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Posted by ブクログ
・・・『男はつらいよ』が好きだというのは、実は評論家として勇気がいる。『あんな、なまぬるい映画のどこがいい』と批評する評論家がいまだに多いから。
いっときは「隠れ寅さんファン」と自嘲していたが、年齢を重ねるにつれ「カミングアウト」出来るようになった・・・
これを読んで、評論家とは粋がっている職業いうか、映画ファンとは別次元の異人種だなと思う。
シリーズ第5作の「望郷編」(1970年)あたりから寅さんが本格的に地方へ旅をするようになり、以後「ロードムービー」の色彩が俄然強くなってくる。
そして山田洋次監督は後世に残して置きたいような日本の風景、特に廃れてしまいそうなローカル鉄道が走っている懐かしい機関車や田園風景、昔ながらの古風な瓦屋根の並ぶ家々、亡びゆく古い小さな町・村を映画の中に撮りいれていく。
それが今では、失われたノスタルジーになり、新しさを求めないで、古いものを撮っているが故に、このシリーズが長く残り、時の風化に耐えている源になっている。
本著では北海道から沖縄まで、寅さんの辿った場所を尋ね歩くのだが、山田監督はかなりの鉄道オタクであり、今は廃線・廃駅になったような場所までこまめに撮影場所として選んでいる。そして鉄道ファンでもある著者もこまめにその足跡を辿って行く。
ただ48作全作品のロケ地を日本中隈なく見て回り、またそれに関連した山田洋次監督の他の映画の解説も入れるということで、最初は感心しながら読んで行くのだが、その内、盛りだくさんの美食を積み上げられて無理やり食べているような、いわば食傷気味に陥り、読むのも疲れてくる。
寅さんのような48作も続いた作品の足跡を全てを隈なく辿る手法は、もう少しバラける等のやり方を考えた方が良いのではないかと思う。
少々疲れました。
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