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ブラック企業で疲弊し切った航平と、末期がんで余命宣告を受けた一児の母、美羽。満開の桜の下で二人は入れ替わってしまう。「死にたい」航平と「生きたい」美羽は願いを叶えたはずだったが、〝それぞれ〟の人生を送るうちに本当の気持ちに気づき、お互いを思いやっていく。果たして「死ぬ」のはどちらなのか。ラストにあなたは涙する。
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Posted by ブクログ
入れ替わってしまう設定はよくあるけど、元に戻った時のために2人が奮闘するところがとても良かった。美羽は元に戻ると死んでしまうけど、それでも元に戻りたいと願う姿に感銘を受けた。普段普通に過ごしていると、生きたいと願うことはほとんどなくて、健康でいられることに感謝したいと思った。
「死にたい」:ブラック企業で精神的に疲労困憊な青年・・・ 「生きたい」:末期がんで余命宣告される一児の母・・・ その二人が入れ替わることに、そして衝撃的なラスト・・・ 涙なしでは読めない心をなんとも切なくなる小説でした。 あまりにも二人の状況やガンの進行具合にページを捲るたびに辛かったです。 で...続きを読むも、一日一日を大切に生きる素晴らしさを教えてくれる小説だと思います。 また、一人寄り添う素晴らしさもこの小説にはありました。 毎年桜の季節になるとこの小説を思い出す気がします。 朝からなかなか悲しい気持ちなってしまいました。 でも、読む価値のある良い小説です。
生きることと死ぬことについて真剣に考えるきっかけになる、とても良い作品でした。 まずタイトルに惹きつけられました。入れ替わりと余命のセットもこれまでにあまり見ない新規性があると思いました。 死にたいと思った人が妙な形でその立場になってしまった時、それでも死にたいと思えるのか。その逆もまたしかりで...続きを読む、そのあたりの心の動きや周囲の人々の描写が巧みで、物語に入り込めました。 毎年桜の季節になると、この小説を思い出しそうです。
死にたい航平と生きたい美羽。二人は満開の桜の下で入れ替わり、別の人生を送る。航平の気持ちも分かり、美羽の辛さも分かり、辛い気持ちになりつつも、二人の生き様に目を離すことが出来ませんでした。今の時期に読みたい一冊!
感動★5 まさしく人生を変えてしまう威力がある物語 #ぼくが生きるということはきみが死ぬということ ■あらすじ 仕事も人間関係もうまくいかず厭世的な思考になっていた十和田航平は、桜の下で「死にたい」と願っていた。一方、末期がんで余命宣告を受けている一児の母、椿美羽は、同じく桜の下で「生きたい」と願...続きを読むっていた。 なんと二人の願いは叶い、体が入れ替わってしまう。それぞれが他人の人生を歩むことになるのだが… ■きっと読みたくなるレビュー 感動★5 この本は人生を変えてしまう力がありますね。もし人生に行き詰って悩んでいるんだったら、ぜひ読んでみてほしい。何かを感じ取ること間違いない。 まず言いたいのは、これはチャレンジングな作品だということ。入れ替わりの物語は、既に名作がいくつもあるし、ラノベでもWeb小説でもさんざん書かれているネタだと思うんですよ。なので誤魔化しはきかないし、小説としての完成度が必須。さらに他の作品との差別化、強みが明確でないと厳しいかもなーって思ってました。 ――そんな心配は全くありませんでした、バッチシ面白いです。当たり前ですよね、大変失礼しました。 いつものとおり越尾圭先生の文章は丁寧で読みやすく、今回はさらに洗練された美しさも加わってます。構成も複雑でなく、会話も優しく、温かみのある世界観に包まれますね。 さて物語としては「死にたい」と思っている航平と「生きたい」と思っている美羽の入れ替わり。どちらも世の中でありそうな悩みで、ひとつ間違えば、少し先には自分自身でもなりうる立場。私も仕事が辛いと思うことも増えてきたし、病気が気になってくる年齢だし、身につまされるなー そんな二人の意識と身体が交代することで、それぞれがそれぞれの人生を体験していくことになる。だけど「自分から見た他人」と「他人から見た自分」って、やっぱり一致はしないんですよね。ずれや歪みが出てきて、投げやりになることも多いと思うんですよ。 でも本作は、どちらに辛い体験をしているのに、お互いが前向きに歩んでいくところが素晴らしいんです。自分が同じ立場だったら、こんなポジティブになれるかしら。 また登場人物たちが生き生きしてるんですよ、主人公の二人はもちろん、特に褒めたいのは脇役の面々ですよ。航平の会社の上司や同僚たち、これぞ会社員の日常なんか良い所を切り取ってる。仕事って辛いことも多いけど、周りのみんなは敵じゃなくて戦友なんですよね。人間として力強さを感じました。 美羽の夫と娘なんかは、ほんとに血が通っているような書きっぷりですよ。最愛の家族を亡くしてしまう現実、耐えられない悲しさを見事に描いてました、普通に二回くらい泣いた。 そして物語は佳境に入ると、いよいよ胸が苦しくも、どうなるか気になっちゃう。航平と美羽はどうなるのよーーっ、はうぅ。ぜひ読んでみて下さい。 最終章はカッコ良すぎて痺れた、こんなんを残せる高尚な人に私はなりたい。 ■私と物語の対話 自分は何のために生きているのか、わからなくなる時ってありませんか? 仕事に忙殺されたり、経済的に苦しかったり、病気に悩まされたり、家事に育児に困窮してたり… 人生に悩んでいるときに、ふとこんなことを考えたりするんすよね。 実は私も同じようなことで悩んでいたので、数年前から社会貢献の業務も手伝うようになったのです。これまでの業務経験をもとに、学生たちに働くとはどういうことか講義するといったお仕事。これから未来を作り上げていく子どもたちが、少しでも前向きになれるきっかけになればと思って頑張ってます。 そして本書を読んで改めて思いましたね、まだまだ何かできることはないだろうかと。良い学びを与えてくれました、ありがとうございました。
もしかして、二人にとってすごく良い方へって思っていたけど。 もちろん、良い方へ…というか、正しい方向への結末だったけど、やっぱり切ないものね。 小説だから、ありえないことではあるけど、ちょっと大変過ぎだしね。 でも、一気に読めてとても好きな小説でした。
入れ替わってしまうお話しは何作かあるけれど、この作品はせつないお話しでした。 そして、現実にあったとして、私は入れ替えを信じる事ができるのかな?とフと思ってしまいました。 美羽は航平の体のままで、夫や子どもの様子を見守る事もできるのに、元に戻る事を願い=死ぬ事も覚悟する事に強さや優しさ、人としての...続きを読む凄さを感じました。
本屋で選んだ3冊とも「生きる」「死ぬ」のどちらかの言葉が。 そんな心の時だったのか? 癌の描写は、家族が闘病していた時と重なって苦しかった。 「生き方」を改めて考えることができた作品。 人間、ひとりじゃない。 自分のことを決めるのは自分。 これからの日々を楽しみながら生きたい。
涙は出ませんでしたが感動はしました。 それとこの季節にとてもぴったりな本だなと思いました。 表紙もそうですし、ずっと話の展開も春を目指していくのでこれからの季節を意識させられました。
死にたいと願う26歳のサラリーマンと生きたいと願う末期がんの一児の母。その二人の身体と精神が入れ替わってしまう。お互いのことを思い、元通りになろうとする二人。がんは着実に進行していく。何とか二人とも幸せにと願うが、、、。
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ぼくが生きるということは、きみが死ぬということ
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