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  • 北関東の異界 エスニック国道354号線―絶品メシとリアル日本―
    3.8
    群馬県高崎市から茨城県鉾田市まで北関東を横断する一本の道、誰が呼んだか「エスニック国道」は知る人ぞ知る異国飯の本場だ。外国人労働者が集まるレストランやモスク、ときには彼らの自宅で著者がふるまわれるのは、湯気立ち上る皿、皿、皿。舌鼓を打ちつつ目撃したのは日本の屋台骨を支える「見えない人々」の姿だった。この国道はひと味違うぜ!
  • 花に埋もれる
    3.7
    1巻1,760円 (税込)
    彼氏よりソファの肌触りを愛する女性。身体から出た美しい石を交わし合う恋人たち。憧れ、執着、およそ恋に似た感情が幻想を呼び起こし、世界の色さえ変容させる――イギリスの老舗文芸誌「GRANTA」に掲載された「ふるえる」から、単行本初収録となるR-18文学賞受賞作までを網羅。著者の原点にして頂点の作品集。
  • おばあちゃんの旅
    -
    1巻220円 (税込)
    新潮社×TBSラジオコラボ企画第1弾! 明るく優しいおばあちゃんはなぜ、ススムくんを誘拐したのか? 音声コンテンツAudioMovie®のために書き下ろされた、ハートウォーミングなミステリ! 「社長の息子を誘拐してるの」明るく正義感の強いおばあちゃんが、突然、そう告げた。大学生だったわたしは、もちろん動揺した。新幹線車内からかかってきた電話。広島駅で出会った小学生、田名部ススムくんと一緒なのだという。おばあちゃんは、ススムが会社を営む父を救うためにある計画を実行したのを目撃。ふたりの旅はそこから始まったのだ。おばあちゃんが起こした、人生でたった一度の〝犯罪〟。その真相が八年後の今、明らかになる。とびきり優しくて、ラストに胸がじんと暖かくなる絶品ミステリ。
  • 村上さんのところ コンプリート版 試し読み
    無料あり
    5.0
    《試し読み》は各テーマから厳選した23問を収録!村上作品に関する素朴なクエスチョンから、日常生活のお悩み、ジャズ、生き方、翻訳小説、社会問題、猫、スワローズ、そして珍名ラブホテルまで――。期間限定サイト「村上さんのところ」に寄せられた37465通の質問・相談メールに、村上春樹が3か月半にわたって続けた回答は、3716問! そのすべてを完全収録し、ウェブサイト掲載時と同様の横組みスタイルで再現。単行本8冊分の愉しみを、スマホやパソコン、タブレットや電子書籍端末にダウンロードして、手軽にたっぷり楽しめるコンプリート版!

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  • 母の味、だいたい伝授
    3.7
    結婚もした、両親も看取った、私に残ったのはいよいよ〈あの欲望〉だけだ――。懐かしい母の味を再現しようと奮戦し、動脈硬化を注意され、好物の牡蠣に再三あたり、でも食欲と好奇心は相変わらずの日々から生まれた風味絶佳のおいしいエッセイ集。コロナ禍の最中に逝った母をおくった、話題の「リモート葬儀顛末記」を附す。
  • すみれの花、また咲く頃―タカラジェンヌのセカンドキャリア―
    3.7
    早霧せいな、仙名彩世、香綾しずる、鳳真由、風馬翔、美城れん、煌月爽矢、夢乃聖夏、咲妃みゆ。トップスターから専科生まで、9名の現役当時の喜びと葛藤を、同じ時代に切磋琢磨した著者だからこそ聞き出せた裏話とともに描き出す。卒業後の彼女たちの新たな挑戦にも迫り、大反響を呼んだインタビュー連載、待望の書籍化!
  • ギフトライフ
    3.0
    1巻1,980円 (税込)
    政府と企業により制度化された安楽死と人体実験のための生体贈与というギフトライフ制度。提供者の家族にはポイントが与えられる――人間の命の価値も変容するシステムの、老人や弱者の未来図の闇。優生思想の行き着く果てのディストピアは、もうすでに始まっているのかもしれない……人間の悪を問う、気鋭の長篇小説。
  • 少年タイムカプセル
    3.7
    12歳でジャニーズ事務所に入所、1985年「仮面舞踏会」でデビューした少年隊の〝ニッキ〟こと錦織一清。盟友・植草克秀と東山紀之、時代を超える名曲、ダンス論、そして恩師・ジャニー喜多川……。「ジャニーズの最高傑作」が、栄光から挫折まで〝仮面〟を脱ぎ捨てて語る初の自叙伝。タイムカプセルに封印した記憶を今解き放つ!
  • 別れの色彩
    3.6
    年齢を重ねた今だからわかる、あの日の別れへの後悔、そしてその本当の意味を――。男と女、親と子、友だち、隣人。『朗読者』で世界中の読者を魅了したドイツの人気作家が、「人生の秋」を迎えた自らの心象風景にも重ねて、さまざまな人々のあの日への思いを綴る。色調豊かな紅葉の山々を渡り歩くかのような味わいに包まれる短篇集。
  • 影に対して―母をめぐる物語―(新潮文庫)
    3.4
    なぜ父と母は別れたのか。なぜあのとき、自分は母と一緒に住むと勇気を持って言えなかったのか。理由は何であれ、私が母を見捨てた事実には変わりはない――。完成しながらも手元に遺され、2020年に発見された表題作「影に対して」。破戒した神父と、人々に踏まれながらも、その足の下から人間をみつめている踏絵の基督を重ねる「影法師」など遠藤文学の鍵となる「母」を描いた傑作六編を収録。(解説・浅井まかて)
  • 近鉄特急殺人事件(新潮文庫)
    4.0
    京都発賢島行近鉄特急ビスタEX(エックス)の車内で大学准教授が殺された。彼はテレビ番組の過激な司会者として知られ、番組で伊勢神宮を貶める自説を主張する予定だった。一方、東京では歴史雑誌編集者が殺され、同棲していた同僚の女が姿を消した。二つの殺人に関連を感じ伊勢神宮に向かった十津川警部が内宮門前町〈おかげ横丁〉で発見したのは、容疑者の意外な姿だった。長編トラベルミステリー。
  • 占(新潮文庫)
    4.2
    1巻781円 (税込)
    翻訳家の桐子(とうこ)は大工の伊助と深い仲。ただ彼は、生き別れた義妹が一番大事という。ならば私は何だと桐子は憤り、偶然行き着いた卜い家(うらないや)で彼の本心を探る(「時追町の卜い家」)。お宅は平穏ねと羨まれる政子。果たしてそうか、近所の家庭を勝手に格付けし、比べ始める。それが噂になってしまい……(「深山町の双六堂」)。“占い”に照らされた己の可能性を信じ、逞(たくま)しく生きる女性たちを描く短編集。(対談・鏡リュウジ)
  • 名探偵のはらわた(新潮文庫)
    3.7
    「亘(わたる)君、君は真実を語るべきだ」農薬コーラ毒殺魔、局部切断女、そして恐怖の三十人殺し! 昭和史に残る極悪犯罪者たちが地獄の淵から甦(よみがえ)り、現代日本で殺戮の限りを尽くす。空前絶後の惨劇に立ち上がった伝説の名探偵は、推理の力でこの悪夢を止められるのか。「疑え――そして真実を見抜け」二度読み必至の鮮やかな伏線回収、緻密な論理(ロジック)による美しき多重解決。本格ミステリの神髄、ここにあり。(解説・若林踏)
  • 死神の棋譜(新潮文庫)
    3.6
    1巻880円 (税込)
    初夏、名人戦の最中に詰将棋の矢文が見つかった。その「不詰めの図式」を将棋会館に持ち込んだ元奨励会員・夏尾は消息を絶つ。同業者の天谷から22年前の失踪事件との奇妙な符合を告げられた将棋ライターの〈私〉は、かつての天谷のように謎を追い始めるが――。幻の「棋道会」、北海道の廃坑、地下神殿での因縁の対局。将棋に魅入られた者の渇望と息もつかせぬ展開が交錯する究極のミステリ!(解説・瀬川晶司、村上貴史)
  • 画家とモデル―宿命の出会い―(新潮文庫)
    3.8
    生涯独身を貫き、人知れず青年のヌードを描いたイギリス屈指の肖像画家サージェント。身分違いの女公爵への恋文を絵に潜ませた宮廷画家ゴヤ。遺伝性疾患のために「半人半獣」と蔑まれた少女を描いたイタリアの画家フォンターナ。15年にわたり人妻と密会して描き続けたリアリズムの巨匠ワイエス……。不世出の画家たちが画布に刻みつけた、モデルとの濃厚にして深淵なる関係を読み解いた論集。(解説・諏訪敦)
  • 鏡影劇場(上)(新潮文庫)
    4.0
    1~2巻1,100円 (税込)
    ある日、逢坂剛氏のもとに奇妙な宅配便が届いた。中身は旧式のフロッピディスク。添付の手紙にはフロッピ内の原稿を読んでほしいとあった。差出人は〈本間鋭太〉なる人物で、タイトルは「鏡影劇場」。物語は、マドリードの古書店から始まっていた……。謎だらけの古文書、十九世紀の異端作家ホフマンにまつわる秘密。東京で進む解読は、予想外の事態を出来させ、謎はいっそう深まっていく。
  • 無人島に生きる十六人(新潮文庫)
    4.2
    大嵐で船が難破し、僕らは無人島に流れついた! 明治31年、帆船・龍睡丸は太平洋上で座礁し、脱出した16人を乗せたボートは、珊瑚礁のちっちゃな島に漂着した。飲み水や火の確保、見張り櫓や海亀牧場作り、海鳥やあざらしとの交流など、助け合い、日々工夫する日本男児たちは、再び祖国の土を踏むことができるのだろうか? 名作『十五少年漂流記』に勝る、感動の冒険実話。(解説・椎名誠)
  • あなたはここにいなくとも
    3.7
    1巻1,705円 (税込)
    恋人に紹介できない家族、会社でのいじめによる対人恐怖、人間関係をリセットしたくなる衝動、わきまえていたはずだった不倫、ずっと側にいると思っていた幼馴染との別れ――いまは人生の迷子になってしまったけれど、あなたの道しるべは、ほら、ここに。もつれた心を解きほぐす、ぬくもりに満ちた全五篇。
  • 僕の女を探しているんだ
    3.7
    1巻1,870円 (税込)
    大丈夫、会いたいと強く願えば、きっと会える――。黒いコートを着た背の高い彼は、大事な人を探しにここへ来ていた。海辺で、ピアノのそばで、病院で、列車の中で、湖のほとりで、彼は私たちをそっと守り、救ってくれた。大ヒットドラマ「愛の不時着」に心奪われた著者による熱いオマージュの込められたラブストーリー9篇。
  • 野火の夜
    4.0
    1巻2,090円 (税込)
    次々と見つかる血塗れの五千円札と、一人のジャーナリストの死。フリーの記者・木部美智子は、複雑に絡み合った事件の根を追ううちに、由良半島の村で起こった戦中戦後の悲劇を知ることとなる――。遠い昭和から渇いた現代へ、時を越えて回る火の手は何を炙り出すのか。『蟻の棲み家』に続く「木部美智子シリーズ」最新刊。
  • ボブ・ディラン(新潮新書)
    3.5
    代表曲「風に吹かれて」から60年。ノーベル文学賞を受賞した唯一のミュージシャン、ボブ・ディランは、80歳を過ぎた今なおコンサートツアーと創作活動を続けている。底知れぬエネルギーと独創性、ときに剽窃まがいと批判を受けても、なぜ彼の詞と音楽は時代もジャンルも越えて高く評価されるのか――ポピュラー音楽評論の第一人者が、数々の名曲の歴史的背景を分析、「ロック界最重要アーティスト」の本質に迫る。
  • 山本由伸 常識を変える投球術(新潮新書)
    4.0
    肘は曲げない、筋トレはしない、得意球のスライダーは自ら封印――。いまや日本球界最高の投手に登り詰めた山本由伸は、あらゆる面で「規格外れ」である。そもそも身長178センチ、体重80キロとプロとしては肉体的に恵まれていない山本が、どうしてここまでの成長を遂げたのか。ブリッジややり投げを取り入れたトレーニングの理由や独特の思考法、そして目指す未来まで、野球に精通したライターが徹底解読する。
  • 信用
    4.0
    「友だち5000人芸人」と呼ばれ、人脈の豊富さをウリに活躍していた矢先に突然訪れた所属事務所からの契約解除……四面楚歌の中、失った信用を取り戻そうと苦悶する日々。そんな窮地に救いの手を差し伸べてくれた人々の温かい心配り――人とのつながりは大事だが、つながることの怖さも知った著者が綴る、痛恨の自省録。
  • TRY48
    3.7
    1巻2,200円 (税込)
    若者たちのカリスマにして元祖・マルチクリエイター、そして稀代のスキャンダリスト。寺山修司が今生きていたとしたら――アイドルグループをプロデュースする!? 寺山のもと、少女たちが令和の日本を駆け巡り、停滞した世の中をひっくり返す! 寺山の再発見という知的興奮にも満ち満ちた、著者渾身の痛快エンタメ長編。
  • ルポ 筋肉と脂肪 アスリートに訊け
    3.8
    最高のパフォーマンスと勝利は、食べなくては獲得できない。大相撲の親方、新日本プロレスの逸材、箱根駅伝常勝チームの寮母、サッカー日本代表の料理人、東京五輪でメダルをもたらした栄養士らにインタビューし、筋トレや体脂肪、腸内環境などのメカニズムを探る。誰もが有し、このふたつなしでは生きられないものに肉迫する唯一無二のルポルタージュ。
  • 村田エフェンディ滞土録(新潮文庫)
    4.4
    19世紀末の土耳古(トルコ)、スタンブール。留学生の村田は、独逸(ドイツ)人のオットー、希臘(ギリシア)人のディミィトリスと共に英国婦人が営む下宿に住まう。朗誦の声が響き香辛料の薫る町で、人や人ならぬ者との豊かな出会いを重ねながら、異文化に触れ見聞を深める日々。しかし国同士の争いごとが、朋輩らを思いがけない運命に巻き込んでいく――。色褪せない友情と戻らない青春が刻まれた、愛おしく痛切なメモワール。
  • コラムニストになりたかった(新潮文庫)
    3.0
    私がほんとうにやりたいことって、なんだろう! 早稲田大学を卒業するも就職に失敗。父の勤める読売新聞社でのアルバイトを経て、主婦の友社でコピーライターに。退職してヨーロッパを放浪し、ついに気持ちは定まった。フリーランスで、雑誌業界で働きたい――。雑誌『アンアン』に衝撃を受け、仏映画『どん底』にシビれた女の子がコラムニストになるまでを綴る、流行と文化と思い出の年代記(クロニクル)。(解説・佐久間文子)
  • プロジェクト・インソムニア(新潮文庫)
    3.3
    睡眠障害(ナルコレプシー)のせいで失業した蝶野は、極秘人体実験「プロジェクト・インソムニア」の被験者となる。極小チップを脳内に埋め込み、夢を90日間共有する――。願望を自在に具現化できる理想郷(ユメトピア)は、ある悪意の出現によって恐怖と猜疑に満ちた悪夢へと一変する。次々と消えてゆく被験者たち、はたして連続殺人鬼の正体は――。驚愕の真相に涙が落ちる。最注目の新鋭作家による、大満足の長編ミステリー。(解説・千街晶之)
  • あなたはここにいなくとも 無料お試し版
    無料あり
    3.6
    1巻0円 (税込)
    どれだけ辛くても、わたしひとりの苦しみではない。この苦しみを慈しんでくれるひとが、遠くに待ってくれている。 恋人に紹介できない家族、会社でのいじめによる対人恐怖、人間関係をリセットしたくなる衝動、わきまえていたはずだった不倫、ずっと側にいると思っていた幼馴染との別れ――いまは人生の迷子になってしまっているけれど、あなたの道しるべは、ほら、ここに。もつれた心を解きほぐし、本当の自分を取り戻すための全五篇。 2021年に本屋大賞第一位となり、常に新刊を心待ちにされる著者による2023年2月刊行の短篇集のなかから、「おつやのよる」を特別無料配信します。 *本稿は校了前のデータをもとに作成しています。そのため、刊本とは一部内容が異なる場合がございます。予めご了承ください。 町田そのこ(まちだ・そのこ) 1980年生まれ、福岡県在住。2016年「カメルーンの青い魚」で第15回「女による女のためのR-18文学賞」大賞を受賞。17年、同作を含む短編集『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』でデビュー。『52ヘルツのクジラたち』で2021年本屋大賞を受賞。他の著書に『ぎょらん』『うつくしが丘の不幸の家』『星を掬う』『宙(そら)ごはん』「コンビニ兄弟」シリーズがある。

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  • 貴族とは何か―ノブレス・オブリージュの光と影―(新潮選書)
    4.5
    不当な特権と財産を有し、豪奢で享楽的な生活を送る怠け者たち――このような負のイメージは貴族の一面を切り取ったものに過ぎない。古代ギリシャから現代イギリスまで、古今東西の貴族の歴史を丁寧に辿り、いかに貴族階級が形成され、彼らがどのような社会的役割を担い、なぜ多くの国で衰退していったのかを解き明かす。
  • おやじはニーチェ―認知症の父と過ごした436日―
    4.2
    突然怒り、取り繕い、身近なことを忘れる。変わっていく認知症の父に、60男は戸惑うが、周囲の人の助けも借りて、新しい環境に向き合っていく。結局、おやじはおやじなんだ。時に父と笑い合いながら、亡くなるまでの日々を過ごす。「健忘があるから、幸福も希望もあるのだ」という哲学者ニーチェの至言に背中を押されながら。
  • 荒地の家族
    3.7
    1巻1,870円 (税込)
    元の生活に戻りたいと人が言う時の「元」とはいつの時点か――。40歳の植木職人・坂井祐治は、あの災厄の二年後に妻を病気で喪い、仕事道具もさらわれ苦しい日々を過ごす。地元の友人も、くすぶった境遇には変わりない。誰もが何かを失い、元の生活には決して戻らない。仙台在住の書店員作家が描く、止むことのない渇きと痛み。
  • 患者が知らない開業医の本音(新潮新書)
    3.4
    まさかの脳動脈瘤発症、大学病院で働けなくなった著者に残された道は「開業医」だった。貯金少なめ、経営知識ゼロでどうする? 飛び込むとそこは開業医だけが知る医療のワンダーランド。患者の取り合い、鼻血から小児難病まで、クレーマー、高額な医師会費、コロナで収入激減。「よう、儲かってる?」なんて聞かないで――。医師の実力とは、と問い続けながら日々奮闘する舞台裏を、ユーモアを交えて明かす。
  • 正義の味方が苦手です(新潮新書)
    3.7
    正しすぎる社会は息苦しい――。失言をくり返す政治家も、ポリコレを掲げて暴走する人も、自分は常識的だと思っている人たちも、誰もが自分の色眼鏡で世界を見ているものだ。それらがすれ違い、時にぶつかり合うのは当然だけれど、他人の考え自体を受け入れられず、現実社会の歪みを許容できない「正義の味方」は何だか怖い。自分にも他人にも自由を認め、ままならない世界を柔軟に生きるための思考法。
  • 知らなかった! パンダ―アドベンチャーワールドが29年で20頭を育てたから知っているひみつ―
    4.0
    四半世紀を超えてジャイアントパンダを飼育するアドベンチャーワールドは中国を除くと世界一の繁殖例を誇る日本の施設。人間に換算すると約90歳の父・永明を筆頭に、グレートマザー良浜とその娘たちを日々お世話する飼育スタッフが、意外な素顔や出産・育児、不思議な生態について詳しく紹介。誰かに話したくなるトリビア満載!
  • 木挽町のあだ討ち
    4.4
    1巻1,870円 (税込)
    ある雪の降る夜に芝居小屋のすぐそばで、美しい若衆・菊之助による仇討ちがみごとに成し遂げられた。父親を殺めた下男を斬り、その血まみれの首を高くかかげた快挙は多くの人々から賞賛された。二年の後、菊之助の縁者という侍が仇討ちの顛末を知りたいと、芝居小屋を訪れるが――。現代人の心を揺さぶり勇気づける令和の革命的傑作誕生! ご購入いただいた方全員に、声優・関智一さんによる冒頭部分の朗読、20分のフルバージョンをスペシャルプレゼント! 巻末に掲載された二次元バーコードあるいはURLからお聴きいただけます。※購入者特典は事前の予告なく掲載が終了する場合があります。
  • あかあかや明恵
    4.0
    1巻2,090円 (税込)
    武家に生まれた明恵は、八歳で父母を亡くし、十六歳で出家。その学才を見込んだ東大寺、神護寺からの要請を断わる一方、釈迦のご遺誡を体現するために右耳を切り落としさえした。承久の乱で朝廷軍をかくまったが、その教えに打たれた幕府軍の総大将・北条泰時が後に帰依したことでも知られる、華厳宗中興の祖を描く傑作歴史長篇。
  • いまも、君を想う(新潮文庫)
    4.1
    家内あっての自分だった。一人きりで迎える静かな時間の中で、とめどなく蘇る君在りし頃の思い出。手料理の味、忘れられない旅、おしゃれ、愛した猫や思い出の映画……。夫婦二人だけで過ごした35年間のささやかな日常には、常に君がいてくれた。いい時も悪い時も、7歳下の美しく、明るく、聡明な君が――。文芸・映画評論でつとに知られる著者が綴る、亡き妻へ捧げる感涙の追想記。(「別れ」という重たい代償・西川美和、解説・佐久間文子)
  • 首里の馬(新潮文庫)
    3.8
    問読者(トイヨミ)――それが未名子の仕事だ。沖縄の古びた郷土資料館で資料整理を手伝う傍ら、世界の果ての孤独な業務従事者に向けてオンラインで問題を読み上げる。未名子は、この仕事が好きだった。台風の夜に、迷い込んだ宮古馬(ナークー)。ひとりきりの宇宙ステーション、極地の深海、紛争地のシェルター……孤独な人々の記憶と、この島の記録が、クイズを通してつながってゆく。第163回芥川賞受賞作。(解説・大森望)
  • モナドの領域(新潮文庫)
    3.9
    河川敷で若い女性の腕が発見された。ほどなく近隣のベーカリーでアルバイトの美大生が精巧な腕形のバゲットを作り、店の常連の美大教授が新聞のコラムで取り上げ、評判を呼ぶ。次に教授は公園で人を集め、その全知全能を示し始める。自らを神の上の「無限の存在である創造主」だという教授の真意とは。そして、バラバラ殺人の真相は? 天才筒井康隆がその叡智の限りを注ぎ込んだ歴史的傑作。(解説・池澤夏樹)
  • 魚は粗がいちばん旨い―粗屋繁盛記―(新潮文庫)
    3.5
    魚の粗(あら)ほど旨いものはない! 築地に日本初の魚の粗料理専門店・粗屋ができた。金目鯛の粗汁、烏賊の腸煮、皮剥の肝和え――通常は捨てられてしまう粗が、魚を知り尽くした店主、鳥海五郎にかかると絶品料理へと大変身。はやる気持ちを抑え、今宵も粗屋の暖簾をくぐる。いったいどんな料理が待っているのか。粗を肴に酒を呑む、至福の時間の始まりだ。『骨まで愛して 粗屋五郎の築地物語』改題。(解説・太田和彦)
  • 犬も食わない(新潮文庫)
    3.6
    派遣秘書の福は雇い主と出かけた先のビルで、廃棄物処理業者の大輔とぶつかった。ろくな謝罪もない舐めた態度に激高した福は罵詈雑言の限りを尽くし、大輔は一言でやり返す……そんな最悪な出会いから始まった。ベッドの半分を占める体は邪魔だし、同じシャンプーが香る頭は寝癖だらけ。他人の「いいね」からは程遠い、喧嘩ばかりで格好つかない恋愛の本音を、男女の視点別に描く共作小説。
  • 我は景祐―幕末仙台流星伝―(新潮文庫)
    4.0
    1巻1,100円 (税込)
    仙台藩にもおぬしのような切れ者がいるとはな――。桂小五郎にそう言わしめた若き藩士・若生文十郎景祐。六尺の長身に柔和な瞳、豪胆でいて細心な気質は自藩を真摯に憂えていた。鳥羽伏見の戦いの後、朝敵・会津藩追討を命じられた仙台藩は窮地に。会津進攻を唱える世良修蔵殺害を機に藩士たちは奥羽越列藩同盟を導き、戊辰戦争へとひた走ってゆく。幕末の新たな英雄を描く感涙の時代長編。(解説・安部龍太郎)
  • ネイティヴ・サン―アメリカの息子―(新潮文庫)
    4.3
    1930年代、大恐慌下のシカゴ。アフリカ系の貧しい青年ビッガー・トマスは、資本家令嬢で共産主義に傾倒する白人女性を誤って殺害してしまう。発覚を恐れて首を斬り、遺体を暖房炉に押し込んだその時、彼の運命が激しく変転する逃走劇が始まった――。現在まで続く人種差別を世界に告発しつつ、アフリカ系による小説を世界文学の域へと高らしめた20世紀アメリカ文学最大の問題作が待望の新訳。
  • 木挽町のあだ討ち 無料お試し版
    無料あり
    4.3
    1巻0円 (税込)
    「ああ……あの仇討ちを見たかって。ええ、見ましたよ」 ある雪の降る夜に芝居小屋のすぐそばで、美しい少年・菊之助によるみごとな仇討ちが成し遂げられた。 父親を殺した下男を斬り殺し、その血まみれの首を高くかかげた勇姿はたくさんの人に目撃され、木挽町の語り草となった――。 二年のち、菊之助の知人だという若侍が芝居小屋で働く人々に仇討ちの詳細をたずねにくる。 木戸芸者、殺陣師、衣装係、小道具、筋書……、仇討ちの現場に居合わせた人々が自身の来し方を織り交ぜながら語る「木挽町のあだ討ち」の顛末、そしてその真相は――。 2022年上半期直木賞候補作『女人入眼』で大注目の著者による2023年1月刊行の最新長篇のなかから、第一幕を特別無料配信します。 *本稿は校了前のデータをもとに作成しています。そのため、刊本とは一部内容が異なる場合がございます。予めご了承ください。

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  • 文学は予言する(新潮選書)
    4.6
    トランプ政権誕生で再びブームとなったディストピア小説、ギリシャ神話から18世紀の「少女小説」まで共通する性加害の構造、英語一強主義を揺るがす最新の翻訳論――カズオ・イシグロ、アトウッドから村田沙耶香、多和田葉子まで、危機の時代を映し出す世界文学の最前線を、数々の名作を手がける翻訳家が読み解く。
  • 青いパステル画の男
    3.6
    パリの弁護士ショーモンは古いモノが好き。仕事は順調、稼ぎも良いが、趣味の骨董収集に妻も周囲も全く関心を持ってくれない。ある日、自分そっくりの18世紀の肖像画を落札したショーモンは、その男の正体を探す旅のなかで、奇妙な偶然に巻き込まれていく……。『赤いモレスキンの女』の著者による鮮烈なデビュー作。
  • 彼女のことを知っている
    4.0
    1巻2,420円 (税込)
    フリーセックスとヒッピームーヴメントの空気が漂う70年代の京都から、好景気のなかで「自立」が謳歌された80年代の東京、#MeToo運動に世界が揺れる現在まで。離婚した母と暮らす少年だった「私」が50代の作家となったとき、自身の経験を娘にどう伝えようとするだろう? 「性」が人生にもたらすものを描きだす長篇小説。
  • シチリアの奇跡―マフィアからエシカルへ―(新潮新書)
    4.0
    映画『ゴッドファーザー』が象徴する〝マフィアの島〟が、今やオーガニックとエシカル(倫理的)消費の最先端へ――みかじめ料不払い運動に反マフィア観光ツアー、有名ピザ屋が恐喝者を取り押さえ、押収された土地は人気の有機ワイン農場に姿を変えた――『スローフードな人生!』の著者が10年以上の現地取材で伝える、諦めない人々のしなやかな闘いのドキュメント。新しい地域おこしはイタリア発、シチリアに学べ!
  • 誰が農業を殺すのか(新潮新書)
    4.0
    日本の農政は「弱者である農業と農家は保護すべき」という観念に凝り固まっており、産業として独り立ちさせようという発想が全くない。農家の減少は悪いことではない。数が減れば「やる気のある農家」が農地を持つことになって、生産性は上がるのだ。一方で、あまりにも内向きで国際的な趨勢についていけない対応が理由で、米価が中国の先物市場で決まってしまう未来も見えてきた。農業ジャーナリストが返り血覚悟で記した「農政の大罪」。
  • 寿命ハック―死なない細胞、老いない身体―(新潮新書)
    4.6
    近年、「老化は治療可能な病気」とみなす研究者は多く、アンチエイジングから不死に至るまで研究は隆盛を極める。実際、自然界には四〇〇年近く生きるサメや、根系が一万四〇〇〇年以上生き続ける樹木、果ては若返るクラゲも存在する。永年の夢だったはずの「不老不死」は今、いったいどこまで実現可能になっているのか。研究の最先端と未来を、ユーモアを交えて分かりやすく解説。実践的アドバイスも紹介する。
  • 小説作法の奥義
    4.0
    小説が躍動する登場人物命名法、読者を満足させる〈九合目の理論〉、書き出しとタイトルのパターンとコツ、本を持たない蔵書術――短篇の名手にして古典名作案内「知っていますか」シリーズの著者が、来し方を振り返りつつ、培ってきた実践的テクニックとアイデアを大公開。創作を志す人々必読の知的興奮に満ちた全10章!
  • 新聞は偉そうに嘘をつく―変見自在セレクション―
    4.0
    茶番劇と化した記者会見。民主主義に反してでも自らの利益を守ろうとする二枚舌。事実を隠蔽し、美談をでっち上げるこの業界には倫理規定が必要だ。凶弾に倒れた元首相への下衆の勘繰りから「性教育」の歪め方、記者の指詰め伝説まで。20年間、1000回超の名物連載から、厳選した30本で新聞が隠す欺瞞を暴く!!
  • 村上朝日堂(新潮文庫)
    完結
    4.0
    ビールと豆腐と引越しとヤクルト・スワローズが好きで、蟻ととかげと毛虫とフリオ・イグレシアスが嫌いで、あるときはムーミン・パパに、またあるときはロンメル将軍に思いを馳せる。そんな「村上春樹ワールド」を、ご存じ安西水丸画伯のイラストが彩ります。巻末には文・安西、画・村上と立場を替えた「逆転コラム」付き。これ一冊であなたも春樹&水丸ファミリーの仲間入り!?
  • もし僕らのことばがウィスキーであったなら(新潮文庫)
    4.2
    シングル・モルトを味わうべく訪れたアイラ島。そこで授けられた「アイラ的哲学」とは? 『ユリシーズ』のごとく、奥が深いアイルランドのパブで、老人はどのようにしてタラモア・デューを飲んでいたのか? 蒸溜所をたずね、パブをはしごする。飲む、また飲む。二大聖地で出会った忘れがたきウィスキー、そして、たしかな誇りと喜びをもって生きる人々――。芳醇かつ静謐なエッセイ。
  • 職業としての小説家(新潮文庫)
    4.5
    「村上春樹」は小説家としてどう歩んで来たか――作家デビューから現在までの軌跡、長編小説の書き方や文章を書き続ける姿勢などを、著者自身が豊富な具体例とエピソードを交えて語り尽くす。文学賞について、オリジナリティーとは何か、学校について、海外で翻訳されること、河合隼雄氏との出会い……読者の心の壁に新しい窓を開け、新鮮な空気を吹き込んできた作家の稀有な一冊。
  • 日出る国の工場(新潮文庫)
    3.8
    ある時は牛に蹴飛ばされそうになりながら「牧場」を歩き、またある時は新郎新婦になりきって「結婚式場」を取材する。その他、「人体標本工場」「消しゴム工場」「コム・デ・ギャルソン工場」「コンパクト・ディスク工場」に「アデランス工場」と、好奇心で選んだ7つの〈工場〉を、自称ノン・ノンフィクション作家、春樹&水丸コンビが訪ねます。イラストとエッセイでつづる、楽しい〈工場〉訪問記。
  • 象工場のハッピーエンド(新潮文庫)
    3.9
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 春が来るとジョン・アプダイクを思い出す。ジョン・アプダイクを読むと1968年の春を思い出す。ほんのちょっとしたことなのだけど、われわれの人生や世界観はそのような「ほんのちょっとしたこと」で支えられているんじゃないか、という気がする……。都会的なセンチメンタリズムに充ちた13の短編と、カラフルなイラストが奏でる素敵なハーモニー。語り下ろし対談も収録した新編集版。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
  • ランゲルハンス島の午後(新潮文庫)
    3.9
    まるで心がゆるんで溶けてしまいそうなくらい気持のよい、1961年の春の日の午後、川岸の芝生に寝ころんで空を眺めていた。川の底の柔らかな砂地を撫でるように流れていく水音をききながら、僕はそっと手をのばして、あの神秘的なランゲルハンス島の岸辺にふれた――。夢あふれるカラフルなイラストと、その隣に気持よさそうに寄り添うハートウォーミングなエッセイでつづる25編。
  • 辺境・近境 写真篇
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 エイゾー君が撮った、もうひとつの「辺境・近境」。ハルキさんが中国の動物園で抱いた虎の子も、草原の狼も、打ち捨てられた戦車も、ゴールドラッシュの夢の跡も、エイゾー君が石を投げられたメキシコの村も、みんなここにあります。「裏庭で太い薪をごつごつと割る鉈みたいな」写真が、村上春樹のタフでファンキーな旅の全て、文章とは一味ちがう作家の旅の醍醐味を見せてくれます。※当電子版は、単行本版に新潮文庫版の「補遺」を追加したもので、収録範囲は新潮文庫版と同様です。固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
  • 祝宴
    3.9
    1巻1,650円 (税込)
    「私は、彼女のことを、秘密にしたくないの」。長女が同性の恋人の存在を告白したのは、次女の結婚式の夜だった。戸惑う父は、娘にふつうでいて欲しいと願ってしまう――。日本で外国人として育った娘、外省人の祖父、日本・台湾・中国で生きる父。いくつもの境界を抱えた家族を、小籠包からたちのぼる湯気で柔らかく包み込む感動長編。
  • 継体天皇―分断された王朝―(新潮文庫)
    4.0
    謎に包まれた大王・継体天皇。応神天皇の五世の孫(五世代目の孫)とした日本書紀は真実を語っているのか。ヤマトから遠く離れた越(福井県)から継体が連れて来られたのは何故なのか。二十年間、ヤマトに入らずに淀川周辺を彷徨っていた理由は。そして、本当に王朝交替はあったのか? 大胆な考証で古代史最大の謎・継体天皇の正体を明らかにし、分断された王朝の謎に迫る刺激的書下ろし論考。
  • へんろ宿(新潮文庫)
    3.0
    1~2巻649円 (税込)
    江戸回向院前の「へんろ宿」には訳ありの旅人がやってくる。旗本の嫡男で剣の達人だった市兵衛と一弦琴の名手の佐和夫婦が安い宿賃ながら心を込めてもてなす――。死期迫る浪人が江戸で最後の願いを遂げるべく投宿するが(表題作)。江戸藩邸内で消息を絶った父親を救いに関所を躱してやってきた娘(「名残の雪」)。実直そうな紙商人が宿に戻ってこない(「通り雨」)。こころ打つ人情ものの傑作四編。(解説・縄田一男)
  • 月桃夜(新潮文庫)
    4.3
    薩摩の支配下にあった奄美。孤児のフィエクサは、父を失った少女サネンと兄妹の契りを交わす。砂糖作りに従事する奴隷のような身分の二人だが、フィエクサは碁を習い才覚を発揮、サネンは美しい娘に成長する。しかしサネンが薩摩の役人から妾に所望され、過酷な運命が動き出す――。濃厚な花の匂いの中、無慈悲な神に裁かれる禁断の絆。魔術的な魅力に満ちたファンタジーノベル大賞受賞作。(解説・吉田伸子)
  • 約束の果て―黒と紫の国―(新潮文庫)
    3.7
    「私たちのこと、忘れないでね」――そのとき、風が吹いた。大地に咲く紫の花が、一斉に空へと舞い上がる。かつて黄金の草原で、少年が少女に誓った約束が、五千年の時と遥かなる距離を越え、いま果たされる。偽史と小説――父から託された奇妙な古文書に秘められた謎。壙(こう)とジ南、史伝に存在しない二つの国を巡る、空前絶後のボーイ・ミーツ・ガール。日本ファンタジーノベル大賞受賞作。(解説・杉江松恋)
  • ザ・ロイヤルファミリー(新潮文庫)
    4.3
    お前に一つだけ伝えておく。絶対に俺を裏切るな――。父を亡くし、空虚な心を持て余した税理士の栗須栄治はビギナーズラックで当てた馬券を縁に、人材派遣会社「ロイヤルヒューマン」のワンマン社長・山王耕造の秘書として働くことに。競馬に熱中し、〈ロイヤル〉の名を冠した馬の勝利を求める山王と共に有馬記念を目指し……。馬主一家の波瀾に満ちた20年間を描く長編。山本周五郎賞受賞作!(解説・今野敏)
  • 地上最強の男―世界ヘビー級チャンピオン列伝―(新潮文庫)
    3.5
    ボクシングのヘビー級チャンピオン。彼らは地上最強の男であると同時にアメリカの近代史を動かす存在でもあった。圧倒的な強さを誇り白人社会を挑発したジャック・ジョンソン、国を背負って闘い黒人の地位を引き上げたジョー・ルイス、そしてベトナム戦争をめぐり反権力の象徴となったモハメド・アリ……26人の王者たちの栄光と悲哀を追いながら、彼らが生きた時代をも活写する感動の巨編。(解説・宮崎正博)
  • 罪の轍(新潮文庫)
    4.1
    1巻1,210円 (税込)
    昭和三十八年十月、東京浅草で男児誘拐事件が発生。日本は震撼した。警視庁捜査一課の若手刑事、落合昌夫は、近隣に現れた北国訛りの青年が気になって仕方なかった。一刻も早い解決を目指す警察はやがて致命的な失態を演じる。憔悴する父母。公開された肉声。鉄道に残された“鍵”。凍りつくような孤独と逮捕にかける熱情が青い火花を散らす――。ミステリ史にその名を刻む、犯罪・捜査小説。
  • 安土往還記(新潮文庫)
    4.3
    1巻572円 (税込)
    争乱渦巻く戦国時代、宣教師を送りとどけるために渡来した外国の船員を語り手とし、争乱のさ中にあっても、純粋にこの世の道理を求め、自己に課した掟に一貫して忠実であろうとする“尾張の大殿(シニョーレ)”織田信長の心と行動を描く。ゆたかな想像力と抑制のきいたストイックな文体で信長一代の栄華を鮮やかに定着させ、生の高貴さを追究した長編。文部省芸術選奨新人賞を受けた力作。(解説・饗庭孝男)
  • うらおもて人生録(新潮文庫)
    4.2
    優等生がひた走る本線のコースばかりが人生じゃない。ひとつ、どこか、生きるうえで不便な、生きにくい部分を守り育てていくことも、大切なんだ。勝てばいい、これでは下郎の生き方だ……。著者の別名は雀聖・阿佐田哲也。いくたびか人生の裏街道に踏み迷い、勝負の修羅場もくぐり抜けてきた。愚かしくて不格好な人間が生きていくうえでの魂の技術とセオリーを静かに語った名著。(解説・西部邁)
  • 量子革命―アインシュタインとボーア、偉大なる頭脳の激突―(新潮文庫)
    4.6
    1900年、放射線の不可思議な現象を説明するため、M・プランクは「量子」という概念を考案した。その後、天才たちはこれを武器にニュートン力学を覆して、新しい世界像を提示し続ける。量子力学の解釈をめぐるアインシュタインとボーアの論争を軸に、ハイゼンベルク、ド・ブロイ、シュレーディンガーなどの人間ドラマも交え、物理学百年の流れを追った白熱の科学ノンフィクション。(解説・竹内薫)
  • 西行花伝(新潮文庫)
    4.3
    1巻1,155円 (税込)
    花も鳥も風も月も――森羅万象が、お慕いしてやまぬ女院のお姿。なればこそ北面の勤めも捨て、浮島の俗世を出離した。笑む花を、歌う鳥を、物ぐるおしさもろともに、ひしと心に抱かんがために……。高貴なる世界に吹きかよう乱気流のさなか、権能・武力の現実とせめぎ合う“美”に身を置き通した行動の歌人。流麗雄偉なその生涯を、多彩な音色で唱いあげる交響絵巻。谷崎潤一郎賞受賞。(解説・高橋英夫)
  • 中国語は不思議―「近くて遠い言語」の謎を解く―(新潮選書)
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日本語と多くの共通点がありながら、発音や文法などが大きく異なる「近くて遠い」中国語。なぜアメリカは“美国”なのか? 過去形がないのに、過去をどう語る? 7ヶ国語に精通した研究者が、ふとした疑問から文化や思想までをも解き明かす。初心者から上級者まで新しい発見がある、目からウロコのおもしろ語学エッセイ。※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
  • 教養としての上級語彙―知的人生のための500語―(新潮選書)
    3.6
    「矜恃」「席巻」「白眉」……ワンランク上の語彙を使いこなして表現をもっと豊かにしたい。そんな要望に応えるべく、博覧強記の評論家が中学生の頃より本や雑誌、新聞からメモしてきた「語彙ノート」の1万語から500余語を厳選。読むだけで言葉のレパートリーが拡がり、それらを駆使できるようになる実用的「文章読本」。
  • 言語はこうして生まれる―「即興する脳」とジェスチャーゲーム―
    4.2
    相手に何かを伝えるため、人間は即興で言葉を生みだす。それは互いにヒントを与えあうジェスチャーゲーム(言葉当て遊び)のようなものだ。ゲームが繰り返されるたびに、言葉は単純化され、様式化され、やがて言語の体系が生まれる。神経科学や認知心理学などの知見と30年におよぶ共同研究から導きだされた最新の言語論。
  • 水道を救え―AIベンチャー「フラクタ」の挑戦―(新潮新書)
    3.0
    日本の水道管は総延長にして地球17周分、うち4周分は法定耐用年数の40年を過ぎている。しかし、地中に埋められた水道管は、材質や地質、環境によって大きく寿命が異なり、交換の優先順位を的確に見極めなくてはならない。今、その難題に挑むのが、水道管を「見える化」するDX技術を持つAIベンチャー「フラクタ」だ。全米82・国内34事業者が採用、その精度世界一。水インフラの救世主、挑戦のドキュメント!
  • デマ・陰謀論・カルト―スマホ教という宗教―(新潮新書)
    3.4
    「国会議員や芸能人はゴムのマスクをかぶったゴム人間ばかり」「トランプ大統領率いる光の銀河連合が闇の政府と戦っている」etc.こんなトンデモ話、いったい誰が信じるのか。普通の人ならそう考えるが、SNS上では想像を超えるほど多くの人々が妄説を発信し続けている。かつての怪しげな新興宗教と違い、実体を伴わないからこそ恐ろしい、ネット世界のデマ、陰謀論、カルトの脅威を徹底分析。
  • コスパで考える学歴攻略法(新潮新書)
    4.0
    子供の教育には多大な費用と時間を割かねばならない。家庭の限られたリソースを使って、いかに効果的に果実を得るか。中学受験と高校受験ではどちらがコストパフォーマンスがいいのか。身も蓋もないが、子供にはできれば一流大学を卒業し、高い年収を得られるやりがいのある仕事に就いてほしい。そんな親心に応えるべく、膨大なリサーチと実体験をもとに、子供が現代の学歴獲得競争で勝ち抜くための戦略を論じる。
  • プリズン・ドクター(新潮新書)
    3.7
    母親が望む父親と同じ道に進んだ女性医師は、刑務所のお医者さんになって「天職」を見出した。〈文身〉〈傷痕〉〈玉入れ〉など、受刑者カルテには独特の項目はあるけれど、そこには切実に治療を必要とする人たちがおり、純粋に医療と向き合える環境があったからだ。薬物依存症だった母との関係に思いを馳せ、医師人生を振り返りつつ、受刑者たちの健康と矯正教育の改善のために奮闘する日々を綴る。
  • ひとりで生きると決めたんだ
    3.5
    しっくりくる肩書きがない、人生が楽しくなる「週5日制」、心を射貫かれた田中みな実さんの一言……。誰もが素通りする場所で足を止め、重箱の隅に宇宙を感じ、「どうでもいいこと」の向こう側で見つけた、自分だけの「いいね」。48歳ふかわりょうが奏でる、芳醇で洒脱なしらべ。彼はなぜ、ひとりで生きると決めたのか。
  • 御家の大事
    4.0
    信長最大の危機を助けたが裏切られ、辛酸を舐めつつも家訓を貫いた朽木元綱。兄信長に斬られた謀反人、信勝の嫡男として苦闘した織田信澄。父に疎まれ祖父幽斎の教えを糧にした細川興秋。亡き夫に伝授された戦法で女城主として家康に挑む遠江の椿姫。伊達政宗に翻弄されながらも御家再興を画策する和賀忠親。知られざる興亡を描く傑作五篇。
  • 世はすべて美しい織物
    4.1
    1巻1,980円 (税込)
    〈桐生の養蚕農家の娘として生まれた芳乃〉と〈東京でトリマーとして働く詩織〉。伝説の織物「山笑う」をめぐり〈昭和〉と〈現代〉、決して交わるはずのなかった、ふたつの運命が、紡ぎ、結ばれていく。母の束縛、家のしがらみ、そして、最愛の人との離別……。抑圧と喪失の「その先」を描く、感涙必至のてしごと大河長編。
  • 孤独の意味も、女であることの味わいも(新潮文庫)
    3.3
    人に絶望しても、性暴力に遭っても。愛する子を喪って、すべての「いま」に正解がないように思えても。人生には必ず意味がある。救えない人間などどこにもいないのだから――。母親の後ろに隠れていた少女が、異性の欲望に晒されて呆然とした青春時代を経て、自由を渇望し、自らの言葉だけで生きるに至るまで。気鋭の国際政治学者が、端正な文章で紡ぐようにして綴った等身大のメモワール。(解説・茂木健一郎)
  • 中原中也詩集(新潮文庫)
    4.2
    愛する者よ、無垢なる日々よ――。生と死のあわいを漂いながら、失われて二度とかえらぬものへの、あふれる惜別の想いを、ノスタルジックにうたい続けた、夭折の天才詩人、中也。哀切で甘美なことばが、胸をうつ調べとなって響きあい、はかない余韻が心に沁みる2冊の詩集『山羊の歌』『在りし日の歌』に、詩集として編まれなかった作品も併せた140篇の詩篇を収録。(解説・吉田凞生)
  • かたみ歌(新潮文庫)
    3.9
    不思議なことが起きる、東京の下町アカシア商店街。殺人事件が起きたラーメン屋の様子を窺っていた若い男。その正体とは……「紫陽花のころ」。古本に挟んだ栞にメッセージを託した邦子の恋が、時空を超えた結末を迎える「栞の恋」など、昭和という時代が残した“かたみ”の歌が、慎ましやかな人生を優しく包む。7つの奇蹟を描いた連作短編集。(解説・諸田玲子)
  • 闇の奥(新潮文庫)
    3.4
    19世紀末。アフリカ大陸の中央部に派遣された船乗りマーロウは、奥地出張所にいるという象牙貿易で業績を上げた社員、クルツの噂を聞く。鬱蒼たる大密林を横目に河を遡航するマーロウの蒸気船は、原住民の襲撃に見舞われながらも最奥に辿り着く。そこで目にしたクルツの信じがたい姿とは――。著者の実体験をもとにし、大自然の魔性と植民地主義の闇を凝視した、世界文学史に異彩を放つ傑作。
  • 道行きや(新潮文庫)
    -
    カリフォルニアで夫を看取り、二十数年ぶりに日本へ愛犬と帰国。“老婆の浦島”は、週の四日は熊本で犬と河原を歩き、植物を愛でる。残りは早稲田大学で、魚類の卵のように大勢の若者と対話する。移動の日々で財布を忘れ、メガネをなくし、鍵をなくし、犬もなくしかけた……思えば家族を、あらゆるものを失って、ここに辿り着いたのだった。過ぎ去りし日を噛みしめ、果てなき漂泊人生を綴る。(解説・ブレイディみかこ)
  • アガワ家の危ない食卓(新潮文庫)
    3.6
    亡き父、弘之の口癖は「一回たりとも不味いものは食いたくない」であった。朝食をとりながら夕食のメニューを訊ねて周囲をゲンナリさせ、気にくわない食事に出くわせば「一回損した!」と本気で憤怒する。そんなワガママで怒りん坊の父に振り回されても母は家族のために台所に立ち続け、娘サワコは冷蔵庫から干からびた食材を発掘しては、危ない料理をせっせと作る。爆笑必至の食エッセイ。
  • ポロック生命体(新潮文庫)
    4.4
    画家の作品をそっくり再現するAIが現れた。科学倫理の研究者である水戸絵里は「盗作」ではないかと開発者に迫るが、晩年の画家の作品はAIが描いたものだったという衝撃の事実が明かされる――。再現なく創造し続けるAIこそ真の芸術家であり、無為な日々を過ごすことを選ぶ人間の方こそロボット的ではないか……。絵画や小説、将棋を通じて知性と生命の本質を問い、近未来を幻視する短編集。(解説・ドミニク・チェン)
  • 丘の家のジェーン(新潮文庫)
    4.3
    うららか街の古い大邸宅で、12歳のジェーンは重苦しい生活を送っていた。彼女には父がなかった。頑なな祖母と美しい母は、なぜかそのことに触れたがらない。しかし突然、父からの手紙が届いた。プリンス・エドワード島で一緒に夏を過そうという。こわごわ出かけた彼女は、美しい自然と素朴な人情、そして何より父の深い愛情に包まれ、丘の上の小さな家で目ざましく成長してゆく。
  • 清く貧しく美しく(新潮文庫)
    4.1
    この冷たい世界で、ぼくたちだけはおたがいをほめあって生きよう。30歳・大手ネット通販の巨大倉庫で働く堅志と28歳・スーパーのパート勤務の日菜子はそう約束している。合わせて年収300万円台の暮らしは、つましくも幸せだった。だがある日、堅志に正社員登用の話が舞い込む。喜ぶ二人だったが、本社研修の担当は堅志のかつての恋人・佳央梨で……。恋愛小説の名手が描く現代の切実な恋の行方。(解説・吉田大助)
  • 銀花の蔵(新潮文庫)
    4.1
    私は、この醤油蔵の当主になる! 大阪万博前夜。父の実家である奈良の由緒ある醤油蔵で暮らすことになった少女、銀花。蔵を切り盛りする祖母の多鶴子ら一家に馴染もうとするが、母の盗癖、祖母と父の不仲、自らの出生に関する真実に悩む。やがて成長し蔵を継ぐため奮闘する銀花は、一族の秘められた過去を知ることに――。家業に身を捧げ、新たな家族を築く女性の半生を力強く描く長編小説。(解説・大矢博子)
  • 自転しながら公転する(新潮文庫)
    4.5
    1巻1,045円 (税込)
    母の看病のため実家に戻ってきた32歳の都(みやこ)。アウトレットモールのアパレルで契約社員として働きながら、寿司職人の貫一と付き合いはじめるが、彼との結婚は見えない。職場は頼りない店長、上司のセクハラと問題だらけ。母の具合は一進一退。正社員になるべき? 運命の人は他にいる? ぐるぐると思い悩む都がたどりついた答えは――。揺れる心を優しく包み、あたたかな共感で満たす傑作長編。(解説・藤田香織)
  • こんなにバイトして芸人つづけなあかんか
    4.3
    極貧生活を招いた時給90円の深夜バイト、笑いが止まらない超絶ラクな自治体仕事、金髪NGを突破する裏ワザ、二度と経験したくない飛び降りの後始末、宅配ピザチェーンをかけもちしたばかりにミスを連発した話など。これまで一度も売れなかった芸人が、やむにやまれず生業としてきた数多のアルバイト遍歴を綴るエッセイ集。
  • 天路の旅人
    4.5
    第二次大戦末期、敵国の中国大陸の奥深くまで「密偵」として潜入した若者・西川一三。敗戦後もラマ僧に扮したまま、幾度も死線をさまよいながらも、未知なる世界への歩みを止められなかった。その果てしない旅と人生を、彼の著作と一年間の徹底的なインタビューをもとに描き出す。著者史上最長にして、新たな「旅文学」の金字塔。
  • 天路の旅人 無料お試し版
    無料あり
    4.0
    「この希有な旅人のことを、どうしても書きたい」 『深夜特急』の沢木耕太郎が激しく共鳴し描く大型ノンフィクションの、序章と第一章を特別に無料公開! 第二次大戦末期、敵国・中国大陸の奥深くまで「密偵」として潜入した日本人がいた。敗戦後もラマ僧に扮し、果てしない旅を続けた彼は――。 掲載誌「新潮」8月号は完売したほどに、単行本の発売前から話題沸騰の本作。25年の歳月をかけて結実させた、著者史上最長編にして、「旅」の真髄に迫る傑作ノンフィクションです。

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  • 百(新潮文庫)
    3.8
    「おやじ、死なないでくれ――、と私は念じた。彼のためではなく私のために。父親が死んだら、まちがいの集積であった私の過去がその色で決定してしまうような気がする」百歳を前にして老耄のはじまった元軍人の父親と、無頼の日々を過ごしてきた私との異様な親子関係を描いて、人生の凄味を感じさせる純文学遺作集。川端康成文学賞受賞の名作「百」ほかに三編を収録する。(解説・川村二郎)
  • 異彩を、放て。―「ヘラルボニー」が福祉×アートで世界を変える―
    4.3
    「普通じゃない」は可能性だ! 「障害」が絵筆となって生み出されるアート作品を世に解き放つ双子の起業家。ジャケット、バッグ、さらには駅や空港のラッピングと、その活動範囲はこれまでの常識を軽く飛び越え広がり続けている。「僕らは未来をつくっているんだ」という彼らの原点、軌跡、そして未来を初めて明かす一冊。
  • 無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記―
    4.3
    これを書くことをお別れの挨拶とさせて下さい――。思いがけない大波にさらわれ、夫とふたりだけで無人島に流されてしまったかのように、ある日突然にがんと診断され、コロナ禍の自宅でふたりきりで過ごす闘病生活が始まった。58歳で余命宣告を受け、それでも書くことを手放さなかった作家が、最期まで綴っていた日記。
  • 君といた日の続き
    3.9
    1巻1,760円 (税込)
    コロナ禍のリモートワークを言い訳に自宅に引きこもるばかりのある日、僕はずぶ濡れの女の子を拾った。1980年代からタイムスリップしてきたらしい彼女は、僕の大切な人の命を奪った連続少女誘拐事件に関係しているのか……。その時の僕は、全ての過去の意味を知るよしもなかった。その答えは、今の僕が持っていたんだ。

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