国内小説 - ほのぼの作品一覧

  • 体育座りで、空を見上げて
    3.5
    不良の影に怯えながらも、中学校に入学した和光妙子。はじめて同級生に異性を感じた一年生。チェッカーズに夢中になり、恋の話に大騒ぎした二年生。自分の感情を持て余し、親に当たり散らした三年生。そしてやがて来る高校受験……。誰にもある、特別な三年間を瑞々しい筆致で綴り、読者を瞬時に思春期へと引き戻す、おかしくも美しい感動作。
  • 大使とその妻 上
    完結
    4.4
    全2巻2,200円 (税込)
    2020年、翻訳者のケヴィンは軽井沢の小さな山荘から、人けのない隣家を見やっていた。親しい隣人だった元外交官夫妻は、前年から姿を消したままだった。能を舞い、嫋やかに着物を着こなす夫人・貴子。ケヴィンはその数奇な半生を、日本語で書き残そうと決意する。失われた「日本」への切ない思慕が溢れる新作長篇。上巻。
  • 退職勧告 新装版
    3.0
    「粗大ゴミのように私を放りだそうとしたのはあなたじゃないか」経営不振を乗り切るための組織改革で昇進したはずが、実は“社内失業者”と化していた三矢不動産部次長の大下。彼の許に突然届いたのは「解雇通知」だった。自分を引き抜いた常務の裏切りを痛感した大下は、「日本管理職組合」に復職を訴えるが……。(表題作より)非情で身勝手な企業に挑む男たちを描く傑作短編集。
  • 退職歓奨
    3.2
    人生にリタイアなんてない。組織に残る者、離れる者、50代後半の男たちの前を向く群像を描く8編。会社に仕えて三十数年、あなたが決断する時が来た。自社の合併に関わる派閥抗争に巻き込まれた常務。賛否うずまく取締役会で、彼はある決断を……(「耳したがう」)。銀行広報部部長が、裏金疑惑が発覚した頭取と記者会見に臨んだ。威圧的な頭取に、広報部長は突然……(「おうちに帰ろう」)。五十代後半、企業人生をまっとうする者、再スタートを考える者。男たちを取り巻く組織、家族とは。泣けて熱い、ビジネス小説集。
  • たいせつなあなたへ
    4.0
    1巻1,056円 (税込)
    静かに過ごしていたはずの学校生活。ある日みんなから一目置かれる鬼塚真紀に目をつけられてしまう。学校に行きづらくなったあかりは、町の鉄工所で働く人々に出会う。それぞれがもつ過去を知っていくなかで、あかりは学校では知りえなかった考え方や自分の居場所の作り方を学んでいく。

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  • タイニーストーリーズ
    3.7
    短篇の名手・山田詠美による宝石箱のような小説集。アメリカ人兵士との恋愛を描く「GIと遊んだ話」から、街に立つ電信柱がその心情を語る「電信柱さん」まで21種のまったく異なる感情の揺らめきが、それぞれにまばゆい光を放つ。恋愛小説、性愛小説、家族小説、戦争小説、喜劇、悲劇とあらゆる小説のエッセンスがぎっしり詰まった、小さくて最高にリッチな1冊。ささやかなのに心をとらえて離さない、極上の物語たち。
  • タイニー・タイニー・ハッピー
    3.8
    東京郊外の大型ショッピングセンター「タイニー・タイニー・ハッピー」、略して「タニハピ」。商品管理の事務を務める徹は、同じくタニハピのメガネ屋で働く実咲と2年前に結婚。ケンカもなく仲良くやってきたつもりだったが、少しずつズレが生じてきて……(「ドッグイヤー」より)。今日も「タニハピ」のどこかで交錯する人間模様。結婚、恋愛、仕事に葛藤する8人の男女をリアルに描いた、甘くも胸焦がれる、傑作恋愛ストーリー。
  • 退廃姉妹
    3.9
    1945年、焼け野原の東京。敗戦で2人取り残された美人姉妹の有希子と久美子。食べるため、家を守るために彼女たちが選んだのは、自分の家を進駐軍の慰安所にし、肉体を武器に、失ったものをアメリカ人から奪い返すこと! 特攻帰りの男との恋に生きる姉、アメリカ兵と手痛い初体験をし、うら若い娼婦となる妹、姉妹の家に転がり込んだ秋田美人の祥子、銀座の「夜の女」だったお春。優雅なあばずれ女たちの破天荒な“戦後”をあざやかに描く会心作。伊藤整文学賞受賞。
  • タイマ
    3.0
    大麻所持で逮捕された僕と彼女の運命の恋 ある日、新宿をひとりで歩いていた小説家の「僕」は警官に呼び止められ、大麻所持の現行犯で逮捕される。 「ふざけんじゃねぇよ!」 警官の恫喝を浴びながら、僕は執拗な尋問と家宅捜索を受け、過酷な留置場での生活に入る。だが、僕にとって何よりも辛かったのは、最愛の恋人・あいとの連絡が全く取れなくなってしまったことだった。 ストリップ嬢のあいと僕は、お互いを唯一の理解者として、不器用に愛を育んでいた。事情も知らされず連絡が途絶えた「僕」を、あいがどれほど心配しているだろう‥‥。 裁判を終え、ようやく釈放されて彼女と再会した僕を待ち受けていたのは、しかし、さらなる悲劇だった。 著者が小説家として、自身が起こした事件への答えをはっきりと表明した、悲しいほどに一途なラブストーリー。

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  • たいやき
    3.5
    堅く真面目なサラリーマンの長兄、いいかげんで放浪癖がある大学生の次兄、そして登校拒否中で家に引きこもって漫画家をめざす妹――。 母が入院し、父が旅に出たために、小さな家に三人だけで暮らすことになった彼ら。 心を開けるほど親密ではなく、かといって無視できるほど疎遠でもない。ひとつ屋根の下に住んでいながら、微妙な距離感でつながっている三人兄妹の平穏な日常が少しずつ崩れていく様子を、コミカルかつ繊細に綴っていく。 家族って、イライラするほど厄介だけど、だからこそ、愛おしいのかもしれない。
  • たい焼娘と逃亡志願者
    4.0
    学校の屋上から飛び降りようとしている静香に声をかけたのは、たい焼をめいっぱいに抱えた少女・明生だった。「たい焼を食べる時はどの部分から食べる?」。不思議な出会いから始まった二人の関係が、やがてそれぞれの運命を大きく変えていく。
  • 太陽がイッパイいっぱい
    3.9
    大学が「おもんない」と行くのをやめた、三流大学4回生の青年イズミは、バイト先の解体業者でスカウトされ<マルショウ解体>の一員に。組員は、マッチョ系問題児カン、赤面症の美青年クドウ、リーマン崩れのハカセら、見るからにけったいな9人。「ボケ!」「チンカス!」が挨拶代わりという奴らだが、マジメに働き、マジメに恋をし、仲間を思いやることを忘れない。人生どん底でイッパイいっぱいな仲間から、イズミが学んだものとは? ガテン系ナニワ青春小説!
  • 太陽の小箱
    3.0
    「弟がどこで死んだか知りたいんです」。“念力研究所”の貼り紙に誘われある商店街事務所にやってきた11歳の少年・カオル。そこにいた中年男・オショさん、不登校少女・イオと3人で真相を突き止める旅に出て、弟が最後に暮らしていた廃屋にたどり着く。そこで3人が見つけた「真実」とは。そして22年後、驚きの奇跡が起こる。新たな家族の物語。
  • たかが猫、されど猫
    3.8
    〈猫との生活、猫との合性という点ではゼッタイ先輩であったはずなのにと思い、この本には文字どおり地団駄を踏んだ〉(関川夏央・巻末解説より)──「猫は教科書」「噂好きの猫」「うずまき猫の行方」「百猫百様」「迷いネコ」「元気な老女王」……など、女王様気質の老ネコに振り回されながらも楽しく共に暮らす著者の“猫愛”が炸裂!笑いが絶えない猫エッセイ&小説。(巻末に群ようこ略年譜がついています)
  • 高遠動物病院へようこそ!
    4.0
    独立したてのWEBデザイナー、日和は、海外転勤する姉夫婦から頼まれ、2年間だけ雑種犬「安藤さん」と暮らすことになった。  安藤さんの予防接種のため、初めて訪れた動物病院は、診察券すらなくスタッフは獣医の高遠のみ。彼は動物だけを愛し、人間のことは名前さえ覚えない男だった。  病院の人手不足から、日和はお客さんにスタッフと間違われ奔走するはめに。そこを高遠の知人に見込まれ、正式に勤めることになった。しだいに日和は、高遠の採算度外視で治療をする不器用さや、前の病院を辞めた事情を知り…?
  • 小鳥遊さんの京菓子暦 かわいい和菓子と甘くない謎
    5.0
    高1の鞠は京都に越してきたばかり。雨宿り中、クラスメイトの翔から「抹茶の有平糖」をもらい、話をするようになる。翔の兄は和菓子喫茶「あじさい」を営んでいて・・・。鞠の父はお店をおとずれた際、「褒めて恥をかいた」和菓子があるという。好奇心旺盛な鞠はクールな翔を巻きこみ、それが何か知ろうとするけれど――!? 上生菓子、亥の子餅、うさぎ饅頭、ぜんざい。和菓子大好きな二人が、ほっこり解決! 京都東山を舞台にした、季節をめぐる和菓子ミステリー。
  • 鷹ノ羽の城
    4.0
    大友義鑑のいたずら心から、肥後の巨漢武将と南蛮女との間に、子が生まれた。容貌のため人鬼と称された彼は、父から嫌われ、周囲から怖れられつつ、堂々たる偉丈夫に成長する。彼が合戦の先頭に立つと、敵はその迫力に逃げ腰となった。怪異な容貌と優しい心をもつ武士の数奇な人生を描く、ユニークな異色歴史小説。
  • 鷹姫さま―お鳥見女房―(新潮文庫)
    4.2
    女だてらに鷹狩りに行きたがり「鷹姫さま」と呼ばれる気性の烈しい娘と嫡男久太郎との縁談、次女君江のひそやかな恋。子らの成長と行く末を、珠世は情愛深く見守る。また、鷹狩りを司り、幕府隠密の任務もあるお鳥見役の主も、過酷な勤めを終えて帰ってきた。妻として深い痛みを抱えた夫を気づかう――珠世の才智に心温まる、シリーズ文庫第三弾。
  • 高山都の 美 食 姿 3 ココロもカラダも「いい姿勢」。
    3.0
    1巻1,650円 (税込)
    『高山都の美食姿』第3弾は“姿”(ファッションやラン、マインド等)にフィーチャー。加えて、“美”ではメイクやヘアアレンジ、“食”では器や外食の話など、姿とリンクする内容を紹介。変わったこと、変わらず続けていること、アップデートしたことなど、都さんのいまの日常を綴った1冊。同時発売のvol.4にも注目! ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
  • 誰がために鐘を鳴らす
    4.1
    翌年の廃校が決まっている、男子だらけの県立高に通う錫之助。ある日、担任から音楽室の片付けを命じられハンドベルを見つける。その音色に魅せられ、居合わせた3人の同級生――イケメンでそつがない播須、いじめられ体質の美馬、不良の土屋とハンドベル部を創立することになる。顧問は担任でお地蔵さん似の教師、あだ名は「ダイブツ」。チームワークもバラバラ、音楽の知識もないメンバーで、「女子高のハンドベル部との交流」という不純な目標から始まった部活動。だが、4人は徐々に演奏の面白さに目覚め、出会う人々の輪は広がってゆき…。卒業目前、錫之助がハンドベルの演奏を通して見た未来とは? 一人では絶対に演奏できない楽器、それがハンドベル。4人の凸凹男子高校生と独身教師が奏でる、笑えて泣ける青春物語! 文庫オリジナル書き下ろし短編「まつげに積もる雪」も収録!
  • たくさんのタブー
    3.7
    1巻693円 (税込)
    幽霊にささやかれ、自分が自分でなくなって、あの世とこの世がつながった。日常生活の背後にひそむ異次元に誘うショートショート20編。
  • 竹ノ御所鞠子
    3.0
    修善寺で討たれた鎌倉幕府二代将軍・源頼家の子として生まれた姫・鞠子。人里離れた竹ノ御所で母とともに慎ましくも安らかに暮らし、人がみとれるほどに匂やかで、涼やかな声の持ち主へと成長していく。 異母兄弟は政争に巻き込まれ、儚い命を散らすなか、鞠子は女であるがゆえに難を逃れたと思われた。しかし、尼御台政子から書状が届き、北条氏らが繰り広げる非情な権力抗争の波に弄ばされる。 悲運の姫の数奇な運命を描く歴史長篇。 〈解説〉末國善己
  • たこ焼きの岸本
    3.3
    1~3巻726~748円 (税込)
    大阪の住吉大社近くで、亡き夫から引き継いだ「たこ焼き屋」をひとり営む岸本十喜子。十八歳で家を出ていった息子は行方知れずのまま。だが、特製玉子サンドと珈琲が美味しい、カーリーヘアで豹柄ミニスカートの喫茶店ママ、子供食堂を併設した「キッチン住吉」の佳代など、商店街の皆と、身の回りで起きる事件を解決していく。熱々で美味しいたこ焼きが人々の心を優しく和らげる、どこか懐かしく温かく笑える下町人情物語。2020年大阪ほんま本大賞受賞作。
  • 他言せず
    3.8
    「お屋敷の中で見たり聞いたりしたことを、他人に話してはいけません」。倉元家へ奉公に上がったよし江に、女中頭の聡子は告げた。ある時、顔馴染みの御用聞が、配達の途中で二人続けて行方不明になる。警察は店の台帳をもとに彼らの配達先を訪ねるが、みな口を閉ざす。よし江もまた、倉元家で見た「あること」を警察に言えずにいたが… …。
  • 襷がけの二人
    4.1
    1巻1,900円 (税込)
    オール讀物新人賞で注目を浴びた新鋭、初の長編小説 裕福な家に嫁いだ千代と、その家の女中頭の初衣。 「家」から、そして「普通」から逸れてもそれぞれの道を行く。 「千代。お前、山田の茂一郎君のとこへ行くんでいいね」 親が定めた縁談で、製缶工場を営む山田家に嫁ぐことになった十九歳の千代。 実家よりも裕福な山田家には女中が二人おり、若奥様という立場に。 夫とはいまひとつ上手く関係を築けない千代だったが、 元芸者の女中頭、初衣との間には、仲間のような師弟のような絆が芽生える。 やがて戦火によって離れ離れになった二人だったが、 不思議な縁で、ふたたび巡りあうことに…… 幸田文、有吉佐和子の流れを汲む、女の生き方を描いた感動作!
  • 黄昏古書店の家政婦さん ~下町純情恋模様~
    3.5
    「恋だの愛だの、僕はもう疲れてしまったよ――」 懐かしくて、少し切ない“本屋さん”とお世話係・宵子の昭和レトロ浪漫。 商店街から少しはずれた場所にある、薄汚れた看板と蜘蛛の巣のかかった木造の古い一軒家――『山下書店』。しかも、そこから出てきたのは、よれよれの和服姿の店主・一生……。 自立した女性になるため親の反対を押し切り家政婦になるため田舎から出てきた宵子は、そこが新しい職場だと知り、愕然とする。 が、元来だらしないことが大嫌いな宵子は、開店休業状態の古本屋とズボラすぎる雇い主・一生こと“本屋さん”を何とかせねば!と一念発起。 客の手作り紙芝居の秘密を探ったり、絵本を抱えた不思議な少年に出会ったり、商店街の割烹『藍のれん』の夫婦から人生訓を授かったり、奇妙な共同生活が始まる。男やもめで引きこもり、変わり者の雇い主・一生こと“本屋さん”を変えたのは――? ほのぼのと心温まる、懐かしくて少し切ない、昭和レトロ浪漫。
  • たそがれ大食堂
    4.3
    伝統あるマルヨシ百貨店に勤める美由起は、最上階にある大食堂のマネージャーに就任した。しかし、長年愛されていた大食堂は時代の変化とともに廃れ、存続の危機に直面していた。状況を改善するため社長が都会から連れてきたシェフの智子は、大食堂の昔ながらの味を否定し、現代風に変えようと試みる。美由起たち従業員はそんな智子に反発しながらも、思い出の詰まった大食堂が再び輝きを取り戻せるよう、少しずつ改革をはじめて――。美味しい料理と懸命な奮闘に勇気をもらえる、お仕事グルメ小説!
  • たそがれどきに見つけたもの
    3.4
    人生を八十年とし、それを四で割ってみた。四は四季の四である。すると、今年五十のわたしは、秋の真んなかにいた――。どこにでもある日々が、ここにしかない物語に変わる。山本周五郎賞受賞&直木賞候補作『平場の月』の著者による、大人の心に寄り添う、切なく優しい短編集。
  • たそがれの人間
    3.0
    鏡花、芥川、谷崎など、「化物屋敷」には親しい作家らも登場する、虚実ないまぜの物語。『可愛い黒い幽霊』に続く怪異集第4弾。
  • たたかう天気予報
    4.3
    1巻704円 (税込)
    ついに出た!火浦功の腹を抱えてトコトン笑える小説集「たたかう天気予報」がコレだ。一度読み出した者は、最後の最後まで涙を流して笑い続けるという、恐怖笑説でもりだくさん。
  • ただいまが、聞きたくて
    3.8
    埼玉県大宮の一軒家に暮らす、和久井家。一見幸せそうに見える家族だったが、高二の次女は彼氏にフラれて非行に走り、ひきこもりの長女はBL趣味に夢中、商社勤務の父は社内で不倫、そして熟女キャバクラで働く母は家事を放棄。どこにでもあるごく普通の家族に潜む問題が次々と噴出していく。やがて和久井家を思いがけない事態が襲い……。不器用でいびつな家庭の崩壊から再生までをリアルかつ鮮烈に描いた、心温まる感動の物語。 ※本書は二〇一四年三月に小社より刊行した単行本『ただいまが、聞こえない』を改題し、文庫化したものが底本です。
  • ただいま、憑かれています。
    3.0
    クスッと笑えてほろりと泣ける、ときめき満載のホラーな(!?)お仕事物語! 魔法のiらんど大賞2022 小説大賞 《文芸総合部門》部門賞 受賞作。 霊を寄せやすい霊感体質のせいで、入社一年そこそこで会社を辞めることになってしまった藤間みなみは、絶賛就職活動中。 だが、やはりその体質のために面接で失敗し、公園でたそがれていたところ、超美形の青年・水城春斗(みずき・はると)からいきなり声を掛けられ、ある仕事を頼まれる。 水城は心霊関係の仕事を生業としており、みなみの強い力を見込んで、霊寄せ役として心霊調査の現場に同行すること、そしてもう一つ、水城の家にある「浄霊の部屋」の管理をして欲しいという。 その部屋は不思議な力に満ちた居心地の良い空間で、様々な理由でこの世を彷徨ってしまっている善良な霊が、心穏やかに浄化されるのを待つための場所。 霊に憑かれやすいみなみにも、うってつけの環境だという。 みなみは突然の怪しい勧誘に警戒しつつも、水城の優しい人柄とあまりのイケメンぶりに絆され、ついお試しで手伝うことを了承してしまう。 だがその矢先、彼は突然、口も態度もめっぽう悪い別人のような性格に豹変! それというのも、水城は訳あって青年の霊・一ノ瀬悠(いちのせ・ゆう)と身体を共有し、定期的に入れ替わっているのだという。 みなみは紳士的なイケメン(ただし致命的な○○音痴)の水城と、ガサツでマイペースな悠に翻弄されながら、それぞれの事情を抱えた幽霊たちと向き合っていくことになって……?
  • ただいまラボ
    3.3
    研究のために鹿の耳を刻み続ける!?実家が動物病院という学生が多い!?就活先はペット保険会社!?研究室でカビが生えたら大騒ぎ!?バイト先はもちろん動物病院!?……理系の青春はこんなに面白い!獣医学科で動物たちの生命と向き合う学生たちの笑いあり涙ありの日々を、瑞々しい文章でリアルに描いた青春小説。「シカミミ!」獣医学科の分子生物学研究室に入った太一を待っていたのは、実験用の鹿の耳を切り刻み、彼女とすれ違い続ける毎日だった……「ナツジツ!」夏休みに実家の動物病院に帰省した東は、十年ぶりに子連れで帰ってきた、元ヤンキーの姉の姿に驚愕するが……「ネガコン!」就活中の新倉は、インターン先のペット保険会社で呑気すぎる学生たちとの共同作業に苛立ちが募るばかり……「コンフル!」何でも器用にこなしてきた透は、余裕のはずの卒業論文で追加実験を命じられ、合コンで出会った子とも上手くいかず……「ブンセイ!」5年生になったミカは、大学の実験と動物病院でのバイトで、続けて初めて動物の安楽死の現場に立ち会って……理系の青春はこんなに面白い!獣医学科で動物の生命と向き合う学生たちの笑いあり涙ありの日々を、獣医師の著者が大学院時代に瑞々しい文章でリアルに描いた青春小説。
  • 正しき地図の裏側より
    4.1
    【第36回小説すばる新人賞受賞作】 定時制高校に通いながら無職の父に代わり働く耕一郎は、ある冬、苦労して貯めた八万円が無くなっていたことに気づく。 このことを父に問い質すと、父は金を使ったことを悪びれもせずに認めた上、予想を超える衝撃の言葉を言い放った。 衝動的に父を殴り飛ばした耕一郎は、雪の中に倒れた父を放置して故郷を逃げるように去る。 しかし、僅かな所持金は瞬く間に減り、逃亡生活は厳しくなる一方。 遂に金が底をつき、すべてを諦めようとしたそのとき、 「……なに、訳あり?」 公園の隅、小さなホームレスの溜まり場から、ひとつの手が差し伸べられる。 出会いと別れを繰り返し、残酷な現実を乗り越えた先、故郷へと帰る決意を固めた耕一郎を待ち受けていたものは――。 社会から切り離される圧倒的な絶望と、心と心が深く繋がるやさしさを描いた、25歳の若き著者による感動のデビュー作。
  • 立川忍びより 忍ビジネスはじめました!
    3.5
    ブラック企業を辞め、ひきこもっていた青年・大倉多聞が借金のかたに見合いをさせられた相手は忍者だった! 忍者一家・藤林家の面々に押されて(!?)、 困っている人を助ける何でも屋「忍ビジネス(しのびじねす)」を始めることに。 許婚の女子高生・杏子の友人や、実家の中華料理店の危機を救ってくれた「立川デブ四天王」の一員・俊さんなど、 立川の街の人たちの悩みを解決していくなかで、多聞自身も成長していく。 そして、以前に自分が逃げ出したブラック企業で、元同僚が今も耐えていることを知った多聞。 過去と向き合い、依頼人のためにとった行動とは……? 『僕僕先生』の著者による、現代の「忍者一家」で過ごすことになった青年の日常を描く、 はちゃめちゃボーイ・ミーツ・ファミリーな成長物語!
  • 立川忍びより
    4.0
    ブラック企業を辞め、東京都立川市にある実家の中華料理店で引きこもっていた青年・大倉多聞。 両親の借金のカタに見合いをさせられるが、その相手の家族がどうにもおかしい。 婿入りを前提に相手の家に居候することになったが、 許嫁となった女子高生・杏子も、当主の祖父・藤林源吾も、凄腕の忍術の使い手だった! 車に変化する蛙・山王丸、アイドルオタクとして活動する杏子の兄の三太、黒装束に身を包みある秘密を抱えている母親の美佐など、 おかしな家族とも少しずつ関係性を築いていく。 「立川の大盛りの店を守る」謎のバトルを、中華料理で見事に闘い一皮むけた多聞だったが、 彼が藤林家に婿入りするのには、隠された背景があった。 鍵となるのは、立川で活動をしているある地下アイドルで……。 『僕僕先生』の著者による、現代の「忍者一家」で過ごすことになった青年の日常を描く、 はちゃめちゃボーイ・ミーツ・ファミリーな成長物語!
  • タッグ
    4.4
    コーナーの最上段から飛んで、リングに横たわる相手に体を浴びせる――得意技のバタフライ・プレスを武器に戦う、ベイビーフェイスのプロレスラー・戸部栄純。プロレス界のスターとしてリングに立ち続ける中、妻・美鶴が急逝した。残されたふたりの子どもを育てるため、プロレスを引退し居酒屋を始めた栄純。がむしゃらに生きているうちにあっという間に10年が過ぎ、子どもたちは親離れの時期を迎える――。大学入学、就活、そして親しい人との別れ。家族というチームから出て「これから」を探しはじめる戸部家の面々は、どんな人とタッグを組むのか。ひとり欠けた家族がそれぞれの道を歩き出す、まっすぐで優しい愛にあふれた物語。
  • 「タテ型」「短尺」スマホ動画がビジネスを変える! TikTok YouTubeショート Instagramリール LINE VOOM ショート動画戦国時代
    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    「TikTok売れ」の仕組みと“その先”が分かる!   TikTokなどショート動画で成功しているトップクリエイター、企業担当者との対談を通じて、ショート動画で成功するための共通点や〝即実践〞 できる「バズる秘訣」など、成功事例を元にしたノウハウを余すことなく紹介。 さらに、注目の集まるショート動画・4大プラットフォーム「TikTok」「YouTubeショート」「Instagramリール」「LINE VOOM」の特徴や利用者実態についても解説。 Buzz Magician Shin、修一朗、ながの社長、ごっこ倶楽部、ローカルカンピオーネ、やみちゃん、東京グルメ、しんのすけ映画感想など、トップクリエイター多数登場。  本書では、総フォロワー数3億人超のMCN (マルチチャンネルネットワーク)「Star Creation」を運営する株式会社スターミュージック・エンタテインメント取締役COOの中村雄太氏が、ショート動画の現状と未来について様々な観点から紹介する。 これまでの経緯や成功事例だけではなく、様々なジャンルで成功を収めているトップクリエイター、マーケティング活用に成功した企業担当者との対談では、本書を通じて多くの成功者の情報に触れることができる。  そしていよいよ「ショート動画戦国時代」の幕が開ける。 まだまだブルーオーシャンな〝ショート動画〞というビッグウェーブに乗り遅れないよう、本書という武器を手に、いざ出陣しましょう!  <構成>  第1章 タテ型・短尺のショート動画「TikTok」を知る!  ~フォロワー0でバズる拡散力で急成長~  第2章 「TikTok」「YouTubeショート」「Instagramリール」「LINE VOOM」  ~4大プラットフォームの特徴と利用者実態~  第3章 「TikTok売れ」と音楽  ~UGCがヒットを生む!~  第4章 企業の成功事例に学ぶ「ショート動画で売る!」  ~アカウント運用、PR投稿、広告配信~  第5章 トップクリエイターの「バズる秘訣」  ~視聴数と収益を上げる方法とは~  第6章 ショート動画の未来  ~収益化・新機能・次なるトレンド~  ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
  • さくら舞う 立場茶屋おりき
    完結
    3.6
    全25巻704~737円 (税込)
    品川宿門前町にある立場茶屋おりきは、庶民的な茶屋と評判の料理を供する洒脱で乙粋な旅籠を兼ねている。二代目おりきは情に厚く鉄火肌の美人女将だ。理由ありの女性客が事件に巻き込まれる「さくら舞う」、武家を捨てて二代目女将になったおりきの過去が語られる「詫助」など、品川宿の四季の移ろいの中で一途に生きる男と女の切なく熱い思いを、気品あるリリシズムで描く時代小説の傑作、遂に登場。
  • たとえば、葡萄
    4.0
    ひたむきに生きる現代の大人女性への応援歌。 まったく先の見えない状態で会社を辞めてしまった美月(28歳)。折悪しく時代はコロナ禍に向かってまっしぐら。閉塞感、不安感でいっぱいの時、転がり込んだのは母の昔からの友人・市子(56歳)の家。昔なじみの個性の強い大人達に囲まれ一緒に過ごすうち、真っ暗闇の絶望の中にいた美月は徐々に上を向く。  誰の心にも存在する将来への恐れや不安、葛藤……。自分と格闘する美月を周囲の大人達は優しく見守る。さりげなく、自然に、寄り添うように。  何度も心が折れそうになりながらも、やがて美月はひょんな出会いから、自分自身の夢と希望を見つけていく……。  今や歴史の一部になりつつあるコロナ禍の時代とそこに生きる人々を描き、改めて人との絆、働くとは、生きるとは、をさりげなく優しく感じさせてくれる作品。そして、登場人物たちは、大島作品好きならたまらない「あの」人々。  心に刺さる、巻末の有働由美子さんの解説原稿も必読です! ※この作品は過去に単行本として配信されていた『たとえば、葡萄』 の文庫版となります。
  • 田中英光傑作選 オリンポスの果実/さようなら 他
    3.8
    オリンピックに参加した自身の体験を描いた「オリンポスの果実」、晩年作の「さようなら」ほか、珠玉の6篇を厳選。太宰治の墓前で散った無頼派私小説家・田中英光。その文学に傾倒する西村賢太が編集、解題。
  • 七夕しぐれ
    3.8
    新緑まぶしい春。小学5年生の和也は県内の小さな町から憧れの仙台市に引っ越してきた。隣家に住む同級生ユキヒロとナオミと友達になろうとする和也に対して彼らは冷たい態度を取る。二人がクラスで浮いた存在で、江戸時代から続く因習がその原因であることを和也は知る。偏見にとらわれない子供たちの無垢な姿と、昭和の時代背景をノスタルジックに描いた傑作。
  • 田辺聖子のエッセイ 女のイイ顔
    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    ――ええ顔になってる。うまいトシのとりかたをしてる……いいなあ。いい顔になったなあ。 恋に仕事に趣味に家事に。結婚に妊活に子育てに介護に終活に……。 いつだって忙しく悩みはつきない。そんな女性の人生を、「まいにちバラ色」がモットーの著者が、あたたかく見つめたエッセイを精選。 肩の力を抜いて、みんなが「イイ顔」になりますように。 楽しく生きるヒントに満ちたアンソロジー。 巻末エッセイ:佐藤愛子「お聖さんの幸福」 【目次】 Ⅰ 女のイイ顔 とりあえずお昼/キラキラ生きる?/バラ色の人生/可愛い女からいい女へ/女のイイ顔/マンガになる顔/神戸の女性たち/幸福について―かるく一杯/私、これが好き―かるく一杯/女の自然 Ⅱ 結婚は楽し 恋愛の性・結婚の性/別れも楽し/おすすめ三十代結婚/「へーえ」の銀婚/ Ⅲ 老いてなおバラ色 老いる/オバンの夢/熟年と出家/「とんだりはねたり」と老いの花/「ヨタ」に生きる/乗り換えの多い旅/老いの現場報告/そのときはそのとき/九十年ひとむかし/万夫みな可憐―わが〈おっちゃん〉を見送るの記 Ⅳ 独りも楽し また、可/……(テンテン)/日本の後家/独楽/彼の口癖 Ⅴ 我が頭なでてやる 書くことに捧げた私の「夢見子」人生/人生の贈りもの/我が頭なでてやる―幸せのヒント
  • 田辺聖子のエッセイ 食べるたのしみ
    3.5
    1巻1,760円 (税込)
    人生には二つのたのしみがある。一つは食べること、もう一つはおいしいものをこしらえること――。 通いつめた神戸の市場、奄美の豪快な豚料理、夏のスダチ酒とぬか漬け、なんといっても大阪のうどん。つくるのも食べるのも大好きな著者の、食にまつわるエッセイを精選。「献立メモと買い物の記録」「おもてなし日記」を初収録。 Ⅰ 台所と女性/おにぎりと私/蜜柑の思い出/イチジクとうどん/すぎにし方恋しきもの/春の菓子さまざま/大阪のおかず/夏の食卓の楽しみ/思いがけぬ美味/たべる/ラーメン煮えたもご存じない/のこりもの/わたしの朝食/食事憲法/松茸の風流/とりこみ主義/「梅干し」と私/春野菜/過ぎた小さなことども/神戸    * 献立メモと買物の記録 Ⅱ 食べるたのしみ/駅 弁/ニューヨークのマグロ/中国式朝食/茫然台湾/むき身すり鉢一ぱい五文/手料理/大阪・私の好きな店/てっちりオバン/てっちりパーティ/大阪のうどん/食卓の光景/永遠の美女/トトト……/田舎の風流/オトナの酒 * おもてなし日記
  • 田沼スポーツ包丁部!
    3.0
    激減した売り上げを回復させる起死回生の新商品を開発せよ!「田沼スポーツ」商品開発部の清村課長に下った業務命令は、評判の悪い常務が糸を引く無理強い!?営業部の新人・勝山大地は、清村に恩のある先輩社員の佐藤とともに、助太刀に立ち上がるのだが……。料理自慢の男子社員が包丁片手に八面六臂。垂涎必至のアウトドアエンタメ!!
  • 種もしかけもない暮らし ~花森姉妹はいまが人生で一番楽しい~
    3.7
     こんにちは、豆苗です。ふたり暮らしのマジシャン姉妹の部屋で育てられています。  妹のいずみさんはほんわか癒し系。強力接着剤で親指と人差し指をくっつけてしまい、「一生『オッケー』しかできない!」って、悩むのそこなんですか。  姉のちずさんはしっかり者で少し腹黒。オッケーしか返せない妹に「いずみのアイス食べていい?」「ホラー映画見ていい?」と鬼畜な所業。  そんな姉妹のゆるくて楽しい毎日を、豆苗は(収穫されるまで)見守りたいと思います。
  • たのしい保育園
    4.1
    1巻2,200円 (税込)
    三歳のももちゃんとお父さんは日々、川べりや公園を歩く。過ぎていく時間と折々の記憶は、いつしか祈りへと昇華していく――。ニュートラルに子育てにたずさわる、新時代の「父」の物語。
  • たのしきわが家
    3.2
    浮気、近所づきあい、姑問題……夫婦のあいだは、いつの世もすっきりとはいかないもの。それでも、互いの英知とやさしさが、男女を長年月にわたって結びつける。田辺聖子があたたかくユーモラスに描き出す、さまざまな夫婦のかたち。『貞女の日記』改題
  • 頼むから、ほっといてくれ
    3.8
    トランポリン競技でオリンピック出場を目指す五人がいた。少年の頃から勝利と敗北を繰り返してきた彼らに安直な仲間意識はない。夢舞台に立てるのは二人だけ。その現実が彼らの青春を息苦しいものに変えていく。自分との戦い、ライバルへの嫉妬、周囲の期待......選ばれるのは一体誰だ? 懸命に生きる者だけが味わう歓喜と孤独を描いた傑作長編。
  • 旅路(上)
    4.0
    1~3巻550円 (税込)
    北海道の鉄道を舞台に、大戦をはさんだ激動の時代を力強く生きる人々を描く、愛と感動のドラマ。大正14年11月の朝、室伏雄一郎は、父と母の二つの骨壺を持って函館本線の乗客になった。父嘉一が死んだのは10年前、雄一郎が10歳のときだった。嘉一は故郷の須賀利を出て死ぬまで25年間、一度も故郷に帰らなかった。5年前に胃潰瘍で死んだ母も同様だった。雄一郎は無給の駅員見習のちにやっと本雇になり、今、故郷の南紀州の墓に両親の骨を納めるために旅立つのであった。
  • 旅路 無明の眠り
    4.0
    1巻880円 (税込)
    息子を交通事故で亡くした女性・由里。悲しみに暮れる彼女のもとに、深夜0時に電話が鳴る。「お母さん」と尋ねる声は少女・沙羅のものであった。もう帰らぬ息子を想う母親と、母親と生き別れた少女の不思議な出会い。息子と同じく交通事故で夫を失う悲劇をきっかけに、由里は沙羅とともに「夢にみた」賽の河原を探す旅へ出る。賽の河原で息子が石を積み続けなければならない理由とは。血のつながりがない人と人との間には、肉親に対するような情愛が生まれるのか。愛する者と別れ、独りで生きなければならない人々が、苦しみながらも前向きに歩み始める姿を綴った一冊。幻冬舎グループ主催小説コンテスト『テーマ「愛」出版0円キャンペーン』大賞受賞作!

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  • 旅する小説
    3.4
    さぁ、出かけよう! 「物語」という旅へ。 国境、日常、現実を飛び越え、行き先は無限大! 宮内悠介、藤井太洋、小川哲、深緑野分、森晶麿、石川宗生――。 最旬の作家たちが想像の翼を広げて誘う、魅惑のノベル・ジャーニー! 宮内悠介 「国境の子」 対馬から韓国まではわずか一時間。でも「ぼく」にはそれが遠かった。 藤井太洋 「月の高さ」 旅公演スタッフとして遠征中、あの日見た月が胸に去来する。 小川 哲 「ちょっとした奇跡」 自転が止まった地球。カティサーク号は、昼を追いかけ移動を続ける。 深緑野分 「水星号は移動する」 移動式の宿・水星。今日はどんなお客様と出会うのだろう? 森 晶麿 「グレーテルの帰還」 あの夏、最後の家族旅行での惨劇が、私の運命を大きく変えた――。 石川宗生 「シャカシャカ」 地表が突然シャッフルをはじめた!? 姉弟の生き残りをかけた旅が始まる。
  • 旅立ちの季節
    3.5
    自分らしく生き、死ぬというのは、どういうこと? 64歳、元海上保安庁の「海の男」、やもめ暮らし。主人公・楠木が考えた、終活=人生の自分らしい終え方の準備とは。北海道・小樽とフィンランドのオーロラ観測施設の雄大な風景を舞台に、元芥川賞候補のスイス人作家が描く感動作。
  • 旅ときどき沈没
    値引きあり
    4.2
    旅に疲れたら「沈没」してしまおう! アジア・アフリカ・ヨーロッパ……旅先の愉快な人々、トンデモ事件。移動ばかりが旅じゃない! ―― 旅先で気に入った土地があれば、長逗留する、すなわち「沈没」してしまおう。移動ばかりの旅では、見えないものが見えてきたりする。アジア・アフリカ・ヨーロッパ……世界を駆け巡る旅人・蔵前仁一が、沈没先で出会った愉快な人々、トホホな事件を大公開! しんどいこともあるけれど、やっぱり旅はやめられない。
  • 旅猫リポート
    4.6
    1巻1,257円 (税込)
    子供の頃から引越しを繰り返してきたサトルは、相棒猫ナナを連れて、懐かしい人々を訪ねる旅に出る。家業を継いだものの妻が家出中の幼馴染、今や立派な農業家となった中学時代の親友、高校・大学の同級生同士で結婚してペンションを営む友人カップル……行く先々で思い出を語る時間は、サトルとナナを迎える人々の胸の内にもささやかだが大切な変化を芽吹かせてゆく。旅の果てに1人と1匹が見る風景とは。現代最強のストーリーテラーが贈る、光あふれる傑作長篇!※本作品は文藝春秋、講談社で同一タイトルの作品が販売されております。本編内容は同じとなりますので予めご了承下さい。既に同作品をご購入されているお客様におかれましてはご注意下さい。
  • 旅の短篇集 春夏
    4.3
    ロンドンの自然博物館にある恐竜の前でじっと息を殺していると恐竜が話し掛けてくる。そんな話を友達から聞いた「私」はそのイグアノドンの標本を訪ねるが、何の物音も聞えない。がっかりしてホテルに帰ると、フロントに謎の伝言が……。(「イグアノドンからの伝言」より)ロンドン、ボストン、イスタンブール、世界のあらゆる都市へ、原田宗典が空想の旅にいざなう幻想的で不可思議な物語。珠玉のショート・ストーリー集。
  • 旅のない
    3.5
    コロナ禍中の日々を映す4つのストーリー。 芥川賞作家・上田岳弘、初めての短篇集。川端康成文学賞受賞作「旅のない」収録! 【収録作品】 「悪口」 恋人と過ごすホテルでのゴールデンウィーク。「じゃあ、悪口の練習しよっか?」。僕は初めて彼女と会った時のことを思い出す。 「つくつく法師」 朝の散歩は4歳の息子との日課だ。午後、僕は古いPCで、昔書いた小説を読み返す。 「ボーイズ」 10歳と6歳のボーイズは、亀甲柄と市松模様のマスクでやって来た。弟の息子たちを預かることになった夫婦の夏。 「旅のない」 「作家さんなんですよね?」。出張先での車中、会話が途切れると取引先の村上さんが聞いてきた……。
  • 旅人の心得
    4.0
    宮古島の祭り、パーントゥに参加して、宵闇に異界の怪物に追い回され、泥を塗りたくられる。カンカカリャーと一緒に聖地を辿る。その土地に積み重なった歴史と人々に向き合えば、ホテルに泊まってドライブした島とは、全く違うものが見えてくる。私はずっと旅人でありたい。遠くへ、近くへ、外へ、内へ。沖縄、メキシコ、カンボジア、タスマニア、広島、旅をしながら聴いていたのは、遠くから響いてくる内なる鼓動だった。
  • 食べる女―決定版―(新潮文庫)
    3.7
    おいしいものを食べているときと、いとしいセックスをしているとき、女は一番幸せになれる。台所で立ったまま生玉子かけごはんをすする自由。深夜のラーメン屋で相席になった男とのラブアフェア。恋人の裏切りを知った後に食べるチーズの官能。逝ってしまった大切な人たちを想いつつ縁先で傾ける日本酒と肴。味覚と心を研ぎ澄まし、人生の酸いも甘いも楽しむ女たちを祝福する、美味なる短編集。
  • 食べるたびに、哀しくって…
    4.2
    色あざやかな駄菓子への憧れ。初恋の巻き寿司。心を砕いた高校時代のお弁当。学生食堂のカツ丼。アルバイト先のアンミツ。白い大輪の花のようなフグ刺。ミリン干しで育った田舎の少女がアンミツで育ち、男の部屋で飲むコーヒーの味を知るようにもなる。移り変わる時代相を織りこみ、「食べ物」が点在する心象風景をリリカルなタッチで描いた青春グラフィティ。
  • 多摩川のミーコ
    4.0
    星も見えない真っ暗な夜。子ねこのぼくは、人間に捨てられた。ごうごうと低くうなる、 恐ろしい音がする闇の中、温かく抱き上げてくれたのは、ほこりと汗の匂いのする一人の男性だった……。 多摩川の河川敷で、ホームレスの“おっちゃん”に拾われた捨て猫のミーコは、同じくおっちゃんに拾われた白ねこのたまさんと、一人と二匹で暮らし始める。厳しくも温かい日々の中、良い人間も、悪い人間もいることを学び、少しずつ人との絆を深めていくミーコ。成長するにつれ、おっちゃんやたまさん、自分の家族を守ろうと考え始めるようになる。しかしその矢先、大型台風が河川敷を襲って……。「おっちゃんの大事なねこ」になるために、ミーコが選んだ決断とは……? 2007年に関東を襲った大型台風「台風9号」。その裏で起きた、温かくも悲しい感動の実話。 【目次】 その一 春 その二 青葉のころ その三 夏 その四 秋 その五 台風 その六 台風のあと その七 冬 その八 ふたたびの春 あとがき 寄り添いあう世界 ※本電子書籍は、角川つばさ文庫『多摩川にすてられたミーコ』を改題の上、加筆・修正した文庫が底本です。
  • 多摩川物語
    4.0
    映画撮影所の小道具係を辞めようかと悩む隆之さん、客の少ない食堂で奮闘する継治さん、月明かりのアパートで母をしのぶ良美さん……。 多摩川の岸辺の街を舞台に繰り広げられる心温まる人生のドラマ。 収録作品は「黒猫のミーコ」「三姉妹」「明滅」「本番スタート!」「台風のあとで」「花丼」「越冬」「月明かりの夜に」の全8篇。 名もなき人びとの輝ける瞬間が胸を打つ、珠玉の連作短篇集。
  • 玉瀬家、休業中。
    3.5
    1巻1,463円 (税込)
    澪子は41歳、バツイチ。"人並み"の幸せを夢見ていただけなのに、もろく崩れる。家財道具は旦那に持っていかれ、お金もない。そんな中、姉の香波が金の無心にやってくる。香波は澪子の状況を知り、久しぶりに実家で暮らすことを提案する。そして10年ぶりに母親が一人で住む家に戻ったのはいいのだが、娘たちの出戻りを笑い飛ばす始末。がさつな母に傷つく澪子。そしてある日、家で怪しい人影を発見するのだが?!
  • たまねぎとはちみつ
    3.8
    1巻1,584円 (税込)
    小学5年生の千春は、ふとしたことから修理屋のおじさんと知り合う。そのお店には同じクラスの俊太がいた。何かが変わった3人の特別な1年。
  • タマの猫又相談所 花の道は嵐の道
    3.7
    ──うちの理生ときたら、高校生になったというのに、泣き虫で弱虫でこまったもんだ。やれやれ、おれがなんとかしてやるか──。 流されるままに花道部に入部し、因縁ののライバル茶道部との激しい部室争奪戦に巻き込まれてしまった理生を、じつは妖怪・猫又の飼い猫タマが陰から賢くサポート。
  • TARI TARI~芽吹いたり 照らしたり やっぱり時々歌ったり~第一話 黙ったり あとをつけたり
    4.8
    1~6巻385円 (税込)
    加々宮雪音は、保健室を教室代わりに毎日を過ごしている縁が谷高校の二年生。夏のある日、ひとりぼっちで学校の屋上にいた雪音は、ある人物に遭遇する……。
  • 足りないくらし
    3.5
    1巻770円 (税込)
    ぬるぬるするシャワーブース、髪の毛だらけの電気カーペット、押入れもひと部屋!? おしゃれとは程遠いシェアハウスに住む事情 明大前駅から徒歩18分のところにある「ティラミスハウス」。その名にまったく似合わない古い木造長屋のシェアハウスに住む女たちは、それぞれ事情を抱えていた。貧困、生活保護、シングルマザー、ネグレクト、外国人技能実習制度――。ひっそりと息を詰めながらも、懸命に生きる彼女たちの本音とは。持たざる者たちの生きづらい現状と、その先にある希望を描いた問題作。R‐18文学賞出身の気鋭が、現代社会のリアルに迫る。
  • 樽とタタン(新潮文庫)
    3.6
    今から三十年以上前、小学校帰りに通った喫茶店。店の隅にはコーヒー豆の大樽があり、そこがわたしの特等席だった。常連客は、樽に座るわたしに「タタン」とあだ名を付けた老小説家、歌舞伎役者の卵、謎の生物学者に無口な学生とクセ者揃い。学校が苦手で友達もいなかった少女時代、大人に混ざって聞いた話には沢山の“本当”と“噓”があって……懐かしさと温かな驚きに包まれる喫茶店物語。(解説・平松洋子)
  • 太郎とさくら
    3.6
    1巻1,650円 (税込)
    東京の食品会社に入社して4年目の丸山太郎は、異父きょうだいの姉・さくらの結婚式に出るため、久しぶりに帰郷することになった。平凡ながら温かい結婚式に波風が立ったのは、さくらの実父・庄造が酔った顔で現れたから――。仲は良くても遠慮と寂しさがあった異父きょうだいが、トンチンカンな「もうひとりの父」に振り回されながら絆を深めあっていく、温かな家族の物語。
  • 太郎とさくら
    4.8
    太郎は異父きょうだいの姉・さくらの結婚式に出るため、久しぶりに故郷に帰った。平凡ながら温かい結婚式、無事に終わるかと思ったところに「珍客」があらわれ、ちょっとした騒動に。小さな漁港の街・静岡由比と、東京のアパートを行き来しながら繰り広げられるこの物語は、離れて暮らす家族の物語だ。かつていちばん身近にいた人は、あの時なにを思っていたのか……。それぞれの新たな旅立ちを描く、胸熱くなる青春小説。
  • 垰

    4.0
    秋葉文七、四十八歳。妻を早く亡くし、一人娘・小菊までも事故で喪った彼は、ふと旅への郷愁にかられ、生前、小菊が辿った峠路をめぐるため強力ジープで出発した。道中、猿と戯れる娘との出会い。古き因襲の残る山村での不思議な出来事……。その一方で、文七のジープはなぜか何者かによって襲撃されるのだった。文七の波乱の彷徨はどこまでも続く……。伝説の峠路を舞台に、亡き娘への思いを謳い上げ、道を拒む者たちと闘う男の世界を描き上げた、叙情あふれるサスペンス・ロマンの傑作!
  • 戯れの魔王
    4.0
    1巻1,732円 (税込)
    甲斐駒ケ岳の山岳地帯に作業場をかまえ、鉄のゲージツ家として活動を続けてきたオレ。後期高齢者となった今は、畑に野菜を作って猿や鹿との攻防を繰り広げ、奈良のお寺から蓮の根をわけてもらい、美しい花を咲かせるのに熱中する日々だ。 そんな作業場へ、サングラスを掛けたスキンヘッドの男たちがやってきた。 「ああ、そうか。マロの一味だな」 「はい、弟子の舞踏者です」 目をやると、テンガロンハットに黒い革のコートをまとった「中央線の魔王」が、桜の木に寄りかかっていた。オレの作品のガラスの柱を舞台に使わせてほしいと言うのだ。 「クマ、一緒に踊るか」 「オレが? マロと?」 子どもの頃から歌も踊りも苦手なオレだが、マロに「ダイジョーブ、俺が演出するんだ。素直な躰ひとつ、お持ちいただけるだけでよろしいので」とまで言われて怯むのは「私に生きる才能は残っておりません」と白旗を掲げるようなものだ。・・・ こうして白塗りのメイクで、麿赤児率いる大駱駝艦の初舞台を踏む「戯れの魔王」。 母の死を看取り、蓮の花が開いて散るまでの4日間を見届けて送り火を焚く「蓮葬り」。 日本アルプス屈指の名峰・甲斐駒ケ岳の初登山に、靴ずれしながら挑みきる「アマテラスの踵」。 鉢植えの蓮を野生の多年草に戻そうと、池を掘って腰をやられた。頑丈な肉体にも老いはしのびよる。そんな作業場に仔猫が迷い込む「ささらほーさら」。 話題作『骨風』のKUMAさん、生きる実感に満ちあふれた最新小説集。
  • 探偵事務所ANSWER ~アンサーさんと都市伝説~
    3.0
    悩みを抱えた女子大生の綱島響子が依頼に訪れたのは、「異常・怪奇・不可解請け負いマス」と謳う怪しさ満点の『探偵事務所ANSWER』。そんな響子の悩みとは、「向かいのマンションから望遠鏡で見られている。相手は女性、私も女性なのに何故?」というもの。奇妙な依頼しか引き受けない所長の明石屋だったが、「お前は当たりだ」と響子に言い放ち、さっそく調査を開始することに。果たして、その当たりの意味とは――!? 星を見る女、メリーさん、八尺様、ムラサキカガミ……一見不可解にも思える現代の都市伝説をイケメン霊能探偵がシニカルに解き明かす!
  • 探偵の流儀II 森笠邸事件
    3.7
    1巻1,430円 (税込)
    所長の嶋岡が調査中に階段から転落した事件を機に、姪の美菜子が所長を代行、所員たちの結束も強まり、事務所自体はいい方向に進んでいる。また、嶋岡も徐々にではあるが回復傾向にあった。ところが、以前つき合いのあった地元の名家・森笠家から呼び出しを受けた美菜子は、当主の森笠和史から嶋岡の名誉にもかかわる監禁事件の調査を命じられたのだった……。注目の青春ミステリーの旗手が描く、絶体絶命探偵日常小説!
  • 探偵は友人ではない
    3.5
    わたし、海砂真史(うみすなまふみ)の幼馴染み・鳥飼歩(とりかいあゆむ)はなぜか中学校に通っておらず、頭は切れるが自由気儘な性格で、素直じゃない。でも、奇妙な謎に遭遇して困ったわたしがお菓子を持って訪ねていくと、話を聞くだけで解決してくれた。彼は変人だけど、頼りになる名探偵なのだ。歩の許に次々と新たな謎――洋菓子店の暗号クイズや美術室での奇妙な出来事――を持ち込む日々のなかで、ふと思う。依頼人と探偵として繋がっているわたしたちは、友人とは言えない。ただ、わたしは謎がなくても、友人らしい理由で歩に会いたいと思っているのに。シリーズ第2弾!
  • 探偵・日暮旅人の残り物
    3.9
    目に見えない物を“視る”力を持った探偵・日暮旅人の物語、番外編の第2弾。旅人を『アニキ』と慕うユキジ。複雑な雪路家の家族の形を描く――『雪消の隘路』。いつもクールな仕事人間、増子すみれ刑事の意外な休日とは――『花の夕影』。「探し物探偵事務所」に秘められた、秘密の物語――『ひだまりの恋』。本編で語られなかったエピソード3本に加え、花まつりを舞台に起こる事件を、主要人物総出演で描く長編『祭りのあと』を収録。
  • みちづれ 短篇集モザイクI
    4.5
    1~3巻561~638円 (税込)
    宝石のような短篇を百篇綴り、壮麗なモザイクに組上げる、著者独創の連作シリーズ第一巻。青函連絡船から海峡へ花束を投じる男に、見知らぬ女の視線がからむ表題作。四十近くなった娘が幻の父と対面する、その一瞬の情愛がせつない川端賞受賞作「じねんじょ」、寝静まった家に、夜毎すすり泣きの声が響く「すみか」など、僅か数ページに封じこまれた人の世の怖れと情味。
  • 短篇セレクション ノスタルジー篇 夢のかたみ
    5.0
    一枚のモノクローム写真に秘められた懐かしくいとおしい日々の記憶。人生の晩年を迎えようとしている女性随筆家は、愛した男への思いを胸に生きてきた。だが、小さな出来事が平穏な生活にさざ波をたてる……。表題作「夢のかたみ」ほか、再会の一夜のドラマを綴る「チルチルの丘」など、遠い日のエロスを溢れるノスタルジーで描く。失われた時間への哀惜と感傷に満ちた5編。
  • たんぽぽ団地のひみつ(新潮文庫)
    3.8
    1巻781円 (税込)
    取り壊しが決まった団地に暮らす祖父を訪ねた六年生の杏奈。そこはかつてドラマ『たんぽぽ団地のひみつ』のロケ地だった。夢の中で主演の少年、ワタルくんに出会ったことをきっかけに、杏奈と祖父、そして住民たちは、団地をめぐる時空を超えた冒険に巻き込まれて――。大人たちが生きた過去への憧憬と、未来へ向かう子どもたちへの祝福に満ちたミラクルストーリー。『たんぽぽ団地』改題。
  • ターミナルタウン
    4.2
    1巻1,018円 (税込)
    静原町はターミナルタウンとして鉄道と共に発展してきたが、乗り換え路線の廃止により、ほぼ全ての列車がこの駅を通過するようになってしまった。鉄道と共に衰退しつつあった町にある時再興の兆しが現れる。見えないが「ある」タワー、不思議な「隧道」の存在――誰も見たことのない「町興し」がいま始まる。解説・伊藤氏貴
  • 大学助教授の不完全犯罪
    3.0
    妻子ある有名私立大学助教授は、自分の教え子である女子大生を愛人にし、四年もの間、親密な関係を続けたが、ある日突然、窮地に追い込まれる。密会中の現場に妻子たちに踏み込まれ、言い訳する間もなく、別れを強要された男の非情な選択! 不倫、殺人、心中……。閉鎖的な象牙の塔を舞台に最も悲惨な結末を迎えた事件の意外な真相とは?
  • 大聖神
    3.8
    中村春吉は、みずからを五賃将軍と呼ぶ。 五賃将軍とは、汽車賃、船賃、宿賃、家賃、地賃を一切払わず旅を続ける者のことである 。 自転車世界一周無銭旅行を続ける中村春吉は、独逸を訪れた際に陸軍中佐から奇妙な依頼 を受ける。 大興安嶺の奥地へ向かった露西亜(ロシヤ)軍の目的を探ってほしいというのだ。 どうやら目的地は、黄金神像が眠り白い巨大な守護神がいると原住民から言われている山 らしいのだが……。 果たして今回、石峰省吾、雨宮志保と中村春吉をいかなる怪異が待ち受けるのか。 謎多きバンカラ快人の生涯を貴重な資料から読み解いた「自転車世界無銭旅行者 中村春 吉」を併録。
  • 大きな森の小さな家 大草原の小さな家(1)
    4.2
    今から、およそ100年前、北アメリカのウィスコンシン州にある「大きな森」の中の丸太で作った小さな家に、小さな女の子が住んでいた。その女の子の名は、ローラ。姉のメアリーと、妹のキャリーの3人姉妹。不屈の精神をもった父さんと優しい母さんのいるインガルス一家だ。 アメリカの開拓者の生活を生き生きと描いた「大草原の小さな家」物語の第1作。
  • 大脱走
    3.9
    「オケ老人!」作者が描く新しいお仕事小説。 中堅よりやや落ちるレベルの女子大を卒業した片桐いずみは、就活で大苦戦し、ようやく住宅リフォーム会社に内定した。しかし、入社早々、理不尽に怒鳴りまくる部長・大木田の姿を目にして生ぬるい空気が一変する。 それから、3年。なんとか社内でのポジションをキープしながら鬼の飛び込み営業を続けていたある日、片桐に新人の部下が付く。だが、これが、前代未聞のとんでもないやる気のない男だったのだ。連日連夜、超絶無気力新人・俵の教育に骨を折るものの、一向に改善の余地は見られない。業を煮やした大木田はある策に出るのだが――。
  • 第二開国
    3.5
    父親の介護のため地元・奄美大島にUターンした昇雄太。 長年過疎と人口減少に悩まされていた町は、巨大クルーズ船寄港地を中心としたIR誘致計画により、活気を取り戻しつつあった。 この事業は、圧倒的巨大資本の力で雇用創出とインフラ整備を実現し、町の、そして日本の救世主となる――多くの島民がそう思っていた。 ところが計画が着々と進むある時、昇はクルーズ船〈エデン号〉の前代未聞の事業内容を突きつけられる。 門戸開放か排斥か。様々な思惑が渦巻く計画を前に、島民たちの決断は?
  • ダウンタウン
    3.4
    大人になるってことを、僕はこの喫茶店で学んだんだ……七十年代後半、高校生の僕と年上の女性ばかりが集う小さな喫茶店「ぶろっく」で繰り広げられた、「未来」という言葉が素直に信じられた時代の物語。
  • だから荒野
    3.9
    “家族”という荒野を生きる――。そこにある、孤独と希望。 新聞連載時、大反響を呼んだ話題作。 こんなにいとも簡単に夫と息子を捨てられるとは。 会社員の夫と、大学生と高校生の息子たちとともに東京の郊外で暮らす主婦・朋美。 日々家庭を支えてきた苦労を理解しようともせず、夫はその場しのぎの言葉ばかり、息子たちは「キモいおばさん」扱い。 46歳の誕生日、朋美はついに反乱をおこす。自分を軽んじる、身勝手でわがままな家族たちとの決別。レストランの席を立って、夫の愛車で高速道路をひた走る――。家出した妻より、車とゴルフバックが気になる夫をよそに、朋美はかつてない解放感を味わうが……。 解説・速水健朗 ※この電子書籍は2013年10月に毎日新聞社より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 駄菓子屋凸凹堂と魔女のドロップ
    3.5
    夏休み前日。駄菓子屋凸凹堂で手に入れたドロップには不思議な力が宿っていた。それから町は騒動続き。さらに凸凹堂の主も姿を消して――? これもドロップのせいなの? ドロップと私の秘密を巡る、ひと夏の冒険。
  • 抱きしめて
    4.0
    1巻1,320円 (税込)
    舞い落ちる桜の花びらの下に、彼女が立っている。俺は夢中で、シャッターを切る。初めて出会ったにもかかわらず、俺の魂は彼女に引き寄せられた。そして彼女も……。だが、異国の地に生を受けた青年が、やがて故国に帰る時が来る。青年の故郷まで、彼女は追いかけた。ただ、もう一度だけ、会いたい。ようやく再会を果たし、結ばれる二人の背後で流れる、河村隆一のラブソング「抱きしめて」。でも、それはあまりにも切なく美しい詞と旋律。あたかも別れを予言するかのように……。そして、運命は再び二人を引き離した。互いに想いながらも、すれ違い、それでも想いを断ち切れず、遠い海の果てに想いを寄せる。二人の恋の行方は――。台湾人青年・コウと水沙(みさ)の切なくもひたむきな恋の物語。※巻末ページのリンク先にはジャンプ出来ませんのでご了承下さい。

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  • 太宰治 女性小説セレクション 誰も知らぬ
    3.0
    1巻2,420円 (税込)
    「誰も知らぬ」「恥」といった女性語りの作品や、 心中事件をモチーフにした「雌に就いて」など、 『若草』『婦人画報』といった女性雑誌に掲載された19作品を掲載。
  • 脱出 GETAWAY
    3.0
    1巻1,225円 (税込)
    恋人の復讐のため悪徳警官を射殺した志波銀次の命を自衛隊の特殊部隊、伝説の傭兵達がつけ狙う。チンピラごときに政府が策謀を巡らす? なぜだ!! 戦車・ヘリから降り注ぐ砲撃、銃弾、紅連の炎を駆け抜けて銀次の爆走は続く。次第に明らかになる巨悪の陰謀。魂を揺さぶる痛快無比の超絶アクション大傑作。
  • 堕天使は瞑らない
    3.5
    バリ島に向かうため、木田健太は成田空港にいた。隣に目を瞠るほど美しい婚約者を伴って。茉莉花――健太が、生まれてから目にした誰よりも綺麗な女。誰よりも女らしい女。そして、信じられないような快楽を与えてくれる女。ただ、彼女が生物学的には女性でないだけだ。誰にも祝福されない二人だけの挙式への旅立ち。そこで彼らを待つ、切なくも壮絶な運命とは?
  • ダブルファザーズ
    3.0
    生まれた時に母親を亡くし、父子家庭で育ってきた沙織。彼女には、二人の父親がいる。一人は眼鏡をかけて商社で働いている裕二お父さん。もう一人はイラストレーターで家事が得意な、あっちゃんパパ。自分の家はちょっと変わっているけれど、ごく普通の家族として生活している――そう思ってきたけれど、時には奇異のまなざしを向けられたり、陰口を叩かれたりもして……。どうして自分には父親が二人もいるのか。自分の本当の父親は誰なのか。これは、沙織が自分のルーツを知る物語。
  • 誰かのぬくもり
    3.3
    1巻605円 (税込)
    霊感の強かった祖母がくれたお守り。身につけていると様々な災いから逃れられた。そのお守りが盗まれた――。(「お守り」) 愛猫を殺されたと主張する主婦がとった手段とは……。(「罪を認めてください」) 8つのテーマに沿って、親子、夫婦、友人、近所など、さまざまな関係や状況で起こる「怖い話」や「不思議な話」など8編を収録。書き下ろした4編も入った贅沢な一冊。
  • 誰も幸せにできない僕らは夢を見る
    3.3
    市役所本庁舎の隅にある、健康福祉課夢調査係。そこで僕は他人の夢の中に入り、深層心理を調査する仕事をしている。その目的は「個人の精神の不調を減少させ、ひいては社会的不和を根本から減少せしめること」――要は、夢の中でお悩み解決だ。 でもこの仕事は僕に向いていない。……だってあなたが死んだあの日から、僕は誰かに寄り添うことも、夢を見ることも、全て諦めたから。 『ひきこもりの弟だった』で鮮烈デビューした葦舟ナツが描く、心震わす珠玉の物語。
  • 断罪~悪は夏の底に~
    4.0
    警視庁捜査一課の青山陽介は担当した殺人事件で、犯人だと目された男とは別に真犯人がいるとにらんだ。その働きを認めた検事の稲城から、不審な行方不明事件が続く武蔵野東警察署に出向くよう命じられる。そこで出会った検案医、夏目塔子に何かを感じるのだが――。抜群の推理力を発揮する同級生・小鳥冬馬の助けを得て青山が辿り着く戦慄の真実とは!
  • ダンシング玉入れ
    3.9
    1巻1,760円 (税込)
    暗殺者のターゲットは宝塚のトップスター! 元花組男役の天真みちる氏推奨! 「ダンシング玉入れってなに!?と思ったアナタ、絶対読んでください!」 byダンシング玉入れ出場経験者 ——天真みちる(元宝塚歌劇団花組) 著者4年ぶりとなる最新小説は、 宝塚×ノワール=コメディ!? 孤高の殺し屋コリオレイナスに新たな依頼が届く。 ターゲットは宝塚歌劇団月組のトップスター・三日月傑。 ヅカオタの協力員ハーミアとともにトップスターの命を付け狙うのだが――。 果たして殺し屋は任務を完遂できるのか!? 『男役』『娘役』『銀橋』の宝塚シリーズで宝塚小説という新しいジャンルを確立し、 『ゼロ・アワー』でノワールに挑戦した中山可穂が、 それぞれのスピンオフともいえる新境地小説を4年ぶりに書き下ろした。 ダンシング玉入れとは、一体何だ? めくるめく秘密の花園に足を踏み入れた殺し屋がたどる数奇な運命とは!? 『ゼロ・アワー』でおなじみの殺し屋組織・沙翁商会のメンバーも登場! 魅惑のサンバにのって暗殺者とターゲットの摩訶不思議なドラマが幕を開ける。
  • 断層海流
    3.4
    マリアは死にたいと思った。日本に着いたその日から売春を強要されて身も心も引き裂かれんばかりであった。こんなことがいつまで続くのか。もはや覚醒剤を打ち、性の快楽に溺れるしか絶望から逃れる術はないのか? ダンサーを夢みたフィリピーナの苛酷な現実と在日韓国人家族の悲劇。国境を越えた人間存在の闇を問う山本周五郎賞作家の初期傑作!
  • 断貧サロン
    3.2
    1巻1,430円 (税込)
    貧乏神被害者の会が主催する“貧乏を断つ”ためのサロン。そこには働かないイケメンの彼氏をもつ、様々な事情を抱える女たちが集まって……金か愛か!?に迫る文藝賞受賞第一作。
  • 小さな貴婦人
    3.5
    死んでしまった猫〈雲〉を愛惜する夢想的で自閉的な中年女性〈私〉、「猫の殺人」という童話を書く年老いた女流詩人G、そして優しくも威厳に満ちた猫たち――。悪意に満ちた外界に傷つけられる繊細な存在の交感を詩的散文に結晶させた、優雅で奇妙な連作小説集。「猫の殺人」「雲とトンガ」「赤い花を吐いた猫」「窓辺の雲」「小さな貴婦人」の5編を収める。表題作で芥川賞を受賞。

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