プリズン・ドクター(新潮新書)

プリズン・ドクター(新潮新書)

小説・文芸
968円 (税込)

4pt

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母親が望む父親と同じ道に進んだ女性医師は、刑務所のお医者さんになって「天職」を見出した。〈文身〉〈傷痕〉〈玉入れ〉など、受刑者カルテには独特の項目はあるけれど、そこには切実に治療を必要とする人たちがおり、純粋に医療と向き合える環境があったからだ。薬物依存症だった母との関係に思いを馳せ、医師人生を振り返りつつ、受刑者たちの健康と矯正教育の改善のために奮闘する日々を綴る。

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プリズン・ドクター(新潮新書) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ★★★★★★★★★★

    テレビでも見かける医師、おおたわ史絵さん。
    彼女がYouTubeの某チャンネルで、自身の家族にまつわる大変な苦労を語っている動画がある。彼女の人柄、優しさ、明るさ、重ねてきた思いを垣間見ることができる。そのキャラクターを思い浮かべながら読むと、本著で語られる一文一文から彼女らしさのようなものが伝わってきやすい。

    とくに印象に残った部分を記しておく。
    ✎︎______________
    ニュースを騒がせた極悪チームの青年を診察した時は、彼がとても小さくて華奢なことに驚いた。小さな掌、細い指、その手でどれだけの人を傷つけてきたというのか。
    いったい彼らは、どんな理由があって犯罪に手を染めたのだろう?
    どう見ても凶悪には見えないその者たちの胸に聴診器をあてながらカルテに目を落とす。ふと彼らの人生に思いをはせる。
    外の世界での既往歴や治療歴が患者さんひとりひとりの過去の生活歴だとするならば、罪人のカルテもまた受刑者の人生の歴史、そのものが刻まれているのだ。
    ✎︎______________

    そして繰り返し書かれているのが、刑務所の存在意義、目的。

    「刑務所は罪人を懲らしめる場所ではない。懲役を務めあげさせるとともに、心身の健康を教育して更生への道を示すところなのだ。少なくとも我々はそう考えて働いている。」

    0
    2026年10月11日

    Posted by ブクログ

    テレビで拝見していた近頃出演ないと思ったら刑務所医師として働いていた。受刑者診察と所内の生活や受刑者の背景が詳しくて興味深く読んだ

    0
    2026年07月20日

    Posted by ブクログ

    ニクヨさんとウサギさんと著者の対談の
    YouTubeを見て読んでみた


    1番刺さったページ
    人間は食から変わる。
    刑務所で暮らせば実体験を以て
    それを自覚できるだろう。
    今後生きていくうえで、とても大事なことだ。
    早寝早起き、運動、仕事、そして食。
    そんなあたりまえのことを毎日繰り返す意義を
    教えるのも矯正医療の役割だ。

    薬物などにはまらない人の特徴が
    他にハッピーと感じられる事が
    あるかどうからしい
    社会の誰かの役に立つ実感や充実感を得る
    仕事やボランティアをやりながら
    気を衒わずに当たり前の事を当たり前にやる
    それが人間としての幸せの到達点
    今ある事できる事にフォーカスするというのは
    私の考えに非常に合致していた


    人をじられない病言頼障害としての
    アディクション 小林桜司著

    累犯障害者 山本譲司著
    紹介された2冊はは読んでみたい

    ホッ・ホッ・ハハハを唱える笑いヨガは
    動画を見て実践してみる

    0
    2026年06月26日

    Posted by ブクログ

    法務省のホームページによると、日本国内には刑事施設が全国に77ヵ所存在する。刑事施設収容法に規定される刑事施設の内訳としては、裁判で刑が確定した人が、刑務作業や教育により社会復帰を目指すために収容される刑務所が55ヵ所、26歳未満の若年受刑者を収容し、年齢に合わせた教育や訓練を施す少年刑務所が7箇所、女性受刑者専用に配慮された設備を持つ女子刑務所が5ヵ所、起訴後の被告人や死刑確定者を収容する拘置所が8ヵ所、最後に医療刑務所が4ヵ所存在する。医療刑務所とは一般の刑務所で対応できない疾患、精神的な疾患、高齢などで専門的なケアが必要な被収容者を収容する施設である(前述した施設数は若干古い様で、最新の数値を改めて調べてみたところ、刑務所61箇所、少年刑務所6箇所、拘置所8箇所に加え、多数の支所が存在し、女子刑務所も11ヵ所となっていた)。何れにしても、悪事を犯した罪人を「閉じ込めておく」事を目的にしたものではなく、あくまで「更生させて社会復帰させる」事が主目的である(無期懲役は刑期が決まっていない「無期限」なだけで、更生度合いにより出所する可能性が否定されているわけではない)。なお一般の刑務所では受刑者は日々労働に従事しており、刑務作業と呼ばれる労働の対価(報酬)は1日あたり130円程度である。現在約32000人が就業中となっている。当然その中には前述した様な医療刑務所以外でも体調や精神面に不調を来すものがおり、本書「プリズン・ドクター」はその様な刑務所内の受刑者を診る医者のことを指す。
    本書は2018年からプリズン・ドクターを勤める筆者、おおわた史絵氏が刑務所内の医療をしながら実際に体験した出来事や感じたことを記載したエッセイとなっている。医師の免許を持ちながら何故彼女が刑務医療の世界に従事するのか、また実際の受刑者たちを見て考えたことなど、我々が日常体験したり見ることのできない世界がそこには広がっている。寧ろ我々が普段描いているテレビや映画で見る様な世界とは若干異なるリアルな世界観に、驚きを覚えることの方が多いだろう。おおわた氏は自らも刑務医療に関わる以前に辛い体験をされており、それがある種きっかけとなってこの世界に入ったのかもしれないが、受刑者の立場に立った考え方や行動には非常に感銘を受ける。
    日本の司法や本書の扱う刑務所をはじめとする刑務施設の環境、受刑者の構成方法など未だ未だ課題が山積かつ、今後も日々改善や進化が見られると思うが、本書のおおわた氏の様な医師が奮闘する様な現場が日本中には沢山あるものと思う。受刑者であっても人である。被害者視点で考えれば決して安易に許しを得られる様なものであってはならない。だが人である以上、(死刑を除き)生きる権利はあるのであって、それを(労働量維持の側面を持ちながらも)維持するために努力する人々が居ることを忘れてはならない。

    0
    2026年05月09日

    Posted by ブクログ

    刑務所内で医療を行う矯正医官と呼ばれる仕事に従事する筆者が、どうして矯正医官になったのか、刑務所内ではどのようなことが特徴的なことであるか、筆者の家庭環境…等々を語る。

    罪や、その矯正とはなにか、。色んな不幸や環境、先天的な知能障害や病気により、社会の爪弾き者にされ、結果として不幸にも犯罪に手を染めてしまい、刑務所に入ることになった人々を、どう矯正していくか、どう救っていくか。単純に、あなたがしたことは悪いことなので、してはいけませんよ、はい分かりましたで終わらない、通じない人々がいる。そもそも、こうした彼ら彼女らが犯罪に手を染める前に、社会で、できることはなかったのか。
    矯正(救済)の困難や、人間社会全体の問題も筆者が本書で述べるところであり、考えさせられるものがあった。

    0
    2025年01月25日

    Posted by ブクログ

    元開業医、現刑務所のお医者さんのおおたわ史絵さんが法務省矯正医師になるまでの経過とその後の話が書かれています。

    塀の外の病院と同じような設備で手厚くとはいかなくても最適な医療を受けられるように工夫する先生の姿に仕事に対する向き合い方が伝わってきます。
    罪を犯した人に医療なんて贅沢すぎる!という声も聞かれるようですが、健康でいてもらうことでしっかり罪を償ってもらうという感情的にならずに仕事に徹していることも文章から読み取れました。

    適切なケアを受けられずに刑務所に入るはめになってしまった人(なかには少年少女や90才の高齢者も)の問題も書かれています。
    だからと言って極端に同情的というわけではなくただ現実が書かれていて、残酷な犯罪に対してはしっかり怒る、バランスの取れた読みやすい本でした。

    0
    2024年10月06日

    Posted by ブクログ

    テレビによく出ていた、おおたわさんの本です。
    刑務所のお医者さんになっていたのですね。この本を手に取ったのは、お題にもあるように、刑務所のドクターは、どんなことを行っているのか、興味があったからです。ほとんどの人は、お世話にならないところですので、わたし達がいる世界では、体験出来ない状況を、興味深く読ませてもらいました。

    0
    2023年02月19日

    Posted by ブクログ

    一時沢山メディアに出てらした、おおたわさん。
    今は刑務所でのお医者さんをされてると知って読んでみた。
    おおたわさんの文章は読みやすくわかりやすい。

    でもうっかり受刑者が、いい人そうに見えてしまって、
    いやいや法を犯してる人達だと頭で再確認しながら読んでいた。
    縁のない事、と思っていてもどこで引っ張り込まれるかわからない。
    勉強させて頂きました。

    0
    2023年02月17日

    Posted by ブクログ

    刑務所等にいる受刑者も人間であり怪我や病気はするもの。その被収容者の診察に当たる医師は、法務省矯正局の医師となる。
    悪い事した人をなぜ国の税金で助けるのか。と安直に考えていると、本書にて早々にその説明がある。
    刑務所は罪人を閉じ込めて懲らしめる場所ではない。犯した罪に対して懲役という労働をさせ、社会復帰をさせる矯正施設だということ。被収容者が健康で元気に労働するために医療施設があり医師がいるのだということ。なるほど、ハッとする。
    とはいえ、ぶっちゃけ待遇も環境も良い訳では無いようで
    なり手は少なく、かと言って志高い医師達が任にあたっているかというとそうでもないらしい。
    知られざる刑務所の中の出来事を、軽妙に、時には制度を含めた社会的課題についても鋭く切れ込む内容。
    そして終章では明るい話題で締める内容。巧い。

    0
    2023年01月09日

    Posted by ブクログ

    獄窓記を思い出しながら読みました。やり方を変えれば、塀の中に戻る人はもっと減らせるのではないでしょうか。
    笑いヨガは、費用もそんなにかからないのでぜひ取り入れてほしいです。

    0
    2023年01月06日

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