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修道女フィデルマの慧眼 修道女フィデルマ短編集
聖人の亡骸が眠る地への巡礼に加わったフィデルマ、そこで心臓をひと突きされた修道女の死体が見つかり捜査することに……「祝祭日の死体」。ラーハン王国で催される大祭を訪れたフィデルマとダロウの修道院長ラズローンが、エールの飲み比べ競争の最中に死んだ闘士の事件に挑む「夜の黄金」。ドーリィーとして殺人および窃盗の罪で告発されている少年の弁護を引き受けたフィデルマが真相に迫る「撒かれた棘」など全5編を収録。法廷弁護士にして裁判官、アイルランド全土を旅する修道女探偵フィデルマが、事件を鮮やかに解決する。短編集第6弾。/【目次】祝祭日の死体/狗のかへり来りて……/夜の黄金/撒かれた棘/尊者の死/訳註/解説=♪akira -
怖い話名著88 乱歩、キングからモキュメンタリーまで
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 怖い話は好きですか? 大好き! という人もいれば、ちょっと苦手ですという人もいるでしょう。しかしどちらの人にも否定できないひとつの事実があります。それは人類の歴史は怖い話とともにあった、ということです。 現代のわたしたちが活字で楽しんでいる怖い話は、ホラー小説と呼ばれています。本書はそうした怖い話の名著を、この100年にしぼって88冊紹介したブックガイドです。なぜ100年かといえば、今から100年前の1920年代は現代につながるさまざまなカルチャーが花開いた時代で、この時期に生まれた大衆文化が、現代のホラー小説にまで影響を与えているからです。(「はじめに」より) ◆日本と海外の「怖い話」の100年史 日本で「ミステリーの父」と呼ばれる江戸川乱歩が、アメリカで「20世紀最大の怪奇作家」H・P・ラヴクラフトが活躍していたのが約100年前のこと。以来、時代にあわせて変化しながら現代まで脈々と受け継がれてきた「怖い話」の系譜を、移り変わる世相との関わりを視野に入れながら20年ごとにたどった、かつてない恐怖文学のクロニクル。 ◆人気書評家・朝宮運河氏厳選の88冊 雑誌やテレビでもホラー特集が組まれる昨今、「ホラー」と名の付くカルチャーシーンに必ず登場する人気書評家・朝宮運河氏。日本のホラーやミステリーはもちろん、映画化された海外のベストセラー、近年注目されるアジアンホラーまで、「怖い話」をすみからすみまで知り尽くした著者が、今読むべき書籍を厳選。100年分の名著の魅力が、これ1冊ですぐに分かる! ◆澤村伊智さん、背筋さんに聞く読書歴 『ぼぎわんが、来る』や『近畿地方のある場所について』はどこから生まれたのか。現代ホラーの中心で活躍するお二人に、子どものころの怖い話の原体験から、少年時代の読書歴、小説を書くきっかけになった書籍、今面白いと思うホラー小説まで、ここでしか聞けない深~い話を掲載。 -
未来散歩練習
新しい世界を信じて夢見た 彼らが練習した未来へ 著者は、社会問題に独創的な想像力で対峙する、韓国で最も注目される新鋭作家である。 光州事件、釜山アメリカ文化院放火事件からの時間を、歩きながら思索し、つながりあう五人の女性たち。今を生きる・過去を理解する・未来を思うことを重層的に描く物語。 スミと幼馴染のジョンスンはホテルで会って話している。東京の大学院に留学し、仕事に追われる自分に不安になるスミ。ジョンスンは東京で結婚し離婚して、育児の悩みや経済的な苦労を抱える。スミはこの日の朝まで、親戚のユンミ姉さんと一緒にいた。ユンミ姉さんのことをしっかり記憶にとどめておきたいとスミは強く思う。 1980年代、釜山に住む中学生のスミの家に、刑務所を出た大学生のユンミ姉さんが突然やってきた。彼女がアメリカ文化院放火事件の実行犯の一人だと教えてくれたのはジョンスンだった。ある日、ユンミ姉さんがバスで光州へ行くと言い、スミが同行することになる……。 ソウルに住む作家の「私」は釜山を訪れた際、不動産を所有しながら一人で暮らす六十代の女性、チェ・ミョンファンと出会い、その生き方に刺激を受ける。そして、ずっと興味を持っていた釜山アメリカ文化院放火事件に、チェ・ミョンファンも遭遇していたと知り……。 釜山アメリカ文化院放火事件に関わる人々は「来たるべき未来を練習した人」とされ、「私」は現地周辺を歩きながら、当時の人々が何を思い、記憶し、来たるべき未来の練習をしていたか、息をするような等身大の感覚で肉薄していく。 「私」は『チボー家の人々』を心の拠り所にし、ジャックの存在を自身の内にあたたかく感じ取る。人々が練習した未来は今日に続き、悩みながら懸命に生きる読者一人一人と強い信頼を結ぶ。 -
今日未明
◆デビュー10周年記念作品◆ 大藪賞作家が描く 慟哭の犯罪ドラマ あのとき、 もっと話せていたら あの人を殺めずに、すんだのかな。 まだ引き返せる。 あなたがニュースになる前に。 【著者からのコメント】 目に留まる短いニュース。 憶測だらけのコメント。 肯定。否定。あふれかえる世間の声と、 拾われることのない当事者の声なき声。 先入観ほど怖いものはないけれど、 人間はそれを捨てられない 生き物なのだとも思います。 それを浮き彫りにする5篇を 書いたつもりです。 プロローグの「私」は、 作者の私かもしれませんし、 あなたかもしれません。 ■自宅で血を流した男性死亡 別居の息子を逮捕 ■マンション女児転落死 母親の交際相手を緊急逮捕 ■乳児遺体を公園の花壇に遺棄 23歳の母親を逮捕 ■男子中学生がはねられ死亡 運転の75歳女性を逮捕 ■高齢夫婦が熱中症で死亡か エアコンつけず 新聞の片隅にしか載らない、 小さな5つの事件。 その裏には、報道されない真相がある――。 【目次】 「夕焼け空と三輪車」 「そびえる塔と街明かり」 「ジャングルジムとチューリップ」 「まだ見ぬ海と青い山」 「四角い窓と室外機」 -
伝言
わたしは、やっと、自分がなにを作っていたのか知った。 満洲国・新京。 そこで彼女たちに何があったのか。 戦後80年 『きみはいい子』『世界の果てのこどもたち』『天までのぼれ』の著者がおくる、語り継ぐべき物語。 『世界の果てのこどもたち』には書かれなかった、もう一つの真実。 わたしは気づけなかった。 気づけなかったことはたくさんあった。 この物語の中で繰り返されるこの言葉が、いまを生きる、私に迫る。(略) 私はこの作品が『伝言』と題されたことの重大さを、ずっと考え続けている。 ――小林エリカ(解説より) 満洲国・新京で暮らす、ひろみ。 聖戦とよばれた戦に勝つため、工場に集められた彼女たちは、鉄の機械とのり、刷毛を使って畳ほどの大きさの「紙」を作り続ける。 それが何なのか、考えもせずに。 五族協和、尽忠報国――信じていた国でひろみたちはどう生きたのか。 これはわたしたちが忘れてはならない物語。 -
アガタ
「見えているのに見えないもの、それを捜すの」 オシャレすぎる女性警視が新米刑事に突きつけた言葉の意味は? 美大に通う女子学生が背中をめった刺しにされて殺された。しかし、指紋も足跡もなく、防犯カメラの映像も残っていない。警視庁の捜査一課に異動したばかりの青木一は捜査本部に呼ばれ、地元の有力者の息子がストーカーだったという噂を耳にして、無断で本人に接触したため管理官から大目玉を食らう。一方、鵜飼縣は警視庁本部庁舎の片隅であらゆる犯罪情報を収集分析して汎用性の高い検索システムを構築している。スタッフの桜端道が投資詐欺事件の情報をつつきまわすうちにたどり着いた謎の闇サイトには殺人現場の生々しい写真が。縣は秘かに美大生殺害事件の捜査の進み行きを探り始める……。 『脳男』の作者による規格外の警察小説の誕生! -
13月のカレンダー
勤めていたバイオ企業を辞職した侑平は、父方の祖父母がかつて住んでいた愛媛県松山市の空き家を訪れていた。両親が離婚し、祖父母が亡くなって以来疎遠だった父から連絡があり実家を売ると言う。身勝手な父に反発を覚えたが、15年ぶりにその家に足を踏み入れた侑平は、祖父の書斎の机に積み上げてあった書類の中から、十三月まである不思議なカレンダーと脳腫瘍で余命いくばくもない祖母の病状を綴った大学ノートを見つける。その中に「寿賀子、『十三月はあったのよ』という」と書かれた一文が。祖母を知る関係者と接するうちに、導かれるように広島の地へと辿り着き、自らのルーツを知ることになり・・・・・・。 太平洋戦争終結から80年。愚かな戦争の記憶を継承する、至高の大河小説。 【著者略歴】 宇佐美まこと(うさみ・まこと) 一九五七年、愛媛県生まれ。二〇〇六年「るんびにの子供」で第一回『幽』怪談文学賞〈短編部門〉大賞を受賞。一七年『愚者の毒』で第七〇回日本推理作家協会賞 〈長編及び連作短編集部門〉を受賞。二〇年『展望塔のラプンツェル』で第三三回山本周五郎賞候補、同年『ボニン浄土』で第二三回、二四年『誰かがジョーカーをひく』で第二七回大藪春彦賞候補に。他の著書に『熟れた月』『骨を弔う』『羊は安らかに草を食み』『夢伝い』『月の光の届く距離』『その時鐘は鳴り響く』『謎は花に埋もれて』など。 -
くるり駅でさよならを 白黒ねこと夕暮れの町
読後、涙が止まらない。 路線図には載っていないその駅で、 二度と会えないはずの人が待っている―― 千葉県内を走るローカル線、久留里線。その車内にはときどき、白黒の猫が乗っている。猫が降りるのは、路線図には載っていない「くるり駅」。誘われるように猫についていくと、改札を抜けた先にあるどこか懐かしい町に、もう二度と会えないはずの大切な人が待っていて……。初恋の人、最愛の母親、大好きな飼い主――悲しい別れから立ち直れずにいる主人公たちの心の再生を描く、連作短編集。 -
今日も私は、ひとつの菓子を
〈「いったいあんたはんは誰のために、なんのために菓子をこしらえたはるんや」〉 〈第四回京都文学賞「一般部門優秀賞」「読者選考委員賞」ダブル受賞作品(原題『一菓』)。〉 大学を卒業し、とくに夢や目標があるわけではなく毎日を過ごしていた主人公の雄司。ところが偶然に入った和菓子屋「洛中甘匠庵」で目にした「求む、菓子職人」の貼紙をきっかけに、京都島原の有名和菓子店で修業を始める。一年後に後継者を決めるという。腕は一流だが昔気質で頑固な大将との衝突、他の職人との争い、地域の人々や店の仲間たちとの交流を通し、職人として成長していくが、やがて大将の体調にも変化が……。菓子職人としての覚悟、伝統を受け渡す者と受け取る者の想いを描き出す。第四回京都文学賞「一般部門優秀賞」「読者選考委員賞」ダブル受賞作品。 -
エヴァーグリーン・ゲーム
世界有数の頭脳スポーツ・チェスと出会い、その面白さに魅入られた4人の若者――難病のため小児病棟に入院している透。夢と現実の間で揺れる名門進学校に通う晴紀。母親と折り合いの悪い全盲の少女・冴理。少年院を出たのち、アメリカにわたった天涯孤独な青年・釣崎。彼らは己のすべてをかけて、チェスプレイヤー日本一を決めるチェスワングランプリに挑む。全選考委員の絶賛を集めた、第12回ポプラ社小説新人賞受賞作! -
新訳 大いなる遺産
Great Expectations by Charles Dickens, 1861 この新訳、最高!! ラストの意味が初めてわかった! 【これが本当の『大いなる遺産』だ】 貧しい少年ピップに譲られた謎の遺産…… 英国文学の金字塔×名作サスペンス! 推薦・中江有里(女優・作家) 「人を惑わせ、高ぶらせ、幸せの絶頂へ導き、時に傲慢にする。 そうわかっていても、人は恋と遺産に抗えない。」 「本作、オシャレすぎて、このオシャレさを説明できません!(ToT)」(by担当編集) 親のいない少年ピップは意地悪な姉に育てられる。唯一の味方は優しい義兄ジョー。その跡をついで鍛冶屋になるのが夢だ。ある晩、脱獄囚の命を救うが、その日を境に、不可解な出来事が起きる。何者かから譲られた莫大な遺産。謎の暴行事件。資産家の美しい養女エステラとの出会い。彼女に見合う男になろうと、故郷を捨ててロンドンへ紳士修行に向かうが……。文豪ディケンズの最高峰! 原文に忠実な新訳でラストの真意が初めてわかる! ★ここがスゴイ! 河合訳の5つのポイント 1.これは快挙! 今まで訳されずにきたセンスが良すぎる(ユーモラスで皮肉な)文体を見事に全訳! 2.言葉遊びや掛詞(かけことば)、隠喩(いんゆ)、演劇的セリフもすべて日本語で再現 3.既訳では描かれない、行間にあるロマンスを表現 4.ディケンズの生い立ちや作品背景がよくわかる解説(訳者あとがき)を20P掲載 5.没になったラストシーンも掲載。読み比べれば物語の真意がわかる! 【原文に忠実な新訳で、ラストシーンの意味が初めてわかる! これが本当の『大いなる遺産』だ!】 カバー図版/アンリ・マティス カバーデザイン/須田杏菜 -
アルツ村 閉ざされた楽園
DVから逃れた女性が迷い込んだのは、高齢者だけが身を寄せ合って生きる山奥の村だった──現役医師作家のメディカル・サスペンス! 夫のDVに耐えかねて札幌の自宅を飛び出した明日香は、道北の見知らぬ村にたどり着いた。7歳になる娘のリサといっしょに。村で匿ってくれたのは修造という高齢男性と、床に臥すハツの夫妻だった。修造は認知症なのか、明日香のことを孫娘と勘違いして「なっちゃん」と呼ぶ。近隣の住民からも温かく迎えられた明日香親子であったが、この村は何かがおかしい。住民は皆高齢で、しかもほぼ全員が認知症を患っているように思われるし、そもそも自立した生活が成り立っていないようなのだ。村まるごとが高齢者用施設ということなのか。老老介護、ヤングケアラー、介護破綻……日本における「認知症のいま」を問う問題作。そして衝撃のラスト! -
ロシア中世物語集
ロシア史の最も古い時期を扱い「過ぎし年月の物語」という名でも知られる『原初年代記』、ロシア的キリスト教精神を築いた12世紀の『フェオドーシイ聖人伝』、『ニーベルンゲンの歌』などと並び称される傑作『イーゴリ軍記』など、名高いロシアの中世物語を集成。11世紀からピョートル1世登場前夜の17世紀末までの作品を、文学的な見地から幅広く編纂したものとして類がない。各作品解説に加え、ロシア中世文学の表現上の特徴やその史的展開についての概説も収録。世界文学の中に特異な位置を占めるロシア中世文学を知るための、色褪せない物語集。 -
香港警察東京分室
アクション&頭脳戦の警察群像エンタメ! 香港国家安全維持法成立以降、日本に流入する犯罪者は増加傾向にある。国際犯罪に対応すべく日本と中国の警察が協力する――インターポールを仲介役として締結された「継続的捜査協力に関する覚書」のもと警視庁に新設されたのが「特殊共助係」である。だが警察内部では各署の厄介者を集め香港側の接待役をさせる窓際的部署と噂され、「香港警察東京分室」と揶揄されていた。メンバーは日本側の水越真希枝警視ら5名、香港側のグレアム・ウォン警司ら5名である。 初の共助事案は香港でデモを扇動、多数の死者を出した上、助手を殺害し日本に逃亡したキャサリン・ユー元教授を捜索し確保すること。彼女の足跡を追い密輸業者のアジトに潜入すると、そこへ香港系の犯罪グループ・黒指安が襲撃してきた。対立組織との抗争に巻き込まれつつもユー元教授の捜索を進める分室メンバー。やがて新たな謎が湧き上がる。なぜ穏健派のユー教授はデモを起こしたのか、彼女の周囲で目撃された謎の男とは。疑問は分室設立に隠された真実を手繰り寄せる。そこには思いもよらぬ国家の謀略があった――。 リアルな社会情勢を背景に、警察官の矜持と信念を描きだす。第169回直木賞ノミネート作。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた『香港警察東京分室』 の文庫版となります。 -
小説版 雪風 YUKIKAZE
2025年夏の最注目映画を完全ノベライズ。 たった80年前、海は戦場でした――。 真珠湾攻撃による日米開戦以降、ミッドウェイ、ガダルカナル、ソロモン、マリアナといった苛烈な戦場で、海に投げ出された多くの仲間を救い、必ず日本に還ってきた駆逐艦があった。 その名を「雪風」。いつしか海軍ではこの艦を“幸運艦”と呼ぶようになった。 主力として海戦に送り込まれた甲型駆逐艦38隻のうち、ほぼ無傷で終戦を迎えたのは「雪風」のみ。その奇跡のような戦いぶりは、沈着冷静な艦長の卓越した操艦技術と、下士官・兵から信頼される先任伍長の迅速な判断によるものだった。時にぶつかりながらも、互いに信頼し合っていく二人。そして「雪風」は、日米海軍が雌雄を決するレイテ沖海戦へと向かう――。 竹野内豊、玉木宏、奥平大兼、當真あみ、田中麗奈、中井貴一。 豪華キャストが揃い、壮大なスケールで描かれる最大級の感動巨編! 2025年夏の最注目映画を完全ノベライズ!! (底本 2025年6月発売作品) -
相続人TOMOKO
夫を殺され、さらに国籍を失い、日本に入国した謎の美女・トモコ。CIAに在籍していたが、あることがきっかけで日米複合の秘密組織に命を狙われていた。そんなトモコが同じ名前ということで目を付けたのが自分とは対照的な風俗嬢の智子だった。米軍、CIA、日本の警察、そしてヤクザと次々に襲いかかる敵に二人のTOMOKOが立ち向かう。巨大な敵に勝つ方法はあるのか? 女性コンビが巨悪と戦いを繰り広げる、大沢在昌「伝説のハードボイルド小説」、ついに復刊! 本書は1993年に講談社文庫として刊行された作品の新装版です。また、新装版刊行にあたり加筆・修正をしています。 -
海風クラブ
白い犬の後を追いかけてきたタロコ族の少年と、自分を売ろうとする父親から逃げてきた少女。山の深い洞穴で二人は出会い、心を交わす。 少年が少女の村に、少女が少年の村へ入れ替わり出ていくのを、巨人は見つめていた。 山は巨人の体であった。人々に忘れ去られた最後の巨人ダナマイ。彼の言葉を解すのは、傷を負った動物たち。 時を経て再会する二人を軸に、様々な過去を背負う人々を抱えて物語は動き出す。 舞台は原住民と漢人、祖霊と神が宿る台湾東部の海豊村。 山を切り崩すセメント工場の計画が持ち上がり、村の未来を前にして、誇りを守ろうとする人々と、利益を享受しようとする人々が対立する。 巨人がなおも見つめ続ける中、かつてない規模の台風が村を襲い、巨人と人間の運命が再び交差する――。 物語を動かすのはつねに、大いなるものに耳を傾ける、小さき者たち。 ★2023年台湾書店大賞小説賞受賞 ★「博客来」ブックス・オブ・ザ・イヤー入選 -
〈金庫破りときどきスパイ〉シリーズ
1940年ロンドン。金庫破りのエリーの前に、陸軍のラムゼイ少佐が現れ、北部のサンダーランドまで旅をするように指示される。また国のための任務につけると喜んだエリーは、翌日現地に向かう。しかし到着してすぐに、何者かにぶつかられ、トラックに轢かれそうに。親切な男性に助けられてことなきを得るが、少佐の手配してくれた下宿屋に入った直後、その男性が前の道路で倒れて死んでしまう。この不審な死は偶然なの? エリーは、空軍パイロットに扮した少佐と調査に乗りだす。凄腕の金庫破りと堅物の青年少佐が活躍する人気シリーズ第3弾!/解説=柿沼瑛子 -
不確かな真実
「う・ら・み・は・は・ら・し・た・よ」 ベテラン刑事が難事件に挑む本格ミステリー! 東京の高級マンションで起こった凄惨な殺人事件。 粘り強い捜査の結果、捜査本部は意外な人物が犯人であると突き止める。 しかし、事件の背後には、影法師のように見え隠れする“もうひとつの真実”があった―― 都内のマンションの一室で有名デザイナーの国枝和子が無残な姿で発見された。 防犯カメラの映像から浮かび上がった容疑者は3人。 それぞれの身辺をくまなく調べ、捜査チームはついに犯人を特定するが、その人物の精神鑑定をめぐり、事件は思わぬ展開を見せる。 定年間近のベテラン刑事・田所は、被害者の過去の人間関係から徐々に事件の核心に近づいていくが……。 -
明智卿死人を起す
「では、明智小五郎権刑部卿。良き報せを待っている」帝の新たな命により、行方不明となった陰陽師の捜索にあたるべく堺を訪れた明智卿と安倍天晴。堺には納屋衆という商人たちの組合があり、それぞれ大店では上級陰陽師を抱えている。消え失せたのは人望も厚い熟練の陰陽師・土御門。錯綜する証言を前にさしもの明智卿も困惑する。いっぽう京では、若い娘と老人の骸が相次いで盗まれていた。堺と京、商いと政の中心地でそれぞれ発生した奇怪な事件は、やがて思わぬ場所で交錯する。魔術の発達した世界の犯罪に、名探偵と陰陽師が挑む本格ミステリシリーズ、待望の続編登場!/解説=松浦正人 -
死せる魂
詐欺師チチコフは戸籍面では生きていることになっている死んだ農奴を買いあつめて,これを抵当にして銀行から金を引出すため,ロシア各地を遍歴する.作者はこの遍歴のなかで,随所に道徳的破綻者を発見し,それに対して鋭い社会的解剖を加え,腐敗したロシアの全貌と,その生活につつまれた「夢」とを白日の下に暴露して,誤った社会制度と国家組織に痛烈な批判を下す.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません. -
沈黙
巨匠による端正で緻密な謎解きシリーズ第2作 ガラス職人のイヴが首を切り裂かれた父の遺体を発見した。凶器はイヴが作った花瓶でマシュー警部は慎重に聞き込みを進めるが…… -
きりぎりす(乙女の本棚)
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気シリーズ「乙女の本棚」第46弾は、文豪・太宰治×イラストレーター・しまざきジョゼのコラボレーション! 小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。 この小さい、幽かな声を一生忘れずに、背骨にしまって生きて行こうと思いました。 売れない画家と結婚した「私」。徐々に夫が有名になるにつれ、彼女はどこか違和感を感じるようになる。 太宰治の名作が、叙情的なイラストを得意とするイラストレーター・しまざきジョゼによって描かれる。名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。 自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。 -
今夜、ぬか漬けスナックで
ぬか床に隠された、母のやさしい素顔。 何年も音信不通だった母が亡くなったという報せを受けて、瀬戸内海に浮かぶ島を訪れた槙生。職を失ったばかりの槙生は、自分より年下の母の夫・伊吹と出会い、しばらく家に住まわせてもらうことに。生前母が営んでいた「スナックかえで」を手伝いながら、祖母から引き継いだぬか床で漬けたぬか漬けを常連客たちにふるまううちに、槇生は母の意外な素顔を発見する。 「ぬか床の中には神様が住んでいて、優しく語りかけることで味がまろやかになる」──。 人生の悲しみも苦しみも、温かい島の風とぬか床の香りが癒してくれる。一編一編、読み進めるごとに心が温まっていく感動作。 ※この作品は過去に単行本として配信されていた『今夜、ぬか漬けスナックで』 の文庫版となります。 -
文豪は鬼子と綴る
「さあ、化物と鉢合わせといこうか」 謎だらけの変人作家×毒舌の少年助手 不揃いだからこそ補い合える二人が、博多の街を騒がす人食い化物の正体を追う大正あやかし事件簿! 時は大正十年。旧制中学に通う優等生・瀬戸春彦は編集者の父のお使いで、偏屈で有名な正体不明の大人気作家・香月蓮の原稿取りに行かされる。 香月は春彦の歯に衣着せぬ物言いや年の割に達観した性格を気に入り、小説のネタ探しの助手にする。 二人はさっそく町で噂になっている、託宣で人の死を予言するという歩き巫女の姉妹、人喰い化け物の仕業と噂される連続バラバラ殺人事件の真相を追いかける。 だが、それは恐ろしくも底知れぬ闇への入口だった。 見えてきた手がかりは、遊廓の遊女たちの怨念から生まれたという曰くつき呪具――太夫の左腕。 民俗学的な要素も満載、大正時代の博多を舞台に繰り広げられる耽美なホラーミステリ! くすんだ金髪に白い肌、鬼子として生を受けた少年、瀬戸春彦。 己の運命に縛られ屋敷に閉じ籠もり生きてきた謎の小説家、香月蓮。 己ではどうしよもない呪いを背負った者同士の運命的な出会い―― 「夜行堂奇譚」「四ツ山鬼談」の著者が放つ新たなバディ小説! -
あなたたちに捨てられた私は、ようやく幸せになれそうです
アリアンヌは生まれながらに精霊の強い加護を受け、共に育った公爵令息のリオネルと結婚の約束を交わしていた。 しかし突然、生家の伯爵家に第二王子との望まぬ婚約を強いられ、幽閉されてしまう。 リオネルとの再会を信じ孤独に耐え続けるが、精霊の加護も奪われ追いつめられていくアリアンヌ。さらに、彼女を厭う妹の策略によって第二王子との婚約は破棄され、平民の商家に嫁がされることに。 一方、リオネルは愛するアリアンヌを取り戻すため、密かに動き出していて――。 -
遺跡発掘師は笑わない イクパスイの泪
北海道の南部、日本海を望む上ノ国町の中世の館らしき遺跡の調査に派遣された西原無量たちは土の中から漆塗りのイクパスイを発見する。 イクパスイとはアイヌ民族が神(カムイ)に祈りを捧げる時に用いる祭祀の道具。 美しさに息を飲む一同だったが、その遺物と全く同じ姿形のものを地元の住人が所有していたことが判明する。 それは戊辰戦争時に旧幕府軍の兵を助けた礼として「土方歳三から贈られた御礼の品」だと一族には伝わっていた。 そのイクパスイに添えられた書面には、旧幕府軍に〈龕灯と蝋燭〉を貸し渡した際の担保として預けたことが記載されているのみで、およそ500年前の土坑跡から見つかったイクパスイとの接点は見いだせない。 無量とソンジュはこの2つのイクパスイのつながりを解明すべく、調査を開始する。 時を同じくして、明治元年に江差沖で座礁した開陽丸の水中発掘調査のため北海道にやってきていた司波孝たちに、突然「水中発掘をやめるように」との連絡が入る。 どうやら江差沖で新たに発見された謎の和船の船箪笥にその理由があるようで、調査チームも困惑する中、ついに調査用ボートの船外機が何者かによって破壊されてしまう。 萌絵と忍は、中止要請を出した者とその目的を探ることになったのだが、謎の和船について調べを進めると、沈没時に〈龕灯と蝋燭〉を積んでいたことが史料から明らかになった。 「としぞうのイクパスイ」と沈没した謎の和船に現れた〈龕灯と蝋燭〉という共通のことば。 幕末の出来事と現代の事件に影を落とす、そのことばの意味は果たして…? 大人気発掘ミステリシリーズ第20弾は果てなき大地へ…北海道編! -
アクティベイター
羽田空港に突如、中国のステルス爆撃機が飛来した。女性パイロットは告げる。「積んでいるのは核兵器だ」と。核テロなのか、あるいは宣戦布告なのか。警察庁の鶴来は爆撃機のパイロットを事情聴取しようとするが、護送中に何者かに拉致されてしまう。囚われた彼女を助けたのは鶴来の義兄で警備員の真丈だった。核起爆の鍵を握る彼女の身柄をめぐり、中国の工作員、ロシアの暗殺者、アメリカの情報将校、韓国の追跡手が暗闘する。爆発すれば人類史上最大の犠牲者が――その恐怖の中、真丈と鶴来が東京中を奔走する。数々のヒット作を生み出した著者が、作家生活25年のすべてを込めた極上の国際テロサスペンス! -
王将の前で待つてて
作家として次々と物語を生み出す傍ら、コツコツと詠んできた句を集めた著者待望の第二句集。 2010年~2023年の220句に加え、過去30年に詠んだ句から特にお気に入りの句を選んだ「自選一年一句」と、俳句に興味を持っている「あなた」へと向けた巻末エッセイを収録。日常から銀河まで、豊かなスケールで広がる川上弘美ワールドを堪能しながら、俳句の喜びに心から浸れる一冊。 ●収録句より10句 不機嫌に人ほめちぎるさくらかな たうがらし死んだともだちに会ひたい メロン切るときをんなの目酷薄に 沖遠く鯨を呼びて鯨鳴く 交む前ザトウクヂラはみつめあふ ラムネ痛しけふも朝より何もなし ヒトやがて示準化石や冬銀河 掌の中の枇杷潰すなりはればれと スマホ買ひ即罅入れる夜寒かな レンジの中の小爆発も夏の果 【著者略歴】 川上弘美 (かわかみ・ひろみ) 1958年東京都生まれ。94年「神様」でパスカル短篇文学新人賞を受賞。96年「蛇を踏む」で芥川賞、99年『神様』でBunkamuraドゥマゴ文学賞、紫式部文学賞、2000年『溺レる』で伊藤整文学賞、女流文学賞、01年『センセイの鞄』で谷崎潤一郎賞、07年『真鶴』で芸術選奨文部科学大臣賞、15年『水声』で読売文学賞、16年『大きな鳥にさらわれないよう』で泉鏡花文学賞、23年『恋ははかない、あるいは、プールの底のステーキ』で野間文芸賞を受賞。19年紫綬褒章、23年フランス芸術文化勲章オフィシエを受賞。 その他の小説に『なめらかで熱くて甘苦しくて』『ぼくの死体をよろしくたのむ』『某』『三度目の恋』など、句集に『機嫌のいい犬』がある。 -
回復する人間
ノーベル文学賞受賞作家による珠玉の短篇集 大切な人の死や自らの病、家族との不和など、痛みを抱え絶望の淵でうずくまる人間が一筋の光を見出し、ふたたび静かに歩みだす姿を描く。 『菜食主義者』でアジア人初のマン・ブッカー国際賞を受賞し、『すべての、白いものたちの』も同賞の最終候補になった韓国の作家ハン・ガン。本書は、作家が32歳から42歳という脂の乗った時期に発表された7篇を収録した、日本では初の短篇集。 「明るくなる前に」:かつて職場の先輩だったウニ姉さんは弟の死をきっかけに放浪の人になる。そんな彼女を案じていた私に3年前、思わぬ病が見つかる。1年ぶりに再会した彼女が、インドで見たというある光景を話してくれたとき、小説家の私の心は揺さぶられる――ウニ姉さんみたいな女性を書きたい、と。 「回復する人間」:あなたの左右の踝の骨の下には穴があいている。お灸で負った火傷が細菌感染を起こしたのだ。そもそもの発端は姉の葬儀で足をくじいたことだった。ずっと疎遠だった姉は1週間前に死んだ。あなたは自分に問いかける。どこで何を間違えたんだろう。2人のうちどちらが冷たい人間だったのか。 大切な人の死や自らの病気、家族との不和など、痛みを抱え絶望の淵でうずくまる人間が一筋の光を見出し、再び静かに歩み出す姿を描く。現代韓国屈指の作家による、魂を震わす7つの物語。 [目次] 明るくなる前に 回復する人間 エウロパ フンザ 青い石 左手 火とかげ -
明智卿死体検分
その骸は、四阿いっぱいの雪に埋もれていた。魔術による殺人と思われたが、なぜ犯人はこんな奇妙な手段で殺したのか。事件関係者は、調略に長けた軍人や京を牛耳る待徒一族、魔術の才を持つ近衛将曹ら、一癖も二癖もある人物ばかり。魔術を行使して人を殺めると、その証が術者の相貌に顕われるが、関係者にその気配はない。では、誰がなぜ、この異様な殺人を為し遂げたのか? “雪密室”を調査するのは、権刑部卿・明智小壱郎光秀と陰陽師・安倍天晴。『短編ミステリの二百年』で日本推理作家協会賞&本格ミステリ大賞を制した著者が、魔術が存在する“日の本”を舞台に贈る傑作長編。/【目次】明智卿死体検分/天正十年六月一日の陰陽師たち/著者あとがき/解説=大森望 -
グッナイ・ナタリー・クローバー
第37回小説すばる新人賞受賞作。 霧の町チェリータウンのモットーは「壊れていないなら直すな」。 酒場を経営する町一番の人気者である父スタンリー、部屋にこもりっきりの兄エディ、そして5年前に家を出て行った母。13歳になるソフィアは町から一度も出たことがなく、独りぼっちでうつむいて生きてきた。 ある日、お向かいに住む無口な老人ミスター・ブラックの家に、風変わりな人物がやってくる。自称「毎週生まれ変わる」ナタリー・クローバーは、夏休みの間だけブラックの元に預けられるという。 町長はナタリーが変なことをしでかさないよう、ソフィアに見張り役を頼む。人の目を気にせず自由気ままに町を歩き回り、自分だけの町の地図を作っていくナタリー。やがてソフィアは、長い間押し殺してきた自分の願いに気づいて――。 孤独を抱えた二つの心が奏でる〈ひと夏の、永遠の物語〉。まばゆくきらめく、エバーグリーンな青春小説が誕生! -
成り代わり令嬢のループライン 繰り返す世界に幸せな結末を
「ユール・ラキス、お久しぶりね。これを機に私と二年くらい婚約しましょう」「分かった。その婚約を受けましょう」 派遣社員だった八瀬咲良は、ある日友人の真砂からお願いを受ける。「異世界に行って二年後に起きる惨劇を止めて欲しい」と。『妖精姫物語』の主人公ローズィアとして新たな人生をスタートさせた咲良を待ち受けるのは、”妖精契約”の失敗により世界が破滅する未来――。一度は失敗し、気づけば二年前に死に戻ったローズィアは、何度もループする悲劇の歴史を打破するため、もっとも信頼する人物に助けを求めた。 ユール・ラキス――ローズィアの幼馴染であり、身分を偽る隣国の王子とともに、咲良はもう一度人生をやり直す。願わくは、死んでしまう運命のこの人も救えるように。 大切な人を救うためには手段を選ばない成り代わり令嬢と、彼女に振り回される不遇な青年の知られざる駆け引きと戦いが幕を開ける。 大ヒット『Unnamed Memory』の古宮九時が贈る、圧倒的に面白いループファンタジー! -
ヤマケイ文庫 宇宙に願いを
「実はね、見たことがあるの。UFO」。1977年、中学2年生のヒロキは映画館のチケット売り場でひとりの女性と出会う。それは彼にとっての初恋だった。〈イージー・ライダー〉〈ジョーズ〉〈卒業〉そして〈未知との遭遇〉。数々の映画とともに描かれる淡い恋の物語(「宇宙に願いを」)。 久しぶりに故郷の岩国に帰った私は、年も格好も1973年のあの頃のままの親友2人に出会う。夏の日差しの元、釣り竿を持った彼らと錦川の岸辺から狙うのはネラミ(オヤニラミ)だ(「幻夏」)。 1972年、中学1年の夏休み。当時開通したばかりのバイパス道路を40km歩こうと計画を立てたモリケン。親友のノッポとムラマサに加え、不良のモゲも同行したいという。かくして4人での徒歩冒険旅行が始まった(「俺たちのロングウォーク」)。 1970年代の山口県岩国市を舞台にした3編を収録する郷愁あふれる青春小説集。 解説・西上心太(文芸評論家) -
フロント・サイト
スワガー・サーガ中篇三部作第一巻。 英雄チャールズ・スワガー、 焼け跡の街に澱む悪を討つ。 『Gマン 宿命の銃弾』のヒーロー、ここに再臨。 1930年代のシカゴで暗躍する組織の正体とは? 1934 年シカゴ。チャールズ・F・スワガー は上級捜査官の命令で、シカゴのユニオン・ ストックヤードに潜伏していると噂される ギャング、ベビーフェイス・ネルソンの追 跡を始める。収穫もなく帰ろうとした矢先、 工場の労働者らしい黒人にナイフで襲われ たスワガーは、相手の胸に3 発の銃弾を撃 ち込んで殺害する。死んだ男の家族を弔問 したのち、ここ2 カ月間で急に精神に変調 を来した黒人が他にも10人近くいたことを 聞かされたスワガーは、黒人警官のワシン トンとともに事件の捜査に乗り出す……。 -
ヒロインになるまでは
青春系TOPショートドラマ 『毎日はにかむ僕たちは。』プロデュース小説! 近年、流行語大賞などでも目にすることの多くなった「ショートドラマ」。その代表的存在で、Z世代の4人に1人は視聴している“まいはに”こと『毎日はにかむ僕たちは。』。 そんなまいはにだから生み出せた、超・超・超共感してしまう物語。 生死をテーマにし、描かれるSFファンタジーの世界が人気のいぬじゅん氏が小説を執筆。 本作と連動したドラマをまいはにTikTokアカウントで配信するだけでなく、まいはに初の長尺横型ショートドラマをYouTubeアカウントでも配信。 さらには、『初恋キラー』『全方向美少女』などセルフプロデュースで令和の恋愛ソングを創造する、シンガーソングライター乃紫が同タイトルでの楽曲もリリースが決定。 ~あらすじ~ 一軍のあの子、三軍のわたし。 等身大すぎる、感動の物語。 高校2年生の愛優は、自分を好きじゃないけど嫌いでもない、いわゆる『三軍女子』。そんな愛優が唯一憧れるクラスメイト、『先天性一軍』の瑠奈。彼女を見ていると、なんでもできると思っていた幼い頃を思い出す。ある“想い”をキッカケに、ふたりの運命が180度交差しはじめる。その先にあったのは、瑠奈が死んでまで守ろうとしている秘密との出会いで─。 -
機械仕掛けの太陽
コロナと戦った医療従事者たちの真実とは? 現役医師として新型コロナと最前線で戦ってきた人気作家が満を持して描く、コロナ禍の医療従事者たちを描いた感動の人間ドラマ。 物語は3人を軸に進んでいく。 大学病院の勤務医で、呼吸器内科を専門とする女性医師・椎名梓。シングルマザーとして、幼児を育てながら、高齢の母と同居する彼女は、コロナ病棟の担当者として、最前線に立つことに。 同じ病院の救急部に勤務する20代の女性看護師・硲瑠璃子は、結婚目前の彼氏と同棲中。独身であるがゆえに、やはりコロナ病棟での勤務を命じられる。 そして、70代の開業医・長峰邦昭。街の医師として、地元に密着した医療を行ってきたが、高齢で持病もある自身の感染を恐れながらも、コロナに立ち向かう。 あのとき医療の現場では何が起こっていたのか? 現役医師だからこそ描けるディテールは読み応えあり。 3人はそれぞれの立場に苦悩しながら、どのようにコロナ禍を生き抜くのか。だれもが経験したあの未曾有の事態の中、〈戦場と化した医療現場の2年半〉のリアルを描く感動の物語。 単行本 2022年10月 文藝春秋刊 文庫版 2025年1月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
事件記者、保育士になる
【電子版のご注意事項】 ※一部の記事、画像、広告、付録が含まれていない、または画像が修正されている場合があります。 ※応募券、ハガキなどはご利用いただけません。 ※掲載時の商品やサービスは、時間の経過にともない提供が終了している場合があります。 以上、あらかじめご了承の上お楽しみください。 角刈りコワモテの元朝日新聞警視庁キャップが短大保育学科へ入学。お遊戯、ピアノ、教育実習…。63歳、保育士へ転身なるか? 元朝日新聞警視庁キャップが短大保育学科へ。お遊戯、裁縫、ピアノ、教育実習……。晴れて保育士へ転身なるか? 記者として、地下鉄サリン事件、殺人事件、凶悪犯罪を見てきた。なかには子どもが巻き込まれたり、命を落とす事件もあった。あるとき、子どもが虐待で命を落とした事件を捜査した警察官が言った。「捜査で被害者の無念を晴らすことは出来るけれど、生育環境までは手が回らない」。子どもは、無条件で守り、慈しむ存在です。泣いていたら笑わせたい。困っていたら助けたい。ひとり立ちできるまでは支えたいーー。齢63歳、保育の現場に飛び込むことにした。10代の同級生たちや、同年輩の教師陣と切磋琢磨し、実習先で子どもに大切なことを教えられる日々。笑って泣けるセカンドキャリアの挑戦。 著・文・その他:緒方健二 1958年大分県生まれ。同志社大学文学部卒業、1982年毎日新聞社入社。1988年朝日新聞社入社。西部本社社会部で福岡県警捜査2課(贈収賄、詐欺)・捜査4課(暴力団)担当、東京本社社会部で警視庁警備・公安(過激派、右翼、外事事件、テロ)担当、捜査1課(殺人、誘拐、ハイジャック、立てこもりなど)担当。捜査1課担当時代に地下鉄サリンなど一連のオウム真理教事件、警察庁長官銃撃事件を取材。国税担当の後、警視庁サブキャップ、キャップ(社会部次長)5年、事件担当デスク、警察・事件担当編集委員10年、前橋総局長、組織暴力専門記者。 2021年朝日新聞社退社。2022年4月短期大学保育学科入学、2024年3月卒業。保育士資格、幼稚園教諭免許、こども音楽療育士資格を取得。得意な手遊び歌は「はじまるよ」、好きな童謡は「蛙の夜まわり」、「あめふりくまのこ」。愛唱する子守歌は「浪曲子守唄」。 朝日カルチャーセンターで事件・犯罪講座の講師を務めながら、取材と執筆、講演活動を続けています。「子どもの最善の利益」実現のために何ができるかを模索中です。 -
罪なくして
ロンドン警視庁を辞め、ケイレブ警部のいるヨークシャーのスカボロー署に移籍しようと向かう列車のなかで、ケイトは見知らぬ男に銃で狙われた女性を助けることになった。犯人は乗客に紛れ逃走したが、ケイトは足を負傷する。その頃高校の女性教師が自転車で走向中に、転倒させられ、さらに銃撃される事件が起きた。銃弾はそれたが、転倒で脊髄を損傷した彼女は四肢麻痺となり、話すこともできなくなってしまう。そして、驚くべきことに、列車内で使われた銃と、彼女を狙った銃が同一ということが判明。ふたりには何の接点もないというのに……。ケイト・リンヴィル・シリーズ第3弾! -
私の居場所はここじゃない
舞台は大手事務所主催のエンターテイメントスクール。3月にある事務所所属をかけたオーディションに向け、高校生5人はレッスンに励んでいた。 友達と一緒に応募したオーディションで特別に声をかけられ、成り行きでアイドルを目指すことになり、当たり前だった「青春」や友人関係に息苦しさを感じ始める莉子。 亡くなった母の期待を背負い、結果を残したいと焦る、ダンスボーカルグループ志望の冬真。 「子どもを産まなければモデルになりたかった」という母の言葉で将来の夢を決め、SNSの活動を頑張るモデル志望の美華。 「普通」「真面目そう」と言われ続けてきたことにコンプレックスを抱き、「特別」になりたいと強く願う俳優志望の純平。 いじめが原因で自ら芸能活動を辞めたが、もう一度自分の居場所を求めて入学を決意した、元天才子役のつむぎ。 嫉妬や葛藤を乗り越えて彼らが最終オーディションの舞台に立つとき、どのような”光”を放つのか――。 ※巻末には、電子書籍限定特典として、アナザーストーリーを収録! -
デラシネ 放浪捜査官・草野誠也の事件簿 「鏡の海」篇
「このミス」大賞作家による待望の新シリーズ開幕! 元刑事と現役キャリア組の異色のコンビが誕生―! 瀬戸内の美しい海に面した村で起きた転落事故。真相の裏に隠された悲しき過去とは……。 ある事件での出来事が影響し、警察官を退任した元警視庁捜査一課の草野誠也は、 友人の出版エージェント社長の紹介でライターとして全国を巡る。 「日本のウユニ塩湖」と呼ばれる美しい海岸を有する香川県の小さな村で草野は、 有名竹細工アーティストが不可解な転落死をしていたことを知る。 さらに、その事件を再調査するために全国の警察署査察顧問として香川を訪れていた 警察庁キャリア組の白羽雅也と再会する。白羽は、査問会で草野を退職に追いやった張本人であった。 いがみ合う草野と白羽。村に漂うよそ者を寄せ付けない不穏な空気。 アーティストの事故現場に残された不可解な竹の傷。 そして、転落した崖にあった謎の祠。事故か、それとも殺人か――。 刑事をやめたからできること、現役だからできること、それぞれの立場から二人は徐々に事件の真相に迫り――。 -
視線から始まる
読書を愛する神崎瀬那(かんざき せな)は高校3年生。青年実業家として活躍中の少々過保護な兄と二人暮らし中で、富裕層の子女も通う進学校である一条院学園に通っている。 幼馴染で生徒会長の翔や、服飾ブランドメーカーのご令嬢兼モデルの親友・美玲など、学校の有名人に囲まれている影響か、瀬那も“神秘的な読書女子”として密かに注目を集めているのだが、ひとまずは平和な学園生活を送っていた。 そんな瀬那の通う学校にはひときわ有名な人物がいた。国の経済にも影響を与えるような大企業グループ、一条院の総帥の孫である一条院枢(いちじょういん かなめ)。 人並外れて優れた容姿を持ち、王者のごとき雰囲気をまとう彼とは全く接点がなかったものの、ふと気付くとたびたび視線がぶつかることがある気がしていた。 だが3年生で初めて同じクラスになり、瀬那は枢となぜか急接近することに。 でも同時に、彼をめぐる厄介なトラブルにも巻き込まれることにもなって――!? 『鬼の花嫁』『結界師の一輪華』のクレハが贈る、ときめきと少し不思議な学園青春ラブストーリー! -
警視庁呪詛対策班
法の上では存在しないものである「呪詛」や「呪術」は、それがどれほど悪辣なものであっても決して罪に問われることはない。だがもしも呪法や憑物、生霊といった加害者が存在する超常現象に、本当に人を害する力があったとしたら、善良なる被害者は泣き寝入りするしかないのか? そんな理不尽に対抗するため非公式に設立されたのが『警視庁呪祖対策班』--通称「呪詛対」。怪しい響きの通り、警察署でも知る人ぞしる組織だ。家屋の敷地に勝手に(呪いの)土器を埋めた者がいれば、家宅不法侵入並びに器物損壊罪。閉じ込めた蛇に共食いさせ蠱毒を仕掛ける者がいれば、動物愛護管理法違反。怪異を憎むがゆえ、霊的なものを受けつけず、怪異嫌いの堅物刑事の大場と、宮内庁より出向中の元陰陽師刑事の芦屋(と式神の白猫の小春)のバディが、「呪法の悪用」を見抜き、事件として立件! -
〈弱さ〉から読み解く韓国現代文学
物語の中の〈弱さ〉が、読む人の心に火を灯す どの作品も、〈弱さ〉を正面から描いているから――。著者が数々の作品の翻訳を手掛けるなかで、「なぜ韓国現代文学に魅せられるのか」を自らに問い、深く考えてたどり着いたのが、この答えでした。〈弱さ〉とは、自らの意志とは関係なく選択肢を奪われた状態のこと。その視点で、『82年生まれ、キム・ジヨン』をはじめとする多彩な13の作品を読み解きながら、そのメッセージを探り、魅力を掘り下げます。一つひとつの物語を丁寧にたどっていくと、この暴力的な現代社会を生きるための道が照らし出されるはずです。 2023年1月~3月にNHKラジオ第1「カルチャーラジオ 文学の時間」で放送された同名の講座の待望の書籍化! -
臨床の砦
小さな病院は命がけでコロナに立ち向った。 『神様のカルテ』著者、最新作! 感染症指定医療機関でコロナ禍の最前線に立ち続ける 現役医師が自らの経験を克明に綴った記録小説! 「対応が困難だから、患者を断りますか? 病棟が満床だから拒絶すべきですか? 残念ながら、現時点では当院以外に、コロナ患者を受け入れる準備が整っている病院はありません。筑摩野中央を除けば、この一帯にあるすべての病院が、コロナ患者と聞いただけで当院に送り込んでいるのが現実です。ここは、いくらでも代わりの病院がある大都市とは違うのです。当院が拒否すれば、患者に行き場はありません。それでも我々は拒否すべきだと思うのですか?」――本文より ※この作品は単行本版として配信されていた『臨床の砦』の文庫本版です。 (底本 2022年6月発行作品)
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