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Posted by ブクログ
マーク・グリーニー『暗殺者の矜持 上』ハヤカワ文庫。
シリーズ第13弾。今回のジェントリーとザハロワは消極的で冒頭から逃亡ばかり続けているような印象。ドローンや最新AI兵器などが登場し、最近の戦闘が様変わりしていることを知った。
グレイマンことコートランド・ジェントリーはCIAに追われ、ゾーヤ・ザハロワと共に中米で逃亡を続けていた。そんな中、世界各国で人工知能研究者の暗殺事件が起きていた。
ジェントリーとゾーヤは何者かに襲撃され、ジェントリーは襲撃者の中にフリーランスの暗殺者ランサーの姿を見る。
かつてのハンドラーと連絡を取り、ランサーがジェントリーとゾーヤの命を狙う理由を探ろうとした矢先、ジェントリーとゾーヤはAI無人兵器の襲撃を受ける。
本体価格1,300円
★★★★
Posted by ブクログ
暗殺者ジェントリーのシリーズを読むとき、まず裏表紙の登場人物の欄を見る。本作も習慣に倣い登場人物欄を見ると、中に一人 “正体不明” なる人物がいる。これはもう、たまらんほど気分が昂る。さあ、お楽しみの始まりだ。
悪い奴が自身のコントロール下にあるAIに指揮を任せ、ロボットやドローン型の兵器でジェントリーを襲わせる。ドローン兵器は現実に実戦投入されているので、臨場感は抜群だ。4足歩行のロボットもニュース映像で見知っているだけに、これも恐怖が肌で感じられる。大口径の銃弾を数多く被弾させることにより鎮圧するが、攻撃される人間の被害は大きい。
本作の原題は混乱する工作員(THE CHAOS AGENT)で、今まで人間相手の作戦行動だったのが、根本的に異なる戦略が必要とされる状況だ。それも瞬時に判断しなければならない。判断するスピードはAIのほうがはるかに速いので、結果は致死的だ。小説ではジェントリーが勝利するが、実戦では圧倒的に人間が不利だ。
小説では中国の関与が書かれるが、今や体制の区別なく監視が必要だ。また、悪い奴が仕込んだAIが自発的に人間のコントロール下から逸脱する設定だが、シンギュラリティは必ず訪れると考え、技術開発を進める世の中であってほしい。
本作はジェントリーのパートナー、ゾーヤが囚われたまま終わるので、次回作は救出作戦から始まることが決まったようなものだ。
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