ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
4pt
渡辺展子はいつも「ついてない」。親友は学校一の美女〝渡辺〟久美。同じ苗字の展子は「じゃない方」の渡辺になる。絵が得意で美術部に入ったのに、奇抜な絵を描く同級生の方が評価される。就職活動では自分だけ内定が取れない。結婚したら夫の会社が倒産……。いつも満たされなかった展子の人生に、幸せな日々は訪れるのか? 傑作長編小説。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
2019年「オーディションから逃げられない」改題 全く、人生は幾つになってもオーディションから逃げられないのよ。生まれた時から、入試とか就職とか結婚とか。最後の方には、介護保険の認定面談まであるのよ。 たまたま、同じ苗字の美女と同じクラスになり、友人となり、長い間、“じゃない方”というポジション...続きを読むとなった女性。その美女はなかなか良い子で、一生の友人になるんだけど。 笑えるような哀しいような、“じゃない方”の話だけではなく、家庭を持ち家族を支える事になった主人公が、パン屋の主人となり、いうの間にかオーディションをする側にもなっていく。 自分の人生に満ち足りなかった気持ちを抱えて走り続ける。ついていない人生を自分で開拓していく。周りが見えなくなり、折れてしまいそうな時、手を差し伸べたのは、頼りにならなかった夫だった。 ついてないことで諦めない事は素敵。 今までの幸せに気づけのも素敵。
「自分は“じゃない方”だから、ついていない」と思いながら生きるより、「ついている」と気づいたところから人生が好転していく。そんな展開に、自分自身も思い当たることがあった。 目の前の出来事をどう捉えるかで、人生は大きく変わっていく。 わかっているつもりでも、いざその場になると周りが見えなくなって、自分...続きを読むのことしか考えられなくなる。 主人公とは性格も状況も違うけれど、誰にでも起こりうる話なのではないかと思った。 主人公の夫が自分の身近な人と性格が似ていて、共感しながらも、小説を通してどこか客観的に見ることができた。 日常生活でも人の良いところに気づけるようになりたい。そして、そういう余裕を持てるように日々を過ごしていきたい。 「私はついている人間である」と思いながら生きていこう。
人と比較して自分を損する側と考える主人公が一生懸命に生きる中で挫折を経て自分の持つ幸せに気がつく物語。
平凡な器量に生まれ、性格も地味だったために、子どもの頃から注目を浴びることも好意を寄せられることもなかった渡辺展子の半生を描く。全11章。 * * * * * 人目をひく容姿を持っているわけでもないし、言動に才気のきらめきを感じさせるところもない。どちらかというと平凡でおもしろみ...続きを読むに欠けるというタイプだった展子。 いわゆる「持ってない」ことを痛感して育った展子にとって、努力を拠り所として生きるしかなかったということは想像に難くありません。 だからこそオーディションの連続であると看破した人生で選ばれるためには、真面目にコツコツ積み上げることで実力をつける道を行こうとしたのでしょう。 もちろん、堅実な性格でパン職人の腕にも優れた父親のもとで育ったことや、早くに病死した母にかわり長女としての責任感で2人の妹の面倒をみてきたことも、展子の性格形成に影響しているに違いありません。 中学・高校・専門学校とその思いを強くしていった展子だけあって、就職後は商業デザイナーとしてそこそこ活躍できたし、パン職人としても父親の跡を継げる腕を身につけることができました。足下を固めてから積み上げていく姿勢の賜物でしょう。 ここでメデタシメデタシにしておいてもよかったのですが、桂望実さんはそうしませんでした。 展子にさらなる試練を課したのです。 1つめは結婚相手選び。 もともと展子には、男を見る目がありませんでした。結局は自分を “ 選んでくれた ” 太一と結婚しましたが、これは失敗でないにしても成功とも言えないと思います。 太一は確かに、悪い人ではありません。けれど、結婚相手には向いていないのです。だらしないし大雑把すぎます。気が向かないことはやろうとしません。 自然、共同生活の分担業務が限定的になるため、負担は展子なり父親なりにかかってくることになります。家庭や家業の共同運営者としては不適格な人間なのです。 2つめは経営者としての姿勢。 東京の老舗デパートからの出店の誘いに対して、目の届かない東京であることを意に介さず喜々として乗ったことで、経営を傾かせてしまいました。これも自分を “ 選んでくれた ” デパートの依頼を軽々に引き受けたことが原因です。 堅実で努力を厭わない父親のようなタイプを結婚相手に選ばず、顧客の顔や声と接する商売のやり方を選ばなかった。 これは展子が「選ばれる」ことにのみ気を取られ、「選ぶ」ことを考えてこなかったことが原因です。 でも展子は、失敗は失敗として受け入れるしかないと悟りました。 太一とは浮気発覚後も離婚はせず、コミュニケーションをとるようにして夫婦仲の改善を図るという道を “ 選び ” 、商売は手を広げた2店舗を閉めて客の顔の見える商売に戻すことを “ 選んだ ” 。 生きている限りどんな人生を歩もうとも後悔することは必ずあります。でも、そこに幸せがあるかどうかは、自分で選びとったものかどうかにかかってくることを、展子はきちんと理解したのだと思います。 なかなか味のあるおもしろい作品でした。
人生はずっとオーディションだと思って生きていたらキツイことも多いだろう。そこに太一の緩さはどれだけ心強かったか。だからこそ一度の過ちも、私は許せないのだけど。 渡辺エピソード少なかったから改題前の方がぴったりな気はする。
限りなく5に近い4! 「じゃない方の渡辺」というタイトルに惹かれて迷わず買ったけど、大正解だった。ただ、結婚して渡辺じゃない期間が長いから、じゃない方の渡辺が適切かは微妙な気がする…?! タイトルからして、 地味な渡辺さんが主人公、キラキラな渡辺さんが出てくる。主人公はちょっと卑屈。キラキラ渡辺さん...続きを読むと成長していって、最後は親友になる 的な話かと思っていたけど、全然違った。 主人公の渡辺展子と、超絶美少女渡辺久美はすぐに親友になる。展子の成長物語と言った方が適切かな。 実家のパン屋を継いだあと、お店を大きくすることに夢中になった展子の言動にはヒヤヒヤさせられた。 たくさんの成功や挫折を経験し、家族や友人、周囲の人との接し方や、大切なことに気づいていく展子。 やり直すのはいつだってできる。なんとかなる! そういう明るい気持ちを持つことの大切さが伝わる作品。 パンが食べたくなりますよ笑
どんな話かと気になって手にとった本。 読み終えたとき、最後にあった改題される前のタイトルの方がわかりやすかったかなと。 じゃない方というのは嫌な言葉で、身に覚えもあるけれど、そんなものは時や場面で変わるもの。 見ていてくれる人はいるものだし、駄目だと思ったものがひっくり返る事もある。 いくつもの選...続きを読むんだり選ばれたりを繰り返して人生は最後までわからないと思う。
面白い題名だなあと。 私の知っている渡辺さんはすごくいい子で。つい買って、この間のM-1グランプリで名字の漫才があって。 これこれと積んであった本中から取り出して読み始めた。渡辺さんが2人。 確かに同じ名字だと、あっちのほうの渡辺さんとこっちの渡辺さんと分けられちゃいがち、それはどの名字だって一緒だ...続きを読むし、名字じゃなくても区別されちゃう。今なら大谷さんは大変だろう(笑) 人生はオーディションかあ。選ばれる、それは選ぶことになるんじゃないだろうか ?といろんな?を持ちながら一気に読みきった。人はそれぞれわからない。 勝手にあの人は苦労してないとか、あの人は大変だとか、ラベル貼るんじゃねーよと思いながら読みました。 でも、主人公の渡辺さんは努力家だということは認める。 それはAの渡辺さんじゃないことを思い込んだがゆえの努力だったかも。結果幸せだなと思う
色んな事を、オーディションに例えるのはしっくりとこなかった。主人公の人柄があまり好きなタイプじゃなかったなあ。と言いつつ、サラッと読み終えた。
展子の言う、“人生はオーディションの連続”に例えるなら、自分が行きたいと望むところと、“オーディション”に合格するところとは違うことはままあって、それをどうポジティブに捉えられるかだよなぁ…と自分のネガティブなところは差し置いて考えながら読んだ。 展子はだたただネガティブじゃないのだけれど、羨んだ...続きを読むり、蔑んだり、そんなことしてもなんの得にもならないと分かっていても、なかなか自分を変えられない。 あぁ人生って難しい!
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
じゃない方の渡辺
新刊情報をお知らせします。
桂望実
フォロー機能について
「幻冬舎文庫」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
諦めない女
息をつめて
嫌な女 新装版
腕が鳴る
エデンの果ての家
我慢ならない女
結婚させる家
週末は家族
「桂望実」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲じゃない方の渡辺 ページトップヘ