線

726円 (税込)

3pt

3.5

飢えとマラリア、過酷な山越えのための想像を絶する疲労の中、困難な道を進む兵隊たち。摩耗する心と体。俺はこのニューギニアの地に捨てて行かれるのか――。味方同士で疑心暗鬼に陥る隊では不信が不正を招き、不正が荒廃をはびこらせる。そんな極限状態で人間が人間らしくあることは果たして可能なのか。第二次大戦の兵站線上から名もなき兵隊たちの人間ドラマを冷徹なリアリズムであぶりだす傑作小説。

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2015年08月23日

     太平洋戦争下の兵士たちの姿を描いた作品を9編収録した短編集。

     古処さんの戦争小説は単なる戦争下での悲劇を描いた反戦、厭戦の小説ではないことが大きな特徴であるように思います。

     もちろん作中では飢えやマラリア、死体や傷病兵など戦争の悲惨さを描いた表現も出てくるのですが、決してそれらを感傷的に描...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2012年10月19日

    戦後生まれの著者がどうしてここまでリアリティのある描写ができるのかと驚きます。
    ページ数はさほど多くありませんが、一話一話に読み応えがあります。
    「たてがみ」「お守り」は涙せずにはいられません。

    0

    Posted by ブクログ 2013年12月27日

    「軍隊は」という繰り返しにうんざりした。

    軍隊という組織の特性じゃない。
    日本人の生み出したものだ。

    解説にあるほどのものじゃない、と感じるのは私の好みに合わないというだけなのだろう。

    0

    Posted by ブクログ 2013年07月14日

    友人の好きな作家さんだというので、気になって読んでみました。
    過酷なニューギニア戦線での兵士たちの物語。飢えと暑さと疫病に苦しめられ、ひたすら死に向かうだけの兵士たちの姿は壮絶でした。
    特に心に残ったのが「豚の顔を見た日」
    敵の濠州兵は白豚だと、奴らは人間ではない、人間であってはならないと、そう信じ...続きを読む

    0

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