春見朔子の作品一覧

「春見朔子」の「そういう生き物」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • そういう生き物
    4.0
    1巻1,430円 (税込)
    【第40回すばる文学賞受賞作】千景とまゆ子。高校の同級生である二人は、10年ぶりに偶然再会し、思いがけず一緒に暮らし始める。薬剤師の千景は、とある男との逢瀬を重ねながらも、定年退職した大学の恩師「先生」に心を寄せている。叔母のスナックでアルバイトをするまゆ子は、突然家に尋ねてきた「先生」の孫とカタツムリの飼育を巡り交流を深めつつ、千景をそっと見守る。すれ違いの生活ながら、長く離れていた二人の距離は徐々に縮まっていく。そんな中、高校時代の友人の結婚式が近づき、二人はかつての自分たちの深い関係と秘密とに改めて向き合うことになる。そして……? 一番近くにいるのに、わかり合えない二人。なのにもかかわらず、寄り添う二人。愛と性、心と体の狭間で揺れ動く孤独な心象風景を、瑞々しい文体で描き出す。

ユーザーレビュー

  • そういう生き物

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    高校時代の同級生千景とまゆ子が、10年ぶりに再会し、一緒に暮らし始めた。

    先入観なく読み始め、2人の距離感に不思議なものを感じていました。
    なるほど、そういう事か、と。

    古い人間のため、LGBTには少し偏見を持っているところがありました。
    でも、この作品には、その部分はあまり刺激されなかった。

    今の世の中で、その偏見を持つことは間違いであることは十分承知しているので、今後は少しずつ慣らしていこうと思いました。

    0
    2019年12月23日
  • そういう生き物

    Posted by ブクログ

    とても面白かったです。
    こういう空気感、好きです。
    千景とまゆ子のふたりの視点から交互に、世界が紡がれていくのですが、ふたりともそれぞれ良い感じです。仲良しの女の子の二人暮らしだな、と思ってたら読み進むにつれてあれ?と思って、そっかー!となるのですが、二人暮らし、素敵だなと思いました。
    わたしも結婚している自分が想像できないので、千景の、向いていない、という気持ちがよくわかりました。
    「さみしさも、愛情も、電気信号に過ぎない。」という文章があって、それはわたしもすごく落ち着きます。
    初めましての作家さんでしたが、今後も追いかけていきたいです。

    0
    2018年09月21日
  • そういう生き物

    Posted by ブクログ

    昔に読んだ河内実加さんの漫画を思い出した。
    著者もきっと好きに違いない!
    とてもよかった。次の作品も読みたい。

    0
    2017年06月07日
  • そういう生き物

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「普通」を崩されるようなテーマで好きな感じなんだけど、この小説から私はなにかを受け取れる繊細さがやっぱり足りない。それがもどかしくて悔しい。

    ある日一緒に住むことになった"まゆ子"は主人公千景の高校時代の恋人。
    戸籍上は男だけど、女の人として扱われるのが過ごしやすい。『心が女』なのか?って質問に、逆になんの引っかかりもなく女として生きたら認識あるか?って問いで返ってくるところで唸らせられました。そうなんだよな、ただ女にも男にも分類され得ないそういう生き物なだけなんだよな。

    0
    2022年12月11日
  • そういう生き物

    Posted by ブクログ


    言葉にできない関係でも当人たちが納得しているならそれでいいのだと。
    2人があのまま温かく暮らせますように。

    真夜中のニャーゴで紹介されていて読みたくなった。春見さんはもう新作書いてないのかな?

    0
    2022年10月20日

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