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むかし写真誌のレイアウター、今は文筆業のおれは、ふと手にした古い雑誌の記事に惹きつけられる。その二人組は愛してやまないアルバムと一番好きな曲が自分と一致し、片割れはかつてのおれと同じくダブル・ベース弾きだった。彼女たち=ソラシドの断片を掻き集め、おれは紡いでゆく――。クラフト・エヴィング商會の物語作者が描く、失われたものの小説。
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Posted by ブクログ
いやあ、出だしの時代背景や主人公の職業から、てっきり吉田篤弘さん自身のことを綴っているエッセイかと思って読み進めていた。 ら、小説だったのね。 1986年当時にいたという女性2人のジャズバンド『ソラシド』を追う主人公の話。 主人公は若かりし頃、ダブル・ベース(コントラバス)を偶然ゴミ置き場で拾...続きを読むい、あまりの大きさに「エレファント」と名付け、一人練習していた。 『ソラシド』の薫もダブル・ベースの奏者ということで、興味が湧いたのだった。 しかし、レコードも出したことのないマイナーなバンドで、たま~に雑誌の隅に紹介が載るくらいなので、追跡は困難を極めるのだが。 あるとき、『ソラシド』が映画の音楽を担当したことがあると知り、そしてまた、その映画を保管している映画館を付き止め見に行くのだが、なんとそれはサイレント映画だった! まあ、このくだりは、私の中でめっちゃ盛り上がって、そして、えええ~~~っ?!とジェットコースターのように急降下したよね。笑 だって、どんどん謎の『ソラシド』に興味が湧いてきて、それは、やっとの手がかりだったんだもの! そんなこんなで、吉田作品にしては、一気にぐいぐい読める話だった。 いつもなら、文章を味わって読む感じなんだけどね。 これはちょっと、ミステリー小説っぽい感じだったから。 冒頭はちょっと退屈だったけど、どんどん面白くなってきて★5つ!
キーワードは、1986年。大量のレコード、そしてソラシドという女性デュオ。 ゆるゆると時間が流れているような感覚。 後半60ページくらいから、今までのことがつながり出す感じ。読んでいて、印象的なフレーズがいくつもあり、思わず書き留めた。 レコードは、確かに子供の頃聴いていた。あのノイズが入るざらつく...続きを読む感じ、よく覚えている。
ドアの向こうに進むには鍵が必要。 鍵を開けて進む人、鍵が見つからない人 鍵を持っているのにドアを開けない人、 自分はどのタイプだろう。 読後、余韻に浸りながらずっと考えていた。 今年、一番の本かもしれない。 26年前の無料雑誌の小さなコラムに載っていた女性デュオ「ソラシド」。ジョージ・ハリソン好き...続きを読む、ダブルベースを弾いていたという自分との共通点から、どんな音楽を奏でていたのか気になりネットで検索するも、ヒットしない。26年前の彼女たちの音楽を、どうしても聴きたいという思いが強くなり、妹と「がらくた屋」の店主と三人で「ソラシド」の痕跡を探し始める。 1986年と26年後の現在を行き来する物語。 1986年は異母兄妹の妹が生まれた年。 またひとり、好きな作家に、 めぐり逢ってしまった。 最初は時系列、複数の登場人物が入り乱れるので、頭が混乱してしまうが、いろんな方向を向いていたベクトルが、そのうち同じ方向に向かっていく。もう、前にしか進まない。本を読む手が止まらなかった。80年代の音楽も場所も人物も物も空気さえも、粗くて掠れててノイズがあった。今考えるとあり得ない時代、でもどこか愛おしい。 くれぐれも Don't disturb.
だいすきな本になった。 吉田さんの本は、読んでいてにやついてしまうことがある。 ノート。1986年。ダブルベース。ソラシドの2人。音楽。言葉。レコード。コーヒー。 今のこの気持ちをうまく言葉にできない。 何度でも読みたい。
雨の様に降り注ぐ 幾千もの言葉を 日々、ぼんやり目にしつつも 思わず(はっ!)と、手で受け止めたくなる様な キラリに出会う事がある。 それは自分だけに光るキラリ。 音楽好きの彼が パラパラ捲っていた雑誌に掲載されていた ほんの小さなコラム。 その記事がキラリと光った。 (誰?聞いた事もないアー...続きを読むティスト…) それがソラシド。 どうやら女性2人のデュオらしい。 彼女達のコメントや弾いている楽器も気になる… 早速NETで調べてはみたものの、 彼女達は派手な活動をしていなかったらしく、 全く手がかりがつかめない。 でも、 何故か追っかけずにはいられないし、 そうせざるを得ない事情も出来た。 それから 彼がソラシドの足取りを巡る物語は まるで何千枚ものレコードを並べ(勝手に思い描いております。) 一枚、一枚、のんびり視聴でもしている旅の様な展開となった。 活字を追っているだけなのに、 頭の中ではゆるいメロディーが勝手に流れ出す。 ザ、ザザザ…時折味のある雑音まで混じりながら。 なかなか出会えないソラシドだが、 キラリ光った時点で、もう会っていたのではないだろうか…
すごくいい。 すごく好き。 出来ることなら★を100こ並べたい。 ものすごく優しいお話。 でも、ちょっと寂しい。 そして、じんわりと温かい。 「おれ」は探し物をしている。 いや、「おれ」だけじゃなく、みんなが探し物をしている。 探し始めた時には自分が何を探しているのか正確なところは分からない。 ...続きを読むだんだんと見えてくる。 そうすると最初にイメージしていたものとは違うものだったことが分かってくる。 いよいよ探し当てたと思い、「そうだったのか」と納得しようとすると、また新たな探し物が始まっている。 気付かないうちに。 「この物語はこういう物語です。」と言い切れません。 ただ、とても美しい物語です。 とても美しいものが描かれていると思います。
途中までは時間軸が行ったり来たりで頭がごちゃごちゃしたけど、最後それがまとめられていくのが面白かった。音楽が好きな私にはとても共感できる内容でした!
ナンデモ屋を見下ろす場所から、二十数年前のバンドを探す。冬の音楽を奏でる、女性デュオ。 レコードと雑誌と喫茶店のまずいコーヒー。雑踏の裏の街。 吉田篤弘さんの作品はほぼリアルタイムで読んでるのに、何故か抜け落ちてた本作。 吉田さんらしくて、好きなタイプの話でした。 顔見知りかそれにちょっと毛が生えた...続きを読むくらいの間柄の人たちが阿吽で守る物語の優しさ。
かつて奏でられた音を求める物書きの話。 読後に、文章で読んだ光景が自分の記憶だったように錯覚する、そんな一冊。 音と当時の空気を閉じ込めた一枚のレコードは、耳にした人に影響を与え、文章として記述され、読み手は音を求める。 なんて穏やかで、心地良いループだろう。
もう まだるっこしいなぁ と 思うか いいねぇ このまったり感 と 思えるか もちろん 後者になれる人は 独特の浮遊感が なかなか たまりませんでしょうねぇ 小説の筋というよりは そこに描かれている雰囲気を楽しむ そこが この 小説を楽しむコツでしょうか それにしても 表紙の レコード は ど...続きを読むんな 音楽 なのだろう と ずいぶん 気になってしまいます
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