ヴァリス〔新訳版〕

ヴァリス〔新訳版〕

小説・文芸
1,760円 (税込)

8pt

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友人グロリアの自殺をきっかけにして、作家ホースラヴァー・ファットの日常は狂い始める。麻薬におぼれ、孤独に落ち込むファットは、ピンク色の光線を脳内に照射され、ある重要な情報を知った。それを神の啓示と捉えた彼は、日誌に記録し友人らと神学談義に耽るようになる。さらに自らの妄想と一致する謎めいた映画『ヴァリス』に出会ったファットは……。ディック自身の神秘体験をもとに書かれた最大の問題作。/掲出の書影は底本のものです

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ヴァリス〔新訳版〕 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    初めて読んだ時は「釈義」の内容についていくのに必死だったけど、読み直す内に、これはディックにとって非常にパーソナルな小説だったのではないかと思うようになった。ソフィアがリピドン協会の三人に語る言葉(実に感動的!)は、書いている自らに檄を飛ばしているように見える。人間の可能性と、その善なるところを信じる。ディックからの人間讃歌、それが『ヴァリス』。

    0
    2016年05月20日

    Posted by ブクログ

    なかなか読み終わらないが、読むたびに新しい発見がある。
    ドラッグ体験、精神の壁を超越することからくる世界の歪み、社会からの枠組みから自由になる事を垣間見れるような文章。

    読み終わったらまた書くよ。

    0
    2017年10月25日

    Posted by ブクログ

    神学モチーフは確かに難しいし、わかりづらい。
    だけども、ヴァリスのわかりにくさは作品の善し悪しというよりも読んでいてそのわからなさも魅力だ。
    新訳での残り二作が出るのを楽しみに待つ。

    0
    2014年06月03日

    Posted by ブクログ

    神学に関する部分は100%理解不能でした。ただ…それ以外の部分でも色々と揺さぶられるものがありました。
    主題とは関係ないですが印象に残った表現を一つ抜粋します
    "「じゃあ宗教の真の名前は、死なんだ」「秘密の名前はね」「『おれのネコはなぜ死んだんですか?』答え『見当もつかんよ』。答えなんかない。道を渡ろうとした死んだ動物がいるだけ。ぼくらみんな、道を渡りたい動物で、でも途中でまったく気が付かなかった何かが僕たちをなぎ倒す。…」"

    0
    2026年01月06日

    Posted by ブクログ

    シンプルに難しかった。
    自分に宗教的な知識があればもう少し印象変わってたのか?
    評価しようがないのでとりあえず星3つ!
    き、機会があれば再読してみよう

    0
    2025年11月16日

    Posted by ブクログ

    「狂気と正気の区別はカミソリの刃よりも細く、犬の歯よりも鋭く、牡鹿よりも身軽だ」
    自伝的要素を含むディック晩年の宗教的・哲学的小説。
    精神病者の魂の放浪?のようなストーリーだが、主人公は2人??? 一人称なのか三人称なのかわかりにくい叙述が混乱をまねく上、繰り返される神学談義が難解。この方面の知識がないとついていけないのかもしれないが、ディックという作家が持つテーマを掘り下げる内容になっているのはわかる気がする。
    とある映画に誘われるところから物語は急展開。登場人物たちの反応は、アニメ「エヴァンゲリオン」を見た時の感覚を彷彿とさせる。あまりにも情報量の多い映像を何度も反芻して真意を汲み取ろうとする、あの体験を思い出した。仏陀、ゾロアスター、イエス、モハメットに続く第五の救済者を探し求める主人公が見出すものとは何か。結末をむかえても消化不良で、繰り返し読まなければならない本だと感じた。
    作中で引用される釈義「トラクタテ」は巻末に全文が載っているが、あまりに難解で、ざっと読み飛ばした(汗)。いつか再読に挑戦したい。

    0
    2021年02月08日

    Posted by ブクログ

    新訳が出ていたのを知らなかった。

    アメリカ人の精神的崩壊感とディックの宗教観が絡み合って、複雑な味わい。

    0
    2020年07月13日

    Posted by ブクログ

    「ヴァリス」の簡単な解説を読んですぐに思い至ったのは、ウイリアム・バロウズの「裸のランチ」だ。クローネンバーグの映画をきっかけに高価なハードカバーを意気揚々と買い込んだのはいいが、その難解さに途中で放り投げてしまった苦い経験がある。だから「ヴァリス」も同様な経験をするのではないかといささか不安ではあるが、この作品がディック最晩年の傑作であることは疑いようのない事実である。
    読みながらの印象として想起したのは、なぜか舞城王太郎の「ディスコ探偵水曜日」だった。神学的なこと、劇中劇、主人公と作家の同質性など神秘体験を味わっているような不思議な気分がなんとなく質的に似ていたのかもしれない。
    後半の劇中劇「ヴァリス」の登場から俄然物語はとんでもない方向に動き出す。作者のリアルなキーアイテムが随所に登場しだして物語と現実が物語同様に溶解し融合し見分けがつかなくなってくるのだ。
    そうして、物語はディックの神学的な邂逅へと向かうように見せかけながら有耶無耶に終焉する。まあこんなもんかなと疲弊した心持ちで本を閉じるしかないのである。難解ではあるが、読み応えはあったが、少々酔ってしまったという趣。

    0
    2015年11月23日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    めちゃくちゃ難解なカルト小説だった。チャットのグループの読書会で皆で考察し合えたのが楽しかった。自分の考察を書いておきます(正しいか間違えてるかは置いといて)。登場人物皆狂ってますが色んな解釈ができて楽しめる作品です。読むのキツいですけど。

    ヴァリスとは生きた情報システムであり、時間の概念を持たず色んな時代、空間を行き来できるものだと思っています。時間だけでなく空間も存在しないとは、色んな場所を行き来できるということだと解釈しました。

    個人的に思うことだけどファットによる世界の考察は割と始めに集約されていると思う。
    この世界全体は非理性で構成されており、理性的なものはヴァリスだけ。多分我々人間が時間があって空間があるように感じられるのはこの世界が非理性で支配されているから。それから抜け出すためにはどうすればいいか?
    全ての初期キリスト教徒が知っていたように、凡我一如。第三の目を開くことである。ヴァリスはその為に作られた生きた情報システム。そしてヴァリスのみが理性的であり、ヴァリスから色のついた光を放射されることによって世界の真理について気づくことができる(これは放射線でミニはピンクの光を受けすぎたことで癌疾患に罹ってしまった)。この非理性の迷路から抜け出すことができれば時間と空間を超越できるようになる。
    ーーーーーーーーーーー
    梵我一如(ぼんがいちにょ)とは、梵(ブラフマン:宇宙を支配する原理)と我(アートマン:個人を支配する原理)が同一であること、または、これらが同一であることを知ることにより、永遠の至福に到達しようとする思想。古代インドにおけるヴェーダの究極の悟りとされる。
    宇宙の全てを司るブラフマンは不滅のものであり、それとアートマンが同一であるのなら、当然にアートマンも不滅のものである。すなわち個人の肉体が死を迎えても、アートマンは永遠に存続するということであり[1]、またアートマンが死後に新しい肉体を得る輪廻の根拠でもある。
    Wikipedia「梵我一如」
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    0
    2020年07月10日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    神秘体験とそれに合致するシンクロニシティへの出会い、友人たちのサークルを巻き込みながら神性に到達しようと試みる壮大な物語。
    ある意味これを今の自分が読むこと自体が神秘体験的で、まさかのフィクションと現実の入れ子構造神秘体験。私もどっかの人工衛星からピンク色の光線を脳内に照射されているのかもしれない。

    0
    2018年07月15日

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