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Posted by ブクログ
戦後を生き抜いて美容の世界で一生を終えた壮絶な男の物語。
長崎で被爆し、母や兄、祖母を亡くした少年が妹と東京に出てくる。
戦後の上野で兄弟が生きていくのは並大抵ではなかった。
そのうち妹がいなくなり、浮浪児狩りにあっているかもと養育院を訪ねていた菊男だったが、彼自身が狩込みされる。
そこは養育とは名ばかりの過酷な場所で、危機を感じて逃げ出した後に辿り着いたのが、慈愛の家だった。
そこの施設から輝山千代子の養子となり、美容の技術を学んでいく。
戦争を知っていたからこそ「美」の意識が高かったのだろうと思うが、幼い頃から母親が美容に関心があるという姿をを見ていたのも影響したのかもしれない。
だがすべてが順調だったわけではないように思えた。
菊男自身が楽しい、嬉しいといった場面があまりなくて常に悲しさを纏っているような感じだった。
彼自身の生涯が壮絶すぎたからかもしれない。
心の中を浄化して、心身ともに健やかであること。
それが「美」を形成する基本。
年をとっても美しくありたいと思うが、それは心身とも健やかでないと…と思う。
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