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千人の男と寝たのに純粋な女、たった一人の男しか知らないのに淫蕩な女。そんな女たちを見分ける幻の動物が一角獣だ、と言う。著者会心の表題作をはじめ粒ぞろいの珠玉8編を収録する。
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Posted by ブクログ
小池真理子さんの小説は、読んでいてとても心地よく、癒される。所持する本をもっと絞って、何度も何度も読み返したいけど、好きすぎてなかなか絞れない作家さん。
表題作もすばらしいのだが、「石榴の木下」を読んでいて泣きそうになった。猫が出てきているからだけではない。夏目漱石の「夢十夜」の第一夜のような美しい物語。
ストーリー的にはオチがないものが多くイマイチと感じたが、だからこそ小池氏の素晴らしく美しい情景描写力が際立つ。とにかく美しい。やはり表題作「一角獣」が一番良かった。
官能的な部分も無いのに胸がどきりと来るような仕上がりになっていて、私は雨の朝と言う作品が気に入りました。
超短編集(ショートショート)8話 こんな花あらしの日の午後は 月影の中で 石榴(ざくろ)の木の下 雨の朝 闇のオンディーヌ 一角獣 妖かし 光きらめく海 あとがきにかえて 日常生活を書かせたら,こんなにすごい作家はいないかも。 怪しげな話も日常生活の一小間にすぎない。 あとがきにかえて、では、...続きを読む掌編小説から短篇小説まで集めたとのこと。 掌編小説は20枚。短編小説は60枚。なるほど分類があるんだ。 銅版画が1話に1枚づつ。 紙が薄いので裏は白紙。 初出は2000年から2002年。
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