別れの色彩

別れの色彩

小説・文芸
2,310円 (税込)

11pt

年齢を重ねた今だからわかる、あの日の別れへの後悔、そしてその本当の意味を――。男と女、親と子、友だち、隣人。『朗読者』で世界中の読者を魅了したドイツの人気作家が、「人生の秋」を迎えた自らの心象風景にも重ねて、さまざまな人々のあの日への思いを綴る。色調豊かな紅葉の山々を渡り歩くかのような味わいに包まれる短篇集。

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別れの色彩 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    朝井リョウさん推薦本。
    (朝井リョウに最近傾倒しすぎている…けど未知の文学や作家さんに出会えたりするのでやはり推し作家が1人でもいると世界が拡がって楽しい有難い)
    めちゃくちゃ良かった………
    ドイツの作家さん。ドイツって無骨でビジネスライクな印象で、こんなにも繊細で柔らかな筆致の書き手がいるんだなぁ、いや翻訳家さんの底力か?と思いながらするする読み進められた。
    千早茜さんに似てるなぁ、なんて思っていたら

    「ミヒャエルとの再会後、帰宅したザビーネはペンダントのついた金の鎖をアクセサリー用の箱にしまった。しかし、ミヒャエルの死後、それを取り出して、毎日身につけている。」
    ↑この文章を読んで、以前どこかで読んだ小説の締めくくりと対比になっている!なんだっけあの小説?!と思い色々遡るとやはり千早茜さんの『正しい女たち』の中の短編である『海辺の先生』の締めの一文、
    「万年筆は、インクを入れたきり、ひきだしの奥で眠っている」
    との対比だった…!!!感動。
    この一文、読んだ当初も「この終わり方めっちゃいいいいいいいい」と感想をつけてた。笑

    過去に読んだ小説の何気ない一文が、他の本を読んでいるときにフッと湧きあがるとき、最高な体験だなぁと思う。そして読書日記つけてるメリットはここにある。

    0
    2026年07月08日

    Posted by ブクログ

    人工知能 東西ドイツに分断されていた時代、東ドイツで数学者として研究所で共に働いた二人、一人は西ドイツに逃亡しようとしたが、もう一人の研究の友に密告され逮捕され三年余り収監される。その友は東ドイツにそのままいれば研究所長になれたが管理者にはなれなかったが、研究者として亡くなる。亡くなってからのその娘との恋愛関係の中で、東西が統一されてから密告がばれることへの怖れを70歳を越えた主人公の心理を描いている。




    記念日

    0
    2026年07月06日

    Posted by ブクログ

    現在ベルリンに住んでいるので、ドイツの作家の和訳本を読んでみたいと思い、手に取った。ドイツの文化や歴史に多少なりとも馴染みがある人は読みやすいと思う。人と人の別れには、その人たちの関係性がギュッと凝縮して表れている。きっと誰にでも人生のハイライトのような、小説的な別れがあるはずなんだと思う。

    0
    2026年03月09日

    Posted by ブクログ

     何かの書評での紹介を見て興味を持って読み始めた。短編集だが、言葉が極めて多い、読み続けるのに難儀する類の本だった。様々な人と人との出会いや別れが描かれていているが、日常の細々した出来事というより、季節の流れや長い歴史を持つ小都市の街並みを背景として描きながら、ひたすら回顧したり思索したりする話だった。人物が抱える困難な状況や哀しみも、複雑で一筋縄ではいかないものばかりだった。ヨーロッパやアメリカの小都市の街並みや郊外の自然に馴染みがないのでイメージが膨らまないというのは、鑑賞する上で障害になった。また、なかなかアイロニカルな展開や結末が、新鮮だが共感しづらく、普段読む日本の短編集と違っていて、重厚な石造りの街の乾いた空気感を彷彿とさせる小説だった。

    0
    2025年09月27日

    Posted by ブクログ

    感想。ベルンハルト・シュリンクは「朗読者」の著者。そんな事忘れていたけれど。9つの短編集なんだけれどどの話も年老いた人々が何かしらの「別れ」に遭遇した時の話。亡くなった人に対するもの、随分昔に別れた恋人にまた出会うもの、ご近所の幼い頃から見守り続けていた少女の死にで会うもの。そんな別れの時に脳裏に浮かぶのは思い出で、その思い出も明るさがあるだけではなく、後ろめたさや自己欺瞞、焦燥、そんな向き合いたくないものをちょっぴり混ぜ合わせながらつらつらと脳は過去を浮かび上がらせる。そんな別れの一つ一つが身に染みるのは私もそんな歳に近づいていっているのがわかっているからなのだろう。

    0
    2024年01月05日

    Posted by ブクログ

    年老いた男たちの振る舞いに、少しギョッとした話もあった。枯れきっていてもおかしくないような年齢の男たちの心を思いがけず覗いてしまったような、ヒヤリとするような気持ちに。
    もう少し私自身が歳を重ねたら味わいも変わるんだろうか。

    難しいテーマも多いが、それぞれの別れの受け取り方や傷を、読者も受け取って自分なりに味わえる、短編ならではの余韻も読み心地も好きだった。
    訳も素晴らしかった。

    0
    2023年11月11日

    Posted by ブクログ

    別れの形態を様々な事例から検証している短編が9本.舞台はアメリカとドイツだが、普通の人たちの生活が事細かに描写されており、日本との違いを実感した.どの話も楽しめたが「愛娘」でLGBTQ+の実態をのぞき見できた感じがした.女性同士の結婚を周囲が問題なく受け入れていること、当事者らが妊活に励むこと など日本の状況と大きく違った空気を感じた.義理の娘との行為の結果もある意味で起こりうるものだと思った.

    0
    2023年09月15日

    Posted by ブクログ

    この作者の作品はなんだかんだで読んでいるのだけれど、いつもあまりピンと来ない。『朗読者』でさえもそうだった。合わないのかもな。
    今回のこれは"老い"が時にコミカルで、なんかちょっと面白かった。

    若干ドタバタかなと思う『愛娘』がクスッと笑えてしまって、後味も悪くなく印象に残った。『島で過ごした夏』もありがちな”過ぎた青春の夏”もの?だけれど、最後の母のセリフに思わずジンとしてしまう。

    年をとったからこそわかる、しみじみする話が多かった。

    0
    2023年04月30日

    Posted by ブクログ

    赦しと別れ
    癒しと別れ
    目覚めと別れ
    裏切りと別れ

    若い時に絡まった糸は、歳をとってからでも解すことはできる。それはまるで、深いところにしまってあったものをもう一度表に出すように、別れ、離れていく。

    死は別れのプロセスの終着点
    その時点で別れられなかった事は、もうずっと離れない。

    作者の淡麗でどこか妖艶な文章が彩る九つの物語は、確かに男目線である事は否定できないし、歳を取っても男性なんだなぁ。

    自分が歳を取ってしまうと、老齢期を描いた物語は、古い日記を覗き見されたような妙な生々しさが伴ってしまう。
    なんともいえず恥ずかしい。

    でも、「老いたるがゆえのシミ」……現実では、こんな結末は滅多にないから……。

    0
    2024年11月11日

    Posted by ブクログ

    年を重ねたことでわかってきた若い頃の気持ち、過ちだったり思い上がりだったり…。様々なシチュエーションの短編だが、それぞれが思い返して初めて気づいた事を語っている。
    シュリンクは、良い文章を書く人だなぁ。

    0
    2023年04月12日

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