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精霊を統べる者シリーズ
19世紀後半、伝説の魔術師アル=ジャーヒズがジン(精霊)の世界の扉を開き、世界は一変した。ジンの魔法と科学の融合によりエジプトは急速な発展を遂げるが、アル=ジャーヒズはなぜか姿を消す。それから40年後、世界都市となったカイロに彼の名を名のる謎の男が現れ、彼を崇拝する人々を焼きつくした。エジプト魔術省の敏腕女性エージェント・ファトマは、恋人の女性シティ、新人パートナーのハディアと捜査に乗り出す。ネビュラ賞、ローカス賞など4冠に輝き、『SFが読みたい!』ベストSF2024海外篇第1位に選ばれた、新鋭の第一長編! -
神の目の小さな塵
西暦3017年。人類は統一と分裂を繰り返しながら、銀河系の隅々に支配を広げていた。帝国宇宙海軍巡洋戦艦〈マッカーサー〉号で反乱軍との交戦から帰還したロデリック・ブレイン中佐は同艦艦長への昇進を言い渡され、艦の修理が終了しだい首都星まで航行することになる。だがそのとき、35光年離れた未知の恒星系からはるばる旅してきた正体不明の光子帆船が〈マッカーサー〉号の前にあらわれる。はたして彼らの目的は? ヒューゴー賞、ネビュラ賞、ローカス賞のファイナリストとなった、ファースト・コンタクトSFの歴史上に燦然と輝く名作! -
星を継ぐもの
月面調査隊が真紅の宇宙服をまとった死体を発見した。すぐさま地球の研究室で綿密な調査が行なわれた結果、驚くべき事実が明らかになった。死体はどの月面基地の所属でもなく、世界のいかなる人間でもない。生物学的には現代人とほとんど同じにもかかわらず、5万年以上も前に死んでいたのだ。いったい彼の正体は? 謎は謎を呼び、一つの疑問が解決すると、何倍もの疑問が生まれてくる。調査チームに招集されたハント博士は壮大なる謎に挑む……。ハードSFの巨匠ホーガンのデビュー長編にして、不朽の名作。第12回星雲賞海外長編部門受賞作。/解説=鏡明/*本電子書籍は『星を継ぐもの』(創元SF文庫 新装新版 2023年7月7日初版発行)を底本としています。 -
六つの航跡
新しいクローンの体で蘇った6人が最初に目にしたのは、自らの他殺死体だった──。2000人分の冷凍睡眠者と500人分以上の人格データを乗せた恒星間移民船で、唯一目覚めていた乗組員6人が全員死亡。彼らは再生したものの、何者かによって地球出発後25年間の記憶をすべて消されていた。しかも船の管理AIも改竄されていて、もはやクローン再生は不可能に。他人に明かせない秘密をそれぞれ抱える彼らは、自分自身さえも疑いつつ、事態の真相を突きとめようとするが……。キャンベル新人賞受賞の新鋭が放つ、ヒューゴー賞&ネビュラ賞候補の傑作! -
ミネルヴァ計画
エントヴァースの事件を解決して地球に戻ってきたハント博士を、驚愕の事態が襲う。並行宇宙に存在する、別バージョンの自分自身から通信が入ってきたのだ。ハントたち地球人とテューリアンは協力し、マルチヴァースを横切る時空間移動の可能性を探る。一方、かつてクーデターに失敗して逃亡し、5万年前の惑星ミネルヴァ近傍で再実体化したジェヴレン人ブローヒリオたちは、ひそかに再起を図っていた……月面で発見された宇宙服姿の遺骸は5万年前のものだった、という壮大な謎を端緒とする不朽の名作『星を継ぐもの』に続く、シリーズ最終巻!/解説=渡邊利道 -
ニューロマンサー〔新版〕
サイバーパンクの原点〈スプロール〉三部作。装幀・解説を一新し順次刊行! 「港の空の色は、 空きチャンネルに合わせたTVの色だった」──無数のテクノ犯罪者たちが跳梁跋扈する魔都、千葉市〈チバ・シティ〉の片隅。喪失した電脳空間〈サイバースペース〉への没入〈ジャック・イン〉能力の復活を対価に、若きコンピュータ・カウボーイのケイスはヤバい仕事を引き受ける。 命懸けの攻防のなか、彼は裏で事態を操っていた自律型人工知能、冬寂〈ウィンターミュート〉と邂逅する……唯一無二のセンスと鮮烈な表現力で「サイバーパンク」を確立した伝説的SF! 解説:山岸真。巻末にはシリーズ用語集「スプロール・インデックス」を収録。 -
内なる宇宙
架空戦争に敗れた惑星ジェヴレン。この星を管理・運営する超電子頭脳ジェヴェックスは、一方で人々を架空世界漬けにしていた。敗戦に伴ってジェヴェックスと切断され、混乱する社会では、ある指導者による惑星規模の一大陰謀が密かに進行する。進退きわまったガニメアンたち惑星行政当局の要請を受けたハント博士とダンチェッカー教授たちは急遽、ジェヴレンへ向かう……。月面で発見された宇宙服姿の遺骸は5万年前のものだった、という壮大な謎を端緒とする不朽の名作『星を継ぐもの』に続くシリーズ第4部! 第25回星雲賞海外部門受賞作。/*本電子書籍は『内なる宇宙 上』(創元SF文庫 新装新版 2023年10月20日初版発行)を底本としています。 -
精霊を統べる者シリーズ
19世紀後半、ジン(精霊)の世界の扉が開かれ、世界は一変。魔法と科学の融合により急速な発展を遂げたエジプトの世界都市カイロで、錬金術・魔術・超自然的存在省の敏腕女性エージェント・ファトマが難事件に立ち向かう……ファトマと恋人の女性シティの出会いを描く前日譚の表題作など3編を収録。ネビュラ賞、ローカス賞など4冠&『SFが読みたい!』ベストSF2024海外篇第1位に輝いた『精霊を統べる者』シリーズ最新刊!/【目次】カイロの死せる精霊(ジン)/ハーン・アル=ハリーリの天使/空中ケーブル〇一五号憑依事件/解説=勝山海百合 -
時間移民 劉慈欣短篇集Ⅱ
環境悪化と人口増加のため、政府はやむなく“時間移民”を決断。全世界に建設された200棟の冷凍倉庫に眠る合計8000万人の移民を率いて、大使は未来へと旅立つ……。表題作「時間移民」のほか、宇宙からやってきた“音楽家”が国連本部前のコンサートに飛び入り参加して太陽を奏でる「歓喜の歌」、『三体』でも活躍した天才物理学者・丁儀がクォーク分割に挑む「ミクロの果て」、すべてを見通しているかのような男に警察が翻弄される銀河賞受賞作「鏡」、太陽系の果てへとひとり漂流する少女を全人類がネット経由で見守る「フィールズ・オブ・ゴールド」など全13篇を収録する、劉慈欣の傑作短篇集。 【収録作品】 時間移民 思索者 夢の海 歓喜の歌 ミクロの果て 宇宙収縮 朝(あした)に道を聞かば 共存できない二つの祝日 全帯域電波妨害 天使時代 運命 鏡 フィールズ・オブ・ゴールド -
失われた世界
その昔、地上を跋扈していたという古代生物は絶滅したのだろうか? アマゾン流域で死んだアメリカ人の遺品の中から、奇妙な生物が描かれたスケッチブックが発見された。人類が見ぬ地を踏んだ唯一の男が遭遇したのは、有史前の生物だったのではないか。英国の学会にその名をとどろかすチャレンジャー教授は、論敵の学者、冒険家、新聞記者からなる調査隊を率いて、“失われた世界”を求め勇躍アマゾン探険におもむいた。SFとミステリの巨匠コナン・ドイルが描く、不朽の名作“ロスト・ワールド”。初出誌〈ストランド・マガジン〉の挿絵を再録。/カバーイラスト=生頼範義/解説=日暮雅通 -
暗黒空間
人類初の太陽系外惑星有人探査をめざして飛ぶ宇宙船〈モザイク〉。しかし、目的地到達を控えた同船に、突如深刻なトラブルが発生する。何者かの妨害工作らしい。だが、船が発した緊急信号を、月面都市ニュー・デスティニーにある星間連合本部はなぜか無視。元諜報員ティモニーだけが単身、調査を開始する。一方、辛くも危機を乗り越えた〈モザイク〉船内では操縦士カリレスが真相を追究しようとするが、船長デルマーは不可解にもそれを妨害。その裏には銀河規模の陰謀が……『スター・トレック』×ジョン・ル・カレの、手に汗握る宇宙冒険SF!/解説=渡邊利道 -
〈破壊された地球〉三部作
数百年ごとに〈第五の季節〉と呼ばれる天変地異が勃発し、そのつど文明を滅ぼす歴史がくりかえされてきた超大陸スティルネス。この世界には、地殻を操り災害を抑えこむ特別な能力を持つがゆえに激しく差別され、苛酷な人生を運命づけられた“オロジェン”と呼ばれる人々がいた。そしてまた、“石喰い”と呼ばれる人間の姿をした謎の存在も。いま、未曾有の〈季節〉が到来しようとする中、息子を殺し娘を連れ去った夫を追うオロジェン・エッスンの旅がはじまる。前人未踏、3年連続で三部作すべてがヒューゴー賞長編部門受賞の破滅SF開幕編!/解説=渡邊利道 -
反転領域
時は19世紀。イギリス人外科医師サイラス・コードが乗船する小型帆船デメテル号は、ノルウェー沿岸の極地探検にむかっていた。北緯68度線付近にある目的地のフィヨルドには、古代に建造されたとおぼしき未知の大建築物が存在するのだという。さまざまな苦難を経て、ようやく現地に到達したサイラスたち探検隊一行は、先着したライバル船のたどった運命を知る。そして目的の建築物を発見したとき、予想もしなかった事態が起こる……星雲賞作家が放つ、読者の予測を鮮やかに反転させる、超絶展開の傑作SF! ローカス賞、ドラゴン賞候補作。/解説=渡邊利道 -
ジャック・ケッチャム短篇傑作選
スティーヴン・キング絶賛! ケッチャムは、短篇も凄かった。 モダン・ホラー界の鬼才が贈る珠玉の19作。 『オフシーズン』の後日譚他、ブラム・ストーカー賞受賞の 「箱」「行方知れず」を含む、日本独自編集の傑作選登場。 『隣の家の少女』で知られるホラーの巨匠ジャック・ケッチャムは、短篇小説の名手でもあった。『オフシーズン』と『襲撃者の夜』のあいだを埋める恐怖体験を描く表題作ほか、ある箱を覗いてから食事をいっさいとらなくなった息子の姿を描く「箱」と、ハロウィンの夜に子供たちを受け入れようとする女性の物語「行方知れず」のブラム・ストーカー賞短篇賞受賞作2作を含む、日本独自編集の計19篇。現実的暴力と幻想的恐怖の果てに生まれる、静謐で哀切きわまる詩情。孤高の鬼才の精髄をご堪能あれ。 (収録作品) 収録作品 冬の子 作品 箱 オリヴィア:独白 帰還 聞いてくれ 未見 二番エリア 八方ふさがり 運のつき 暴虐 三十人の集い 歳月 母と娘 永遠に 行方知れず 見舞い 蛇 炎の舞 -
ウは宇宙船のウ ブラッドベリ自選傑作集
SFの叙情詩人ブラッドベリが、若い読者に向けて自ら選んだ傑作集。「この本は、イリノイ州の小さな町で育ち、宇宙時代の到来を──そうなってほしいと願い、そうなることを夢見たとおりに──生きて目にした男の子の手になるものなのだ。これらの物語をすべての男の子たちに捧げる」(はしがきより)。宇宙船乗りに選抜されることを夢見る15歳の少年の日々を描いた高名な表題短編を巻頭に、代表作「霧笛」「太陽の金色のりんご」「霜と炎」などの17編を収録した。/【目次】ウは宇宙船のウ/初めの終わり/霧笛/宇宙船/宇宙船乗組員/太陽の金色のりんご/雷の音/長雨/亡命者たち/此の地に虎あり/いちご色の窓/ドラゴン/贈りもの/霜と炎/アイナーおじさん/タイム・マシン/駆けまわる夏の足音/解説=牧眞司 -
ロボットとわたしの不思議な旅
自意識を獲得したロボットと人類が平和裏にたもとを分かち、別々の地域で暮らすようになってから、長い年月がすぎた。あちこちの村を巡っては、悩みを抱えた人々のためにお茶を淹れる喫茶僧のデックスは、ある日思い立って文明社会を離れ、人類の手が入らない大自然の中へ向かう。そこで出会ったのは、一台の古びたロボットだった。人間たちの社会のありように好奇心をもつその奇妙なロボット・モスキャップと共に、デックスは長く不思議な旅に出る。心に染み入る優しさに満ちた、ヒューゴー賞、ローカス賞、ユートピア賞受賞の二部作を一冊に収録。/【目次】緑のロボットへの賛歌/はにかみ屋の樹冠への祈り/解説=勝山海百合 -
ドゥームズデイ・ブック
〈ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞受賞〉14世紀にタイムトラベルしたオックスフォード大学の史学生キヴリンを待ちうける恐るべき試練とは? 歴史研究者の長年の夢がついに実現した。過去への時間旅行が可能となり、研究者は専門とする時代をじかに観察することができるようになったのだ。オックスフォード大学史学部の史学生キヴリンは実習の一環として前人未踏の14世紀に送られた。だが、彼女は中世に到着すると同時に病に倒れてしまった……はたして彼女は未来に無事に帰還できるのか? ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞を受賞した、タイムトラベルSF /掲出の書影は底本のものです -
往年のSF短編傑作
SFのアンソロジーは各種あるが、本アンソロジーで「往年の」とうたっているのは一般にSFの黄金時代といわれる一九三〇年代後半から五〇年代末くらいを指している。ハミルトン、ヴォークト、アシモフ、ハインライン、ラインスターに始まり、ブラッドベリ、スタージョン、シマック、アーサー・C・クラーク、ベスター、マシスン、アンダースン、ディックという流れである。六〇年代初めにはいわゆるニューウェーブ時代が始まる。本巻収録作は、「フェッセンデンの宇宙(ハミルトン)」「犬の散歩も引受けます(ハインライン)」「死都(ラインスター)」「遥かなるケンタウルス(ヴォークト)」「AL七六号失踪す(アシモフ)」「時を超えて(ハインライン)」「太陽系最後の日(アーサー・C・クラーク)」「闘技場(フレドリック・ブラウン)」ほか12編である。 -
動乱星系
AIの独立と内戦に揺れるラドチ圏から遠く離れた、辺境の星系国家。有力政治家の娘イングレイは兄との後継争いにおける大逆転を狙い、政敵の秘密を握る人物を流刑地から脱走させる。ところが、引き渡されたのはまったくの別人だった。進退窮まったイングレイは、彼人になりすましをさせるという賭けに出る。だが折も折、来訪中の隣国有力者の殺人事件が発生。次から次へと想定外の事態が展開し、異星種族をも巻きこむ一触即発の危機に……。ヒューゴー賞、ネビュラ賞、星雲賞など全世界計13冠制覇の《叛逆航路》ユニバース、待望の新作登場!/解説=山之口洋 -
モナリザ・オーヴァドライヴ〔新版〕
人類とAIの未来を描く〈スプロール〉三部作、堂々完結。 「奇妙。サリイ・シアーズは、外人〈ガイジン〉ロンドン全体より奇妙だ」――抗争から逃れるためロンドンへ飛んだ大物“ヤクザ”の娘、谷中久美子〈ヤナカクミコ〉についたボディガードは、銀に輝くミラー・グラスの女侍〈サムライ〉サリイ。未来を見失った少女と、過去を切り離せぬ女。ふたつの孤独な魂の影には、T=A〈テスィエ・アシュプール〉の亡霊・3ジェインの思惑が密かに見え隠れしていた……未来世界と電脳空間〈サイバースペース〉のヴィジョンの究極形が示される、三部作完結篇! 解説:酉島伝法。巻末にはシリーズ用語集「スプロール・インデックス」を収録。 -
火星のプリンセス
【映画「ジョン・カーター」原作】南軍の騎兵大尉ジョン・カーターはある夜、アリゾナの洞窟から忽然と火星に転移した。時まさに火星は乱世戦国、地球とは桁外れに発達した科学力を背景に、四本腕の獰猛な緑色人や地球人そっくりの美しい赤色人らが、それぞれ皇帝を戴いて戦争に明け暮れている。その渦中に飛びこんだ快男子カーターは絶世の美女デジャー・ソリスを救い出すべく、剣を片手に超人的な身体能力を駆使して縦横無尽の大活躍を見せる……。スペース・オペラの原点ともいうべき不朽の傑作!解説=高橋良平※本電子書籍版は、2012年3月初版の『[新版]火星のプリンセス』を底本といたしました。1980年2月初版の『火星のプリンセス』および1999年6月初版の『[合本版]火星のプリンセス』の挿絵は収録しておりません。 -
暁の女王マイシェラ
〈永遠の戦士 エルリック〉第3巻。雪原にそびえたつ古城のなか、ただひとり昏々と眠り続ける美女の正体は……!? 宿敵セレブ・カーナを追って、南の大陸へと渡ったエルリックとムーングラム。だが、ロルミールの山岳地帯で突如奇怪なキマイラの集団に襲われ、奮闘むなしく連れさられた雪原で出会ったのは、無人の城の中、ただひとり昏々と眠りつづける絶世の美女だった……表題作『暁の女王マイシェラ』と、父の亡霊から父の魂を収めた薔薇模様の小箱の探索を命じられたエルリックの想像を絶する冒険を描く『薔薇の復讐』の二長篇を収録。 -
アポカリプス・ベイビー
『キングコング・セオリー』著者による、シスター・バディ小説。パリの調査会社に勤めるルーシーは、30代半ばになってもぱっとしない自分の生活に嫌気がさしていた。ある日、素行調査をしていた15歳の少女、ヴァランティーヌが行方不明になる。途方に暮れたルーシーは、裏社会で名をはせる凄腕の女性私立探偵、ハイエナに助けを求める。ヴァランティーヌの家族や友人に聞き込みを重ねるうち、少女がバルセロナに向かったことを知る。ルーシーとハイエナの凸凹コンビは一路、車で同地へ。ヴァランティーヌを見つけ出し、任務は完了したかのよに思えた。あの日、あの事件を知らされるまでは……。 -
アロウズ・オブ・タイム
発進から六世代かけ、直交星群の反物質を扱う技術をも発展させた〈孤絶〉の科学者たち。ようやく故郷の惑星を救う目処がつき、帰還の途につくことに。だが、「時の矢」の反転で航宙に危険が増すくらいなら、母星が破滅してもかまわないと主張する帰還反対派もあらわれていた。対立が激化する〈孤絶〉で、未来からのメッセージを受けとるシステムの建設計画が発表される。稼働すれば、未来の事象のすべて、〈孤絶〉と故郷の運命もわかるというが……。わたしたちとは異なる時空の法則から構築された奇妙な宇宙で、奔放にアイデアをかけめぐらせた〈直交〉三部作、堂々の完結篇! -
アントマン
主人公スコットは、仕事も家庭も失い絶体絶命…。そんな彼にオファーされた最後にして唯一の"仕事"は、身長わずか1.5cmになれる驚異の"スーツ"を着用し、神出鬼没のヒーロー"アントマン"となることだった。スーツを発明した天才科学者ハンク・ピム博士と博士の娘ホープの指導の下、猛特訓が始まる。彼は、本当のヒーローとなり、人生のセカンド・チャンスをつかむことができるのか!? -
アンドロメダ病原体-変異-
正体不明の「病原体」アンドロメダ因子による人類絶滅の危機に、招集された4人の科学者たちが立ち向かった「第一次アンドロメダ事件」から50年――。アメリカ、フェアチャイルド空軍基地にて〈永遠の不寝番〉計画は、アンドロメダ「病原体」が再び現れるのを監視し続けていた。計画が打ち切りになる直前、地形マッピングドローンが、ブラジルのジャングルにて奇妙な物質を検出、それはあの「病原体」と同じ科学的特徴を持っていた! この衝撃的な発見により、世界中から集まった多様な専門家による調査チームが、アマゾン密林へ派遣された……。人類は再び未曾有の脅威に立ち向かう! マイクル・クライトンの出世作にして革新的なテクノスリラーを、気鋭の著者が発展昇華した遺族公認の公式続篇。 -
イシュタルの船
冒険家ケントンのもとへ、太古バビロニア帝国のころの石碑が送り届けられた。石碑が放つ芳香に興味をひかれ、ハンマーでそれを打ち砕いた瞬間、そこには一艘の船があらわれた! 瑠璃色の海の上に、宝石をちりばめた船が高々と浮いていたのだ。それは、愛と憎しみの船だった。天と地の女神イシュタルと、悪と死の神ネルガルの魂が乗りうつった船では、イシュタルに仕える尼僧シャラーネとネルガルに仕える僧クラネスの果てしない闘争がつづいていた。ケントンは一瞬呆然としたが、たちまち、神々の闘争の渦中に巻きこまれていった。そしていつしか、彼はシャラーネに魅かれていった。 -
いつかどこかにあった場所
どこかの記憶はあなたの記憶 彼女が噓のつもりで適当に言った不気味なローカル番組は実在し、しかも彼女自身も出演していた(「二つの真実と一つの嘘」)。飛び込んだ人間がたまに消える池で行方不明になった兄の思い出(「センチュリーはそのままにしておいた」)。バラッドの謎を解き明かそうとするネットユーザーたちは、その歌に秘められた恐ろしい意味に気づきはじめる(「オークの心臓集まるところ」)。6人のガールスカウトたちのわたしたちがキャンプで体験したこと(「科学的事実!」)。 迷っても、しっかりと着実に、奇想と現実の狭間を歩む。もっとも新しく、もっとも懐かしい、記憶を揺さぶる奇想短篇集。 -
移動都市
【『モータル・エンジン/移動都市』映画原作】トムは移動都市ロンドンに住む、ギルド見習いの孤児。久々にロンドンが獲物を追って疾走中だというのに、博物館で陳列品のほこり払いだ。我慢できずに仕事を放りだし、けんか騒ぎまでおこした罰に、最下層での作業に追いやられてしまう。そこで出会ったあこがれの史学ギルド長は、親しく声をかけてくれたばかりか、捕獲した町の解体作業の監視に同行させてくれた。天にものぼる心地のトム。だが、ギルド長の命を狙う謎の少女ヘスターを助けたことで、彼の運命は一変する。大きな都市が小さな都市をむさぼり、大都市同士が共食いする奇怪な世界を舞台に、たくましく生きるトムとヘスターの冒険を描いた、傑作シリーズ第1弾。 -
イリアム
〈現代SFの金字塔《ハイペリオン》四部作の巨匠シモンズによる新SF叙事詩!ローカス賞受賞〉遙か遠未来、地球化された火星に住むギリシア神話の神々と英雄たちは、激烈な闘いを繰り広げていた! 超弩級のSFスペクタクル 遙か数千年もの未来、地球化された火星のオリュンポス山の麓に住む学師ホッケンベリーは、ギリシア神話の神々やアキレウスら英雄たちが、ホメーロスの『イーリアス』さながらに戦うトロイア戦争の動静を観察していた。しかし、ある女神に召し出され、思いもよらない使命を受けたときから、一介の学師ホッケンベリーの運命は大きく狂いだす……。現代SF界の巨匠シモンズが圧倒的なスケールで贈る新叙事詩、シリーズ開幕篇。 -
インヴィンシブル
《レギスⅢへの着陸完了。サブ=デルタ92型砂漠惑星。われわれは第二手順に則ってエヴァナ大陸の赤道地帯へ上陸する》この通信から40時間後、まったく意味をなさない奇妙な音声を伝えてきたのを最後に消息を絶ったコンドル号を捜索するため、二等巡洋艦インヴィンシブル号は琴座の惑星レギスⅢに降り立った。そこは見わたす限りの広大な大地に生命の気配のない、赤茶けた灰色の空間であった。やがて、偵察のために投入された撮影衛星が人工的な構造物をとらえ、探索隊が写真が示す地点へと向かう。たどり着いたのは、奇怪な形状を有し廃墟と化した《都市》であった。《都市》の内部へと足を踏み入れ、調査を進める探索隊であったが、そこにコンドル号発見の知らせがもたらされる。急ぎ現地に向かった一行が目にしたのは、あたり一面に物と人骨が散乱し、砂漠にめり込んでそそり立つ、変わりはてたコンドル号の姿であった。謎に満ちたこの惑星でいったい何が起こったのか!?――『エデン』『ソラリス』からつらなるファースト・コンタクト三部作の傑作のポーランド語原典からの新訳。 -
ウィトゲンシュタインの愛人
地上から人が消え、最後の一人として生き残ったケイト。 彼女はアメリカのとある海辺の家で暮らしながら、終末世界での日常生活のこと、日々考えたとりとめのないこと、家族と暮らした過去のこと、生存者を探しながら放置された自動車を乗り継いで世界中の美術館を旅して訪ねたこと、ギリシアを訪ねて神話世界に思いを巡らせたことなどを、タイプライターで書き続ける。 彼女はほぼずっと孤独だった。そして時々、道に伝言を残していた…… ジョイスやベケットの系譜に連なる革新的作家デイヴィッド・マークソンの代表作にして、読む人の心を動揺させ、唯一無二のきらめきを放つ、息をのむほど知的で美しい〈アメリカ実験小説の最高到達点〉。 -
ウェルズSF傑作集
19世紀末の英国に颯爽と登場したハーバート・ジョージ・ウェルズこそは、現代SFの礎を築いた巨人であり、また卓越した文明批評家であった。20世紀になって陸続と書かれる数多のSFのテーマとアイデアのほとんどは、彼によって創出されたといっても過言ではない。本集には、80万年未来の地球と人類の衝撃的な姿を描破し、第1作ながら後世に多大な影響を及ぼした時間旅行譚「タイム・マシン」をはじめとして、「塀についたドア」「奇跡を起こせる男」「水晶の卵」など、必読の傑作6編を収めた。/【目次】塀についたドア/奇跡を起こせる男/ダイヤモンド製造家/イーピヨルニスの島/水晶の卵/タイム・マシン/訳者あとがき -
ウォーシップ・ガール
星間紛争中のある重大事件にかかわり、心に傷を負った重巡洋艦のAI〈トラブル・ドッグ〉は、終戦後にみずから軍を辞した。その後艦の武装を下ろして人命救助団体に加わり、新たな艦長サリーらと共にレスキュー活動に勤しんでいた彼女は、あるとき遭難信号を受信する。すべての惑星がオブジェのように加工されている謎の星系・ギャラリーで、民間船が何者かに撃墜されたというのだ。急ぎ駆けつけた〈ドッグ〉は、銀河の命運を賭けた戦いに巻きこまれる。はたして14歳のAIは銀河を救えるか? 英国SF協会賞長編部門受賞の傑作宇宙SF。 -
歌う船[完全版]
この世に生まれ出た彼女の頭脳は申し分ないものだった。ところが身体のほうは、機械の助けなしには生きていけない状態だった。そこで〈中央諸世界〉は彼女を金属の殻の中に封じ込め、宇宙船の保守と操縦に従事するさまざまな装置に適合するよう神経シナプスを調節して、宇宙船の身体を与えた。こうして彼女ヘルヴァは、少女の心とチタン製の身体を持つ優秀なサイボーグ宇宙船となった。彼女は歌いながら、パートナーとともに銀河を思うさま駆けめぐるのだ……旧版の6編に、のちに書かれた短編2編を追加収録した、歴史的名作の新訳完全版!/【目次】船は歌った/船は悼んだ/船は殺した/劇的任務/船は欺いた/船はパートナーを得た/ハネムーン/船は還った/旧版解説=新藤克己/完全版解説=三村美衣