ソラシド

ソラシド

小説・文芸
1,496円 (税込)

7pt

むかし写真誌のレイアウター、今は文筆業のおれは、ふと手にした古い雑誌の記事に惹きつけられる。その二人組は愛してやまないアルバムと一番好きな曲が自分と一致し、片割れはかつてのおれと同じくダブル・ベース弾きだった。彼女たち=ソラシドの断片を掻き集め、おれは紡いでゆく――。クラフト・エヴィング商會の物語作者が描く、失われたものの小説。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • タイトル
    :
    ソラシド
  • タイトルID
    :
    324601
  • 電子版発売日
    :
    2015年07月10日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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ソラシド のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    久しぶりに小説を読み終わって、涙が流れた。
    吉田篤弘さんの作品を読むのは多分これで3作目。
    装幀に惹かれて直感的に手にとったが、間違ってなかった。
    あぁこの感じ、やっぱりエモいなぁと思いながら読み進めた。
    昔の在りし日の描写は読んでいて楽しかった。

    ライターの仕事をしている主人公は、ある日仕事の依頼を引き受ける。
    「冬の音楽」というタイトルのアンソロジーを作るので、聴いていた音楽を紹介してください、と。

    26年前、1986年に活動していた音楽デュオ「ソラシド」
    今にも破れそうな古びたチラシにその名前を見つけ、導かれるように彼女達のことを探していく物語。

    確かに存在していたもの―――
    そんな言葉が心の中に残る。
    例えばレコード、昔祖母の家にあったなぁと思い出した。
    そっとレコード盤に針を落とす。
    プツプツと特有のノイズからの始まり。
    今では画面をタッチするだけで簡単に音楽を聴くことができて、とても便利だけれど…

    ミステリー要素も少しあり、少しずつ主人公の手記と現実が交差していく。
    切なさや寂しさが入り混じる中に、静かで温かみを感じる物語でした。

    0
    2026年09月15日

    Posted by ブクログ

    いやあ、出だしの時代背景や主人公の職業から、てっきり吉田篤弘さん自身のことを綴っているエッセイかと思って読み進めていた。

    ら、小説だったのね。

    1986年当時にいたという女性2人のジャズバンド『ソラシド』を追う主人公の話。

    主人公は若かりし頃、ダブル・ベース(コントラバス)を偶然ゴミ置き場で拾い、あまりの大きさに「エレファント」と名付け、一人練習していた。

    『ソラシド』の薫もダブル・ベースの奏者ということで、興味が湧いたのだった。

    しかし、レコードも出したことのないマイナーなバンドで、たま~に雑誌の隅に紹介が載るくらいなので、追跡は困難を極めるのだが。

    あるとき、『ソラシド』が映画の音楽を担当したことがあると知り、そしてまた、その映画を保管している映画館を付き止め見に行くのだが、なんとそれはサイレント映画だった!

    まあ、このくだりは、私の中でめっちゃ盛り上がって、そして、えええ~~~っ?!とジェットコースターのように急降下したよね。笑

    だって、どんどん謎の『ソラシド』に興味が湧いてきて、それは、やっとの手がかりだったんだもの!

    そんなこんなで、吉田作品にしては、一気にぐいぐい読める話だった。

    いつもなら、文章を味わって読む感じなんだけどね。

    これはちょっと、ミステリー小説っぽい感じだったから。

    冒頭はちょっと退屈だったけど、どんどん面白くなってきて★5つ!

    0
    2025年07月01日

    Posted by ブクログ

    キーワードは、1986年。大量のレコード、そしてソラシドという女性デュオ。
    ゆるゆると時間が流れているような感覚。
    後半60ページくらいから、今までのことがつながり出す感じ。読んでいて、印象的なフレーズがいくつもあり、思わず書き留めた。
    レコードは、確かに子供の頃聴いていた。あのノイズが入るざらつく感じ、よく覚えている。

    0
    2024年12月06日

    Posted by ブクログ

    ドアの向こうに進むには鍵が必要。
    鍵を開けて進む人、鍵が見つからない人
    鍵を持っているのにドアを開けない人、
    自分はどのタイプだろう。
    読後、余韻に浸りながらずっと考えていた。
    今年、一番の本かもしれない。

    26年前の無料雑誌の小さなコラムに載っていた女性デュオ「ソラシド」。ジョージ・ハリソン好き、ダブルベースを弾いていたという自分との共通点から、どんな音楽を奏でていたのか気になりネットで検索するも、ヒットしない。26年前の彼女たちの音楽を、どうしても聴きたいという思いが強くなり、妹と「がらくた屋」の店主と三人で「ソラシド」の痕跡を探し始める。

    1986年と26年後の現在を行き来する物語。
    1986年は異母兄妹の妹が生まれた年。

    またひとり、好きな作家に、
    めぐり逢ってしまった。

    最初は時系列、複数の登場人物が入り乱れるので、頭が混乱してしまうが、いろんな方向を向いていたベクトルが、そのうち同じ方向に向かっていく。もう、前にしか進まない。本を読む手が止まらなかった。80年代の音楽も場所も人物も物も空気さえも、粗くて掠れててノイズがあった。今考えるとあり得ない時代、でもどこか愛おしい。

    くれぐれも Don't disturb. 

    0
    2024年06月20日

    Posted by ブクログ

    だいすきな本になった。

    吉田さんの本は、読んでいてにやついてしまうことがある。

    ノート。1986年。ダブルベース。ソラシドの2人。音楽。言葉。レコード。コーヒー。

    今のこの気持ちをうまく言葉にできない。
    何度でも読みたい。

    0
    2015年06月18日

    Posted by ブクログ

    雨の様に降り注ぐ
    幾千もの言葉を
    日々、ぼんやり目にしつつも
    思わず(はっ!)と、手で受け止めたくなる様な
    キラリに出会う事がある。

    それは自分だけに光るキラリ。

    音楽好きの彼が
    パラパラ捲っていた雑誌に掲載されていた
    ほんの小さなコラム。
    その記事がキラリと光った。

    (誰?聞いた事もないアーティスト…)
    それがソラシド。
    どうやら女性2人のデュオらしい。

    彼女達のコメントや弾いている楽器も気になる…

    早速NETで調べてはみたものの、
    彼女達は派手な活動をしていなかったらしく、
    全く手がかりがつかめない。
    でも、
    何故か追っかけずにはいられないし、
    そうせざるを得ない事情も出来た。

    それから
    彼がソラシドの足取りを巡る物語は
    まるで何千枚ものレコードを並べ(勝手に思い描いております。)
    一枚、一枚、のんびり視聴でもしている旅の様な展開となった。

    活字を追っているだけなのに、
    頭の中ではゆるいメロディーが勝手に流れ出す。
    ザ、ザザザ…時折味のある雑音まで混じりながら。

    なかなか出会えないソラシドだが、
    キラリ光った時点で、もう会っていたのではないだろうか…

    0
    2015年04月24日

    Posted by ブクログ

    すごくいい。
    すごく好き。
    出来ることなら★を100こ並べたい。

    ものすごく優しいお話。
    でも、ちょっと寂しい。
    そして、じんわりと温かい。

    「おれ」は探し物をしている。
    いや、「おれ」だけじゃなく、みんなが探し物をしている。
    探し始めた時には自分が何を探しているのか正確なところは分からない。
    だんだんと見えてくる。
    そうすると最初にイメージしていたものとは違うものだったことが分かってくる。
    いよいよ探し当てたと思い、「そうだったのか」と納得しようとすると、また新たな探し物が始まっている。
    気付かないうちに。

    「この物語はこういう物語です。」と言い切れません。
    ただ、とても美しい物語です。
    とても美しいものが描かれていると思います。

    0
    2015年01月30日

    Posted by ブクログ

    吉田篤弘さんの「なにごともなく、晴天。」が好きで、似たような小説を探しているなかで見つけた「ソラシド」だったのですが、思っていたのとは違いました。が…

    でも、どこか懐かしい空気を味わえるスロー小説と言うか、不思議な味わい深い本です。

    それぞれの1986年の記憶の中に「ソラシド」の二人組、ボーカルとギターの「ソラ」とダブルベースの「カオル」、そして幻のレコードを探す物語。

    読み終わった後に、何かが残る…
    静かな、静かな小説でした。


    0
    2026年09月20日

    Posted by ブクログ

    途中までは時間軸が行ったり来たりで頭がごちゃごちゃしたけど、最後それがまとめられていくのが面白かった。音楽が好きな私にはとても共感できる内容でした!

    0
    2020年07月27日

    Posted by ブクログ

    ナンデモ屋を見下ろす場所から、二十数年前のバンドを探す。冬の音楽を奏でる、女性デュオ。
    レコードと雑誌と喫茶店のまずいコーヒー。雑踏の裏の街。
    吉田篤弘さんの作品はほぼリアルタイムで読んでるのに、何故か抜け落ちてた本作。
    吉田さんらしくて、好きなタイプの話でした。
    顔見知りかそれにちょっと毛が生えたくらいの間柄の人たちが阿吽で守る物語の優しさ。

    0
    2020年07月17日

ソラシド の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • タイトル
    :
    ソラシド
  • タイトルID
    :
    324601
  • 電子版発売日
    :
    2015年07月10日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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