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Posted by ブクログ
加藤元。初めて読んだが、なかなか良かった。それぞれの人がほんの少し勇気を出して、真実を言っていれば。10号室の子どもが亡くなるのは避けられなかったとしても、10号室の彼女が死ぬまで苦しむこともなかったのかと思うとやりきれない。
物語は10号室の女性が亡くなり、その姪が部屋を譲り受け、そこに暮らし始めるところから始まる。10号室の女性には、20数年前に子どもが行方不明となった事件があった。
彼女は高校の元教師であり、なんの面白味もないような人物だと周りからは思われ、実際人付き合いもほとんどしてこなかった。そんな彼女にも裏の顔(良い意味で)があり、人間らしさを持ち備えている人物であった。
ラーメン屋で出会った教え子と恋人関係になり、子どもを授かったのだが、1人で育て、時期にその子が行方不明となる。彼女が死ぬまで、結局は見つけることができなかったのだが、それを姪である女性に託す。
彼女の生き方を思うと切なくなった。また、周りの人たちがほんの少し勇気を持って正直に事実を告げることができたらと思うと悔しいやら、悲しいやらで、やりきれなくなった。
Posted by ブクログ
白い外壁に窓辺の黒い鉄柵。周囲の高い建物に日差しを遮られた、四階建てのこぢんまりとした鉄筋アパート…
冒頭の二行を読んだだけで、すでにこの不穏で、息苦しい世界に引きずり込まれていた。
コーポ中里の十号室でひっそりと暮らす女が亡くなった。そこに越してきた女の姪、詩乃。
大好きだった伯母は、ここでどんな人生を送ったのか…
各部屋持ち回りでお茶会が開かれる程の濃密な関係を持つコミュニティーで、それぞれの世帯の抱える家族の事情。
住人がひた隠しにする過去の事件とは?
最後に明らかになる真実に引き込まれる。
ラストに少しの救いがあってよかった 。
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