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地球全土を支配下に収めた〈単一国〉では、24時間の各人の行動は、食事から性行為まで、すべて合理的に管理されている。その国家的偉業となる宇宙船〈インテグラル〉の建造技師であるД-503は、古代の風習に傾倒する女I-330に執拗に誘惑され……。『一九八四年』『すばらしい新世界』に先駆けるディストピア小説の傑作。
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ザミャーチンの、まあ唯一と言ってもよいだろう代表作でありディストピア小説。 当時の社会情勢や、これを執筆するにあたり影響を受けたであろう他のロシア文学作品などと比較し解読するとまた違った面白さがわかる。
Posted by ブクログ
まず、難解な小説である。全体主義で管理された社会に生きる(存在する?)uによる記録集。遠い過去に一度滅びかけた世界では、緑の壁により秩序が保たれかつ管理された社会が広がっている。 過去の遺物であるマンション部屋よく訪れ煙草を吸うlに会い、惚れ込み、緑の壁の外に暮らす野蛮人(とは言え、それほど野蛮でも...続きを読むなさそうだ)に会い、自分が正しいと信じ込んでいた世界が恩人によって過剰に管理・抑圧された社会だと気付いていき、、という話。 至る所に数式が出てくるのだが、微分積分(波を平らにしていく)で没個性を表しているよう。 やたら女性に好かれるところからも、理系のこじらせ男子の妄想が入ってるんじゃないか。ザミャーチン自身造船技師でばりばりの理系だ。 村上春樹ぽい。(村上春樹はザミャーチンに影響を受けた、と言っているらしい) この小説、その後に続くスターリンの抑圧など暗い歴史があるので、重々しく捉えがちだが、案外ザミャーチンは、社会主義への変革に向かうロシアを、案外改革でこんな社会になっちゃったりして笑、みたいなノリで書いたのかもしれない。 カフカの変身も、カフカ自身友人へ音読する際ゲラゲラ笑いながら読んでいたという。 私達は変にかしこまって、ザミャーチン様、ははーっと平伏しすぎなのかもしれないのだ。 そう考えると、この小説は実はこじらせ男子の恋愛小説として読む事もでき、この難しさが少し愛らしく感じてくる。
古典ディストピアシリーズ 支配みたいなものに警鐘を鳴らしたというより、機械化による理性をとことん突き詰めた合理主義をよく描いている 詩的な文章で分かりにくいため情景を思い描くのに苦労する
読み始めて少し経った頃、まさにロシアが世界の話題の中心になってしまった。この時代にロシア文学を読むのはきっと意義があるのかも、と思い読み進めました。 主人公の一人称視点で独特の世界観なので、イメージが掴みにくいところもあった。あとがきにもあったが色々な比喩表現がされていて、そのあたりが分かるとさらに...続きを読む深く読めそうな気がする。また少し時間を置いて読んでみたい。
1920年代、ロシア革命を経てソヴィエト連邦の樹立期に書かれたディストピア小説。 科学の進化がすべてを支配する世界で計算不可能な感情を持つ人間としての生き方を問う。 現実の“われら”はテクノロジーと未熟な為政者の罠に嵌り自らその自由を放棄し管理されることを求める。
全体主義の中で、思春期をこじらせた32歳の男の内面を追う物語。性欲と理性の対立、その葛藤の中で狂気を扱っている点は、フロイト的だなと思われた。 左脳的なものの行き着く先は、常に右脳的なものの爆発による終演だ。 作中、世界と個の関係について2種類の異なる表記が見られた。 「無から偉大へと至る...続きを読む自然な道は、自分が一グラムだということを忘れ、一トンの百万分の一だと感じることである」p177 「私は消えていく、彼女の膝に、彼女に溶けていく、私はどんどん小さくなる。そして同時にどんどん広がり、大きくなり、果てがなくなる。なぜなら彼女は彼女ではなく、宇宙だからだ。」p198 「種」の中で責任を担い、その義務果たすことと、「個(我)」の求めに応じて他者との一体感に埋没していくことと、どちらがより幸福なのだろうか? 後者は母体回帰願望とも捉えられるがゆえに、発達論的には前者を成熟の形と言いたくなる。しかし、この世界ではその価値観が生まれたときから揺るぎないものとして存在する中で、後者の記述が出てくるのである。この点から考えれば、発達的な方向性、未熟と成熟の弁別といったものは恐らく存在しない。 種への回帰、全体への回帰は一方向的に変化、獲得するものではない。この点に関して、発達の方向性といったものはたぶんない。ここを理解することに、「幸福とは何か?」を考える道が一つありそうだ。 「終わらない革命」、常に変化を模索し続けることは、種に課せられた至上命題なのかもしれない。 余談だが、自民党の党歌は「われら」というらしい…。
ソ連成立前夜の1921年に完成されたと言われるロシアのディストピア小説。本屋でディストピア特集をやっていて、目にとまったので読んでみた。ディストピア小説も本場(?)のロシア人作家が書くとこうなるかと思わせるラストで、ある意味衝撃的。"Brave New World" や &quo...続きを読むt;Nineteen Eighty-Four" を読み返したくなる。
今から約100年前にかかれた、1000年後の未来を描いた作品。表現がとても未来的で時代を感じさせないところが驚き。ストーリーはSF映画にありがちな、完全に管理下に置かれた未来人が自我に目覚め革命を起こしていくものだが、執筆年を考えるとその走りなのかも。 ただ、終盤にかけて表現が難解で先が見えた感もあ...続きを読むっていい加減な読み方となってしまった。
ソ連の作家によるディストピア小説です。 当時の祖国に作品内容を受け入れられず、著者は亡命を余儀なくされました。 <単一国>が管理する空想上の国に生きるД-503を主人公に、物語は無機質なものから有機的なものへ展開していきます。 理性によってコントロールされる世界に迎合しない女性I-330の出現が、周...続きを読むりの男性の人生を狂わせていくのです。 非常に癖のある作品なので、真剣にではなく適当に読み進めると良いかもしれません。
今まで様々なディストピア小説を読んできたが…これは、何だか"真っ白"と言う印象を受けた。表現としては、青やピンクなどの色が出てきて、カラフルなんだけど…それはきっと、主人公の側に"個"が認められないからだろう。ぜーーーんぶ同じ。明言されているわけではないけど&...続きを読むquot;個"が認められているのは、トップのみ。上の考えが全てなので、だからそういうイメージなのかも知れない。 私がディストピア小説で好きなところは、徹底的に管理された世界で、そこからはみ出した人が矯正されたりなんだりする、みたいなところなのだが…今回も存分に徹底的に管理されていて、そして… あー、面白かった
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