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小さな楊枝屋の四男坊・鈴之助は、大店の仕出屋『逢見屋』の跡取り娘・お千瀬と恋仲になり、晴れて婿入り。だが祝言の翌日、大女将から思いもよらない話を聞かされる……。与えられた境遇を受け入れ、陰に陽に家業を支える鈴之助。〝婿どの〟の秘めた矜持とひたむきな家族愛は、やがて逢見屋に奇跡を呼び起こす。直木賞作家、渾身の傑作人情憚。
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Posted by ブクログ
この時代には珍しい女系の家に婿入りした鈴之助、色々と不甲斐なさを自覚しつつも、いつの間にか大活躍。 婚家の女たちはそれぞれ癖強いがだんだん可愛さが見えてくる。夫婦仲の良さは微笑ましい。 全てが解決した後、泰介がすぐに板前に再昇格できたのか少し気になっている。
面白かった! この作者の時代ものは、登場人物が一見イヤなヤツでも実は事情があったり…と人間味溢れる清々しさがある。 代々女将が商売を回す逢見屋に婿入した鈴之助が、婿は種馬と一刀両断される家の中で、唯一の味方の妻・お千瀬と共に様々な事件を通じて家族の繋がりを見つけ直していく物語。 「あたりまえとは実に...続きを読む厄介なものだね。そんなものに縛られなければ、よほど楽に生きられるのに」という鈴之助の言葉は、今の時代にこそ当てはまる。 いい本を読んだな〜!
久しぶりの西條奈加さんの本 どうしても読めない一冊はあるが それ以外はとても読みやすい おうみや 逢見屋 に婿入りした鈴之助の物語 あまりにも 上手くできすぎてると思ってしまう西條さんのこれは 鼻につかない好きな本 毎日の慌ただしい暮らしの中で 違う世界に入り込める時代物に 手が出てしま...続きを読むう
小さな楊枝屋の4男である鈴之助が、大店の仕出し屋の長女であるお千瀬に見染められ婿入り。誰もが羨む結婚だったが、喜びは結婚式まで。翌朝、言い渡されたのは仕事には口出しせず、所謂、種馬だけと大女将と女将からあり、衝撃的な導入部。救いはお千瀬だけ。ここから徐々に鈴之助は家族に認められて行く。 同業の仕出し...続きを読む屋の妨害騒ぎや大女将、女将、義父などの秘密が出て来たり、あっという間に読み終えてしまった。最後は納まるところに収まりホッコリさせられた。鈴之助の将来や生まれてくる子供の性別など、続編が読みたくなってくる。
若旦那の名推理名奉行かと思いきや、ほのぼのとあったまる噺でした。最後は丸く治まって、女系経営者が役に立ってたし安房蔵の不甲斐ないのと大女将が大元だったし。若旦那の嘘なんか一瞬で見破れるし何故そこで誤魔化し隠すのか?だね。もはや手の内ようがない伊奈月を助けたのが大女将と女将でおすがの冷静な告白も女系の...続きを読む一つなんだよなって事。 あと小痴楽の解説も粋だね
読んでいて「はて?」と思う。 前に読んだ事があるらしい。先がわかるのだ。 TVドラマ?ラジオドラマ? よくよく考えたら新聞連載だったよーな気がする。 夏疲れであまり読書していなかったので、なかなか軽快で安心感のある本で良かった。
全く違う背景なのに登場人物の心情を理解できるような本だった。穏やかな感じでめっちゃ面白かった。もう一回読むべき!
逢見屋の婿/閻魔の休日/井桁の始末/初午の災難/ 菱に片喰/墨堤・花見の宴/伊奈月の宵/落ち椿/ 悲喜交々/因果応報 のほほんとした鈴之助は、終いまでパリッとはしなかった。難題をゆっくりほぐして、ほっこりおさめる。ひょっとして出来た人?と一瞬思ったけど違うね。その のほほんさが良いのだよきっと
読み始めは時代物にしてはどこか綺麗過ぎる感じが…と思いましたが、読み終わる頃には新しい視点だなと感じ方が変わりました 実際のあの時代に生きた人達にもきっと生きづらさを感じた人は居ただろうし、同調圧力や偏見の目は今より強かったはずだろうと想像したら、なんだかよしながふみの大奥と似たようなものを感じまし...続きを読むた 若旦那と若女将とその子供が生まれてから逢見屋がどう変わっていくのかも読んでみたいです
主人公の鈴さんが、なんだかかわいらしくて。ホントいい人で人たらし。 家族の今後も気になるし、続きが読みたいですね〜。
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