カウント・ゼロ〔新版〕

カウント・ゼロ〔新版〕

小説・文芸
2,310円 (税込)

11pt

3.3

電脳空間のイメージが鮮烈に展開される、新版第二弾

新米ハッカーのボビイが没入中に邂逅した謎の少女の正体とは。『ニューロマンサー』を超越する圧倒的スケール、シリーズ第二作

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カウント・ゼロ〔新版〕 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    複数の異なるストーリーラインから進行する。超越したサイバーパンク世界において、神とは何か?事故とは何か?と言ったモチーフを語っている。

    0
    2026年04月19日

    Posted by ブクログ

    やっと読み終えた…読みにくいのは作品の味と分かっているけれど、『ニューロマンサー』より読み進めにくかったかも。同時並行で進む3人の話を頭の中で行ったり来たりさせるのがまず大変。そして、マルリイの章の描写が最後まで難しかった。特に「箱」がイメージできなかった。学校で美術の時間嫌いだったからか…
    ターナーの章とボビイの章は、独特の世界観、SF仕掛けをスピード感をもって楽しめたと思う。

    この作品世界では、普通に働いてる人がほぼ登場しない(ウェイターくらいか)。環境破壊がかなり進んで、食糧生産は代替生物の養殖や培養技術で賄われていて、医療は遺伝子情報さえ残せれば機械のように交換すれば済む世界。富は富裕層に集中し、市民は階層化・分断、のし上がるにはカウボーイになって一発逆転を狙うか… なんか現代は80年代に創造された作品世界と似たような方向に進んでいるよなあ。
    自分の仕事関係だけみても、業界全体が人に給料を出す理由が必要だから無理に仕事を作り出してる感がある。日本全体で当面当面で無駄な分野やブルシットジョブにリソース突っ込んでるんだろうなと思うと、いつまで経ってもホサカやオノ=センダイはできないんだろうな…

    しかし、文庫で2千円は高い。円安も影響? ニューイエン使いたいよ

    0
    2026年01月24日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    『ニューロマンサー』から7年後。今回は3人の主人公による群像劇です。

    傭兵のターナーは、ある技術者の企業からの離脱を支援する任務に、美術商のマルリイはジョゼフ・コーネルが手掛けたと思しき「箱」の出所を追う調査に、ハッカーのボビィはハッキング中に自身を助けた少女の行方を追う旅に、それぞれ身を投じていきます。
    それぞれの事件を通して、「命」「感情」「情報」という異なるテーマに焦点を当てたドラマが描かれており、前作よりも取っつきやすい構成になっています。電脳空間へのハッキング(ジャック・イン)の描写や世界観の説明も前作より分かりやすくなっていました。

    また、前作でケイスが成し遂げた冒険により巨大化したAIが野に放たれたことで世界情勢は様変わりしており、前作で提示された革新的な世界観をさらに深掘りした物語が楽しめます。

    【テーマ】
    前作がサイバーパンクの先駆けとなる革新的な世界観を提示した作品だとすれば、今作はその設定を深掘りした作品といえます。
    前作は、人間がデータ(サイバースペース)に直接リンクできるようになった世界で人間がどう変わっていくのかというテーマを描いていたように感じましたが、今作はサイバースペースとの距離がさらに縮まったことで、人間とデータの境界が曖昧になった世界で生きる人々の心情へ焦点が移っています。

    この世のどこにも実存と言い切れるものがなく、全てが虚構にも思える世界。「どこまでが虚構で、どこからが現実なのか?」という問いを一歩推し進め、実存は幻へ、幻は拡張された実存へと反転し、人間とデータが不可分となった世界の新たな現実の形が描かれています。

    1980年代の作品でありながら、現代のVRやARに通じる価値観が描かれており、その慧眼には驚かされました。
    野良AIを神として崇める、アナログとデジタルの価値観が混ざり合った独特な宗教観も、作者独自の世界観として興味深いポイントでした。

    【ドラマ】
    悪辣な環境の中で閉塞感に囚われた3人が「電脳空間に直結できるサイボーグ」「人の感情を閉じ込めた、最も複雑な振る舞いを持つ箱」「AIによる人知を超えたハッキング」と、それぞれの形で技術の極致を目の当たりにすることで、鬱屈した思いから解き放たれていく。
    技術のブレイクスルーと個人の解放を重ね合わせながら、大きく変わりゆく世界と鬱屈した状況から一歩を踏み出す個人のドラマとの対比が読み応えがありました。

    【総評】
    前作と比べると、世界の革新を描く物語性よりもキャラクターの感情の機微を描く叙情性が重視されており、文学的な側面が強くなった作品です。

    基本的には面白かったのですが、エンターテインメントとしての勢いは前作より弱く感じました。

    ターナーの物語はスリリングで楽しめたものの、ボビィとマルリイのパートは終盤まで比較的地味です。
    さらに、ウィレクやコンロイといった強敵たちが、主人公自身ではなくジェイリーンやロアたちの手によって倒されてしまうため、対立の決着としてのカタルシスも弱く感じました。

    そうした点もあり、世界観の深化やテーマ性にはかなり惹かれましたが、純粋なエンターテインメントとしては前作の方が好みでした。

    0
    2026年09月17日

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