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【第40回すばる文学賞受賞作】千景とまゆ子。高校の同級生である二人は、10年ぶりに偶然再会し、思いがけず一緒に暮らし始める。薬剤師の千景は、とある男との逢瀬を重ねながらも、定年退職した大学の恩師「先生」に心を寄せている。叔母のスナックでアルバイトをするまゆ子は、突然家に尋ねてきた「先生」の孫とカタツムリの飼育を巡り交流を深めつつ、千景をそっと見守る。すれ違いの生活ながら、長く離れていた二人の距離は徐々に縮まっていく。そんな中、高校時代の友人の結婚式が近づき、二人はかつての自分たちの深い関係と秘密とに改めて向き合うことになる。そして……? 一番近くにいるのに、わかり合えない二人。なのにもかかわらず、寄り添う二人。愛と性、心と体の狭間で揺れ動く孤独な心象風景を、瑞々しい文体で描き出す。
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Posted by ブクログ
とても面白かったです。
こういう空気感、好きです。
千景とまゆ子のふたりの視点から交互に、世界が紡がれていくのですが、ふたりともそれぞれ良い感じです。仲良しの女の子の二人暮らしだな、と思ってたら読み進むにつれてあれ?と思って、そっかー!となるのですが、二人暮らし、素敵だなと思いました。
わたしも結婚している自分が想像できないので、千景の、向いていない、という気持ちがよくわかりました。
「さみしさも、愛情も、電気信号に過ぎない。」という文章があって、それはわたしもすごく落ち着きます。
初めましての作家さんでしたが、今後も追いかけていきたいです。
Posted by ブクログ
高校の同級生だった千景とまゆ子。偶然の再会から一緒に暮らすことになった2人。互いを思いやりながらも、踏み込まずに暮らす穏やかで少し奇妙な日々。
わたしは性自認についてなんの疑問も抱かずに生きてきた。女性に生まれたけれど自らの性が男性だと感じている知り合いが数人できて思うのは、そのあたりのことって本当にグラデーションで人それぞれなんだなってこと。
わたしは女であることに疑問はなかったし、男だと思ったことはないけれど、膨らんでいく胸は嫌だったし、家事をするより働いて稼ぐことが好きだし。
大人になってそんなの本当はどうでもいいことなんだなって思う。好きだと思って、特別大切だって思う人がいれば、性自認がどうであれ、ただ相手を大切にすればいいだけだよ。自分をなにひとつ手放す必要なんてない。
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