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Posted by ブクログ
前作の鋼鉄都市は一昔前の訳だったため古くさい言い回しが気になる部分があったけど、新訳だとスムーズにお話に入れた。
イケメンロボットのダニールの出番がちょっと少なくて残念。でも登場場面ではいい仕事している。ベイリとダニールの関係性も変化しており続きも楽しみ。
特に保護者的な扱いに反発したベイリに行動を制限されてしまう場面が切ない。ばかげたことと思いつつ、何かダニールに対して人間的なものを期待してしまうベイリもよい。
半世紀以上前の小説なのにそのまんまのリモート会議が登場することに驚く。隔離生活が定着した無菌状態の惑星ソラリアで、病原菌扱いされ思いっきり差別される地球人ベイリ。これこそコロナ禍に読んでほしい作品だと思った。
たくさんの要素を含むこの作品で、1番印象に残ったテーマをひとつ挙げるとすれば「価値観の違い」
惑星の住人とは基本的に言葉が通じているのだが、植民して長いためか、同じ単語を用いたとしてもその意味に齟齬が生じる、という点は面白かった。
惑星ソラリアではリモートで人と会うことが常であるために、「じかに会う」事がすごく下品で非常識なことだったり、異なる世界どうしの文化が交わる際に起こる価値観の摩擦が前作にも増して繰り返し描かれている。
こういう事は現代でも常に起こっていると思う。
そしてもしコロナの緊急事態宣言みたいな状態がずっと続いたら、私たちの世界も少しずつソラリアに近づいていくかも、、というのはコロナ前には持ちえなかった感想かも。
そんな惑星で起こる殺人事件の解決過程を軸に、人工知能や、遺伝子の管理などのSF要素に加え、イケメンロボット×やんちゃなおじさんというブロマンス要素まで盛りだくさん。お腹いっぱいの作品でした。アシモフ先生ありがとう。
Posted by ブクログ
おっさん刑事&ロボット刑事の相棒ものSFミステリー第2弾が新しい訳で登場だ!う~ん惜しい…現代の作品だったら絶対同人誌が出るのに…。アシモフ先生は時代を先取りしすぎたんだ。
とにかくロボットのダニールがエロい。とてもエロい。正直言って、ヒロインが全裸で登場するシーンより、ダニールが「ロボットであることを証明しろ」と命令されて無表情で服をはだけるシーンの方が断然エロいと思う。そこには禁欲的なエロスがある。
ミステリーとしては極めて型破りな手法がとられているため、ミステリーとしてこれはどうなんだ!?と思ってしまう部分もあるが、それも含めて楽しんだもの勝ちだ。
古い訳のものを手元に置いていないので今回で訳がどう変わったのか分からないが、違和感なく読むことができた。中古でしか手に入らなくなっていた本書を新バージョンで出してくれたハヤカワに感謝したい。
Posted by ブクログ
『はだかの太陽』
アイザック・アシモフ 小尾芙佐/訳
Naked Sun
Isaac Asimov
ハヤカワ文庫
イライジャ・ベイリは別の惑星ソラリアで起こった殺人事件を解決するために地球から派遣された。事件の関係者と直に会って話を聞きたいと思うものの、この星の人間は常に映像を通して他者と交流し、直接会うのは動物的なおぞましい行為とされ嫌がられる。物的証拠はロボットに処分されてしまい、文明の進んだソラリア人の地球に対する侮蔑などで、なかなか操作がスムーズに進まない。また外出すると太陽の光が地球人のベイリには有害で具合が悪くなってしまう。
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これは1957年に書かれたものだけど、アシモフの予言もまんざら間違ってないと思う。人型ロボットこそそれほど見かけないけど、生活の至るところにAIが関与し、人と人との接触がだんだんと希薄になってきている。
高度経済成長期やバブルの時代にこの本を読んだら、へええで終わってしまったかもしれない。今の時代に読むと無性に身に染みるものがある。
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