国内小説作品一覧

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  • 結婚相手は抽選で
    3.8
    少子化対策のため「抽選見合い結婚法」が施行されることになった。この強制的なお見合いに、モテない青年は万々歳、田舎で母親と暮らす看護師は、チャンスとばかりに単身東京へ。慌てて恋人に結婚を迫るも、あっさりかわされるOLもいて…。それぞれのお見合い事情をコミカルかつ、ハートウォーミングに描いた長編小説。
  • 夏が僕を抱く
    3.8
    ミーちゃんに再会したのは、夕立に降られて駆け込んだ渋谷のレコ屋の入口だった。昔一緒に田舎で虫を捕ったり木に登ったりしていたミーちゃんは俄然大人になっていて、俺は彼女に夢中になった。しかし…。(「夏が僕を抱く」)あんなに近くにいたのに、いつの間にか離れてしまった幼なじみ。それぞれの思い出の中にある、大事な時間と相手。せつない記憶を描く傑作短編集。
  • 星間商事株式会社社史編纂室
    3.8
    川田幸代29歳は社史編纂室勤務。姿が見えない幽霊部長、遅刻常習犯の本間課長、ダイナマイトボディの後輩みっこちゃん、「ヤリチン先輩」矢田がそのメンバー。ゆるゆるの職場でそれなりに働き、幸代は仲間と趣味(同人誌製作・販売)に没頭するはずだった。しかし、彼らは社の秘密に気づいてしまった。仕事が風雲急を告げる一方、友情も恋愛も五里霧中に。決断の時が迫る。
  • 日曜日たち
    3.8
    ありふれた「日曜日」。だが、5人の若者にとっては、特別な日曜日だった。都会の喧騒と鬱屈した毎日のなかで、疲れながら、もがきながらも生きていく男女の姿を描いた5つのストーリー。そしてそれぞれの過去をつなぐ不思議な小学生の兄弟。ふたりに秘められた真実とは。絡みあい交錯しあう、連作短編集の傑作。(講談社文庫)
  • 逢はなくもあやし
    3.8
    旅に出たまま戻らない恋人を探すため、OL・香乃は彼の故郷である奈良・橿原を訪ねる。しかし彼の母親から彼は既に亡くなったと告げられる。「すぐ戻るから待ってろよ」と言ったのに、なぜ…。時が止まったような町で答えを探す香乃は、考古学者から亡き夫の復活を待ち続けた女帝・持統天皇の逸話を聞かされる。「待つ」ことの意味とは――。時を超え、男女の想いが交錯する。カンヌ映画祭出品『朱花の月』原案小説。
  • 翼に息吹を
    3.8
    1945年知覧特攻基地。死地に赴く若き特攻隊員の戦闘機をひたむきに整備する担当将校がいた。ある日異常が発生したと万全のはずの一機が戻ってきて……。戦後世代だからこそ描き得た切実な戦争青春文学。
  • 花桃実桃
    3.8
    43歳シングル女子、まさかの転機に直面す――無情な肩たたきの憂き目に遭って、会社員からアパート管理人に転身した茜。昭和の香り漂う「花桃館」の住人は、揃いも揃ってへんてこで……。若くはないが老いてもいない。先行きは見通せずとも、進む方向を選ぶ自由がある。人生の折り返し地点の惑いと諦観を、著者ならではのユーモアに包んで描く長編小説。
  • 約束の地(上)
    3.8
    1~2巻770円 (税込)
    環境省技官の七倉航は、野生鳥獣保全管理センターの八ヶ岳支所に赴任してきた。昔気質の猟師や急進的な動物愛護団体との軋轢、娘・羽純への苛め……。七倉の悩みは尽きない。さらに、老夫婦が野生動物に襲われ死傷。地元猟師が巨大獣に食い殺される事件が! “稲妻”と呼ばれる巨グマの仕業なのか? だが、そこには、稲妻さえもが懼れる怪物の痕跡があった……。
  • ハチ公の最後の恋人
    3.8
    霊能者の祖母が遺した予言通りに、インドから来た青年「ハチ」と巡り会った私は、彼の「最後の恋人」になった……。運命に導かれて出会い、別れの予感のなかで過ごす二人だけの時間――約束された至高の恋。求め合う魂の邂逅を描く奇跡の物語。[写真・若木信吾]
  • ハネムーン
    3.8
    世界が私たちに恋をした――。別に一緒に暮らさなくても、二人がたどる道はいつも家路で、二人がいる所はどこでも家だ……。互いにしか癒せない孤独を抱え、剥き出しの世界へと歩き始めた恋人たちの旅立ちを描く。限りない清らかさと生きることの痛みに彩られた、静謐な愛の物語。[挿画・MAYA MAXX]
  • 吾輩ハ猫ニナル
    3.8
    1巻1,320円 (税込)
    「最後の選考の機会にこれほどの候補作と出会えたことは僥倖だったと言える」阿部和重氏、「馬鹿馬鹿しくも可笑しい結末の、『感動の物語』を嘲笑う姿勢も頼もしい」奥泉光氏、「創造性と批評精神にみちた作品である。漱石先生も大吃一燎(びっくり仰天)だろう」辻原登氏。――選考委員激賞&絶賛の群像新人賞当選作。「面白い小説」そして「優れた批評」を一度に堪能できる、本年度イチオシのニュースな文学です!
  • おしまいのデート
    3.8
    中学三年生の彗子は両親の離婚後、月に一度、父の代わりに祖父と会っていた。公園でソフトクリームを食べ、海の見える岬まで軽トラを走らせるのがお決まりのコース。そんな一風変わったデートを楽しむ二人だったが、母の再婚を機に会うことをやめることになり……。表題作のほか、元不良と教師、バツイチOLと大学生、園児と保育士など、暖かくも切ない5つのデートを瑞々しく描いた短編集。
  • スミヤキストQの冒険
    3.8
    そこは悪夢の島か、はたまたユートピアか。スミヤキ党員Qが工作のために潜り込んだ孤島の感化院の実態は、じつに常軌を逸したものだった。グロテスクな院長やドクトルに抗して、Qのドン・キホーテ的奮闘が始まる。乾いた風刺と奔放な比喩を駆使して、非日常の世界から日常の非条理を照射する。怖ろしくも愉しい長編小説。
  • 光

    3.8
    島で暮らす中学生の信之は、同級生の美花と付き合っている。ある日、島を大災害が襲い、信之と美花、幼なじみの輔、そして数人の大人だけが生き残る。島での最後の夜、信之は美花を守るため、ある罪を犯し、それは二人だけの秘密になった。それから二十年。妻子とともに暮らしている信之の前に輔が現れ、過去の事件の真相を仄めかす。信之は、美花を再び守ろうとするが――。渾身の長編小説。
  • 遠野物語remix 付・遠野物語
    3.8
    雪女、座敷童衆、オシラサマ――遠野の郷に伝わる説話を収めた『遠野物語』。柳田國男の名著を京極夏彦が深く読み解き、新たに結ぶ。角川ソフィア文庫には原著も併載。読み比べなど、楽しみが広がる決定版!
  • 星やどりの声
    値引きあり
    3.8
    東京ではない海の見える町で、亡くなった父の遺した喫茶店を営むある一家に降りそそぐ奇蹟。若き直木賞受賞作家が、学生時代最後の夏に書き綴った、ある家族が「家族」を卒業する物語。
  • 初恋は坂道の先へ
    3.8
    彼女が消えた。一冊の本とともに。 小学校の教師をしている25歳の研介。ある日、恋人の品子に一冊の本が届くと、彼女は失踪した。本の贈り主は品子が以前話していた「忘れられない初恋相手」なのか? 場面は変わり、中学2年生のしなこは敬愛する小説家、日向の家に通っていた。日向には、海人という不登校の孫がいる。彼は本をばらばらにする謎の行動をしており、その取っつきにくい性格に初めは馴染めなかったしなこだが、徐々に交流を深めていく。 舞台は夏、物語は、大人のパートと中学生のパートが交互に進んでいく。品子はなぜ失踪したのか? ふたつの物語は終盤で見事に絡み合い、“目をつむって走り抜けると10年後の自分が見える”という伝説のある「未来坂」でのエピソードにつながっていく……。
  • 引き潮
    3.8
    海辺の町で暮らす平凡な主婦・美佐は自分を女として見ていない夫への失望感を募らせていた。そして、11年前に妻を亡くしたレストランのシェフ・西村と出逢い、恋におちる……。40代の男女の切ない恋の道行きを描く表題作ほか、実らなかった恋、許されない恋、若すぎた恋、忘れられない恋。過ぎ去った日々を追憶する9つの恋愛小説集。
  • サウンド・オブ・サイレンス
    3.8
    高校1年の夏子はある日、クラスで浮いた存在の春香が、実はろう者だと知る。春香のろう学校時代の友人・美紗と知り合った夏子は、ダンスをしたいという美紗に協力して、春香とやはり中途失聴者の女子大生・澪を説得してダンスチーム結成にこぎつける。目指すはコンテスト出場。耳が聴こえない? そんなの関係ない。あたしたちにだって、踊れる!――彼女たちの挑戦が始まった。ポップで熱い青春小説!
  • 白蓮れんれん
    3.8
    【第8回柴田錬三郎賞受賞作】「筑紫の女王」と呼ばれた美しき歌人・柳原白蓮が、年下の恋人、宮崎龍介と駆け落ちした、世に名高い「白蓮事件」。華族と平民という階級を超え、愛を貫いたふたりの、いのちを懸けた恋――。門外不出とされてきた七百余通の恋文を史料に得て、愛に翻弄され、時代に抗いながら、真実に生きようとする、大正の女たちを描き出す伝記小説の傑作。
  • 「首の女」殺人事件
    3.8
    野沢光子は姉・伸子の紹介で知り合った宮田治夫と「高村光太郎・智恵子展」へ出かける。そこで光太郎の彫刻「蝉」を熱心に見ていた男が記憶に残った。ところがその男が福島県・安達太良(あだたら)山の麓で殺され、宮田も島根県・江川(ごうのかわ)で水死体で発見される。事件後、脅迫めいた「怪電話」に伸子は悩まされることになり、妹の幼なじみ・浅見光彦に相談を持ちかける。この二つの事件を結ぶものは?
  • 岸和田少年愚連隊
    3.8
    1~7巻495~605円 (税込)
    ここは大阪、岸和田の春木町。競輪場や競馬場が詰め込まれ、ヤヤコシイ大人たちがウヨウヨいる小さな町。とにかくケンカに負けることを嫌い、顔でも腫らして帰ってくれば、「勝つまでやめたらあかんど」と送り出される。そんな土地でチュンバは育った。とどのつまりはツレの小鉄とケンカに明け暮れる毎日に。恐れるものなど何もなく、肩で風を切っていたあの頃――。超人気シリーズ第1弾。
  • オンナ
    3.8
    1巻606円 (税込)
    30歳になってもまだ処女だということに焦る女、婚約者が他の女とセックスしている瞬間を見てしまった女、容姿や恋愛や仕事におけるレベルを人と比べずにはいられない女、大好きな親友の彼氏に嫉妬する女……。女友達にも気軽に話せない、痛すぎる女の自意識とプライド。女がちょっと狂っちゃう瞬間を描いた、胸が締め付けられる12の物語。
  • 花のれん
    3.8
    船場に嫁いだ多加は頼りない夫を立ててよく働くが、夫は寄席道楽に耽って店を潰す。いっそ道楽を本業にという多加の勧めで場末の寄席を買った夫は、借財を残したまま妾宅で死亡する。多加のなりふりかまわぬ金儲けが始まった。金貸しの老婆に取入り、師匠たちの背中まで拭い、ライバルの寄席のお茶子頭を引抜く──。大阪商人のど根性に徹した女興業師の生涯を描く直木賞受賞作。
  • パンダの死体はよみがえる
    3.8
    現代社会では“生ごみ”扱いにされてしまう動物たちの遺体。しかし、そこには生物の進化の謎を解き明かすヒントが詰まっている。遺体を注意深く観察し、辛抱強く対話を続けること。すると、やがて遺体は隠された秘密を私たちに語り始めるのだ。「遺体科学」が到達した豊かな知の世界を、モグラからゾウ、そしてパンダまで、あらゆる動物遺体と格闘する解剖学者の日々を通して垣間見せてくれる格好の入門書。
  • 忘れないからね
    3.8
    どうしても別れた恋人が忘れられない千世子のもとに、その彼からエアメールが届いた。「僕はネパールにいます」。千世子は彼にもう一度会うために、彼女に一方的な好意を寄せる大学生ヤスと一緒にネパールへ。手がかりは彼のアパートに残された一冊のノートだけ……。雄大な自然と異文化の中で千世子が見つける本当の愛とは?
  • ダリアの笑顔
    3.8
    「綿貫さんち」は4人家族。「明るく笑うもう一人の自分」を空想する長女・真美。主婦業と仕事をこなしながら、揺れる40代を惑う母・春子。転校生の女子に投手の座を奪われそうな長男・健介。経理課係長の仕事に疲れ、うつ病を心配する父・明弘。どこにでもいそうな家族が、悩みを抱えながらお互いを支え合う日常を、それぞれの視点から描いた小さな宝石のような物語。
  • 千々にくだけて
    3.8
    バンクーバー経由でニューヨークに向かったエドワードは、奇妙なアナウンスとともにカナダの見知らぬ街で足止めされる。繰り返し流れるテロの映像に芭蕉の句がオーバーラップして……。9.11を日本文学として初めて表現したと評価された大佛賞受賞作に、著者の原風景ともいうべき名作「国民のうた」を併録。(講談社文庫)
  • 星条旗の聞こえない部屋
    値引きあり
    3.8
    横浜の領事館で暮らす17歳のベン・アイザック。父を捨て、アメリカを捨て、新宿に向かう。1960年代末の街の喧騒を背景に、言葉、文化、制度の差を超え、人間が直接に向き合える場所を求めてさすらう柔らかな精神を描く野間文芸新人賞受賞の連作3篇。「日本人の血を一滴も持たない」アメリカ生まれの著者が、母語を離れ、日本語で書いた鮮烈なデビュー作。
  • 果て遠き丘
    3.8
    世界中で自分だけが幸せでありたいと願う香也子、他人の愛を壊すことが楽しいゲームですらある香也子の熾烈な嫉妬心にもろくも崩れてゆく愛の数々……。北都旭川の残照にあざやかに浮かびあがる美貌の姉妹の愛のかたちと、人間の信頼を、痛烈なエゴイズムを描きながら謳いあげる長編。
  • 夏色ジャンクション 僕とイサムとリサの8日間
    3.8
    ミニバンで寝起きし、ふらふらと暮らす信之。ひょんなことから、700万円の大金を所持する老人イサムと出会う。そこに、ヒッチハイクで青森を目指すアメリカ娘・リサが加わり、偶然出会った3人で東北を巡ることに。親友と恋人に裏切られて借金を背負う信之は、イサムの金を奪おうと考えるが――。強奪、暴漢、逮捕、信頼、恋、約束、旅のゆくえは? 3人の人生がクロスする、楽しく、切ない8日間。ゆっくり、たっぷり、夏の旅が味わえる、青春ロードノベルの決定版!
  • 死者の書・口ぶえ
    3.8
    「した した した。」雫のつたう暗闇、生と死のあわいに目覚める「死者」。「おれはまだ、お前を思い続けて居たぞ。」古代世界に題材をとり、折口信夫(1887-1953)の比類ない言語感覚が織り上げる物語は、読む者の肌近く忍び寄り幻惑する。同題の未発表草稿「死者の書 続編」、少年の眼差しを瑞瑞しく描く小説第一作「口ぶえ」を併録。(注・解説=安藤礼二)

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  • 薔薇の花の下
    3.8
    恋人が自分以外の誰かのものになるのが嫌なので、死んでくれたらいいと思ったことがある--。二十六歳の五百沢今日子は、一日中恋愛のことばかり考えている恋愛小説家。小説よりも切実で残酷な現実に、悩み、うろたえ、涙している……。恋愛小説の名手として注目を浴びる著者が、今、この時代に誰かを愛することの意味を問う長編小説。
  • もういちど生まれる
    3.8
    彼氏がいるのに、別の人にも好意を寄せられている汐梨。バイトを次々と替える翔多。絵を描きながら母を想う新。美人の姉が大嫌いな双子の妹・梢。才能に限界を感じながらもダンスを続ける遥。みんな、恥ずかしいプライドやこみ上げる焦りを抱えながら、一歩踏み出そうとしている。若者だけが感受できる世界の輝きに満ちた、爽快な青春小説。
  • 津和野殺人事件~〈日本の旅情×傑作トリック〉セレクション~
    3.8
    浅見光彦(あさみみつひこ)の母が東京・駒込の霊園で殺人事件の第一発見者となった! 被害者は、山陰の小京都・津和野で隠然たる勢力を誇る旧家・朱鷺(とき)一族の長老・勝蔵(かつぞう)だった。事件の真相を追って津和野に向かう光彦は、「赤いトンネル」の記憶に呼び寄せられて津和野を訪れた樋口(ひぐち)母娘とともに、連続殺人事件に巻き込まれてゆく! 歴史を背負った町の光と影を描く旅情推理の傑作!
  • モリオ
    3.8
    1巻1,100円 (税込)
    映画『かもめ食堂』『めがね』『トイレット』の荻上直子監督、初の小説集! 母の足踏みミシンが大好きだったモリオの憧れは、花柄のスカートをはくこと。でもそんな自分を肯定できない(表題作)。末期癌の猫の面倒を見ているうちに、「僕」は自分に「猫と心を通わせる力」があることに気づく(「エウとシャチョウ」)。コンプレックスに苛まれる者たちが再生していく姿を、優しくユーモラスに描く、透明感に溢れた荻上ワールド。
  • 授乳
    3.8
    受験を控えた私の元にやってきた家庭教師の「先生」。授業は週に2回。火曜に数学、金曜に英語。私を苛立たせる母と思春期の女の子を逆上させる要素を少しだけ持つ父。その家の中で私と先生は何かを共有し、この部屋だけの特別な空気を閉じ込めたはずだった。「――ねえ、ゲームしようよ」。表題作他2編。(講談社文庫)
  • 芥虫
    3.8
    痴漢をして捕まり、平和な日常を失った「俺」の居場所は、職場の片隅と家庭だけ。身を隠して暮らしていた「俺」だったが、他人の善意をきっかけにすべてが失われていき――。幸せを求める男の、悲哀と苦悩の物語。
  • ひとり暮らしののぞみさん
    3.8
    1巻858円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 64ページの短い物語ですが、長編小説を読んだときと同じような読みごたえのある作品です。中原中也賞詩人である蜂飼耳さんの繊細な言葉、イラストレーターの大野八生さんによる卓抜な色づかい。径書房の自信作です。──ひとり暮らし、楽しんでいますか?

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  • 僕は運動おんち
    3.8
    運動も勉強もできず、落ち込みがちな高校生の勝。運動音痴から「うんちゃん」とあだ名され、同じ高校に美しい妹が入学してからは変に目立って、ますます死にたい毎日。そんな中、詩を書く柔道部の男子と親しくなり、彼の幼なじみである、髪の長い女子柔道部エースに恋してしまう。なぜか運動部にも入部するハメになり、学校生活は予想外の方向へ――。笑えて元気が出る青春小説。
  • ショートソング
    3.8
    ハーフの美男子なのに内気で、いまだチェリーボーイの大学生、克夫。憧れの先輩、舞子にデートに誘われたが、連れていかれたのはなんと短歌の会!? しかも舞子のそばには、メガネの似合うプレイボーイ、天才歌人の伊賀がいた。そして、彼らの騒々しい日々が始まった――。カフェの街、吉祥寺を舞台に、克夫と伊賀、2つの視点で描かれる青春ストーリー。人気歌人による初の長編小説。
  • 小説スーパーマーケット(上)
    3.8
    1~2巻565~586円 (税込)
    一流銀行エリート社員という立場をかなぐり捨て、地方都市のスーパー石栄ストアに飛びこんだ男。生鮮食品の流通革命にロマンをかける主人公香嶋の行く手には、数々の恐るべき悪意が渦巻いていた……。知られざるスーパー業界を抉り出し、消費者=読者にとって興味のつきない経済ドラマ! (講談社文庫)
  • 死んでも治らない~大道寺圭の事件簿~
    3.8
    元警察官・大道寺圭(だいどうじけい)は、一冊の本を書いた。警官時代に出会ったおバカな犯罪者たちのエピソードを綴(つづ)ったもので、題して『死んでも治らない』。それが呼び水になり、さらなるまぬけな犯罪者たちからつきまとわれて……。大道寺は数々の珍事件・怪事件に巻き込まれてゆく。ブラックな笑いとほろ苦い後味。深い余韻(よいん)を残す、コージー・ハードボイルドの逸品!
  • ぶたぶたさん
    3.8
    ちっちゃな手につぶらな瞳。姿はかわいいぶたのぬいぐるみなのに、声が渋くて働き者で、妻と二人の子供もいるって……なに!? 心優しき中年男・山崎ぶたぶたが、ときにパティシエ、ときにボランティア、そしてときに一人の(?)父親として、人々の心をあたため、勇気づけてゆく――。笑って笑って、最後に静かな感動が残る。疲れた心に元気をくれる11の奇蹟の物語。
  • キッチンぶたぶた
    3.8
    高校3年生の由良(ゆら)は、幼い頃から心臓が悪く、入退院を繰り返している。いつになったら普通の暮らしができるんだろう……。ある日、「体に悪いもの」を食べに病室を抜け出した由良。そこで出会ったのは、小さな体でフライパンを振る不思議な生き物(?)の姿だった(「初めてのお一人様」)。心優しき料理人・ぶたぶたが、周囲の人々に温かな波紋(はもん)を拡げてゆく4つの物語。
  • 再びのぶたぶた
    3.8
    小池信江(こいけのぶえ)は、亡き夫との思い出の公園を訪れていた。まさに桜が満開の季節。桜吹雪の中、つい眠り込んでしまった信江に話しかけてきたのは、可愛い点目のぶたのぬいぐるみだった。熱を出して倒れたことから、彼女と彼の不思議な同居生活が始まる……(「桜色七日」)。ほか、心優しきぶたぶたが人々に温かな波紋を拡げてゆく、ハートウォーミング・ストーリー全5編を収録。
  • こなもん屋うま子
    3.8
    その店は、大阪のどこかの町にある。仕事に、人生に、さまざまな悩みを抱える人びとが、いかにも「大阪のおばはん」の女店主・蘇我家馬子(そがのやうまこ)がつくる、たこ焼き、お好み焼き、うどん、ピザ、焼きそば、豚まんなど、絶品「こなもん」料理を口にした途端……神出鬼没の店「馬子屋」を舞台に繰り広げられる、爆笑につぐ爆笑、そして感動と満腹(!?)のB級グルメミステリー! 日本コナモン協会会長・熊谷真菜氏も太鼓判! 読んだら必ず食べたくなります! ちなみに、「こなもん」とは……小麦粉を使った料理の総称を指す大阪弁。
  • 密話
    3.8
    1巻1,353円 (税込)
    児童文学の新鋭が描く、戦慄の名作。とても悲しいお話だけど、この小説を読んだことは、絶対に忘れない。ひとりぼっちのメアリーに、はじめて友だちができた。友だちの名は、マミヤくん。とってもきれいな小学六年生の男の子。マミヤくんはメアリーに名前をくれて、話しかけてくれて、たまに秘密の“お願い”をしてきた。
  • きららの指輪たち
    3.8
    雲母(きらら)の指輪は肉眼では見えない。けれど女性たちはその透き通ったリングを指にして自分の人生のパートナーがあらわれるときを夢見る。――30代独身女性4人が、「老後のための住まい」を確保した。離婚したばかりの江美、不倫の恋多き真琴、教師の史子、どこかワンテンポずれている麻子。新居を舞台に4人の新しい恋が始まる。傑作長編。
  • 眠れないほどおもしろい百人一首 あの歌に“驚きのドラマ”あり!
    3.8
    百花繚乱! 心ときめく和歌の世界へようこそ!恋の喜び・切なさ、四季折々の美に触れる感動、別れの哀しみ、人生の儚さ、世の無常・・・・・・わずか三十一文字に込められた、日本人の“今も昔も変わらぬ心”。 王朝のロマン溢れる、ドラマチックな名歌を堪能!*稀代の色男の“元恋人”へのメッセージとは?――在原業平*自らの美貌の衰えを、桜に重ねる――小野小町*美しい紅葉を、神への捧げ物に見立てた――菅原道真*暴君の詠んだ、驚くほど“清らかな恋心”――陽成院*浮気をされてプライドはズタズタ――藤原道綱母*月を見上げて詠んだ、切ない“望郷の念”――安倍仲麻呂*一度は離れても、必ず再び逢おうと願う――崇徳院*深窓の内親王の“内なる激しい恋心”――式子内親王あなただけの“お気に入りの一首”を見つけてください。

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  • 陽だまり幻想曲
    3.8
    1巻1,562円 (税込)
    中国人作家が新たなテーマに挑んだ意欲作! 6人兄弟を抱える隣家から、金曜の夜に届くのは、すさまじいケンカの怒号とそれに続くなまめかしい女の声…。となりの家族は「私」の理想なのか、それとも……。
  • ハルモニア
    3.8
    1巻1,232円 (税込)
    きみはぼんやりしているぼくを押し倒して唇を寄せてくる。このセックスはスケルツォみたいだな、とぼくは思う──スラブ系の血をひく天才美少女、その才能を誰よりも理解し、自由を受け入れる優しい青年。作曲家志望の二人と個性豊かな友人たちの恋と友情。音楽の秘密を探し、新しい音楽を作るのに必要なものは何かを問う表題作に最新短編を併録。
  • ハードトーク
    3.8
    1巻1,496円 (税込)
    「あなたはこれから報いを受けるのよ――」。妻の予言通り、首都テレビのエース記者の岡村俊平は、名声も家族も失った。20年に亘る負の連鎖を断ち切るため、最後の大勝負に挑むことに。因縁の相手は時の総理大臣。魑魅魍魎が跋扈する報道現場の内幕を、TBS「NEWS23」前キャスターがその苛烈な経験を元に描く、渾身の長編小説。
  • ひそやかな花園
    3.8
    幼い頃、毎年家族ぐるみでサマーキャンプをすごしていた7人。その思い出は輝かしい夏の大切な記憶だ。しかしキャンプは、ある年から突然中止になった。時は経ち、別々の人生を歩んでいた7人の中で一人が「あの集まり」の謎を探り始める。――このキャンプは何だったのか、なぜ突然なくなったのか。そして7人が再び会って衝撃の「真実」を知ったとき、彼らが選んださらなる道は――。すべての命に祝福を捧げる物語。
  • サクラの音がきこえる あるピアニストが遺した、パルティータ第二番ニ短調シャコンヌ
    3.8
    偉大なピアニストだった亡き父を未だに憎む智也に遺されたのは、440HzのAというたったひとつの音を聴きとる絶対音感だった。今は音楽から離れ細々と便利屋を営んでいる彼の元へ、ある日突然野良犬のごとく転がり込んできた英治は、ワケアリの過去を持つ一文無し。そんな彼らの所に、音楽学校首席の女子高生・奏恵からとんでもない依頼が舞い込んだ。 「私を、音楽で感動させてください」 優れた絶対音感を持つ彼女から高飛車に告げられた不可思議な依頼に巻き込まれ、音楽に翻弄される彼らが奏でるそれぞれの“音”物語。
  • ピンチランナー調書
    3.8
    地球の危機を救うべく「宇宙?」から派遣されたピンチランナー二人組! 「ブリキマン」の核ジャックによる民衆の核武装?……。内ゲバ殺人から右翼大物パトロンの暗躍までを、何もかもを笑いのめし、価値を転倒させる道化の手法を用いて描き、読者に再生への希望と大笑いをもたらす。死を押しつけてくる巨大なものに立向い、核時代の《終末》を拒絶する諷刺と哄笑の痛快純文学長編である。※あとがきのカットは当電子版では掲載しておりません。ご了承ください。
  • われらの狂気を生き延びる道を教えよ
    3.8
    外部からおそいかかる時代の狂気、あるいは、自分の内部から暗い過去との血のつながりにおいて、自分ひとりの存在に根ざしてあらわれてくる狂気にとらわれながら、核時代を生き延びる人間の絶望感とそこからの解放の道を、豊かな詩的感覚と想像力で構築する。『万延元年のフットボール』から『洪水はわが魂に及び』への橋わたしをなす、ひとつながりの充実した作品群である。
  • 芽むしり仔撃ち
    3.8
    絶望的な"閉ざされた"状況にあって、疎外された少年たちが築き上げる奇妙な連帯感。知的な抒情と劇的な展開に、監禁された状況下の人間存在という戦後的主題を鮮やかに定着させた長編。ノーベル賞を受賞した大江健三郎の処女長編。
  • われらの時代
    3.8
    快楽と不能の無限の繰返しから抜け出て、幼年時代の黄金の象徴だった天皇の現在の姿に手榴弾を投げつけ爆破しようとする少年。遍在する自殺の機会に見張られながら、自殺する勇気もなく生きてゆかざるをえない“われらの時代”。いまだ誰も捉えられずにいた戦後世代の欲望をさらけ出し、性を媒介に現代青年の行きづまりを解剖して、著者の新たな文学的冒険の出発となった長編小説。
  • 大人ドロップ
    3.8
    彼女を好きだったのは「彼」だったかもしれない。 彼女と目があった瞬間、脳裏をかすめたのは高校生の頃の蒼い記憶だった――。 あの夏、ぼくは親友のハジメに頼まれて、クラスメートの入江さんと彼のデートをこっそりセッティングした。ところがその作戦が原因で入江さんをひどく怒らせてしまう。 ぼくと入江さんの間には微妙な距離が生まれ、その頃からどういうわけか彼女はよく学校を休むようになっていた。やり場のない気持ちを抱えたまま迎えた夏休みのある日、彼女が学校をやめる、という話をハジメから聞かされる……。 大人でも子供でもなかった頃の、みずみずしい記憶を鮮やかに呼び覚ます青春の物語。  カバーイラストは浅野いにお氏。
  • 誰か故郷を想はざる
    3.8
    「おまえは走っている汽車のなかで生まれたから、出生地があいまいなのだ」。一所不在の思想に取り憑かれた著者は、やがて母のこの冗談めいた一言に執着するようになる。酒飲みの警察官の父と非嫡出子の母との間に生まれて以来、家を出、新宿の酒場を学校として過ごした青春時代を表現力豊かに描く。虚実ないまぜのユニークな自叙伝。
  • 推定少女
    3.8
    とある事情から逃亡者となった“ぼく”こと巣籠カナは、逃げ込んだダストシュートの中で全裸の美少女・白雪を発見する。黒く大きな銃を持ち、記憶喪失を自称する白雪と、疑いつつも彼女に惹かれるカナ。2人は街を抜け出し、東京・秋葉原を目指すが……。直木賞作家のブレイク前夜に書かれた、清冽でファニーな成長小説。幻の未公開エンディング2本を同時収録。
  • センチメンタル・サバイバル
    3.8
    なんとなくフリーターを続けるるかの日常は、恋も仕事も将来も不安ばかり、生きてるだけでサバイバル。そんな彼女が、ひょんなことからやり手キャリアウーマンの龍子叔母と同居をすることに。女二人暮らしの食卓で繰り広げられる「SEX AND THE CITY」も顔負けの赤裸々トークが、るかを少しずつ変えていく。ある日、無骨だけどキュートな左官職人が現れて……。日常から一歩ふみ出す勇気をくれる応援ストーリー!
  • ワンス・ア・イヤー 私はいかに傷つき、いかに戦ったか
    3.8
    もうこの男の手の届かないところにいる――このフレーズをつぶやくまでに、私はどれほど傷つき、戦ってきたことか。就職が決まらなかった女の子がベストセラー作家にステップ・アップしていく道のりは、身を切るような恋の出会いと別れの日々でもあった。23歳から36歳まで、その人生を決定づける大切な14年間の、愛と葛藤のすべてを一年ごとに描き切った、画期的自伝長編小説。
  • 夜明けの縁をさ迷う人々
    3.8
    世界の片隅でひっそりと生きる、どこか風変わりな人々、河川敷で逆立ちの練習をする曲芸師、教授宅の留守を預かる賄い婦、エレベーターで生まれたE.B.、放浪の涙売り、能弁で官能的な足裏をもつ老嬢……。彼らの哀しくも愛おしい人生の一コマを手のひらでそっと掬いとり、そこはかとない恐怖と冴え冴えとしたフェティシズムをたたえる、珠玉のナイン・ストーリーズ。
  • 七人の王国 総理大臣は十七歳
    3.8
    小笠原諸島の中に浮かぶ、ある小さな島。東京から南に1000kmも離れたその島には、さまざまな過去をもつ男女七人が、数年前から暮らしていた。ある日、彼らは、日本からの独立を宣言する。 国名は多生島共和国。そして驚いたことに、総理大臣は十七歳の少年だという。 独立宣言を記した国書を受け取った日本政府は不快感を示し、突飛なニュースを渇望していたマスコミは一躍飛びつき、そして日本中の国民が大いに動揺した――。 これは、日本での生活に馴染めない人間たちが自由を求め夢想した、可笑しくも哀しい破天荒な物語。
  • かもめ高校バドミントン部の混乱
    3.8
    初速400キロとも言われるスピードで飛び交う、真っ白なシャトル。目にも止まらぬ小さなそれを打ち合う華麗かつ苛烈なスポーツ――それがバドミントン。 自らの力を信じて、入学した高校でも意気揚々とバドミントン部に入った南太一は、先輩たちとの実力の差に愕然とし、落胆する……。それでもバドミントンを続けていこう。そう決意した太一は、ライバルや先輩たちに、正面からぶつかっていく――。 第17回電撃小説大賞〈メディアワークス文庫賞〉を受賞し、『おちゃらけ王』 でデビューした気鋭・朽葉屋周太郎が贈る、青春ストーリー!
  • 温室デイズ
    3.8
    みちると優子は中学3年生。2人が通う宮前中学校は崩壊が進んでいた。校舎の窓は残らず割られ、不良たちの教師への暴力も日常茶飯事だ。そんな中学からもあと半年で卒業という頃、ある出来事がきっかけで、優子は女子からいじめを受け始める。優子を守ろうとみちるは行動に出るが、今度はみちるがいじめの対象に。2人はそれぞれのやり方で学校を元に戻そうとするが……。2人の少女が起こした、小さな優しい奇跡の物語。
  • 金融腐蝕列島(上)
    3.8
    1~11巻726~1,012円 (税込)
    大手都銀行・協立銀行の竹中治夫は、突然、本社総務部への異動を命じられる。通称“渉外班”――総会屋対策を担当するポストである。上層部からの特命を帯びた竹中は、心ならずとも不正融資に手を貸してしまう。組織と個人の狭間で葛藤しながらも、ワンマン会長のスキャンダル隠しに加担せざるをえなかった竹中は、会長側近の秘書役と駆け引きし、元大物総会屋や企業舎弟じみた人物との交渉に奔走する。今日の銀行が直面する問題に鋭いメスを入れ、日本中を揺るがせた衝撃の話題作。
  • 名のないシシャ
    3.8
    人間の寿命を予知し、運命を変える力を持つ名無しの少年は、少女・玖美から“テク”という名前をもらう。しかし永遠に大人になることはないテクと、成長していく玖美の間には避けられない別れの運命が迫っていて!?
  • 見送ル―ある臨床医の告白―
    3.8
    1巻1,408円 (税込)
    医者だって人間だから、患者の好き嫌いは当然あるし、贔屓もすれば、外科と内科の対立も日常茶飯事。ほとほと疲れる日もあるけれど、輝く笑顔で退院する患者を、見送る。力を尽くしてもひっそりと消えゆく命を、見送る。どちらも私が選んだ仕事……。現役医師だからこそ「小説」でしか描けなかった、命の現場のいま。
  • 普通の愛
    値引きあり
    3.8
    1巻231円 (税込)
    路上に身をひそめて立ちつくす者達。彼らの吐く息が、あらゆる嘘を撃つ。尾崎豊の、痛ましいまでの透明感の秘密がこの小説集にある――村上龍 真実を求めて苦闘する孤独な魂。生きることの悲しみ、怒りにもがく純粋な精神の軌跡を綴った、恐るべき処女小説集。
  • ピンクのチョコレート
    3.8
    芸能界のスターになってしまった恋人をもつ女の子が、バレンタインのチョコを嫌悪する彼に感じた微妙な距離。贅沢とセックスを教えてくれた青年実業家が事業に失敗し、新しいパトロンを紹介することで示す最後の愛情。何かが違う……と思いながら、目の前の安逸な欲望に身をゆだねる女たちの甘くほろ苦い哀しみを切々と描いた短篇集。「猫を連れて」「ピンクのチョコレート」「真珠の理由」「四歳の雌牛」「ランチタイム」「偶然の悲哀」「赤い糸」「眠れない」「勤め人のいえ」収録。
  • 薔薇いろのメランコリヤ
    3.8
    道ばたで偶然年上の美しいエマと知り合った十八歳の私。贅沢で気難しく奔放で孤高、その上匂い立つばかりのエロティシズム。エマの魔力にとりつかれた私がそのボーイフレンドを次々寝取ったことは、むしろ自然な成り行きであった――無名の詩人・晋平が出現するまでは。人が人を好きになる罪悪と悦び。愛し合えば合うほど陥る孤独という裂け目。誰も描き得なかった愛と哀しみに踏みこみ、小池ロマンの分岐点となった恋愛小説の金字塔。
  • 眠れるラプンツェル
    3.8
    昨日も暇だった。明日もたぶん暇だろう。結婚6年目、専業主婦。子どもはいない。退屈でない暮らしなど、考えただけでゾッとする。多忙な夫は今夜も家に帰らない。この緩やかな生活に、猫と隣家の息子が飛び込んできてから、何かが崩れ始めた。封印したはずの衝動。少年との、二人だけの秘密。嘘は次第に周囲を巻き込んで――。マンション住まいの主婦の平凡な生活が一変する様を、ドラマティックに描いた傑作恋愛長編小説!
  • ドールハウス
    3.8
    常軌を逸した強権の父と、身を飾ることを狂気じみて嫌悪する母。一人娘の理加子は29歳になっても「不良になるから」と、髪をのばすことも、気ままに電話することも禁止されている。そんな理加子の前に、仲のよい家族のもとで育った江木という男が現れ、強引に接近してくる。理加子は初めて「男性とつきあう」ということに向かい合うが、毒親の呪縛が立ちはだかる……。初版1992年、「毒親」という言葉がまだなかった時代に、毒親育ちの葛藤を描いた先駆けの小説。
  • セカンド・ショット
    3.8
    1巻484円 (税込)
    電話がなっている。だけど、ぼくは、電話器をとることができない。いまのぼくには、君と話をする資格なんてない。だって、ぼくは……。あわい初恋が衝撃的なラストを迎える幻の名作「電話がなっている」や、バスケ少年の中学最後の試合を爽快に描いた表題作。少年という存在の気持ちよさ、やさしさと残酷さ、あまりにも繊細な心の痛み、のぞきみえる官能――思春期の少年が持つすべての素直な感情がちりばめられた、みずみずしいナイン・ストーリーズ。
  • スワロウテイル
    3.8
    円を掘りに来る街。それがイェンタウンだ。日本人はこの呼び名を嫌い、自分たちの街をそう呼ぶ移民たちを逆にイェンタウンと呼んだ。ヒョウとリンとフニクラは墓荒らしで小金を稼ぎ、グリコは売春で生計を立て、身寄りのないアゲハを引き取った。ある日、客のひとりがアゲハを襲い、隣人のアーロウが客を殺してしまう。すると腹の中からテープが飛び出し、代議士のウラ帳簿が見つかる。飽和状態のイェンタウンで、欲望と希望が渦巻いていった。
  • 症例A
    3.8
    精神科医の榊は美貌の十七歳の少女・亜左美を患者として持つことになった。亜左美は敏感に周囲の人間関係を読み取り、治療スタッフの心理をズタズタに振りまわす。榊は「境界例」との疑いを強め、厳しい姿勢で対処しようと決めた。しかし、女性臨床心理士である広瀬は「解離性同一性障害(DID)」の可能性を指摘し、榊と対立する。正常と異常の境界とは、〈治す〉ということとはどういうことなのか? 七年の歳月をかけて、かつてない繊細さで描き出す、魂たちのささやき。
  • ガラスの仮面の告白
    3.8
    「男性と一式の寝具で寝て何もなかった数の世界一」というのが、もしギネス・ブックにあったら、載れるんじゃないかと思う。大学生時代など、いったい何人の男性と寝ただろう、グーグーと。杉村くんとも畑さんとも寺沢くんとも藤堂くんとも清水くんとも、私はセックスしていないキスもしていない。手も握り合っていない。彼らと私は、男と女ではなく、中性と中性のつきあいだった――。享楽の都TOKYOに上京した、夢多き乙女が綴る、孤独で切ないけれど、明るくって元気な物語。
  • 感動をつくれますか?
    3.8
    モノづくりは感性に頼らない。宮崎アニメや北野映画など、日本映画音楽の第一人者として20年にわたり活躍してきた著者が、オリジナリティのあるものを作り上げるための心がけを伝授。仕事に勉強に、新しい世界が広がります。クリエイティブに生きたい人に贈る、時代の風を読むために必要な「感性の正体」……あの名曲はここから生まれる!
  • 初夏の色
    3.8
    1巻1,232円 (税込)
    震災後の日々をともに過ごす同棲中の二人、震災の直前に九十一歳で逝った謹厳な父、被災地に暮しつづける酪農一家の、言葉少なにたがいを思いやる姿……。日常の細部と感情のディテールをリアルに描きだし、それぞれの胸に宿る小さな光、生きる意志を掬いとる。大地震を経て生きる日本人をつぶさに見つめようとする短篇集。
  • ラスト ラン
    3.8
    「残された人生でやっておきたいこと」 74歳のイコさんの場合は、五歳で死別してしまった岡山にある母の生家まで、バイクツーリングをすることだった。そこで出会ったのは、不思議な少女で……。
  • 空をつかむまで
    3.8
    膝の故障で得意のサッカーを諦めた優太は、廃校が決まった田舎の中学に通う3年生。無理やり入部させられた水泳部には、姫と呼ばれる県の記録保持者と、泳げないデブのモー次郎しかいない。3人は、なくなってしまう美里中学のため、優勝すべくトライアスロン大会に挑む。市町村合併を背景にまばゆい青春の葛藤と疾走を描いた少年少女小説。第22回坪田譲治文学賞受賞作。
  • でいごの花の下に
    3.8
    プロのカメラマンだった恋人が、死をほのめかすメモと使いきりカメラを残して姿を消した。フリーライターの燿子は、彼の故郷・沖縄へと飛ぶ。青い空と海、太陽と風に包まれ愛した男を追いつづける。出会った人々それぞれの過去や今に触れながら、行方知れずの恋人の秘められた驚愕の真実を知っていく。燿子は失った愛を見つけられるのか。南の島で奏でられた生命の讃歌、濃密で一途な純愛小説。
  • 早坂家の三姉妹 brother sun
    3.8
    三年前、再婚した父が家を出た。残されたのは長女あんず、次女かりん、三女なつめの三姉妹。ひどい話に聞こえるが、実際はそうじゃない。スープの冷めない距離に住んでいるし、義母とは年が近いから、まるで仲良し四姉妹のようだったりする。でも、気を遣わずに子育てができるように、長姉が提案して、別居することにした。そんな早坂家を二十年ぶりに訪ねてきた伯父がかき乱す……。
  • ジュージュー
    3.8
    下町の小さなステーキ&ハンバーグのお店「ジュージュー」を舞台に繰り広げられる、おかしくも切ない物語。美津子は両親から受け継いだお店を、遠縁で元恋人でもある進一と共に切り盛りしている。常連のお客さんたちは、みんなどこかに欠落を抱えながらも、精一杯今日を生きている人ばかり。世の中はどうにもならないことばかり。でも、おいしいハンバーグを食べれば、つらいことがあっても元気を取り戻せる! 生きることの喜びをギュッと閉じ込めた傑作。
  • 衛星を使い、私に
    3.8
    パーキング・エリアで、人の指先が発見された。事故? それとも……。自動車警邏隊の女性警官クロハは、ネット上に手がかりを残して消えた一人の男の存在に気づく(表題作)。夜の幹線道路で起きた凄惨な衝突事故。運転手はともに死亡していた。現場の痕跡からクロハが見抜く衝撃的な真実とは?(「雨が降る頃」)。『プラ・バロック』以前のクロハの活躍を描くシリーズの原点。
  • 楼蘭
    3.8
    1巻825円 (税込)
    大国の漢と匈奴とにはさまれた弱小国楼蘭は、匈奴の劫掠から逃れるために住み慣れたロブ湖畔の城邑から新しい都城に移り、漢の庇護下に入った。新しい国家はぜん善と呼ばれたが、人々は自分たちの故地を忘れたことはなかった。それから数百年を経て、若い武将が祖先の地を奪回しようと計ったが……。西域の一オアシス国家の苛烈な運命を描く表題作など、歴史作品を中心に12編を収録。
  • 給食のおにいさん
    3.8
    コンクールで優勝するほどの腕をもちながら、給食調理員として働くことになった料理人の宗。子供嫌いな彼を待っていたのは、保健室登校生や太ってしまった人気子役など問題を抱える生徒ばかり。さらにモンスターペアレントまで現れて。すべてのトラブルは、「調理場」で解決! 笑いと感動そしてスパイスも効いた食育&青春小説。
  • ねずみ石
    3.8
    真ん中にひと文字「子」という漢字が入った灰色のすべすべとした楕円形の石。神支村の子どもたちが祭りの夜に探す「ねずみ石」は、願いをひとつだけ叶えてくれる――。中学1年生のサトは4年前の祭りの日、一時行方不明になった。その夜、村で起きた母娘殺人の犯人は未だに判明していない。親友セイとともに、祭りを調べていくうち、サトは事件の真相へと迫っていく。
  • ユニット
    3.8
    17歳の少年に妻を陵辱され、殺された男、真鍋。警察官である夫の家庭内暴力に苦しみ、家を飛び出した女、祐子。やがて二人は同じ職場で働くことになる。ある日、犯人の少年の出所を知った真鍋は復讐を決意。一方、祐子には夫の執拗な追跡の手が迫っていた――。少年犯罪と復讐権、さらには家族のあり方を問う、テレビドラマ化もされた傑作長篇!
  • 包帯クラブ
    3.8
    多くの人が日々生きていく中で癒えない傷を抱えている。そんな彼らの心が少しでも軽くなるようにと願いを込めて結成されたあるクラブ。そのクラブを通して感受性豊かなティーンエイジャー達は仲間と共に喜び、哀しみ、傷つき、多くの事を知り、学んでいく……。日常を生きる中で確かに存在する傷にどう対処するか、繊細でありがならも、あたたかく、そして力強く描かれる、希望と再生の物語。
  • 図書館の神様
    3.8
    「これって青春?」「どうやらそのようですね」ーー。思い描いていた未来をあきらめて赴任した高校で、驚いたことに“私”は文芸部の顧問に! 清く正しくまっすぐな青春を送ってきた“私”には、思いがけないことばかり。不思議な出会いから、傷ついた心を回復していく再生の物語。ほか短篇「雲行き」を収録。
  • 犬婿入り
    値引きあり
    3.8
    多摩川べりのありふれた町の学習塾は“キタナラ塾”の愛称で子供たちに人気だ。北村みつこ先生が「犬婿入り」の話をしていたら本当に〈犬男〉の太郎さんが押しかけてきて奇妙な2人の生活が始まった。都市の中に隠された民話的世界を新しい視点でとらえた芥川賞受賞の表題作と「ペルソナ」の2編を収録。(講談社文庫)
  • ぼくはきみのおにいさん
    3.8
    ひとりっこのアユコの前にとつぜん現れた、おにいさんは誰?小学生2人のピュアな恋の物語。ほんとうのおうちをさがす小さなぼうけん。
  • エルニーニョ
    3.8
    暴力男の留守を狙い、一週間ぶりに外出した瑛。公園で出会った謎の中年女は、『森のくまさん』を歌って言った。この歌にはあなたへのメッセージが隠れてる。「お嬢さん、今すぐそこから逃げなさい」。瑛は南へ旅立ち、ホテルで一本の留守番電話を聞いた。「ボート乗り場に十時でいいですか?」。瑛は待ち合わせ場所に向かうことを決める。それが運命を劇的に変える出会いだとは知らずに。直木賞作家渾身の、希望溢れる長編小説。(講談社文庫)
  • 沖で待つ
    3.8
    第134回芥川賞受賞作。待望の電子化! 仕事のことだったら、そいつのために何だってしてやる。そう思っていた同期の太っちゃんが死んだ。約束を果たすため、私は太っちゃんの部屋にしのびこむ。仕事を通して結ばれた男女の信頼と友情を描く芥川賞受賞作。待望の電子化。「勤労感謝の日」「みなみのしまのぶんたろう」併録。
  • ナイフ
    3.8
    1巻737円 (税込)
    「悪いんだけど、死んでくれない?」ある日突然、クラスメイト全員が敵になる。僕たちの世界は、かくも脆いものなのか! ミキはワニがいるはずの池を、ぼんやりと眺めた。ダイスケは辛さのあまり、教室で吐いた。子供を守れない不甲斐なさに、父はナイフをぎゅっと握りしめた。失われた小さな幸福はきっと取り戻せる。その闘いは、決して甘くはないけれど。
  • 異端の大義(上)
    3.8
    1~2巻814~858円 (税込)
    シリコンバレーからの帰還──。世界有数の大手電機メーカー・東洋電器産業の高見龍平は、米国の半導体開発部門撤退という大任を果たして帰国した。長い海外勤務から戻った彼の目を驚かせたのは、創業者一族とその取り巻きによる恣意と保身の横行。入社同期で一族に連なる人事本部長へ直言するが、それが仇となる。高見は、工場閉鎖という過酷なリストラ業務を命じられてしまった。

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