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Posted by ブクログ
「クサリヘビ殺人事件 蛇のしっぽがつかめない」
このミスシリーズ。
「これがデビュー作とは思えない。最後はまさかの方向にジャンプ」「ラストに待ち受ける読者唖然の大展開‼」等、帯が主張し過ぎである。突っ込まざるを得ない。この時の第17回「このミス」を制したのは「怪物の木こり」。ぶっ飛んだ設定らしいので、ぜひ読みたいところだが、それに負けず劣らずの帯ぶりである。
物語は、主人公の遠野太一の親友(小塚)が、何者かに殺されたことから始まる。警察は、小塚が死ぬ間際に遠野に電話したことを怪しみ、遠野を第一容疑者として徹底マーク(が、以外にちょろい。頼りない)。このままでは親友の無念を晴らせない、なによりも救えなかったことを後悔し、遠野は、小塚の妹である利香と出版社勤務の記者・樋口と共に独自で捜査を開始する。しかし、暴かれたくない闇の秘密が待っていた。
親友の無念を晴らしたい主人公と仲間達。それを阻む謎の集団。襲われる仲間。見つからない親友が残した手掛かり。そして、執拗な警察の密偵。ミステリーとしてはオーソドックスに見える。ここに、遠野と利香との関係、樋口を入れたコミカルなやりとりが加わり、小刻み良いユーモラスが湧き上がる。ラッセルクサリヘビを始めとする事件の謎にしてもごまごませずに進んでいく。ミステリーのテンポも悪くない。色々述べちゃったが、つまりはちゃんとしてる。個人的には、デビュー作とは思えない落ち着きさがあると感じた。
押すポイントとしては題材がピンポイントながら良いと思う。社会的問題である希少動物の違法取引を扱っている。それを基に、人間の欲の終着駅としたハントに膨らませている。遠野を始め、動物好きが多く登場するが、一方で闇の世界に焦点を当て、違法取引は根絶出来ない現実を捉え、ではどうすべきか?と考え、行動に移す辺りも良かった。
(上記とは反してしまう部分があるが)一点あげるならば、違法取引に対する認識が甘いところがある。利香は仕事柄見過ごせないはずだし、遠野や樋口にしても、もう少し問題意識を持つべきではと。樋口のある行動なんて、まっとうなことをしてほしい、とか言うけど、いや、それは違うってこと、樋口も知ってるやん!と思ってしまった。題材に対してもう少し鋭さを持っても良かったかなー。
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