くらやみの速さはどれくらい

くらやみの速さはどれくらい

1,320円 (税込)

6pt

〔ネビュラ賞受賞〕近未来、治療可能になった自閉症の最後の世代であるルウは製薬会社に勤務しフェンシングを趣味に、自分なりに充実した日々を送っていた……ある日上司から、新治療の実験台になるよう迫られるまでは。主人公の繊細な視点が感動を呼ぶ“二十一世紀版『アルジャーノンに花束を』”

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くらやみの速さはどれくらい のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2023年10月22日

    自閉症の男性が主人公。自閉症とは言え、自分に合った職業があり、フェンシングの趣味ももち、それなりに満たされた暮らしをしている。
    彼の一人称で話が進む。彼が音楽を理解して感じるやり方や、他の内面世界は、私たちが自閉症者に持つイメージと違ってとても豊か。感情的には落ち着いていて、合理的で美学も感じるよう...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年06月18日

    随分前に時間を掛けて読んだ
    主人公の性格が好きだった
    ラストもかなり好みだった
    物凄く読むのに体力が必要だったがまた読み返したい

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    Posted by ブクログ 2018年05月16日

    自閉症者が健常者とのコミュニケーションで感じるちょっとした違和感や、自閉症治療前後の自己の同一性に対する疑問などがうまく描かれており、とても興味深かった。

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    Posted by ブクログ 2017年11月28日

    SFとは思えない作品で評価が人によって分かれるのは仕方がないと感じ、あのムーンの作品である驚きがある
    表紙   6点岩郷 重力   小尾 芙佐訳
    展開   7点2003年著作
    文章   7点
    内容 765点
    合計 785点

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    Posted by ブクログ 2017年07月29日

    進駸堂書店×早川書房コラボカバー作品。
    自閉症者枠で高度な仕事についているルゥが新たな治療の被験者となることを選ぶまでの彼の世界があまりにも豊かで瑞々しく、深く、そして美しすぎて、ずっとその世界にいて欲しいと思ってしまう。けどそれはあくまで部外者の気持ち。
    ノーマルなルゥとして新しい人生を歩き始めた...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年06月23日

    自閉症の治療が開発されたとき、彼らは何を決断するのか。結末はとても意外だったし、主人公ルゥを応援するような気持ちで読んでいた私には切ないような気がしたが、彼の生活を体感してきたかのような物語のあとではルゥの決断以外にあり得ないような気もする。それが彼にとって幸せだったのか、読み終わってからも分からな...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年02月17日

     もしも自閉症の完全な治療が可能になったら。

     最先端の臨床試験と精神遅滞の主人公をとりまく世界を描いた小説、と聞いたら多くの人はダニエル・キイスの名作『アルジャーノンに花束を』を連想することと思います。

     「あんたは、健常者の友だちといつもいっしょにいる」エミー
     「隠喩だと言うなら―鯨は砂漠...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年02月11日

     21世紀版『アルジャーノンに花束を』なんて嘘である。
     作者の狙いは自閉症者の視点から人間社会を描くことのようだからである。
     近未来、自閉症が幼少期の治療により治癒する時代。ルーはその治療の恩恵に浴せなかった世代で、コミュニケーション技術のトレーニングにより、社会参加はできているものの、「正常者...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年10月01日

     自閉症であるルウは症状と付き合いつつ、仕事に趣味と自分なりに充実した日々を過ごしていた。しかしある日ルウは、彼の職場の上司から、自閉症治療の実験台になることを要求される。

     語り手となるのは自閉症患者のルウ。この語りが非常に繊細です。普段自分たちが会話している中では考えもしていないようなことがル...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年06月05日

    もしくらやみに速さがなく、そこに停滞するものだとしたら、光はくらやみの場所を奪ったことになるのかもしれない。
    そんなことを考え始めると、結末がまた違う形で見えてきた。
    ルウは好きだし、その選択も否定はできないけど、トムに共感してしまうなあ…。

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