雨上がり月霞む夜

雨上がり月霞む夜

792円 (税込)

3pt

堂島で紙油問屋を営んでいた上田秋成は大火によって焼け出され、幼馴染の雨月が結ぶ香具波志庵に転がりこんだ。がさつだが情に篤い秋成と、死者や妖しと交流する力を持つ雨月。二人は言葉を話す兎「遊戯」との出会いをきっかけに、不可思議な出来事の数々に巻き込まれることに――。掛け軸から飛び出す金鯉、哀しい恋物語に、罪の果てに鬼になった男まで。二人と一匹がたどり着く、優しく切ない真実とは。直木賞作家が江戸怪奇譚の傑作『雨月物語』を大胆に解釈した、切なく幻想的な連作短編集。

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雨上がり月霞む夜 のユーザーレビュー

4.1
Rated 4.1 stars out of 5
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    Posted by ブクログ

    ずっと雨月物語の骨格を用いた同姓同名の登場人物によるオマージュ的な作品だと思って読み進めていた。
    それだけでも充分に趣と不思議な色気がある作品だと感じていたのに、最後の最後でまさかの展開に。
    同じ手法は使えないだろうことを考えると、この先も西條さんの代表作の1つとして評価されるであろう素晴らしい作品

    0
    2023年12月05日

    Posted by ブクログ

    雨月物語の生まれた時間だろうか、こんな風に作れるものか。出だしから不思議な感じでしたが、雨月が実在していないのは分かったけど何者かが分からず、しゅうせいがお前自身だと聞かされて、なるほどそうなのかというか、だいぶ捻っているし。一人芝居だろうか、えっでもなぁ子ウサギがいたし、本当に不思議。違う西條奈加

    0
    2023年10月23日

    Posted by ブクログ

    読み始めは、「秋成」と「雨月」がどちらかよくわからず、暗い話としか感じなかったが、中盤から趣深い世界観に変わり、感慨深い最後となった。
    読んで良かったです。

    0
    2023年06月27日

    Posted by ブクログ

    江戸時代の上田秋成の雨月物語を下敷きにした物語。
    この世とあの世の狭間で、人の深い思いが紡ぎ出す悲しい性…面白いのだ。
    雨月物語は読んだ事が無いのだけど、怪奇小説のイメージでいましたが、こんな風に深い物語なら、読んでみたいと強く思う。

    0
    2023年03月04日

    Posted by ブクログ

    上田秋成を主人公とした物語。いやその友の雨月と妖の兎の遊戯が視点の中心になっているかな。その辺が最後のどんでん返しに繋がっていくのだけれど。様々な怪しい出来事に3人は遭遇し、それが後に雨月物語になっていく。ふーんと思いながら読んでいくと最後にそれらの物語が意味を持って輝いてくる。なるほどなあ、西條奈

    0
    2022年12月04日

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