猫の街から世界を夢見る

猫の街から世界を夢見る

950円 (税込)

4pt

3.6

猫の街ウルタールの大学女子カレッジに、存亡にかかわる一大危機がもちあがった。大学理事の娘であり学生のクラリー・ジュラットが、“覚醒する世界”からやってきた男と駆け落ちしてしまったのだ。かつて“遠の旅人”であったカレッジの教授ヴェリット・ボーは、“覚醒する世界”にむかったクラリーを連れもどすため、気まぐれな神が支配し危険な生き物が徘徊する“夢の国”をめぐる長い長い旅に出る。ヒューゴー賞・ネビュラ賞受賞作「霧に橋を架ける」の著者が、H・P・ラヴクラフトの諸作品に着想を得つつ自由に描く、世界幻想文学大賞受賞作。/解説=渡邊利道

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猫の街から世界を夢見る のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    主人公の造形がとても良い。
    経験豊かで知恵があり意志の力を持っていて、けれども決して強くも万能でもない、ちっぽけな一人の人間。社会的には弱者として扱われることも少なくはない、老いた女性。それでも彼女は決して無力な存在ではない。
    これは誰でもない自分として世界を踏みしめるひとりと、そこに寄り添う何者か

    0
    2022年03月30日

    Posted by ブクログ

    舞台になった夢の国。クトゥルー神話絡みでとにかく設定が幻想的。覚醒する世界に駆け落ちした女子学生を連れ戻すべく、旅に出たヴェリット・ボー老教授となぜか黒猫。この同行猫の存在感が猫好きにはたまらない。紀行文のように淡々とした描写で血生臭さは感じないが、場面を想像すると危険度高……。ボー教授(そして猫)

    0
    2021年08月01日

    Posted by ブクログ

    クトゥルフ神話は読もうとして断念した記憶があるのですが、このお話は好きだなぁ。主人公のやるべきことがしっかりしていて、感情的にぶれない感じが好き。猫も可愛いし。大事にしてくれる場所で落ち着くかと思えば、状況が変わった途端姿を現す感じもらしくて良いなぁ。

    女性は夢を見ない世界ってのも面白いな。
    そし

    0
    2021年07月28日

    Posted by ブクログ

    ラヴクラフトの描いたドリームランドのダークファンタジーな世界観が好きだ。本作はそれと同一舞台ということで手に取った。

    「未知なるカダスを夢に求めて」を先に読んでいるとあの場所だ! と思うシーンが多く出てくるため、それらの情景を老齢の女性主人公の視点で共に冒険してより一層楽しめる。
    ただこの作品は、

    0
    2022年06月27日

    Posted by ブクログ

    クトゥルフ神話テイストの異世界旅行記か?
    と思いきや……
    現代にトリップしたりして、
    タイトルの「猫の街から世界を夢見る」にぴったりな物語でした。

    ポツンと出てきたロビンソン・クルーソーが意味ありげで、個人的にはとても気になりました。
    ロビンソンは、最終的には元の世界に帰りました。

    では、主人公

    0
    2022年05月07日

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