世界のすべて

世界のすべて

小説・文芸
1,870円 (税込)

9pt

――恋愛感情がない。性欲がない。それでも「普通」に暮らしている。5年間勤めた会社を辞め、街の小さな喫茶店「ブルー」でアルバイトをする鳴海優輝。心優しい啓介が営む「ブルー」には秘密を抱えた人々が集まってくる。デザイナーの北村、高校2年生のヒナ……。常連客の悩みに向き合う鳴海にも、周りに言えない想いがあった。多様なセクシュアリティを持つ人々を、やわらかく鮮やかに照らす、畑野智美の新たな代表作。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    光文社
  • タイトル
    :
    世界のすべて
  • タイトルID
    :
    1675381
  • 電子版発売日
    :
    2024年09月26日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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世界のすべて のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    あらすじに惹かれて。鳴海くんの一線を引いているような冷静さが私は好きだった。優しくていっしょにいたら居心地がいいだろうな。「恋愛」をしない自分と周囲の人々とでは世界が違うように感じているからこその俯瞰的な考え方なのかな。
    多様なセクシュアリティって言われていろんな名前が付けられているけど、きっとそれだけじゃ分類なんてできない。そしてどうしたってそれはマイノリティになる。
    「普通」に恋愛して結婚することが難しい人がいる。それを当然のことだとする世の中になるのだろうか。瀬山さんの「コーヒーがないとカフェじゃないのかな?」の言葉で自分にも凝り固まった偏見があるのだとハッとした。

    0
    2026年06月29日

    Posted by ブクログ

    周りは当たり前に誰かと恋愛をして結婚してってしてる中、自分は誰かに欲を抱くことができなくて、だけど「寂しい」って思ってもいいんだって思えた。
    自分の色はまだはっきりとわからないけど。
    読み終わったあと装丁が丁寧だなって気づいた。

    0
    2026年06月04日

    Posted by ブクログ

    初めての畑野さん。
    なんで優しい物語なんだろう。
    大きな出来事がない話なのに最後まで夢中になって惹かれてしまう話は初めてだった。
    この物語の世界の中で生活したい...。

    0
    2026年05月08日

    Posted by ブクログ

    めっっちゃわかる。
    腫れ物扱いすると可哀想だから逆にいじるのが良いんだよみたいな人おるよね〜...


    「子供たちの生活する環境や世の中をどうしていくか、次第じゃないですか」
    「誰かがどうにかしてくれることを待つだけではなくて、自分たちでどうにかしていかないといけないので。世の中を、です」

    こことても良かった。
    要所要所で、鳴海くん結構ストレートに言うところあるなーと思っとったけどこの台詞は一番効いた。
    周りと違うってマイノリティとして閉じこもるのではなく、自分のやり方で変えていくことって大切だよね。

    0
    2026年03月05日

    Posted by ブクログ

    多様性の世界での生き辛さ、それぞれの恋愛模様を描いた作品。知っているものもあったけど、初めて知るセクシャリティもあって勉強になった。

    人間や生物の生きる目的が子孫繁栄?
    誰かの恋愛や将来を、自分の価値観で偏って考えるのは無責任に相手を傷付けているなと感じた。


    そもそもLGTBQやセクシャリティ分類に当てはめること自体がナンセンスなんじゃないだろうか?

    恋愛をしなくても、結婚をしなくても、子どもを持たなくても、周りの目を気にしなければ自分らしく生きていける。

    0
    2025年12月26日

    Posted by ブクログ

     ひとりの青年の葛藤と成長を通して、性的マイノリティとして生きることの苦悩を描くヒューマンドラマ。
              ◇
     脚付きのグラスに紫色のシロップを注ぎ、氷を多めに入れてからソーダ水を加えて軽くかき混ぜる。そして丸くすくったバニラアイスを載せさくらんぼを飾る。喫茶ブルーのクリームソーダの完成だ。

     ストローを添えてトレイに載せ、女子高生2人が向かい合って座る壁際の席に運ぶ。歓声を上げさっそくスマホでクリームソーダを撮り始める彼女たちに「ごゆっくりどうぞ」と声をかけ、カウンターに戻った。

     ランチタイムが終わっても、店内には結構たくさんの客がいてめいめい寛いでいる。
     ブルーは40年以上前から営業していて、昭和の雰囲気が残る喫茶店だ。レトロカフェ人気が高まったこともあって、最近は常連さんだけでなく10代から20代の若い女性客の姿も見られるようになった。

     僕はこの店でアルバイトを始めてまだ1年だけれど、会社勤めをしていたときに客としてブルーに来たことがある。その頃の僕は就職して5年が過ぎ、心身ともにとても疲れていた。 ( 第1章 ) ※全9章。

          * * * * *

     多様性やジェンダーについて、深く考えさせられる作品でした。

     子どもの頃から友だちとの性的なズレを感じていた主人公の鳴海優輝は、大学でジェンダーについて学び、自身がアロマンティックアセクシャルであることを確信します。ただこの時点では、だからどういった生き方をすべきかということにまで、彼は思い至りませんでした。

     就職後のことです。
     ある日、会社の草野球に臨時で駆り出された鳴海は、ベンチで野球部員たちが繰り広げる下品極まりない猥談に気分が悪くなってしまいます。
     それまでも同僚の男たちが猥談を始めるとそれとなく距離を取って加わらないようにしていましたが、狭いベンチ内では逃げ場がありません。
     おまけに悪乗りした体育会系男たちの話はそこにいない女性社員への言葉による凌辱じみたものに及んだことで、鳴海の精神は限界に達したのでした。

     その帰り道、偶然ブルーの前を通りかかった鳴海は、ガラス越しに見た店内の落ち着いた雰囲気に惹かれ、思わずドアを押していました。
     物静かなマスターから漂う包容力の賜物なのか居心地のよさを感じた鳴海は、会社に辞表を出してブルーでフルタイムのアルバイトをする決心をします。

     物語は、鳴海がブルーで出会う客たちやマスターの啓介一家とのかかわりを通して、自分らしく生きていくためのスタンスを模索する姿が描かれていきます。
     ブルーで過ごす時間が鳴海にとって大きかったのは、孤独感から解放されたことです。どこにも居場所のなかった鳴海をきちんと受け止めてくれる人がいたことは、これからの生き方へとつながっていきます。


     性的マイノリティと言っても実に多様であること、分類上は同じカテゴリーであっても個人個人で微妙にタイプが異なることなど、本作を読んで初めて知りました。

     性的マイノリティの人たちは、人口の1割近くを占めるそうです。けれど、カミングアウトすることなく、苦痛を感じつつもマジョリティの中に紛れている人は決して少なくないとも言われています。
     彼らにとって生きにくい社会であるという現実は、残念ながらそうそう変わらないでしょう。それは、マジョリティ側のスタイルが正しいとする人が圧倒的に多いからです。

     そんな社会の中では、マイノリティが身の置き所を見いだすのは難しい。
     だからこそ、そんな人たちの「居場所」となるようなカフェを作ろうとする鳴海の姿に心打たれたし、未来に対する仄かな希望の光が見えたような気がしました。

    0
    2025年01月19日

    Posted by ブクログ

    面白かった。異性と恋愛することは、当たり前や普通のことと疑問に思わずに過ごしていると、そこから異なる考えの人がいる事を普段から意識せずに過ごしてしまうのかもしれない。自分の考えを当たり前と思わず、恋愛に限らず、それぞれの想いや悩みを受け止められる人になりたいと思う。

    0
    2026年10月11日

    Posted by ブクログ

    【世界のすべて】

    喫茶店ブルーと主人公を通して、多様性を考えつつ飯テロされてました。

    理解できること、できないことがあるけれど簡単に否定だけはしないでいたい。
    そんな優しい気持ちになれる作品でした。

    0
    2026年08月30日

    Posted by ブクログ

    多様なセクシュアリティがテーマの一冊です。最近になってよく見かけるようになったテーマですが、今作はセクシュアリティのグラデーションにまで言及されていて、勉強になりました。

    はじめは、主人公の鳴海くんのまるで第三者のような淡々とした世の中への目線に、苦手かもと思いながら読み進めました。それが、段々と彼の心情があらわになり、人間味が出てきたからか、話に没頭することができました。

    子どもに対するセクシュアリティの対応は難しいですね。どんなセクシュアリティでも受け止められる大人でありたいけれど、親であったり関係が近ければ近いほど、苦労のない『普通』を願ってしまう気がします。

    0
    2026年04月02日

    Posted by ブクログ

    押し付けがましくないのが好ましい。と同時に少し毒気が足りない、とも思ったり。セクシャリティの話って往々にしてどこか理解がし難いものがどうしても出てきてしまうのに、どれにも理解があるってのが、スタンスだとわかっていても、少し物足りなく感じた。
    でも、押し付けがましくないのが良いって思ったのはそういう側面だから、あたしの矛盾だね笑

    2026.3.16
    45

    0
    2026年03月22日

世界のすべて の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    光文社
  • タイトル
    :
    世界のすべて
  • タイトルID
    :
    1675381
  • 電子版発売日
    :
    2024年09月26日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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