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Posted by ブクログ 2012年07月15日
ディックの中で一番好きな話です。今回新装版になっていたので再購入。
これはディックが友達への思いを込めて書いているのだと思います。
悲劇的、アンハッピーエンドとされることが多いようですが
あくまで私個人としては、ディック作品の中でも特に切なくも優しい話だと思います。
しかし、スクランブルスーツが...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年06月29日
かりそめの、だが確かに存在したわずかばかりの幸福と、ひとりの人間が背負うには重すぎる不幸、その両方を懐かしんで、いとおしんで、書き残して、ぼろぼろになって、貧乏なまんま死んでしまったディックへ。おっさんが伝えたくって仕方なかった思いはたくさんの人に届いてる。クスリなんて肉眼で拝んだこともない私たちが...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年06月27日
SFの巨匠Philip K. Dick最期の作品。。。
彼らしく灰色が似合うフィルムノワール的世界が漂う。
スクランブル・スーツを纏ったあの麻薬おとり捜査官は、
彼らの冷笑によって殺されてしまったんだ。
腐敗、欺瞞、猜疑心、頽廃、堕落、
そしてわずかに残された使い捨ての希望と未...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年04月29日
薬物依存症を実際に体験したF・K・ディックの著書。
本書は彼が薬を使わずにして書き上げた初めての作品です。
自分の体験から物質Dという架空の薬物に呑まれた
囮捜査官のロバートとその周りを取り巻く人々の物語を描きました。
SFに分類されるのでしょうが、現代的でもあります。
薬物を責める内容ではありませ...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
創元SF文庫から山形浩生さんの訳、「暗闇のスキャナー」の邦題で出ていた"The Scanner Darkly"を、浅倉久志さんが新訳したのがこのスキャナー・ダークリー。
内容に関しては、ディック後期の傑作ということもあり、色々なところに書かれているので、僕は翻訳の違いに関して感...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年06月26日
なんか話が複雑で追いかけるのがしんどかった。フレッドとアークターが混じっていくとことか、カウンセリングの場面とか、何がおきてるかさっぱりわかんなかった。
後半のどんでん返しはなかなかショッキングでよかった。中盤がだれていて読み続けるのがしんどかったけど、終盤のあたりは展開が早くてテンポがよかった。
...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年10月03日
著者覚え書きで「この小説には何の教訓もない」とある。確かに教訓は無いかもしれない。ただし、麻薬に対する強烈な批判と恐怖を語っている。教訓は小説から得るものではない。読者がどのような教訓を語れるかが本書を読み解くキーになるのかもしれない。本書は普通に読むと、よくあるドラッグ系の小説だ。麻薬でハイになっ...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年03月21日
浅倉久志訳による新装版「スキャナー・ダークリー」(旧訳「暗闇のスキャナー」)は、著者自身の実体験を踏まえた物語。テーマは、麻薬。
カリフォルニアのオレンジ郡保安官事務所麻薬課の捜査官フレッドは、上司からも自身の姿を隠す「おとり捜査官」である。彼の真の姿は、なんと麻薬中毒者ボブ・アークター。木乃伊取...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年11月12日
フィリップ・K・ディック、といったらSFと思って本書を取るものなら、拍子抜けするに違いない。まあ、ジャンキーから見た我々の世界は「SF」のようなものだろうし、また逆も然りなのだろうから、ジャンキーを描いたこの作品も「SF」と言えるのかもしれない。
…以上、屁理屈である(笑)
なぜだかわからな...続きを読む
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