十号室

十号室

1,320円 (税込)

6pt

3.9

コーポ中里――。枇杷の木が茂る四階建ての古い鉄筋アパートには八世帯が暮らす。二十数年前、母子家庭の幼児が行方不明となった事件に、住人たちは誰もが口を閉ざす。苦しみを背負い、ひとり住まいのままこの世を去った女は、何を思い、どんな風に生きてきたのだろうか。家族の愛憎と、人間の身勝手さ、生きていくことのままならなさを描く、注目の作家「カトゲン」の、ざわめく新しい世界!!

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十号室 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    初読み作家さん。
    奇しくも読み終えたばかりの東野圭吾の赤い指と通ずるところあり、文章もとても読みやすく、気持ちの入り込める作品でした。
    他人は他人、そう思えない人のなんと多いこと。
    そして、無遠慮な物言いをする人。
    こういう本を読んで、自分の襟は正していかないといけないな。

    1
    2018年08月30日

    Posted by ブクログ

    各階2世帯ずつの4階建てのコーポ中里では月イチでお茶会がある。住みたくないな。10号室の森下悠子が亡くなり姪の詩乃が住み始める。メモを作りながら読むのがおすすめと知ったものの面倒なので読み始めた。が、すぐに最初に戻り作りながら楽しく読んだ。
    『自分の選択が正しかったことを証明するために、他人の人生を

    0
    2024年11月02日

    Posted by ブクログ

    ちょっと湊かなえっぽい、こういう系統の作品も書けるんだカトゲンさん。
    ますますカトゲンさんにハマる。

    0
    2018年11月24日

    Posted by ブクログ

    4階建てのコーポ中里。
    十号室に住んでいた伯母の森下悠子。
    彼女に部屋を遺された姪の詩乃が辿る悠子と住人の物語。
    口数の少ない悠子だが、住人それぞれに思い出があり。なかなか読み応えがあった。
    悠子の言葉が印象深い。
    「幸か不幸かなんて勝手に決めるのは無礼だと思いますよ。その人の人生はその人だけのもの

    0
    2016年08月13日

    Posted by ブクログ

    鉄筋4階建て、8世帯の暮らすコーポ中里。
    亡き叔母の後に、十号室に暮らすことになった詩乃は、在りし日の叔母の秘密を知ることとなった。

    先入観なく手に取り読んだので、まさかのミステリーで驚かされました。
    各部屋の住人の目線で語られる各章で、謎に近づき、解明する感じが面白かったです。

    それぞれの母の

    0
    2016年03月03日

    Posted by ブクログ

    期待しないで読み始めたことが良かったです。
    物語自体は、読めば読むほど暗くなっていくのですが…
    そこでは持ち回りで「お茶会」と称する、住民たちの集まりが催され、住人同士のつながりを深めるようなのだが、暮らし始めた姪は、住人たちの話を聞いていくうちに…

    0
    2015年10月16日

    Posted by ブクログ

    加藤元。初めて読んだが、なかなか良かった。それぞれの人がほんの少し勇気を出して、真実を言っていれば。10号室の子どもが亡くなるのは避けられなかったとしても、10号室の彼女が死ぬまで苦しむこともなかったのかと思うとやりきれない。
    物語は10号室の女性が亡くなり、その姪が部屋を譲り受け、そこに暮

    0
    2015年10月15日

    Posted by ブクログ

    白い外壁に窓辺の黒い鉄柵。周囲の高い建物に日差しを遮られた、四階建てのこぢんまりとした鉄筋アパート…
    冒頭の二行を読んだだけで、すでにこの不穏で、息苦しい世界に引きずり込まれていた。
    コーポ中里の十号室でひっそりと暮らす女が亡くなった。そこに越してきた女の姪、詩乃。
    大好きだった伯母は、ここでどんな

    0
    2016年05月26日

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