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Posted by ブクログ
淡々と奥さんとの日々、そしてお別れのときが綴られている。微笑ましく、うらやましく夫婦の姿を思い浮かべて、こうやって夫婦って作り上げられていくものなんだなあとうれしく思った。
決して、古風な奥さんではなかったけれど、川本さんをそっと支え、引っ張ってゆく姿は、私にはまったくないもので、なんだかとても憧れる。子どもがいない夫婦だからか、恋愛要素の強い2人のようにも感じられて素敵なんだ。
まだまだ先だと思って、想像すらしたことのないだんなさんとの別れを想像してみて、そわそわと落ち着かなくなる。もっと優しくしておけばよかった、なんて思わないよう、日々生きて行けたらいいな。だけど、それでもきっと最後はそう思ってしまうんだろうな。
Posted by ブクログ
こういう本は苦手だけれど、川本三郎さんということで読んでみた。
ここ数年、色んなことで友を亡くした私にとって、一番心に残ったのは
「通夜の席の酒も嫌だった」から始まるところで「…酒が入るうちに場所柄もわきまえずに笑い声が起きたりする。
喪主の方は客への礼儀として「故人はにぎやかなのが好きでしたから」と酒をすすめるら、それをしたくなかった。
家内がやつれ、そして静かに息を引き取っていった姿が目に焼きついている人間には「故人はにぎやかなのが好きでしたから」と決まり文句を言う気にはどうしてもなれなかった」
と言うところだ。
ある意味、流行病で、ここ数年家族葬が多い。
実はこれが一番理想なのかもしれないと、最近よく思うのだ。
そして「大事な人間が次々に去ってゆく。年齢的に仕方がない」
この「仕方がない」という、黙って受け入れると言う行為は、人を大きなものにするとも思う。そしてこの悲しみは決して癒えることはない。
しかし日常は、残酷にも普通に何も変わっていないように過ぎていく。
「歳をとるって言うのは残酷だ」と私が子供の頃、父がふと呟いたその言葉は、ずっと心の言葉の引き出しにあって、自分がそのくらいの歳になると、実感としてどーんと重みを増す。
よく、歳取ると子供にかえるのよと言われることもあるが、私は昔から違うと思っていた。それは確信へと変わる。子供にかえるのではなく、たくさんを知り得た人が、それを残酷なまでに静かに受け入れて時を過ごしていくと言う、人とは共感できない個人のものを積み抱えていっている経過だと思う。
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