーランダー/謝辞/解説=渡邊利道 -
天空の劫火
天文学者アーサー・ゴードンは、友人からの電話に息をのんだ。木星の衛星エウローパが、なんの前兆もなく突如消滅したというのだ。世界各国の調査にもかかわらず、原因不明のまま、次なる異常現象が地球を見舞った。アメリカのデスバレーに忽然と火山ができて、そこから異星人の手になるとおぼしき物体が発見されたばかりか、瀕死のエイリアンまでもが見つかったのだ。だが、この二つの事件を結びつけ、地球と人類に襲いかかる未曾有の危機を予見しえた者は、ひとりとしていなかった…。80年代を代表する俊英が雄渾の筆致で描く超話題作の開幕。 -
天才感染症
ウォール・ストリート・ジャーナル 「ベスト・ブック・オブ 2017」 SF部門 年間第1位! アルツハイマー病を患い引退した父にあこがれ、国家安全保障局(NSA)局員として働き始めたニール・ジョーンズは、数学と暗号解読に絶対の自信を持っていた。南米から発せられた謎の通信を持ち前のひらめきで解読したニールは、NSA長官とともにブラジルへと赴くことになる。そこで目にしたのは、異常に高まった環境保全意識と、反政府組織の不自然な協力関係、そして突如として天才的な知能を発揮し始める人々だった。 一方、菌類学者としてアマゾンを訪れていたニールの兄ポールは、サンプル採取のさなかテロリストの襲撃に遭い、命からがら帰国する。アマゾンで罹患した真菌感染症のために生死の境をさまよったポールだったが、なんとか一命をとりとめた。だが回復したポールは、それまでにはなかった驚異的な知能の片鱗を見せ始める。 ブラジルの紛争と知能の向上という全く無関係に見えるふたつの事柄が、人を狂わす菌の力で絡み合い、アメリカ全土を巻き込んだ異常事態へと発展していく――。 著者について ■著者略歴 デイヴィッド・ウォルトン David Walton アメリカ、フィラデルフィア在住。2008年にフィリップ・K・ディック賞を受賞した『Terminal Mind』でデビュー。著作に、量子物理学を扱ったSFミステリー『Superposition』と『Supersymmetry』、“平らな地球”が描かれるSFファンタジー『Quintessence』とその続編『Quintessence Sky』などがある。昼間はロッキード・マーティン社で働くエンジニアとして、そして夜には7人の子供の穏やかな父親として二重の人生を送る。 ■訳者略歴 押野慎吾 Shingo Oshino 東洋大学国文学科卒業。卒業後いくつかの職を経たのち、現在は新聞社勤務のかたわら、フィクション・ノンフィション作品の翻訳に従事している。訳書に『地獄の門』(小社刊)などがある。 -
天才感染症 【上下合本版】
ウォール・ストリート・ジャーナル 「ベスト・ブック・オブ 2017」 SF部門 年間第1位! アルツハイマー病を患い引退した父にあこがれ、国家安全保障局(NSA)局員として働き始めたニール・ジョーンズは、数学と暗号解読に絶対の自信を持っていた。南米から発せられた謎の通信を持ち前のひらめきで解読したニールは、NSA長官とともにブラジルへと赴くことになる。そこで目にしたのは、異常に高まった環境保全意識と、反政府組織の不自然な協力関係、そして突如として天才的な知能を発揮し始める人々だった。 一方、菌類学者としてアマゾンを訪れていたニールの兄ポールは、サンプル採取のさなかテロリストの襲撃に遭い、命からがら帰国する。アマゾンで罹患した真菌感染症のために生死の境をさまよったポールだったが、なんとか一命をとりとめた。だが回復したポールは、それまでにはなかった驚異的な知能の片鱗を見せ始める。 ブラジルの紛争と知能の向上という全く無関係に見えるふたつの事柄が、人を狂わす菌の力で絡み合い、アメリカ全土を巻き込んだ異常事態へと発展していく――。 著者について ■著者略歴 デイヴィッド・ウォルトン David Walton アメリカ、フィラデルフィア在住。2008年にフィリップ・K・ディック賞を受賞した『Terminal Mind』でデビュー。著作に、量子物理学を扱ったSFミステリー『Superposition』と『Supersymmetry』、“平らな地球"が描かれるSFファンタジー『Quintessence』とその続編『Quintessence Sky』などがある。昼間はロッキード・マーティン社で働くエンジニアとして、そして夜には7人の子供の穏やかな父親として二重の人生を送る。 ■訳者略歴 押野慎吾 Shingo Oshino 東洋大学国文学科卒業。卒業後いくつかの職を経たのち、現在は新聞社勤務のかたわら、フィクション・ノンフィション作品の翻訳に従事している。訳書に『地獄の門』(小社刊)などがある。 -
天の光はすべて星
ブラウンのSF第二作。第一作「発狂した宇宙」、第三作「火星人ゴーホーム」のどちらとも異なり、ブラウンの幅の広さを感じさせる作品だ。主人公、宇宙飛行士のマックスはもう57歳になるが、こうつぶやく…銀河系の中だけにだって、約十億の恒星がある。おまけにその大半には惑星のおまけがついているんだ。かりに一つずつとして、十億の惑星だ。もしその惑星の中に、千について一つずつ地球と同じ種類に属するものがあるなら、その数は百万だ。百万個の世界が、待ち受けているんだ…宇宙ロケットに賭ける一人の男の姿をリアルに描いた本書は、今もなお古びることなく、胸に迫る。