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Posted by ブクログ
ケン・リュウの傑作短篇集第5段。
表題作は、テセウスの舟を人間の記憶に当てはめ(ちょっと違うか)、サスペンスに仕上げた作品です。異星からの訪問者トウニン人により罪を犯した人間は悪い記憶を除去され、新しい人間に生まれ変わる。果たして記憶を失くした人間は別人なのか?記憶がなくなれば罪もまたなくなるのか?このあたりはとても興味深い問いです。もちろんイエスかノーで答えられる問いではないでしょう。加えて、記憶とはデータのように上書きしたり、新しく置き換えたりできるものではありません。本作では終盤にある人物が除去されていた記憶を取り戻します。別人に生まれ変わっていた人物が元の記憶を取り戻すとき、果たしてどちらの記憶が優先されるのでしょうか。
本書では他にもコミカルなタッチの「化学調味料ゴーレム」だったり、意思疎通の皮肉を描く「悪疫」、異星開発+ファーストコンタクトな「ペレの住民」など、楽しく読める作品が続きます。
特段コレ!といった作品はありませんでしたが、可もなく不可もなく安定して楽しめる一冊でした。
Posted by ブクログ
やっぱりケン・リュウは天才!訳者が3人いるので、読みやすい訳と、日本語の文章が下手な訳との差がわかってしまう…。ビザンチン・エレパシーは話自体はめちゃくちゃ面白かったけど、訳が日本語としては語順が変でわかりにくかったり、直訳的すぎて意味がとりにくかったりする箇所が多くて残念
好きだった話
・化学調味料ゴーレム。人類が宇宙旅行をするようになってもアジア系の親子あるあるが変わってない。宇宙船に忍び込んでたネズミたちを、神の導きによってゴーレムで捕まえる話。
・闇に響くこだま。盲人の武侠とソナー技術のマッシュアップで短編小説が書けるの天才だと思う
・ビザンチン・エレパシー。アメリカが「理性的」と評してるものは詰まるところアメリカのヘゲモニーを守るための都合のいいお為ごかしにすぎない…これに理性的/感情的という二項対立ラベルを貼るのが違うというか。理性的を標榜してるソフィアも結局は感情的で、自己欺瞞でそれに蓋をしてるだけではないかと思った。そして、どの民族紛争にエレパシーを傾けるか問題と、ビットコインのブロックチェーン技術の話がからんだ小説になってるという構成がすごい
インターネットに意識がアップロードされるようになった新人類、というテーマの話が多かった。
隠娘は、インスピレーション元になってる民話があり、「黒衣の刺客」という映画になってる。
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小説・文芸
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