村田エフェンディ滞土録(新潮文庫)

村田エフェンディ滞土録(新潮文庫)

649円 (税込)

3pt

19世紀末の土耳古(トルコ)、スタンブール。留学生の村田は、独逸(ドイツ)人のオットー、希臘(ギリシア)人のディミィトリスと共に英国婦人が営む下宿に住まう。朗誦の声が響き香辛料の薫る町で、人や人ならぬ者との豊かな出会いを重ねながら、異文化に触れ見聞を深める日々。しかし国同士の争いごとが、朋輩らを思いがけない運命に巻き込んでいく――。色褪せない友情と戻らない青春が刻まれた、愛おしく痛切なメモワール。

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村田エフェンディ滞土録(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    昔は面白さが分からず、読み進められなかった本。文章から立ち現れてくる土地の空気感、人々の息遣い、土壁や動物や食物の手触り感が、あまりにもリアルに、まるで私自身の五感が刺激を受け取っているように感じられた。神は、人間とはありようの異なる存在、ただそれだけ、と言う霊媒師ハリエットの説明が不思議と腑に落ち

    0
    2025年10月23日

    Posted by ブクログ

    めちゃくちゃよかった……
    読み終えた後、ゆっくりもう一周噛み締めて読んだ。

    トルコへ留学していた考古学者の村田と、下宿先で出会ったいろんなものの友情(あえてこの言い方をさせてもらう)の、物語。
    ずっと不穏な空気は流れていたのだけれど、前半と後半の対比があまりに鮮やかで後半はほろりと。鸚鵡〜〜。そこ

    0
    2025年08月12日

    Posted by ブクログ

    「家守綺譚」の姉妹編。

    「家守綺譚」に出てきた村田氏が主人公の一冊です。
    梨木氏の小説はどれもそうなのだけど、淡々とした語り口なのに、気づけば止まらずに読み切ってしまう魅力と力強さがあって、この作品もそうした小説の一つです。

    世の中がだんだん焦臭くなってきている今だからこそ、心により強く響いた作

    0
    2025年07月12日

    Posted by ブクログ

    家守綺譚からの繋がりでトルコ滞在中の村田視点。
    やっぱり不思議なことが起こる。

    このシリーズ手元に置きたいくらい好み。

    ゴローが息災なだけで満足だし、ラストの鸚鵡の一声には村田と一緒に泣いた。

    0
    2024年12月02日

    Posted by ブクログ

    温かくて、少し不思議で、切ない物語だった。
    どこか海外の翻訳本や明治の文豪の作品を思わせるあまり砕けていない文体が好きだった。
    私のお気に入りである、筒井康隆の『旅のラゴス』と少し似ていた。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    不思議な下宿。魅惑の異文化。かけがえのない友人たち。
    留学生・村田が

    0
    2024年07月08日

    Posted by ブクログ

    〈再登録〉「家守綺譚」でも触れられていた綿貫の友人・村田のトルコ滞在記。エフェンディ(学士)として過ごす村田から見た異国でのかけがえのない日々の記録。
    奇妙な出来事に遭遇しながらも、国も宗教も違う人々と理解し合っていく村田。彼らとのやり取りが面白かっただけに、その後の世界状況の中、それぞれの運命を生

    0
    2024年05月28日

    Posted by ブクログ

    異文化交流とか異文化理解と言うと大袈裟なわりに浅薄な感じになってしまう。異国の人(に限らず他者)と関係を築くことは肩肘張るような特別なことではなく日常の延長なんだと感じた。国籍を越えたおつきあいの場合は、〇〇人という認識も必要ではあろうけど、その上で〇〇さんというように個として理解することが、あたり

    0
    2024年03月20日

    Posted by ブクログ

    読んだのは5回目くらい?大好きな本。
    わたし的には、「THE 青春」なお話。村田みたいな感性を持って、村田みたいな友との出会いをして、村田みたいに得難い経験ができたらって、人生後半の真ん中くらいになった今でも思ってしまう。
    鸚鵡の「友よ。」で毎回落涙。
    そしてラストの村田の慟哭は、今日現在の世界情勢

    0
    2024年01月05日

    Posted by ブクログ

    1899年とあるので、まだ世界大戦前の、村田先生の土耳古(トルコ)滞在記。
    村田先生は『家守綺譚』や『冬虫夏草』でも名前があがっていた、綿貫の友人。
    エフェンディは、昔トルコで用いた学者・上流階級の人に対する尊称とのこと。

    当然だけど、語り手が変わることで前2作とは少し趣が違う。
    村田はトルコに

    0
    2023年11月17日

    Posted by ブクログ

    「冬虫夏草」を読んでサラマンドラ(赤竜)と稲荷の関係が解らずにいたのですが本作を読んで合点がいきました。
    てか順番的には『家守奇譚』『村田エフェンディ滞土録』『冬虫夏草』なのかなぁって思いました。

    トルコに留学した村田氏の見聞録になりますがこれは東西の異文化が混在してごった煮のような味がでてました

    0
    2023年04月30日

村田エフェンディ滞土録(新潮文庫) の詳細情報

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