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Posted by ブクログ
相変わらず「日常に潜む官能」の描き方は巧いですよね、小池さんは。
エマという女性、顔をはっきり想像する事は出来ないのに、唇や物腰なんかはリアルすぎるくらいに想像がついてしまう。とても魅力的に書けています。
但し、小池さん愛な私ですが、彼女の長編についてはシビアにならざるを得ません。
上に書いたように、彼女の「描写力」には素晴らしい物があります。
ところが、人物の設定ときたら毎回どの長編でも同じとしか言えません。
・女2人、男1人の三角関係
・女?の女?への異常なまでの陶酔、羨望
・女?のただならぬセックスアピール(官能的すぎるまでに官能的)
・女?への憧れのあまりか、女?の生涯ただ一人愛した男を寝取ってしまう女?
これらの点が私の読んだ中でも「恋」「欲望」「薔薇いろのメランコリヤ」に共通しています。
(私が読んだ長編でこうでなかったのは「ノスタルジア」くらい…)
そして更に悪い事は、これらの点の多くが、彼女の出世作「妻の女友達」の流れを汲んでいると思われる事です。
その設定自身が嫌いだとか言っている訳ではないのですが、余りに同じ設定が続くと、やはりこちらとしても食傷気味になってしまいます。
あ、勘違いしないで下さいね、私は彼女の作品を愛しています。本当に好きです。
「倒錯の庭」「ひぐらし荘の女主人」に至っては至高の本だとさえ思っています。
だからこそ、厳しい目で見てしまうのかもしれません。
(というか私、そのものが好きとか嫌いとかに拘わらず、批評体質なんですよね…)
Posted by ブクログ
小池作品の文章って本当に美人だなぁと思います。すっと背筋の伸びた美人な文章。でも美人な女の人って綺麗だけどそのせいで近寄りがたくもある。この作品は特にそれが顕著な感じがします。
初めて読んだときは大学生だったけど、エマの「あなたとは、たくさんの男、共有してたわね」って言う言葉が大人っぽくて素敵で、エマにそう言わせた野乃ってすごいなと思いました。大人なエマにそんな風に言われる野乃に憧れました。それは今でも変わらないです。
ただ、野乃の歳を超えたら今度は野乃の幼さが目立つような気がしてならなくなりました。
大人のエマと野乃ではなく、エマと子供の野乃という感じです。
作品を通じてエマの魅力を語り続けた野乃だけど、これはエマに魅せられ憧れた野乃の青春小説なのかもしれないと思いました。ラストはどことなく甘酸っぱく、そしてほろ苦い不思議な気分でした。
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