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第二次世界大戦が枢軸国側の勝利に終わってから十五年、世界はいまだに日独二国の支配下にあった。日本が支配するアメリカ西海岸では連合国側の勝利を描く書物が密かに読まれていた……現実と虚構との間の微妙なバランスを、緻密な構成と迫真の筆致で描いた、P・K・ディックの最高傑作!
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Posted by ブクログ
もしもドイツと日本が、第二次世界大戦の戦勝国だったら……(; ・`д・´) 非常に興味深く面白い作品!! ドイツの第三帝国(ナチスドイツ)に至るまでの大まかな歴史と、ヒトラーの周囲を固める親衛隊SS達(ヒムラー、ゲーリング、ゲッベルス、ハイドリヒ等)を知識として知っていると、理解がしやすいと思...続きを読むいました。 この小説の冒頭に参考文献としてウィリアム・シャイラー著『第三帝国の興亡』が挙げられていました。 この本、1から5巻まであるのですが、たまたま私、1巻だけ既読で……… なんで全部読まなかったんだぁ〜と後悔(^^;; 一巻はですね、第一次大戦後のハイパーインフレで国が混乱している中、ドイツ社会民主党を抑え、ナチ党が誕生するまで。 独裁国家の始まりまででしたが、読み応えたっぷりでした…(~_~;)ブアツイ… 私が、以前読んで非常に参考になったと思った文献は風刺画集でした。 『風刺画とジョークが描いたヒトラーの帝国』 プロパガンダで使われた風刺画がジョークも交えとても分かりやすく、読みやすかったです。 さて『高い塔の男』の感想に戻ります(^^;; 戦勝国はドイツ帝国、イタリア、日本。 アメリカには、日本やドイツの占領地区があり、ユダヤ人はドイツ領に送還されてしまう世の中。 ドイツの科学技術で月へ、火星へと進歩していますが、日本は技術的にはいまいち…笑 アーリア人が最高種族であり、人種差別が凄い…。 故に、登場人物のアメリカ人達は(敗戦国だからと)卑屈な気持ちで生きています。 と、まぁ、予測出来るような世界になる訳ですが、この小説の面白い所はそこだけじゃありません! 登場人物の日本人はものごとを選択する際『易経』を使用します。 日本のイメージよ…σ^_^; 日本が戦勝国である為、一部のアメリカ国民にも易経が普及。 自然に取り入れられているのが不思議ですが、信じる人は当たり前のように占います。 この易が占う結果と『パルプ・フィクション』のように繋がっていく登場人物達が見どころ(〃´-`〃) もうひとつあります! ホーソーン・アベンゼンなる作家の『イナゴ身重く横たわる』というベストセラー本が出てきます。 この本が「もしもドイツと日本が戦争に負けていたら」というテーマで書かれているんです。 この作中作の仕組み、大好きでして(๑¯ㅁ¯๑)♡ そうきたか! リアルの今と違うんか? と、興奮してしまいました笑(º﹃º )ヨミタイ…。 登場人物達の心理描写も細かくて、反発や揺れ動く気持ちは何とも言えずリアルな感じ…。 難しかった…という感想が多いように感じ、⭐︎評価がいまいちですが、私はすんごくすんごく面白かったです!! 『アンドロイド〜』『ユービック』と共に同じくらい好きな作品になりました(ღ*ˇ ˇ*)。o♡ おすすめですよ!!!
メタフィクションの構造と、あくまで読んでる側の世界が真実である結末、そして悪の存在を認めながら複数の世界線を選び進んでいくことを勇気つけるような内容が素晴らしかった
個人的に求めていた内容(ジャンル)ではなかったなと言う印象 SF!ってよりはしっかりとした長編小説
原題 The Man in the High Castle ”かかる人々は高き者を恐る畏しき者多く途にあり 巴旦杏は花咲くまた蝗もその身に重くその嗜欲は廢る” すべては虚しく、 それでも生きる。 グランド・ホテル形式で織りなす、 枢軸国が連合国に勝利した世界の、 意味の中に無意味な真実を見出す...続きを読む、 救われないようで救われた人たち。 …かな? それにしても易経とはね。 決定された未来に一喜一憂し、希望をなんとか(都合よく)読み解こうとするのは、とても人間ぽい。 「イナゴ身重く横たわる(The Grasshopper Lies Heavy)」という作中作が虚偽の虚偽で、じゃ真実かというとそうでもなく、でも真実という卦が出るのも面白いです。 なに言ってるかわかんないですね笑 読めばわかります(たぶん、ですけどー)。 これと同じような和訳があてられているデビュー作「ウーブ身重く横たわる(Beyond Lies the Wub)」も読んでみよっと。
第二次世界大戦でドイツ・日本が勝利し、日本がアメリカを、ドイツがヨーロッパ、アジアを支配している設定のSF。 日本とドイツの冷戦的な関係も描かれる。 物語の舞台は日本に支配されたアメリカ。 「わかりやすいストーリー」はなく、映画「マグノリア」に似た、多数の登場人物による群像劇的な作品。 それぞれに共...続きを読む通するのは『易経』『虚構』、そして「高い城」に住むという作家の「第二次世界大戦で連合国軍が勝利していたら」という設定で書かれた『イナゴ身重く横たわる』という小説。
◯読み終えて素直に思ったことは、この小説に関して自分がどう考えて良いのかよく分からない、ということだった。 ◯SF小説を読み慣れていないせいなのかもしれないが、解説まで読んでみても、表面的にしかこの小説を説明していない。訳者あとがきであるから当たり前ではあるが。ある種自由に読めると言えば読める。 ...続きを読む◯日本とドイツが大戦で勝利するという設定は面白いが、おそらくこの類の小説では使い古されたテーマかと思う。 ◯すると、この小説で他と類を見ない特徴は、易経による未知な力で展開することではないか。その点、SFというよりはファンタジーの印象。また、偽物の工芸品から違う世界、おそらくは小説の中の小説、比較的我々の現実に近い世界に迷い込むあたりも、まさしくファンタジーである。 ◯しかし、小説世界での我々に近い小説を描いた人物は、その世界を、易経を使用しておらず、それはこの小説を易経を用いて描いたディックとは一線を画す。鏡描写のような非対称的世界には、フィクションであると確信するとともに、リアルに近い実感もあるのだ。 ◯我々の世界の違う形をリアルに描いているが、さながら太古の時代のように易経により行く末が決まっていく世界観、リアルとファンタジーをバランス良く溶け込ませて、自分と小説の世界が入り乱れて感じるところは面白いと感じた。
"第二次世界大戦に勝利した国は、我々が生きている世界の歴史では連合国(アメリカ・イギリス・ソビエト連邦・フランス・中華民国など)となっている。 もしも、枢軸国(ドイツ、イタリア、日本など)が勝利していたとしたら・・・・ この歴史のもしもを小説にしたものが本書。 100人の作家がいれば100...続きを読む種類の小説ができそうなテーマ。"
日本人独特の、 良く言えば奥ゆかしい 悪く言えばはっきりしない 特有の気質といおうか、国民性をディックはどうやって仕入れたのだろう。 日本人歴の長い生粋の日本人からして「ん?」となる部分もないわけではないが、違いが文化を生むのだから「アメリカ人から見た日本人の描写」というのも面白い。そもそも違う国...続きを読むの人同士が交わる大陸横断型の小説は難易度として高いのではないのか。ドイツ人も出てくるし。 内容自体は「フィリップ・K・ディックの小説!」という意気込みで、SFを期待してたので、肩透かしを食らった感は否めない。 支配者側の田上氏は白人に差別的な意識はあっても人を殺したという人道的な罪悪感に苛まれ、チルダンはフリンクの装飾品によって悟りを開けたという皮肉。 日本人がアメリカ人の面子を潰す、という想像出来ない構図。ディストピア。
ディックの最高傑作に推す声も多い本作はWW2で枢軸国が勝ちドイツと日本が超大国となっていたら…という歴史改変物。実在の人物についてかなり触れられていたり、改変歴史の中でさらに「連合国がWW2で勝っていた歴史if」を描いた小説が軸に登場するなど虚実を織り交ぜた構成。しかもそうした構成を下敷きにしつつ、...続きを読む主に描かれるのはそれぞれの立場でもがき悩む人たちの内面の葛藤だったり、その悩みの拠り所として易経が重要要素として描かれたりするのでなかなか独特。日本人やドイツ人が読むのと戦勝国側の人が読むのだとそれぞれどんな読後感の違いがあるんだろうと気になります。
ユービックを読んで、「うわあああああ好きいいいSF最高……早く次!!!」となった勢いで、内容を全く知らずに読んでしまった。 つまりディックの超SF世界観を求めて読んでしまったので、あまりSF味のない雰囲気に結構な落胆を感じながら頑張って1冊読みました。笑(誰も悪くない) 第二次世界大戦について、恥...続きを読むずかしながら本当にざっくりしたことしか知らなかったので、 大人になった今、改めてちゃんと学ばないとな…と反省。詳しい事実を知っているほど楽しめる作品。 なんたって子供の頃、歴史が1番嫌いな教科だったからな……(盛大な言い訳) けれどそういった戦争どうのこうの〜〜だけを伝えたい作品ではなく、もっと抽象的で心理的な訴えを強く感じた作品だった。 5年か10年おきに読んだら、毎回自分の成長まで感じられそうな作品。とりあえず30歳になったらまた読もう。
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