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一人の青年の出現で揺らぎはじめる夫婦の日常――。「老いゆく者」の心境に迫る、著者の新境地! 趣味のクロスバイクを楽しみながら、定年後の穏やかな日々を過ごす昌平とゆり子。ある日、昌平が交通事故で骨折し、「家事手伝い」の青年・一樹が通うようになる。息子のように頼もしく思っていたが、ゆり子は、家の中の異変に気づく……。 ※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください
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Posted by ブクログ
自分にとっての近未来のリアルを示された気分。それだけに終わり方がありがたい。映画『パラサイト』を、縮み志向&曖昧な含みで日本的にリメイクするとこんな感じになるのかなと思った。何にせよ文章がうまい。
あるところに、荒くれた若者がいました。若者は根っからのクズではないものの、すさんだ生活をしていました。ある日、善良なお爺さんお婆さんと出会い、若者は老夫婦のお手伝いをしていくうちに、素直な心を取り戻していったとさ。めでたしめでたし。とすんなりちゃんちゃんといかないのが井上荒野。もうクライマックスがヒ...続きを読むヤヒヤ。地面に放置された金魚のように呼吸困難になった。若者でもなければ老人でもない私は、誰に感情移入しているのか?さっぱりわからないが双方の心の機微がうまいのでかなり面白かった。結論:スポーツはやっぱりイイネ!
人生の終盤、老いの現実に揺らぐ夫婦と、身の振り方が定まらず迷える20代半ばの青年との関わり。 どの年代もそれぞれの葛藤がありますね。 会う度に小さくなる私の父母が、肩寄せあってふたりで暮らしていることを想いながら読みました。 穏やかな老後の生活につむじ風がたったくらいの、何気ないストーリーです...続きを読む。それをこんなにも豊かに描きあげているのは素晴らしい。 老夫婦の心の機微、その形容しがたい心の細やかな動きを、身を置く場所、会話、見るもので表現しています。 丁寧な書き筋に、品の良さを感じる作品でした。
第35回織田作之助賞受賞作品。 タイトルが気になって手に取った本。話に引き込まれて一気読みした。 クロスバイクを楽しむ定年後の夫婦。夫の骨折をきっかけに知り合った一樹に家政夫を頼み、2人は和やかな日々が続くように感じたが······。という内容。 高齢者が若者に引け目を感じる気持ちは、自分がその...続きを読む立場にたって初めてわかることだと思う。自分が若いときに感じた高齢者への思いを向けられたとき、引け目を感じてしまうものなのかもしれない。自分だけは高齢者とみられたくないと思う気持ちもあるのだという気づきを得た。 そして信頼を感じ、これくらいならと思ってしまったことがズルズルと······。こういう小説を読むと、人を信じるのが怖くなる。でも生い立ちや環境でそうなってしまったのかもしれない。彼が失くしたものの大きさに気づいたときに、変わることを願った。 それにしても定年後の夫婦って、難しそう。もう一度お互いを認め合えるようになれるかどうかでうまくいくのかが決まるのかもしれないと思った。
70代定年後の悠々自適な生活を送る夫婦と、20代のウダツが上がらない若者。2組のそれぞれの心理が上手く表現されている。 怪しいと思いながらも、信じたい気持ちが先行し、眼をつぶってしまう心理。 最後のハラハラさせる感じが、一気に読み進めさせました。
定年退職後の趣味のクロスバイクでサイクリングを楽しむ昌平、ゆり子夫婦。ある日昌平が事故で足首を骨折し、クロスバイクがきっかけで知り合った青年一樹に家の手伝いをしてもらうことになる。一樹が来るようになってから、家から貴金属がなくなるように。でも一樹は「いい人」だと思いたい。 仕事は御役御免になり、身...続きを読む近な人の病気や訃報、子どもたちの独立、体力や性機能の低下などから自分たちの老いに直面する夫婦。対照的にエネルギーに溢れ衝動を持て余している一樹。 タイトルの「その話は今日はやめておきましょう」 きっと老夫婦は自分たちの老い、その行く先から目を背けていたかったんだろうなぁ。
ドキドキしたーしかも嫌なドキドキ。祈るような気持ちで最悪なことが起きないでくれと読んでいた。 夫婦間の、あれ言わなきゃ、相談しなきゃ、でも今じゃなくていいか、今じゃないか、で後回しにしてしまうこと、まさにタイトルのような場面はあったりする。特に、相手を不快にさせるかもしれない、自分の知らない相手のネ...続きを読むガティブな面を暴いてしまうかもしれないようなセンシティブなものもあったりする。むしろ、それによって自分がどういう人間と思われてしまう、そう思われることが嫌だなぁと感じることもある。で、黙る。言わない。でも態度には出てしまう。相手は黙っていることを察する。で、違う想像をする。ボタンのかけ違いが、ヒリヒリ、ドキドキさせた。 すごくいい作品なんだけど、もう一度似たような作品を読みたいかと言われれば、チキンな私は読めないので、星一つ減らしてしまった。作者さんに申し訳ない。。
一樹がブレスレットを盗ってしまったあたりからハラハラしながら読みました。 晴子さんとこじれてしまったのが残念すぎて切ない。 こうではない選択肢もあったはずなのに。 骨折するまではロードバイクが趣味だった72歳の夫と69歳の妻でも“老夫婦”なのかなぁ。 昨今72歳だとまだ仕事をしている人もいるくらい...続きを読むだからちょっと違和感あり。 69歳のゆり子を“老婆”と表現した箇所にも。
表紙の不穏なイメージとは違い、 日常的な描写が細かく丁寧で分かりやすかった。 主人公の老夫婦が日常感じている細かな心情描写など、ストーリーに大きな展開はないけれど、昨今頻発している闇バイトなどを考えると実際にもありそうな展開で続きが気になり読み進められた。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄...続きを読む ̄ ̄ 主人公は、ゆり子60代と昌平70代の老夫婦。 昌平の誘いで始めたクロスバイク。 ある日、その夫がクロスバイクで事故になってから日常が変わってくる。 病院で出会った若者の一樹。 定職についておらず、バイト先をクビになったばかり。老夫婦も手が足りず困っていたので、週に一度自宅に手伝いに来て貰うことに…。 いい子だと信用していた一樹に変化が。 生まれ持った環境、些細な価値観の違いで同じことでも良くも悪くもなるなと思った。 感謝の気持ちで渡したお金も、受け取り手にとっては嬉しくない時もある。 年齢的なものの考え方、価値観のギャップなど 客観的にみるとどちらも分かるなと思った。 一樹が悪人になりきれなかったのが救いかな。
意外な結末だった。 タイトルやジャケットも謎めいていて、怪しい雰囲気だったからだ。 作品は登場人物のゆり子、昌平、一樹のそれぞれの視点から描かれており、描写が丁寧で気持ちやその変化が読み取りやすかった。 老人=弱い立場=憐みのイメージが最後にはいい意味で払拭されて清々しい気持ちになった。
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その話は今日はやめておきましょう
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井上荒野
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