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下町の小さなステーキ&ハンバーグのお店「ジュージュー」を舞台に繰り広げられる、おかしくも切ない物語。美津子は両親から受け継いだお店を、遠縁で元恋人でもある進一と共に切り盛りしている。常連のお客さんたちは、みんなどこかに欠落を抱えながらも、精一杯今日を生きている人ばかり。世の中はどうにもならないことばかり。でも、おいしいハンバーグを食べれば、つらいことがあっても元気を取り戻せる! 生きることの喜びをギュッと閉じ込めた傑作。
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Posted by ブクログ
よしもとばななさんの作品には飲食店で働く人がよく出てくる。 本作は下町の老舗ハンバーグ店ジュージューが舞台。そこに集まる人々をよしもとばななさんの透き通った目がひっそりと見守っている。 大人になるとどうしたって背負うものが増えていって、そういうものにがんじがらめになっている自分にうんざりするけど...続きを読む、この作品の主人公みたいに澄んだ目で見てみたらまた違った自分でいられるのかもしれない。
短いのに何故か読むのにすごく時間がかかってしまった。 よしもとばななさんの聞いたことないけれどどこか懐かしくてすごく共感できる表現の数々に涙してしまった。 夢中になって読むような本ではないかもしれないが、確実に心を温めてくれる作品。 自分の大事な人がこの世からいなくなってしまった時に、その人が好きだ...続きを読むったものにその人のかけらを探してしまうのはすごく理解できて涙が溢れた。
小さな世界で、世界を愛する方法が丁寧に描かれている。 良く生きていく上で必要な価値観がいっぱい詰め込まれているなと感じた。 読んでいる途中でなんども深呼吸をしてしまった。 とてもすき。
表紙の絵も含めて、ばななさんの作品の中では結構好きな方です。母親の死や、恋人との別れがある話だけど、全体的に明るい感じがします。
おんおん泣くことは無かったけれど、 常にうっすら涙ぐむ感覚のまま読み終えました。 ばななさんの作品の登場人物は、皆芯があって強い。けど繊細でか弱くて、優しくて、自分があるからこそ冷静でどこか冷めて感じる部分もあって、、いのちの大切さや儚さを、知っている人達だと思う。 みんな似て感じるけど 優しく...続きを読むて素直な人たちだったな。 亡くなった人へ話しかけた言葉は海の中の気泡が上昇していくように、空に向かって、小さな泡のように登っていくのだろうか、的な表現がなんか記憶に残った。 そうだといいな。 後から見返して探したけどどのページか見つからない。 ー読み終えたのは2024年1月ー
よしもとばななさんの小説は死がいつもある。 ただ、その死を暗いものではなく、死を思って生きている感じがする。 あと、よしもとばななさんの小説で好きなのは空気!!こちらで、想像するしかない部分だけど、とてつもなく自然で、とてつもなく優しい空気を纏ってる。あ、大丈夫!って包まれてる感じがする。 もちろん...続きを読む押し付けがましくない。
どうしようもなくしんどいし、物語の主軸に”死”がある。なのになぜこんなにキラキラしていて、見える世界はシンプルで、浄化された気持ちになれるのだろう。
「死」がもたらす存在感の表現が素晴らしい! 母の死の悲しみを抱えつつ、父も、進一も、毎日ハンバーグを焼く。進一の両親との過去や、進一との過去を抱えて毎日を過ごす日々…。しかし、少しずつ幸せなニュースが舞い込み、幸せな空気が流れていく。今まであった過去までを包み込むような…。 人は、こうやって乗り...続きを読む越えていくんだよな。あ〜、生きていくって、やっぱり素晴らしいな、と思える小説だった。
なんだか癒された。 肉を食べること、わたしは大好き。なんで大好きなのかがわかった気もする。色んな考え方があると思うけど、自分は肉を食べ続けると思うし、死んだら地球が、宇宙が食べてくれるといいなと思う。 ジュージューといい音すると、いいな。 夕子さんみたいな人って、全人の憧れよね。
主人公の立場からしたら中々にハードモードな人生だと思うんだが、それを感じさせないぐらいこのハンバーグ屋さんは主人公にとっては大切な居場所なんだということが伝わってきた。 お母さんはお空にいて目に見えないけれど、愛情深い人のようでうらやましい。
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