国内小説 - ほのぼの作品一覧

  • 走れトマホーク
    4.0
    奇妙でユーモア溢れるアメリカ旅行記「走れトマホーク」。身辺私小説仕立ての「埋まる谷間」「ソウタと犬と」。中国の怪異小説家に材を取る「聊斎私異」など多彩な題材と設定で構成されながら、一貫する微妙な諧調――漂泊者の哀しみ、えたいの知れない空白感。短篇の名手の円熟した手腕が光る読売文学賞受賞作。表題作を含む9篇を収録。
  • 走れ病院
    3.3
    インド出張中に勤め先がつぶれた挙句、帰国してみれば、故郷である奈良県ちはや市で唯一の総合病院院長だった父親が急逝していた。遺された病院も倒産寸前と発覚! 元・サラリーマンで医師免許も持たない主人公の青年・風祭翔は、急遽父のあとを継ぐかたちで病院理事に就任することに……。知識も経験もない逆境のなか、父の遺した病院を赤字経営から救えるか?! タイムリミットまではあと三か月。産婦人科医の辞職、医者の勤務体系問題、病院経営と銀行、患者の不満と不安、医療難民、消えた院内アンケート……。著者・福田和代氏の綿密な取材を下敷きに、地域医療の危機と青年の成長が丁寧に描かれる。医療技術が発達することで選択肢と可能性が増えていく一方で、治療のありかた、病院のありかた自体にかかわる課題もまた山積みになっていく――きれいごとだけではやっていけない病院の“今”がわかるエンタメお仕事小説、登場! 「ヒポクラテスのため息」改題。
  • 走れメロス・東京八景 他五篇
    4.0
    「私は,今宵,殺される.殺される為に走るのだ」――誰もが知る〈友情〉の物語「走れメロス」,自伝的小説として名高い「東京八景」ほか,昭和一五(一九四〇)―一六年発表の中期の傑作七篇.〈言文一致体〉の見事な達成である「駈込み訴え」,ユーモアに満ちた翻案小説「清貧譚」など,〈太宰入門〉として最適の一冊.

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  • ハジケテマザレ
    3.9
    1巻1,672円 (税込)
    バイト仲間のYouTuber彼氏を襲撃、先輩に誘われて初めてのクラブで爆踊り、激辛フェスで後輩のプロポーズをプロデュース…… 「普通は尊いし、普通は貴重だし、普通はむしろ普通じゃありません」 コロナで派遣切りにあった「私」は食い繋ぐためにイタリアンレストラン「フェスティヴィタ」に辿りつく。ベテランのマナルイコンビ、超コミュニカティブでパーリーピーポーのヤクモ、大概の欠点ならチャラになるくらいかわいいメイちゃん、カレーとDJに目覚めたフランス人のブリュノ、ちょっとうさんくさい岡本くん……バイト仲間との愉快で切実な日々を描いた作品集。 「ウルトラノーマル」なわたしが「ハジケテマザル」、最高のバイト小説!
  • はじまりの谷
    4.3
    昭和初期の上州の農村を舞台に、現代では失われてしまった、美しい風景、自然への畏怖、家族や近隣の人々のぬくもりなどを瑞々しい筆致で描く。 少年はまっさらの心で、いくつかの出来事を通して成長する。そして、死の淵から還ってなお反骨の精神を失わない老人との絆を通して、自らの生涯を切り開いていく「思考の礎」ともいうべき精神性を養ってゆく。 つかみ取れ! じぶん。 【推薦文】 「映像化の成功を確信させる名作。人間が自然が泣けるほど美しい」(田渕久美子/脚本家・作家) 【内容】 ウサギ罠 春の雪 はじまりの谷 夏の終わり 残光 白い谷 入学の朝 【著者】 丸橋 賢(まるはし・けん) 1944年、群馬県生まれ。東北大学歯学部卒業。同学部助手を経て、1974年、丸橋歯科クリニック開業。1981年、「良い歯の会」活動開始。2004年、群馬県高崎市に「丸橋全人歯科」を開設。現在、丸橋全人歯科理事長。アメリカ歯内療法学会、日本歯内療法学会を中心に、日本全身咬合学会、日本口腔インプラント学会等で活動したが、現在は退会し、全人歯科医学に全力を投入している。主な著書に『観察力──確信を育てる』(NTT出版)、『全人的治癒への道』『心とからだが変わる〈全人歯科〉革命』(ともに春秋社)、『新しい歯周病の治し方』『歯 良い治療悪い治療の見分け方』(ともに農山漁村文化協会)、『歯を疑え! 医療の常識を変える全人歯科医学の力』(幻冬舎)『退化する若者たち』『心と体の不調は「歯」が原因だった!』(ともにPHP新書)などがある。

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  • 創世の日 巨大財閥解体と総帥の決断
    3.3
    1巻1,799円 (税込)
    花浦財閥総帥の久兵衛は軍部に非協力的だったために、息子が懲罰的に徴兵されてしまう。1945年の敗戦後、GHQ主導による財閥解体の危機に直面し、苦悩する久兵衛が下した決断とは? 今こそ求められる経営者像を活写する実録長編経済小説!!
  • はじまりは、図書室
    値引きあり
    3.5
    図書委員の智沙都は、ある日図書室で幼馴染の裕司が本を読む姿を目にする。彼は智沙都にとって、初恋のひと。でも、ある出来事をきっかけに少しずつ距離が生まれ、疎遠になっていた。内向的で本が好きな智沙都とは反対に、いつも友達と外で遊ぶ彼が、ひとり静かに読書する姿は意外だった。智沙都は、裕司が読んでいた本が気になり手にとると、そこには彼のある秘密が隠されていて――。誰かをこんなにも愛おしく大切に想う気持ち。図書室を舞台に繰り広げられる、瑞々しい“恋のはじまり”を描いた全3話。
  • はじめての赤毛のアン アイスクリームのピクニック
    4.8
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 世界中で愛されている『赤毛のアン』。 長いお話ですが、実は、1章ずつがとても楽しい物語になっています。 小さいお子さんでも楽しめる、とびきり楽しいお話をえりすぐり、素敵な絵とともにお届けします。 読み聞かせや、はじめてのひとり読みにもぴったりです。 もちろん、アンが大好きなあなたもぜひ! *3年生以上の漢字にふりがなつき *人気絵本作家の美しいイラストが楽しめる、オールカラーの55ページ ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • はじめまして、お父さん。
    3.9
    地方在住の売れないフリーライター・白銀力也のもとにインタビュー取材の仕事依頼が舞い込んだ。取材相手は、俳優業の傍ら飲食店経営を成功させた合馬邦人。奇しくもその合馬は、力也が一度も会ったことのない実の父親だった。インタビューの後、会いたい人物が四人いるから同行してほしいと合馬に求められた力也は、初対面の実父と二人旅をすることになったのだが……。
  • 働く女
    3.3
    客を思う誠実さゆえに売り上げの伸びない百貨店外商部のチハル。無神経で時代錯誤のオヤジたちに悩まされるベテランOLのトモミ。手抜きのできない損な性分でボロボロになって働くエステティシャン、タマエ…。その他、ワガママ大女優から、ポリシーあるラブホテル店長まで、十人十色の働く女を活写! 共感し、思わず吹き出し、時には少々ホロ苦い。等身大の女たちの奮闘努力に、勇気の出る短篇集。
  • はたらくぽんぽこ神様~野の花商店街のおかず屋さん~
    3.8
    【電子版巻末にはsora先生によるカバー用イラストをそのまま収録!】 さびれた商店街の一角にある総菜屋「ふじの」の店主・恵麻は、 亡き祖母の味を守るため、赤字続きでも細々と営業を続けていた。 ある日、店の前で倒れているもふもふな生き物を発見する。 その生き物は、自分はこの町の神様だと言う。 たぬきの神様・きぬ様は、町の住人からのお供え物もなく毎日お腹が空いていた。 やたら食い意地の張った神様を介抱すると、 きぬ様は「お礼に店を繁盛させてやる」と言い、繁盛の“匂い”を探り始める――。 がんばる女子と、幸せを呼ぶもふもふ神様ののどかで美味しいストーリー。
  • はだかのゆめ
    5.0
    1巻2,090円 (税込)
    東京から遁走して着いた四万十川の辺は、生死の境を越えた聖なる空間だった。――流される日々の中でみた夢。祖父が晩酌の時間にこぼす愚痴。母の洗濯物を干す音。父の風呂場から聞こえてくる音痴な歌。十数年の生死の記憶が詩的な言葉で鮮やかに蘇る。青山真治が「最後の映画作家」と激賞した逸材が放つ心を揺さぶる世界!
  • 八月の路上に捨てる
    3.4
    30歳の誕生日に、妻と離婚する予定の敦。暑いさなか、自動販売機に飲料缶を補充する仕事に回る車内で、同僚のシングルマザー・水城さんに、敦は結婚生活の顛末を尋ねられるまま語りはじめる…。ほんの僅かずつ掛け違っていく夫婦を描いた、第135回芥川賞受賞の表題作。ほか、働く男女の暮らしを淡々と描き出す「貝からみる風景」、妊娠中の娘が実家に戻ってきたのを機に煙草との離脱を決意した男の進行形禁煙小説「安定期つれづれ」を収録。
  • 恋人をみつける80の方法
    3.0
    気づかい、服装、ふるまい方など自分で意識できる些細なことを、ほんの少し気をつけるだけで、素敵な恋人が見つけられるとしたら、あなたはどうしますか? 本書には、あなたが恋を成就させるために必要なエッセンスが詰まっています。あなたが恋をしたくなったとき、好きな人ができたとき、そして恋に悩み傷ついたときに読んでみてください。きっと、あなたの恋を叶えるべく、最大の効力を発揮することでしょう。あなたが、自分の手で幸せをつかむための最高のバイブル。
  • ハチミツ
    3.7
    1巻1,144円 (税込)
    三七歳の澪、二七歳の環、一七歳の杏。歳の離れた三姉妹だけどそれなりに仲良く暮らしている……はずだった。しかし次女、環の望まぬ妊娠をきっかけに、姉妹に転機が訪れる。やっと大切なものがわかりはじめた三人が選んだ、それぞれの道とは? 女子なら誰でも覚えのある悩みや迷いのあれこれを、暖かく包み込むガールズ長編。

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  • 蜂蜜記者と珈琲騎士 ブリンディル王国事件録
    4.0
    鉄道事業に力を注ぐ技術先進国のブリンディル王国。 伯爵令嬢のミレニエは、一人前の新聞記者になるという夢を叶えるためゴーディン新聞社で働いていた。社長のダニエルから「1年以内に一面を飾る記事を書かなければ自分と結婚してもらう」と半ば脅しのように契約を結ばされたミレニエは、迫る期限に焦っていた。 そんな中、ミレニエは隣国から王女ラナジュリアが来訪するという情報を耳にし、一面記事のチャンスをつかむため取材に向かう。そこで出会ったのは、近衛騎士として王女の護衛をつとめる、珈琲色の髪と瞳を持つ凛々しい青年・カイルだった。彼に警戒されながらもなんとかラナジュリアへの取材を取り付けたミレニエは、「女狐」と称され偏見まみれの描かれ方をされてきたラナジュリアの真の姿を知っていくことに。 しかし同時に、ラナジュリアを狙う不穏な陰謀に巻き込まれ、ミレニエはカイルとともに捜査することになり……! 女性が仕事に就くことが難しい時代に、夢を叶えるため奮闘する、新米記者の恋と仕事の物語。
  • 蜂蜜秘密
    3.9
    永遠の少年と花守る少女が秘密の扉を開く 〈奇跡の蜂蜜〉を作るポロウ村に転校してきたレオ。蜂蜜の秘密に関わる旧家の娘サリーは、それから次々と不思議な出来事に出会う。
  • ハ長調のポートレート
    4.5
    働き者のサラリーマン坂上勝之、正直で優しい妻エリ。二人の平凡な日常は、初めての赤ちゃん〈亜紀子〉が生まれた瞬間に色を変えた。「会社のため」に自分の生活や、妻の存在に目を瞑ってきた勝之。満員電車で、スーパー・マーケットで、家で……ちょっとした出来事が、彼に〈バラ色の平凡〉を教えてくれる。亜紀ちゃんが、大人たちにくれた、ごく普通の大切なもの。毎日を変える家庭小説。
  • #マンホール
    3.0
    第73回ベルリン国際映画祭ベルリナーレ・スペシャル部門招待作品! 主演:中島裕翔(「ピンクとグレー」)×監督:熊切和嘉(「私の男」)×原案・脚本:岡田道尚(「マスカレード・ホテル」シリーズ)のタッグで放つ、 ワンシチュエーション・スリラー『#マンホール』(2023年2月10日公開)を、『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞受賞作家の著者がノベライズ! 予測不能、驚愕の結末を本でも楽しめます。 (あらすじ) 自身の結婚式前夜に開かれたサプライズパーティーで、新たな人生の幕開けを同僚たちに祝われる「川村俊介」。 パーフェクトな自分の人生に満足していたが、その帰り道、深酔いした彼が暗闇のなか目を覚ますと、そこはマンホールの底だった。 手元にあるのはスマホだけ。 しかしGPSは誤作動を起こし、知人や警察も当てにならない。 タイムリミットの夜明けが迫るなか、唯一通話できた「元カノ」と、SNSでアカウントを立ち上げてつながったフォロワーたちに助けを呼びかけるが、事態は予想外の展開に向かうのだった――。
  • ハッチとマーロウ
    3.6
    ママが突然卒業宣言!?双子たちが大奮闘!  青山七恵が温めてきた懐かしくて新しい物語。  「ママは大人を卒業します!」とシングルマザーで小説家の母親が突然の宣言。  11歳の誕生日に大人になることを余儀なくされたハッチとマーロウ。お料理ってどうやって作るの?お洋服、何を着ればいいの?双子に個性って必要?私たちのパパって誰なの・・・・?少しずつ目覚めるふたりの自我と葛藤。二人の12歳までのコミカルでシビアな1年間を優しい視点で紡ぎ出す。 奮闘するかわいい双子の日常が、大変だけど、楽しくって愛おしい。  結末に知るママの子供への思いに涙。双子が交わした将来の小さな約束に心揺さぶられる。  TBS「王様のブランチ」、日経新聞、毎日新聞、VERY、Oggi、など多数のメディアで大絶賛。中学入試でも多数の学校で採用されるなど大人も子供も必見の書が待望の文庫化。思っている以上に子供って大人、大人だって本当は、まだまだ子供、そんな微妙な内面を鮮やかに描ききる。  かつて子供だった大人へ、これから大人になる子供達へ贈りたい、感動の物語。全編を飾るイラストは、大人気イラストレーター・田村セツコさん。 文庫版解説に東直子さん。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた『ハッチとマーロウ』 の文庫版となります。
  • はっぱや神馬
    3.6
    昭和47年、東京・羽田にほど近い、垂腹(たらふく)町。この町に住む謎の男・神馬。昼酒を飲み、犬や子供と本気で喧嘩、世の中ついでに生きている。でも、やるときゃやるぜ! …とびきりイキな人情アクション開幕!
  • ハッピー・チョイス
    3.8
    貴世は39歳、独身、小説家。体験のない「殺人」は書けても、体験のない「結婚」が書けずに悩んでいる。そんな貴世が、結婚小説のリサーチのため蕎麦打ち合コンに潜入。なんと急性蕎麦アレルギーを発症するものの、朦朧とする意識の中で、ある男性と出会い……。出会いをよせつけない磁場を抜け出して、遠かった「結婚」がついに現実に!? 幸せを求めて、貴世が選んだ「私らしい結婚」の答えとは?
  • ハッピー・レボリューション
    4.1
    流され体質のOL夢子は、ゆるーい部署での生活に流され、仕事も恋もお留守気味。気づけば20代最後の日を目前にしていた。そんな会社帰り、夢子は電車の窓に映る自らの顔がオッサン女子化していることを察知し、戦慄。慌てて恋に仕事に自分磨きを始める。後輩男子・大喜名のアドバイス(という名の横やり)にもめげず奮闘する夢子だが、空回りの連続。折れそうな夢子の人生に起きた『革命』とは――? 『チョコレート・コンフュージョン』著者が送る、ハッピー成分100%ラブコメ!
  • はつ恋
    3.8
    南房総の海沿いの町で、古い日本家屋に愛猫と暮らす小説家のハナ。二度の離婚をへて、人生の後半をひとりで生きようとしたときに巡り合ったのは、幼少期を姉弟のように過ごした幼馴染のトキヲだった――。四季のうつくしい巡りのなかで、喪失も挫折も味わったふたりは心も体も寄せ合いながら、かけがえのない時を積み重ねていく。あたたかな祝福に満ちた、大人のための傑作恋愛小説。
  • はつこい
    3.7
    地方都市で暮らす平凡なOLの亜季子。高校生のときからつきあっている恋人・遥生は東京で暮らしていて遠距離恋愛中だが、いずれは彼と結婚するつもりでいる。新居にする予定のマンションを購入し、幸せな未来を思い描く亜季子。だが、地元に戻ってきた遥生に、東京で出逢った女性を呼び寄せて一緒に暮らすつもりだと告げられてしまう。亜季子の平凡な日常の歯車が、少しずつくるい始めて……。
  • 初恋温泉
    3.6
    初恋の女性と結婚した男。がむしゃらに働いて成功するが、夫婦で温泉に出かける前日、妻から離婚を切り出される。幸せにするために頑張ってきたのに、なぜ――表題作ほか、不倫を重ねる元同級生や、親に内緒で初めて外泊する高校生カップルなど、温泉を訪れる五組の男女の心情を細やかにすくいあげる。日常を離れた場所で気づく、本当の気持ち。切なく、あたたかく、ほろ苦い恋愛小説集。
  • 初恋ロスタイム
    3.6
    僕の「青春」は、人よりも少しだけ長いらしい。ある日、僕以外の時間が止まったのだ。 それは平凡な高校生活を送る相葉孝司に唐突に訪れた特別すぎる青春だった――。 午後1時35分、毎日決まった時刻に訪れる1日1時間だけの奇妙なロスタイム。そんな中で、僕は僕と同じ景色を見る彼女に恋をした。 琥珀色の瞳で、まるで停止世界が当たり前だと言わんばかりの不思議な魅力を持つ少女・篠宮時音。彼女には“僕だけ”が気付けない、とても大きな秘密があるようで……。 不思議なロスタイムが少年と少女を結ぶ、ほんのり甘くビターに切ない恋愛物語。
  • 初体験物語
    4.0
    かの兼好法師が“よろづのことも始め終りこそをかしけれ”と宣うように、古来より物事ははじめと終りがおもしろいものなのである。はじめて痩せクリームを購入し、塗りたくったあげく腹を無意味にかぶれさせてみたり、はじめて見た生ダリの絵に興奮し、力強いくしゃみ〈唾液含む〉をあびせかけてしまったり……。剃刀のような感性と宇宙規模の知性を誇るカオルコヒメノが満を持して綴る現代の徒然草。
  • 波濤の牙 海上保安庁特殊救難隊 (新装版)
    3.7
    台風が接近し、海が荒れる茅ヶ崎沖で、海難事故が発生した。海上保安庁特殊救難隊の惣領正らは、直ちに現場に急行。北朝鮮船籍らしき船から、三人の男を無事救出した。だが、救助した男たちが突如変貌し、惣領たちに銃口を向けてきた。男たちの要求は、沈みゆく船から“荷物”を取って来いというものだった。荷物とは一体何なのか? 彼らの目的は? 特救隊の男たちの決死の戦いが始まる――。傑作長篇小説、待望の新装版。(解説・関口苑生)
  • はとの神様
    3.7
    転入したての5年生、みなと。父の仕事の都合で各地を転々、病的に潔癖な継母との毎日に、何かを待ち続けていた。同級生・悟は物知り博士。父が鳩レースにのめり込み、母と離婚していた。そんな二人が鳩を拾う。持ち主のオランダ人に届けにいき、同い年の娘ユリカと出会った。居場所のない者同士、響き合った三人は、自分たちだけで鳩を飛ばしに遠く稚内を目指す。少年たちの冒険と成長を描く傑作長編。
  • 華アワセ 姫空木編 絢-アヤ-
    4.5
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 2014年2月26日に発売されたゲーム付きムック『華アワセ 姫空木編』の公式ビジュアルブックです。カバーは、キャラクターデザイン由良氏による描き下ろし美麗イラストを使用! 制作プロジェクト月花氏全面監修のもとお届けする本書は、「B's-LOG」に掲載されたイラストをはじめ、キャラクターイラスト、イベントCGなど豪華絢爛なグラフィックの数々を大判サイズで掲載。「姫空木編」のイラストの魅力をぎっしり詰め込みました。また、そのほかにも周回プレイに役立つ攻略情報や、本書企画として由良氏と月花氏の開発インタビューを収録。さらに、ここだけでしか読めない月花氏書き下ろしショートストーリーを多数収めるなど、「姫空木編」をプレイされたすべての方にお楽しみいただけます!
  • 花井おばあさんが解決! ワケあり荘の事件簿
    3.0
    【あらすじ】 水田で老人の焼死体が発見された。状況から自殺と考える警察に、ある老婆が異を唱える。彼女の名は花井朝美。癖のある老人が集まり「ワケあり荘」と呼ばれるアパート、若鮎荘の住人だ。70 過ぎでありながら背筋をピンと伸ばし、意気軒昂な花井は、鋭い観察眼と長年築いてきた人脈を生かし、事件の真相に迫る。彼女と「ワケあり荘」の住人たちは、その後も様々な事件に首を突っ込んでゆき――。 【著者情報】 1952年、長野県岡谷市生まれ。中京大学法学部卒業。趣味は詰将棋創作で、詰将棋パラダイス半期賞、日めくり詰め将棋カレンダー山下賞を受賞。第17回『このミステリーがすごい!』大賞・優秀賞を受賞し、2019 年に『盤上に死を描く』(宝島社文庫)にてデビュー。
  • 花いかだ~新川河岸ほろ酔いごよみ~
    4.0
    下り酒問屋、千石屋の女将、麻は、並の女より頭ひとつ大きくて、酒の飲みっぷりも大したもの。そして他人を思いやる心も人一倍。一方、主人の鶴次郎といえば、下戸だが、頭が切れて町内でも頼りにされる存在だ。ふたりには、息子の家出から三十路の恋まで、様々な相談事が持ち込まれて……。新川河岸に巡る季節と人々の心の触れ合いを描くシリーズ第二弾!!
  • はなうた日和
    3.8
    定年間近の平凡な会社員・虹脇は、突然部下の美人OLから飲みに誘われる。手を握られながら「副社長を殴ってほしい」と頼まれて――。(「ハッピー・バースデイ」)。売れないアイドルのミドリは、今日もオタク相手に撮影会。しかしその帰り、子連れの元カレと再会し……(「五歳と十ヵ月」)。さえない日常の中にある、小さな幸せときらめきを描いた短編集。
  • 花霞紅莉の怪異調書シリーズ 僕の瞳に映る僕
    3.0
    世にニ十冊しか存在しない奇書『眼球蠱聞(がんきゅうこぶん)』。その物語をなぞるかのように、博多区連続通り魔事件が発生する。捜査官の花霞紅莉(はながすみ あかり)は、見た目は小柄な新人刑事ながら、他人の仕草から嘘を見抜く能力があった。コンビを組む、切れ者ながら昼行灯の捌津茅晋助(はつがや しんすけ)と容疑者である高校生の自宅を訪れると、事件の鍵を握ると思われる『眼球蠱聞』と大量の人形を発見する。事件の真相に迫る二人は、日本庭園「仙願亭(せんがんてい)」に潜む、人形に纏わる怪異に蝕まれて行き……。
  • 花木荘のひとびと
    4.2
    盛岡市北上川沿いにある小さなアパート花木荘。そこに住む人々は少し不器用な人間ばかり。心の隙間を買い物で埋めるOL、時計修理に没頭し、うまく人間関係を築けない青年、高いプライドが邪魔をして、客と喧嘩をする美容師。そんな彼らが管理人のトミと触れ合う中で少しずつ心が開いていく…。ちょっと泣けて、ちょっと癒やされるハートウォーミングストーリー。
  • 花婚式
    3.5
    葉山佐都子、39歳、再婚して6年。夫の草一郎は45歳の会社員、やはり再婚である。ふたりが望む子供はまだ授からない。けれどもお互いを気遣いあいながら、平穏で満ち足りた夫婦生活を送っていた。ところが、夫の友人の再婚相手に、佐都子が女友達を紹介するはめになったことから、夫婦の関係も微妙に揺らいでゆく。さらに、夫の後輩の離婚騒動にまで巻き込まれてしまって……。結婚7年目の“花婚式”を迎える夫婦の礼節と葛藤を綴る、全く新しい“再婚小説”の誕生。
  • 花咲家の休日
    4.0
    勤め先の植物園がお休みの朝、花咲家のお父さん草太郎(そうたろう)は少年時代を思い起こしていた。自分には植物の声が聞こえる。その「秘密」を抱え「普通」の友人たちとは距離をおいてきた日々。なのにその不思議な転校生には心を開いた……。月夜に少女の姿の死神を見た次女のりら子、日本狼を探そうとする末っ子の桂(けい)、見事な琉球朝顔を咲かせる家を訪ねる祖父木太郎(もくたろう)。家族それぞれの休日が永遠に心に芽吹く。
  • 花咲家の人々
    4.1
    風早の街で戦前から続く老舗の花屋「千草苑」。経営者一族の花咲家は、先祖代々植物と会話ができる魔法のような力を持っている。併設されたカフェで働く美人の長姉、茉莉亜(まりあ)。能力の存在は認めるも現実主義な次姉、りら子。魔法は使えないけれども読書好きで夢見がちな末弟、桂(けい)。三人はそれぞれ悩みつつも周囲の優しさに包まれ成長していく。心にぬくもりが芽生える新シリーズの開幕!
  • 花咲小路一丁目の髪結いの亭主
    4.0
    たくさんのユニークな人々が暮らし、日々大小さまざまな事件が起きる花咲小路商店街。 すらりと背の高いせいらちゃんが働く「バーバーひしおか」は、古きよき香りが漂うレトロな<理髪店>。 小柄な奥さん・ミミ子さんが切り盛りし、素敵に髪を整えてくれますが、店主の旦那さんはのんきに暮らしてばかり。 それもそのはず、旦那さんには思いもよらぬ<裏の顔>があって――
  • 花咲小路一丁目の刑事
    4.0
    舞台は花咲小路商店街。 今回の主人公は、商店街で和食処を営む祖父母のもとに居候する若手刑事。 引っ越してきて以来、非番の日になると必ず祖母経由でご近所からの相談事を持ち込まれるようになってしまった。 死んだはずのおじいさんから手紙が届くようになったラーメン屋さん一家や、本の上にフルーツがひとつずつ置かれるようになった本屋さんからの相談などなど、よろず相談事を商店街の人々の力を借りながら解決していく。
  • 花咲小路三丁目北角のすばるちゃん
    3.9
    たくさんのユニークな人々が暮らし、日々さまざまな事件が起きる花咲小路商店街。 にぎやか商店街の裏には、真っ赤なシトロエンが看板代わりの駐車場<カーポート・ウィート>があるのです。 若社長・すばるちゃんが営むカーポートを訪れるのはいろんな車。ときには厄介ごとも乗せてきて――
  • 花咲小路三丁目のナイト
    4.1
    たくさんのユニークな人々が暮らし、日々大小さまざまな事件が起こる花咲小路商店街。今回の舞台は商店街唯一の深夜営業店<喫茶ナイト>。すっかり夜ならではの相談所になっている店を手伝いながら、その相談事を店主の仁太が突拍子もない方法で何とかする様子を、居候の甥っ子・望が語っていく。前三巻でおなじみの人物も多数登場!
  • 花咲小路二丁目の花乃子さん
    3.8
    元「怪盗紳士」がご隠居として暮らし、非番の日にご近所の相談ごとで引っ張りだこの若手刑事も住む花咲小路商店街。ここにはたくさんのユニークな人々が暮らし、日々大小さまざまな事件が起こる。今回の主人公は「花の店にらやま」を営む花乃子さんのもとに居候中の十代の女の子。人々の慶びごとにも悲しみにも寄り添う花屋の仕事を手伝うなかで、ある日ちょっと気がかりなお客さんが来店して――。
  • 花咲小路四丁目の聖人
    3.6
    舞台は地方都市の小さな商店街「花咲小路商店街」。 主人公の亜弥は、両親が始めた英語塾を継いで講師をしている。 隠居した父は日本に帰化したイギリス人だが、その実、若い頃は美術品を中心とする泥棒として名を馳せた人物。 商店街で起こる事件をその手腕で解決していくのだが、亜弥は気が気ではなくて――。 トラブルを描いてもどこかやさしい、著者ならではの持ち味が存分に味わえる。 じんわり心温まるエンターテインメント。
  • 花咲く神さまの花嫁
    4.0
     勤勉で、安定第一。結婚願望も持たない千景は、地方公務員試験前に訪れた神社で、銀髪蒼眼の男・秋水にいざなわれる。気づくと裏世界《月世》に連れ去られていた。  秋水によると、千景は世界を支える《命花》を育てる巫女だという。主神である自身と結婚し、花を咲かせるよう請われるが……。 「花が必要なら協力はします。ですが花嫁になる必要はないのでは?」  元の世界に帰る条件で、お仕事として巫女をすると宣言して!?  何かと噛み合わない千景と秋水。二人の思いは、やがて月世を、そしてお互いを変えていく――。
  • 花咲くキッチン 再会には薬膳スープと桜を添えて
    4.7
    *+…+*+…*+…++* 仕事に一生懸命な百花を 愛してやまない美青年は、 健康美食で彼女に愛情アピール!? *+…+*+…*+…++*  仕事が大好きで有能な百花(ももか)。でもお家では華やかさはゼロ! コンビニ飯上等、ジャージが普段着。  そんな姿で、美青年となった幼馴染と運命的に再会してしまう。彼は薬膳知識でおいしく健康&綺麗になれる料理店を開くという。  実は百花のことが愛しくてならない彼から、強引に試食係に抜擢され……。戸惑う百花の気持ちも、疲れも未病も、絶品料理と薬膳効果で全部まとめて解決! 満面の笑顔となって花開く。  一方、恋におっくうな百花と彼の距離は縮まりそうで遠くて……!? ふたりに待ち受ける未来とは――。 *+…+*+…*+…++* 「わが家は幽世の貸本屋さん」シリーズ(マイクロマガジン社)、「異世界おもてなしご飯」シリーズ(KADOKAWA)の著者・忍丸氏新作! *+…+*+…*+…++* ■編集おすすめコメント■ 御曹司だけど、料理好きで地位にこだわらない美青年との再会シンデレラストーリー!! 周囲から慕われる主人公が、「お仕事では有能なのに、休日はすっぴん&ジャージ姿」なのも好感度◎です! 読み終わったとき、ヒーローのお店で料理を振る舞われたかのように、ちょっぴり元気をもらえます。 美味しそうな料理にも注目して、このストーリーを堪能してください。
  • 花盛りの椅子
    3.6
    傷ついた古家具には、無数の命が仕舞われている。緑生い茂る山の中、ぽつんと佇む「森野古家具店」。そこには、過去の沁みこんだ被災家具たちが、各々の物語をたずさえ集まってくるのだった――。職人見習いの「鴻池さん」が、家具に秘められた当時の記憶に触れる、感性ゆたかな連作短編集。
  • 華ざかりの三重奏
    4.2
    1巻1,815円 (税込)
    独身で子供のいない可南子は、もうすぐ還暦を迎える。これまでは仕事一筋に頑張ってきたが、定年退職したあと、どう生きればいいのか途方に暮れている。そんな中、子育てと介護を終えたかつての友人・芳美から、一緒に暮らさないかと誘われて…。それぞれ人に言えない悩みを抱える迷える六十歳たちは「人生の問題」にどう向き合うのか?
  • 花ざかりを待たず
    3.7
    椎名利夫はおさまらない腰痛で病院を受診、検査したところ、ステージIVのがんで余命宣告を受けた。妻の慶子は利夫に、上の娘の由希子が幸せになる姿を見せたいと切望する。由希子は小説家としてデビューしたもののアルバイトを続ける生活で、ご飯を食べたりする仲だった相手からは、もう会えないと言われてしまっていた。予想より病気の進行が速く、一家は――。あまりに速い死に直面したある家族の、心揺さぶられる物語。
  • 花だいこん
    3.8
    1巻1,980円 (税込)
    一膳飯屋「だいこん」を知人に譲ったつばきは、父安治と母みのぶと、新たな三人暮らしを始めた。不景気風が吹く江戸の商いはどこも経営不振でどの店も苦労していた。ある日、富岡八幡宮に参拝した安治は、薬種問屋「蓬莱屋」が看板の思案を求めていることを知り、渡世人の弐蔵と講釈師で絵心のある三太郎を仲間に、巨大提灯という壮大なスケールの看板を提案する。果たして一世一代のその勝負、勝ち取ることができるのか。
  • 花匂う
    値引きあり
    3.5
    幼なじみの多津が嫁ぐ相手には隠し子がいる。それを教えてあげようとして初めて、直弥は自分が多津をずっと愛していたのだと気づく。そうであるからには隠し子のことは告げるわけにはいかない。中傷になるから…。その後の二人のたどる歳月を通し、人生の深い味わいを感動的に語りかけた表題作。ほかに「矢押の樋」「愚鈍物語」「椿説女嫌い」「蘭」「渡の求婚」など全11篇を収める。

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  • 花に隠す ~私が捨てられなかった私~
    3.5
    その欲望は決して叶えてはいけない――。不倫を続ける夫との生活に疲れた妻は、猛暑を超える暑さをもたらす灼熱の太陽を利用した完全犯罪を思いつく。その夫の不倫相手もまた、自分のものにならない男を手に入れようとして極寒の吹雪の中、男を手にかけた。殺意はまるで季節のように巡る。一線を越えるか、踏みとどまるか――。さまざまな季節に花開く、秘密と欲望を描いた短編集! 咲き誇れ、殺意。
  • 花の佳音
    3.8
    知っていますか? あなたが笑ったり泣いたりしているときに、すぐ横に寄り添って、一緒に微笑んだり涙を流してくれる存在がいることを。 それは……美しくも儚い 「花」 たち。彼らは、いつでも人間を温かく見守り、心の底から祈っています。 あなたが幸せでありますように―― と。 これは、そんな花たちの声を聞くことができる不思議な青年・草介と、心優しい花たちの、切なくも心温まる物語。 ほら、花たちに耳を近づけてみてください。思いがけない、嬉しい囁きが聞こえてくるかもしれませんよ?
  • 花ホテル
    4.3
    平岩弓枝さんが円熟期に書いたミステリアス・ロマン。 舞台はフランスのコートダジュール。海をのぞむリゾートホテル「花ホテル」の経営に人生の再出発をかける美貌の女主人・朝日奈杏子と彼女を支える敏腕マネージャー佐々木三樹を主人公にした連作短編小説。 光あふれる南仏を舞台に、華麗で危険なドラマが繰り広げられます。 平岩さんの代表作である『御宿かわせみ』が好きな方なら、絶対にハマる一冊。1983年には山本陽子さん・名高達郎さんの主演でドラマ化されました。 ※この電子書籍は、1983年4月に新潮社より刊行された単行本を新潮文庫で文庫化した作品を二次文庫化した、文春文庫版を底本としています。
  • 花まみれの淑女たち
    4.7
    老マダムたちが教えてくれた 不安だらけの世を生きる 希望の灯 あのおばあさんたちを見ていたら、生きていけそうな気がしてきた。 30代にして職を失い、無為な日々をすごす由佳が出会ったのは、北新宿【花まみれビル】に集まって暮らすお年寄りたち。 見た目は、ほのぼのとしたシニアグループ、その実態は……日本中にネットワークを張り巡らせる植物学の元教授に、七色の声を持つカリスマ歌手、ハイテク機器を駆使して暗躍する探偵チーム(メンバーはおばあさんのみ!)など、型やぶりのマダムたちだった。 ――わたしも、あのおばあさんたちみたいになりたい。目立たず、しぶとくて、しあわせで、美しい。だれからも注目されなくても毎年、花をつける草木のように……。
  • 花桃実桃
    3.8
    43歳シングル女子、まさかの転機に直面す――無情な肩たたきの憂き目に遭って、会社員からアパート管理人に転身した茜。昭和の香り漂う「花桃館」の住人は、揃いも揃ってへんてこで……。若くはないが老いてもいない。先行きは見通せずとも、進む方向を選ぶ自由がある。人生の折り返し地点の惑いと諦観を、著者ならではのユーモアに包んで描く長編小説。
  • 花守家に、ただいま。 星合わせの庭先で
    4.4
    交通事故で夫・花守透を亡くした桜子は、嫁いできた愛知県渥美半島にある夫の実家で、料理上手の義母との暮らしを続けている。花守家の庭には“透の木”――ハナミズキが植わり、毎年七夕には短冊を吊るして願いをかけるのが恒例だ。古民家での二人暮らしは穏やかで温かいが、いつまでこの暮らしが続くのだろうとふと不安が過ることもある。そんな折、夫の前妻との子を名乗る少女が訪れ、事件が起きて……? 著者最新の家族小説。
  • 花や今宵の
    3.5
    ぐぅーん、ぐぅーん、ぐぅーん。不思議な音で鳴る山「しんの」では、松がぐねぐねとねじ曲がり、季節外れの桜が咲き乱れる。小学四年生の河守亜菜はこの山で突然姿を消した。彼女にいったい何があったのか。大人になって東京で暮らす元同級生のぼくは、しんのがまた鳴っているということを知り、集落に帰ってくる。明日から今までとは全然違う人生が始まってしまうかもしれない、という思いを胸に。昨日と今日と明日がつながっているなんて、誰にも言えない。多様なジャンルを横断しつつ、そのすべてに印象深い物語を刻み込み続ける著者が放つ、少年小説であり、恋愛小説であり、奇妙な味のクロスオーバー。
  • 花屋さんが言うことには
    4.0
    24歳、ブラック企業勤務。身も心も疲れ果てていた紀久子が深夜のファミレスで出会ったのは、外島李多と名乗る女性だった。彼女は「川原崎花店」という花屋さんを駅前で営んでいるらしく、酔っぱらった勢いで働くことに。 やたらカレー作りがうまい青年や、おしゃべり好きの元教師、全体的に適当な李多。バラエティに富んだ従業員と色とりどりのお花に囲まれながら、徐々に花屋さんの仕事に慣れていくが――。
  • 花屋さんが言うことには
    3.8
    1巻1,760円 (税込)
    24歳、ブラック企業勤務。身も心も疲れ果てていた紀久子が深夜のファミレスで出会ったのは、外島李多と名乗る女性だった。彼女は「川原崎花店」という花屋さんを駅前で営んでいるらしく、酔っぱらった勢いで働くことに。 やたらカレー作りがうまい青年や、おしゃべり好きの元教師、全体的に適当な李多。バラエティに富んだ従業員と色とりどりのお花に囲まれながら、徐々に花屋さんの仕事に慣れていくが――
  • 花屋「ゆめゆめ」であなたに咲く花を
    4.0
    秘密の力で謎を解き明かすプチミステリー ある事件をきっかけに不思議な力にめざめた蕾は、バイト先の花屋「ゆめゆめ」で、その力を使ってフローラル王子こと店員の咲人と、訪れるお客様の悩みや事件を解決する日々を過ごしていた。 バイトを始めて数ヶ月、季節はクリスマス、年末年始、バレンタインと、花屋にとっても恋人たちにとってもイベント目白押しの日々だが、ついに二人の関係にも変化が・・・。 読めばほっこりした気持ちになれる不思議なシリーズ、これにて完結!?
  • 母が三人寄れば、かしましい
    3.0
    実母の幼馴染みの女性に育てられたお佐奈は、江戸は深川清住町の船頭と夫婦(めおと)になった。そんな彼女の前に、亡くなったと聞かされていた実母が訪ねてきた。お佐奈を産んですぐ、上方へ男と駆け落ちしたのだと言う。身勝手な実母の帰郷に憤懣(ふんまん)やるかたないお佐奈だったが、なんと実母は、姑(しゅうとめ)のもとで働くことになり……。三人の母との間で起こる数々の難事を通じて、親子の在り方を描く感動の家族小説。文庫書き下ろし。
  • 母なるもの
    3.9
    複雑に屈折した生き方を強いられた隠れ切支丹の姿に、自己の内なる投影を見た作者の魂の表白である表題作など全8編。――裏切り者や背教者、弱者や罪人にも救いはあるか? というテーマを追求する作者が、裁き罰する父なる神に対して、優しく許す“母なるもの”を宗教の中に求める日本人の精神の志向を、自身の母性への憧憬、信仰の軌跡と重ねあわせて、見事に結晶させた作品集。
  • 母のはなし
    3.4
    「おれの子じゃない。知らない」ハルエの妊娠報告に夫のタケシは言い放った――。優しい両親、きょうだいに囲まれて、楽しい幼少期を過ごしたハルエだったが、金にうるさく自分勝手、超細かい性格の夫との結婚生活は、びっくりすることだらけだった。子供たちが成長し、念願の離婚をしたところでハルエの中で何かがはじけた。娘、妻、母、そして老人となっていく女の一生をおおらかに描く。
  • 母のゆいごん【HOPPAライブラリー】
    5.0
    1巻1,540円 (税込)
    まだ49歳だった母がなにも言い残さずに急逝してから瞬く間に20年の月日が流れた。それからずっと私は母のゆいごんを探してきた。渾身の書下ろし私小説。

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  • ハマボウフウの花や風
    完結
    4.0
    友人の恋人であった吉川美緒と海辺の町で再会した水島は、仲間たちとけんかに明け暮れた学生時代を想い出す。海風を受けながら、少年たちの苛烈な青春が吹き荒れる表題作『ハマボウフウの花や風』。実際に著者が勤務していた体験から綴られた『倉庫作業員』『皿を洗う』『脱出』。湖畔で隠遁生活を送ることにした男と三羽のアヒルの心温まる生活を描く『三羽のアヒル』。のちに映像化された作品を含む6つの短編集。巻末には電子書籍版の追加として「対談 椎名誠×目黒考二」「電子書籍版あとがき」「椎名誠の人生年表」を掲載。

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  • ハムレット狂詩曲
    4.0
    『劇団薔薇(そうび)』新劇場の柿落(こけらお)としで、「ハムレット」の演出を依頼された、元日本人で英国籍を取ったケン・ベニング。ケンにとって、出演者の一人である歌舞伎役者の片桐清右衛門(かたぎりせいえもん)は、母親を捨てた男だった。ケンは、稽古期間中に、清右衛門を殺そうと画策するが……。様々な思惑の交錯、父殺しの謎の反転、スリリングな展開。結末は……真夏の夜の夢!?
  • はやく老人になりたいと彼女はいう
    3.4
    暗い森? 頭蓋骨? 終わった恋? どこか懐かしくて、ちょっぴりホラー。 大人のための絵本小説です。 新興住宅地の夏祭の会場から、きもだめしをするうちに、 十歳の少年と少女が、深い森に迷いこんだ。 少年とは知り合いの老婆は、森をさまよう。 さらに少年の母親と、少女の父親も……。 ひと晩だけの遭難。暗い森で浮かびあがった、それぞれの人生。 愛に不器用な人たちを描く、おとぎ話のような文学作品。 小幡彩貴のイラスト21点掲載!
  • 早坂家の三姉妹 brother sun
    3.8
    三年前、再婚した父が家を出た。残されたのは長女あんず、次女かりん、三女なつめの三姉妹。ひどい話に聞こえるが、実際はそうじゃない。スープの冷めない距離に住んでいるし、義母とは年が近いから、まるで仲良し四姉妹のようだったりする。でも、気を遣わずに子育てができるように、長姉が提案して、別居することにした。そんな早坂家を二十年ぶりに訪ねてきた伯父がかき乱す……。
  • 原宿団地物語
    3.4
    青山キラー通り沿い。高度成長期に建てられた原宿団地。大都会のど真中に取り残されたオアシスのような集合住宅だ。住人もみんなどこか一風変わっている。変わってはいるが人間同士の絆や温かな心をしっかり持っているひとたちだ。不安や焦りを抱え生きる彼らの、おかしくて泣けて、ちょっぴり勇気をもらえる物語。

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  • なるほどフォカッチャ ハリネズミと謎解きたがりなパン屋さん
    3.7
    「人の秘密はそっとしておかなければならないんです。膝の上に乗ったハリネズミみたいに」  いつも無表情な麦さんは“ささいな謎”を愛する、ちょっと不思議なパン屋の店員さん。  彼女の貴重な笑顔に一目惚れして以来、毎日せっせと謎を探しお店を訪ねる僕。パンとコーヒーと“ハリネズミ”とともに、今日も僕らのおいしい謎解きが始まる――。  “なるほどフォカッチャ”。それは「僕と彼女」を結び、「日常の謎」を紐解く魔法の合言葉。
  • ハリネズミは月を見上げる(新潮文庫)
    4.0
    あなたも最低。許せない――。高校二年生の鈴美は逆上した痴漢から守ってくれた比呂に感謝するが、予想外のきつい言葉を返され戸惑う。周りから浮くことを恐れる鈴美は、独りでも毅然とふるまう比呂と接するなかで次第に変化してゆく。だが比呂もまた、誰にも言えない悩みを抱えていて……。両親の離婚、中退した幼馴染み、壊れてしまった心。まばゆい出会いが胸に響く青春小説の新たな傑作。(解説・藤田香織)
  • ハルカ・エイティ
    4.1
    大正に生まれ、見合い結婚で大阪に嫁ぎ、戦火をくぐり抜け、戦後の自由な時代の波に乗り……。人生の荒波にもまれつつも、平凡な少女は決して後ろ向きになることなく、その魅力を開花させ、みんながハルカの天真爛漫なキャラクターに引き込まれていく。やっぱ、新時代の婦人は、これくらいさばけてなあかん! 実在の伯母をモデルに、著者が新境地に挑んだ原稿1000枚の力作。ヒメノ式「女の一生」、直木賞候補の傑作長編。
  • 春が来たら、桜の花びらふらせてね。
    値引きあり
    5.0
    限られた人以外の前では言葉が出なくなってしまう“場面緘黙症”に苦しむ冬菜は、イジメられた経験に苦しみ、ひとりでいたほうが楽だと思っていた。しかし、入学した高校で明るく人気者の夏樹と出会う。夏樹は冬菜が話せないことをなぜか知っていたが、気にせず話しかけてきて、春には桜の花びら、夏には朝顔など、いろいろな贈り物をする。冬菜は夏樹に心を開いていくけど、夏樹はたまに苦しい表情を見せる。じつは、冬菜に言えない過去を抱えていて…。心がちぎれそうな恋に大号泣!!
  • はるさきのへび
    4.0
    26歳の平凡なサラリーマンの、妻以外の女性との、ちょっとドキドキする出会いと、アヤシク微妙な心の動きをとらえた「階段の上の海」。赤ちゃん誕生と育児を、新米ママの視点で描く「海ちゃん、おはよう」。娘の成長を見守る父親の心と家族のエピソードをちりばめた「娘と私」。冬眠から目覚めたばかりのへびのように、のんびり、でもそわそわする人生の一時期を温かいタッチで綴る私小説3編。
  • 思い出牡蠣の昆布舟 はるの味だより
    完結
    3.9
    全4巻748~814円 (税込)
    薬売りだった父を亡くした、はる。一つ年上の兄は、口入れ屋から奉公先を紹介してもらい、その支度金ではるを親戚に預け、江戸へと旅立っていった。十年の月日が流れ、江戸からやってきた絵描きの彦三郎の絵に生き別れの兄の姿を見た彼女は、兄と再会すべく江戸へと旅立つ。彦三郎の世話で、かつては人気の一膳屋だったものの、偏屈者の治兵衛が継いでからすっかり寂れてしまった「なずな」で、住み込みで働くことになるのだが……。慎ましくも美味しい庶民の料理、そして彩り美しい江戸の四季の中、一生懸命に生きる人々を描く時代小説の開幕!
  • 春の窓 安房直子ファンタジー
    4.5
    どこかなつかしい身近な日常からはるかな空想の時間へといざなう安房直子ファンタジー。 売れない絵かきの家を訪れた不思議な猫の魔法を描いた表題作「春の窓」をはじめ、 心を静かに整えてくれる十二編を収録。 大人の孤独や寂しさをやわらかく包み込み、 何度も読み返したくなる切なくも美しい極上の短編集。
  • 春のめざめは紫の巻 新・私本源氏
    4.2
    須磨の流人生活から京へ戻り、政界最高の実力者となった光源氏。三十を過ぎてオジンの仲間入りだが、本人は都一の美男と自惚れ屋のまま。相変わらず色恋に熱心で、意中の姫のもとへ通うのだが……。少女から思い通りに育てたはずの紫の姫に翻弄され、生真面目な末摘花には興ざめの対応をされ、思いのズレル散々な日々。「源氏物語」の女人側からみた源氏の恋物語を現代風に描く愉しい古典パロディ。
  • 春はまた来る
    3.9
    「被害に遭っても仕方ない人」なんて、いない。 山内マリコさん推薦! 「新時代のヒロインは女子を分断するシステムからも、理知的に脱却してみせるのだ!」 「着飾ってばかりの女子大生」が、性被害に遭った。 「おしゃれに興味のない理系女子」が考えた復讐方法とは。 名門大の理工学部に通う順子は、大学二年の春、高校の同級生で女子大に通う紗奈と再会する。高校生の時は「上」の人間だった紗奈と、「下」の人間だった順子は話したこともなかったが、不思議と二人の間には友情が芽生える。インカレサークルで「高学歴」男子と交流する紗奈が、ある日性被害に遭い――。 せめて私たちだけは、ずっとお互いの味方でいよう。 注目の作家が描く、ボーダー超越系友情小説。
  • 春、バーニーズで
    3.6
    妻と幼い息子を連れた筒井は、むかし一緒に暮らしていた男と、新宿バーニーズのスーツ売り場でばったり再会する。懐かしいその人は、花柄の派手なシャツを着て、指には大きなエメラルドの指輪、相変わらずの女言葉で、まだ学生らしき若い男の服を選んでいた。当惑した若い男の姿は、まるで10年前の自分だ。日常のふとしたときに流れ出す、選ばなかったもうひとつの時間。デビュー作「最後の息子」のその後が語られる表題作にはじまる、磨きぬかれた連作短篇集。
  • 春休みに出会った探偵は
    3.5
    1巻1,650円 (税込)
    中学2年生の花南子は、父親の海外勤務によって春休みから一人暮らしを始める。その場所は曾祖母の五月さんが経営するアパート「さつきハイツ」。その矢先、五月さんがぎっくり腰で入院、心細い花南子のもとに宛先不明の謎の封書が届く。同級生男子とともにその謎を調べ始める花南子だが、偶然出会った“名探偵”の存在が、花南子の生活を大きく動かし始める……。ちょっぴり切なくて、心にしみる極上の読後感をお約束します。
  • 晴追町には、ひまりさんがいる。 はじまりの春は犬を連れた人妻と
    3.3
    1~2巻759~792円 (税込)
    心に傷を抱えた大学生の春近は、眠れない二月三日の深夜、公園に散歩に出る。「二月三日は、『不眠の日です」。彼に話しかけたのは、もふもふの白い毛並みのサモエド犬を連れた、人妻のひまりさんだった。彼女とともに、晴追町に起こる不思議な事件を解き明かすうち、春近はどんどんひまりさんに惹かれていき……。
  • 晴れた日は図書館へいこう
    3.5
    茅野しおりの日課は、憧れのいとこ、美弥子さんが司書をしている雲峰市立図書館へ通うこと。そこでは、日々、本にまつわるちょっと変わった事件が起きている。六十年前に貸し出された本を返しにきた少年、次々と行方不明になる本に隠された秘密…… 本と図書館を愛するすべての人に贈る、とっておきの“日常の謎”。知る人ぞ知るミステリーの名作が、書き下ろし短編を加えて登場。
  • ハレのヒ食堂の朝ごはん
    3.7
    吉祥寺。公園の池のほとりにある「ハレのヒ食堂」は、朝ごはんの専門店。しゃきしゃき朝採れ野菜のサラダ、じゅわっとジューシーな焼き魚……。店主の晴子が作る料理はどれも抜群に美味しいのに、この店がいまいち流行らないのには理由があって――。そんななか、晴子と出会い店を手伝うことになった深幸。ワケあり同士、ふたりの女性が切り盛りする小さな食堂が奮闘の末に、かけがえのない一日をはじめる元気が湧いてくる、特別な朝ごはんにたどり着くまでの物語。
  • ハレルヤ(新潮文庫)
    4.2
    五月の晴れた日に、お饅頭のようなかわいらしい子猫と出会った。親猫はおらず、病院に連れて行ったところ、特別な猫であることがわかって――。花ちゃんと名付けられた子猫が、元気に走り回るようになるまでを描いた「生きる歓び」。それから十八年八カ月後、花ちゃんとの別れが語られる「ハレルヤ」。青春時代を振り返った川端康成文学賞受賞作「こことよそ」など愛おしさに満ちた傑作短編集。(解説・湯浅学)
  • ハロワ!
    3.5
    さまざまな事情を抱えた求職者たちが訪れる、ハローワーク宮台。沢田信は、民間の人材紹介会社から転職したばかりの新米就職相談員だ。慣れない業務に励む信を「指名」してやってくるのは、一癖も二癖もある求職者ばかり。理想が高くて尊大な元銀行マンに、面接を怖がるアラサー女子……。信は彼らの信頼を勝ち取ることができるのか? 理想と現実の間で揺れる28歳男子の「お仕事探し」奮闘記。
  • 繁栄の昭和
    3.5
    文壇のマエストロ、超斬新な短編集 迷宮殺人の現場にいた謎の小人、 人工臓器を体内に入れた科学探偵、 窃盗団に身をやつした貴公子、 ツツイヤスタカを思わせる俳優兼作家……。 メタフィクションとノスタルジー、奇想に満ちた妖しげな世界に、どこまでも誘われてください。 ツツイワールド大爆発! 【目次】 繁栄の昭和 大盗庶幾 科学探偵帆村 リア王 一族散らし語り 役割演技 メタノワール つばくろ会からまいりました 横領 絵の教室 知床岬 高清子とその時代
  • ハンサムガールズ
    3.5
    八十年代を彩った森瑤子作品、復刊第一弾!  高校時代、同じ演劇部に所属していた女友だち五人。外資系の会社で働きながら劇作家を目指す聖衣子、劇団で芝居をやっているサキ、雑誌編集者で未婚のシングルマザー真利江、エステティックサロンでインストラクターをする羊子、裕福な家庭で育ったピアノバーの演奏者・伊佐子。  二十代も半ばを過ぎた今でも、つかず離れずの友情を育む彼女たちは、定期的に近況を報告し合っていた。ある春の夜、「これぞと自慢できる男を同伴して、サキの舞台を観にいく」と約束した彼女たち。男でつまずき生き方に悩み、痛みを抱えながらも、自立した女として生きていきたい――。  いくつもの出会いと別れを経験した女性たちが、いつしか知的で美しいハンサムガールへと華麗に変貌していくオムニバス長編。  各章ごとに、彼女たちそれぞれの生き方が綴られ、女性なら必ず共感出来る章、生き方があるはずです。
  • 犯罪社会学者・椥辻霖雨の憂鬱
    3.3
    「無味乾燥な記録にも、そこには生きた人間がいた。例えば新聞の片隅の記事、自殺者数の統計にも――」 椥辻霖雨は京都の大学で教える社会学者。犯罪を専門に研究する、若き准教授だ。 霖雨のもとにある日、小さな同居人が現れた。椥辻姫子。14歳、不登校児。複雑な事情を抱える姫子は「死者が見える」らしく……。 頭脳明晰だが変わり者の大学教授と、死者を見、声を聞き届ける少女。二人の奇妙な同居生活の中、ある自殺が起きる。そこは住人が連続死するという、呪いの町屋で――。 大ヒット中、究極のサスペンスミステリシリーズ『破滅の刑死者』の著者による待望の最新ミステリ!
  • 半島
    値引きあり
    5.0
    勤めていた大学に辞表を出し、寂れた島に仮初の棲み処を求めた迫村。月を愛でながら己の影と対話し、南方から流れついた女と愛し合い、地下へ降りて思いがけぬ光景を目にし、現実とも虚構ともつかぬ時間が過ぎていく。この自由も、再生も、幻なのか? 耽美と迷宮的悦楽に満ちた傑作長篇。読売文学賞受賞作。
  • 半島へ
    3.5
    「海松」を超えた、究極の「半島物語」。東京を離れ、志摩半島を望む町で暮らし始めた中年女性。孤独な暮らしのなか、彼女がそこで見つめたものは? 川端賞受賞作「海松」を超えた、究極の「半島物語」。谷崎潤一郎賞、中日文化賞、親鸞賞受賞作! その春、「私」は半島に来た。森と海のそば、美しい「休暇」を過ごすつもりで――。たったひとりで、もう一度、人生を始めるために――。川端賞受賞の名作「海松(みる)」を超えた、究極の「半島小説」 顔を上げると、樹間で朝を待つものたちの気配がした。たぶんメジロやウグイス。どこに巣があるのかわからないが、葉擦れや枝のこすれとは違う音がする。寝覚めの脳に届いたのは身じろぎする鳥たちの気配だったのかもしれない。やがて、森のあちこちに青みを帯びた筋が差しこむ。樹間に広がる光の筋は、やがて明るい金色を帯びていった。途端に森の奥から、鳥の声がにぎやかに聞えてきた。なかに「リッカ、リッカ、ピイィ」と鳴く鳥がいる。そういえば、今日は立夏。東京から半島にきて、もう一ヵ月がたっていた。――<本文より> 第47回谷崎潤一郎賞受賞作 解説・木村朗子
  • 半日の放浪 高井有一自選短篇集
    3.5
    疎開先で入水した母の遺骸を凝っと見つめる、少年の目。二世帯住宅にするため、明日は家を取り壊すという日、嬉々とする妻をよそに、街に彷徨い出た初老の男の目。――戦争と母の自死を鮮烈に描いて文学的出発を告げた、芥川賞受賞作「北の河」、人も街も変質する世情への微妙な違和感を描く「半日の放浪」など、透徹した観察眼で昭和という時代を丸ごと凝視し続ける、高井有一の自選7短篇。
  • 半パン・デイズ
    3.9
    東京から、父のふるさと、瀬戸内の小さな町に引越してきたヒロシ。アポロと万博に沸く時代、ヒロシは少しずつ成長していく。慣れない方言、小学校のヤな奴、気になる女の子、たいせつな人との別れ、そして世の中……。「青春」の扉を開ける前の「みどりの日々」をいきいきと描く、ぼくたちみんなの自叙伝。
  • はんぷくするもの
    3.3
    1巻1,430円 (税込)
    毅、30代独身、自営業、資格ナシ――東北沿岸の地・赤街。わずか10畳の仮設の商店で、今日も3,413円のツケをめぐる攻防がはじまる。選考委員激賞!第55回文藝賞受賞作。
  • ばいにんぶるーす
    4.0
    1巻660円 (税込)
    野獣のように一人きりで生きている勝負師たちの哀歓。風来坊・ロッカ、元役人・立花、非情なノミ屋・和合、ムショ帰りの鉄五郎老人ら、いずれ劣らぬ一匹狼たちが麻雀、競馬、闘犬、無尽、ルーレット、トランプ、チンチロリンなどでくりひろげる、喰うか喰われるかの凄絶なギャンブル世界を鮮やかに描くロマン。
  • バイバイ、サンタクロース~麻坂家の双子探偵~
    3.4
    1巻1,980円 (税込)
    「本格シーンの次世代を担う逸材だ。確かな論理と刺激的な結末をご堪能あれ!」(東川篤哉)/「彼が狙っているのは強行突破だ。しかし、そこにこそ快楽がある。」(石持浅海)/この謎を解いたら、もう子どもではいられない。Z世代による、これが本格ミステリのネクストステージ!
  • バクテリア・ハザード
    3.8
    天才科学者・山之内明が発明した「ペトロバグ」。それは、石油を生成するとてつもない細菌であった。世界の石油市場を根本から覆し、戦争にまで発展しかねない脅威を感じた石油メジャーは、山之内殺害およびペトロバグ略奪の指令を発した。目に見えない細菌が、時に驚くべき能力を発揮し、その強力さゆえに人類の危機をも引き起こす……。来るべき脅威に警鐘を鳴らす、著者の新たな予言の書。
  • ばけばけ
    3.8
    1巻1,650円 (税込)
    氷室大造、75歳。妻に先立たれてから、楽しみといえば近所の公園で老人仲間と会うことくらい。このまま静かに人生の幕は閉じていくように思われたが、晩春のある夜、とんでもない「まさか」が起きる――。騙されることへの不思議な感覚、亡き妻への思い、罠を逆手にとる知恵。独居三老人が繰り広げる「詐欺」の物語は、ユーモアと切なさを漂わせつつ、ついに唖然とする結末を迎える。人生の味がする熟成エンタテインメント小説。
  • 化け物たちの祭礼――呪い代行師 宮奈煌香
    4.0
    これを人は末代までの呪いと呼ぶ 呪いを払うのではなく、身代わりとなって呪われる『呪い代行師』。彼女のもとに、呪われた依頼人が一人、また一人…… 呪い代行師・宮奈煌香のもとに、猫を使役した呪いの相談が相次ぐ。煌香は全盲の姉・莉唯の勧めで、恋人の探偵の手を借り呪術者を探すのだが、それをきっかけに日常が変わり始める。美しく優しかった姉の変貌、転がり込んできた女の子、暗闇に浮かぶ仮面。これは化け物である私の呪い。だけど私の呪いは誰も代行してくれない。「急がないと、もう死ぬわよ」。〈化け物たちの祭礼〉が幕を開ける。 七原しえ・装画

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