“宝樹” 時間を操る作家
ケン・リュウ編ハヤカワSF新書「月の光」にあった「金色昔日」をよんでから、この人の物語になぜか惹かれる。
宝樹短編集『時間の王』
「穴居するものたち」……人は自らを囲い有限のなかに平安を得る。なぜ? そしてラストはやっぱりロマンチック。
「三国献麺記」……嘘をホン
...続きを読むトにする為の時間旅行。ドタバタって理屈なく楽しい。
「成都往時」……過去にしか行けないタイムトラベラーと不老不死を得た者が再び出逢うことはできるのか。ロマンチックタイムトラベル、良いですね〜。
「九百九十九本のバラ」……タイムトラベルなんて、もうどっちでもいいほどロマンチックで青春、作者も「二つは同じものかも」って?
“……ぼくらはみな時間の起点であり、終点。
種子であり、果実。
過去と未来がもつれ合った存在。
ぼくらはみな時間そのもの、サイコロを投げる子供、ひとりひとりが……”
とっても良いです。
「時間の王」……ハヤカワSFマガジンで既に既読も、改めて、やっぱりいいですね。
「暗黒へ」……人類最後の一人の見る景色とは?一転して本格SFの様相だけど、やっぱり宝樹作品らしく《希望》がある。
宝樹という人、これからも楽しみです。