あいどる〔新版〕

あいどる〔新版〕

小説・文芸
2,310円 (税込)

11pt

4.0

VRと現実が交錯する〈橋〉三部作、第二弾!

世界的ロックスターがヴァーチャル“あいどる”投影麗との結婚を宣言!? そして東京と仮想空間〈城砦都市〉で巨大な陰謀が蠢く!

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ギブスン橋三部作の第二部。といっても第一部とはほとんど関連がない。現実のスターがバーチャルアイドルと結婚するので関係者がすったもんだする話。1997年に書かれたが、何だ2026年と同じじゃん、ギブスン先取りし過ぎや。こちらも一般人がアバターを使ってのオンライン会議が当たり前となる、電脳空間が身近にある世界。VRゴーグルでのサイバースペースや、その他のガジェットもあるが、バーチャルアイドル/AIと人との融合というテーマが中々面白い。同時に主人公の一人はファンクラブ会員なのだが、成長物語の要素も含まれていたりする。ギブスン、やるやんけ。

    0
    2026年07月17日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    世界的ロックスター「ロー/レズ」のヴォーカリスト・レズが、日本のヴァーチャル「あいどる」投影麗<レイ・トーエイ>と結婚するらしい、という噂が「ロー/レズ」の熱狂的ファンの間で流れ始める。シアトルに住むファンの少女チアは、事の真相を探るため「ロー/レズ」のファンクラブ会員たちから半ば強制的に東京での調査に送り出される。
    一方、有名人のゴシップをネタに稼ぐ会社から解雇されたレイニーは、ある特殊能力を買われて「ロー/レズ」のマネジメント部門に採用される。そこでレイニーが目にしたものは、華やかなショービジネスとは全く異なる世界で・・・

    純粋で素直な故に危なっかしいチアと、人生を達観したかのようで内に秘めた何かを持っているレイニー。この二人が、それぞれ別の方向からレズと投影麗<レイ・トーエイ>に絡む謎に近づいていく、という構成。ギブスンの<橋>三部作の二作目であり、前作に登場したキャラも引き続き登場しますが、ストーリー上の繋がりはほとんどなく、前作未読でも問題なく読めます。

    ・・・で、ギブスンがわざわざ日本語風に「IDORU」と表現するヴァーチャル・「あいどる」投影麗<レイ・トーエイ>がこの作品のキモになるわけですが、これが全然日本的なアイドルっぽくない、ということに、鴨はまず驚きました。可愛さとかポップさとは、全く無縁の存在。作り物のホログラムであるはずなのに、自律的に考え、動き、他者とコミュニケーションしていると鴨には読み取れました。まるで、「攻殻機動隊」に登場する“人形つかい”のように。この気持ち悪さといったら。
    そんな「あいどる」と、大好きで仕方ないレズ本人と、そして汚い大人の現実と対峙することになるチア。まだ10代の子供に過ぎないチアを図らずも支える事になる<城砦都市>のギークな面々の方が、ネット越しながらもまだ血肉の通った温かみを感じさせます。周囲の大人たちにも助けられ、危機を脱したチアがこの旅から得たモノは、ほろ苦い現実を直視する力。結果的にチアの成長譚にもなっていて、ラストシーンでのチアの独白は、切なくも前を向いていく力を秘めていると鴨には感じられました。

    メッセージ性は前作よりも強く、これ一作だけでもいろいろと考えさせられる作品でした。次作も楽しみです!

    0
    2026年10月24日

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