われらの時代

われらの時代

小説・文芸
693円 (税込)

3pt

快楽と不能の無限の繰返しから抜け出て、幼年時代の黄金の象徴だった天皇の現在の姿に手榴弾を投げつけ爆破しようとする少年。遍在する自殺の機会に見張られながら、自殺する勇気もなく生きてゆかざるをえない“われらの時代”。いまだ誰も捉えられずにいた戦後世代の欲望をさらけ出し、性を媒介に現代青年の行きづまりを解剖して、著者の新たな文学的冒険の出発となった長編小説。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    われらの時代
  • タイトルID
    :
    250185
  • 電子版発売日
    :
    2014年03月14日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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われらの時代 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    安部公房がインタビューで「小説は言葉になる前のある実態を提供する」と言ってたけど、その意味で大江健三郎はすごく優れた作家だと思う。特にこの作品とか、言葉にならないぐらいの衝撃があるのに文章にならない最たる例ではないか

    0
    2024年09月15日

    Posted by ブクログ

    実に面白い。
    当時の若者の閉塞した世界で生きる、哀れみ、悲しみなどが、ジンジン伝わってくる。
    終盤にかけての怒涛の展開は、もうサスペンスだった。
    ドキドキしながら先を先をと読みふけった。

    不幸な若者たち(アンラッキーヤングメン)というバンド名が面白い。まさに結果的にその通りだ。

    0
    2023年08月17日

    Posted by ブクログ

    大江氏の初期の作品はなんて面白いんだろう。われらの時代、万延元年のフットボール、セブンティーン・・・・・。特にこの作品で、天皇を暗殺しに行き、未遂に終わる場面の官能性はとても印象的です。しかし、初期以降の作品はとても(私としては)つまらない。

    0
    2010年02月13日

    Posted by ブクログ

    虚栄と汚辱の話。
    気に入ったページの端を折ってたらえらいことになりました。折り過ぎ。特に妊娠したのパリに行くだのの言い争いのところ。
    最低なわれらに似合うのは、最低な時代なのでしょう。

    09.06.09

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    若かりし頃の大江健三郎の作品。
    当時の空気を感じる学生達の激しい動きの裏にある湿った日本の若者の心が、読み手の呼吸を奪う。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    行動しないことの絶望、行動したらしたでまた次の選択を迫られて結局行き詰まりとなる絶望、閉塞感。戦争に敗れた国を覆うそれらが性を通じて個人の不能として襲いかかる。言葉もまた、国語であるという点においても不自由をもたらす。プールの犯罪者が捕らえられたのちの静けさが好きだった。

    0
    2023年03月19日

    Posted by ブクログ

    面白い!
    読みにくい比喩や暗喩かあり、読むのがしんどく不要なのではと思う部分もあったけど、終盤は小説の世界に没頭してしまった。

    0
    2021年08月03日

    Posted by ブクログ

    遅く生まれてしまった世代の苦悩、鬱屈、閉塞感が伝わってくる。
    そこから抜け出したいのに抜け出せず絶望する。
    兄弟二人は抜け出せそうになったのに結局抜け出せず絶望する。
    時代が変わっても同じような苦悩がある気がする。

    読んでて気持ちのいい内容じゃないのに、
    ページをめくる手が止まらなかった。
    特に後半の展開は圧倒的だった。

    0
    2014年07月15日

    Posted by ブクログ

    大江健三郎って下手にノーベル賞取ってしまったから何やかんや言われるけど、初期の作品の衝動というかみずみずしさというのは素晴らしい。これは現在進行形で若者である人間にしか書けないだろうし、個人的な体験に並ぶ傑作だと思う。

    0
    2014年04月30日

    Posted by ブクログ

    大江健三郎(1935-)初期の長編小説、1959年の作。

    日常性という倦怠、鬱屈、閉塞、虚無。そこは、無限遠に縁取られた外部無き空虚。溢れているのは、その媒介性によってそれ自体が虚偽の手段であると同時に虚偽そのものになってしまった、言葉。

    他者関係が、言葉=媒介という虚偽によって空転するしかない communication として、内的関係からの疎外でしか在り得ない、公的空間。実名の虚語と匿名の憎悪に塗れ、言葉が記号的虚偽以外では在り得ない、匿名空間。それに囲繞された私的空間に於いて、手足を捥がれた無限小の一点となる。それは、眼球であるか、口の虚空であるか、性器の虚点であるか。ベッドは、涸れかけた羊水のように、身体を縋りつかせて動かさない。部屋は、機能衰弱した子宮だ。そこでは、内向する圧力感覚で精神の呼気が詰まり、内破しそうになる。行為を躊躇い、無為にも悶える、膨れた胎児。

    理性による無限の自己対象化――恰も合せ鏡の如き無間地獄――の果てに決して確かな自己像をつかみ得ない俺は、言葉や論理が切り取る断片化された世界になんら真実性を感じられなくなった俺は、自己を/世界を如何にして獲得したらよいのか。ロゴスが捕捉する自己/世界を虚偽として・欺瞞として・俗物的であるとして悉く峻拒せずにはいられない俺は・・。この自己意識の自己関係的機制であるロマン主義的アイロニーは、自己をあらゆる概念的規定「何者である」から超越可能な不定態とするしかない。自己は「何者でも在り得ない」という否定態でしか在り得ない、なぜなら「何者か」としての存在様態は欺瞞そのものである社会によって断片化された全体性の無残な残骸であるしかないから。

    永遠に到来することがないと予め承知の上でなお待ち続ける以外にはない「何か」を待ち、待ち過ぎて、揚句にその不在の隣で爛れている――「何か」の不在という、縁の無い大きな穴としてしか表象し得ない、現実に於いて。そう、「待つ」ということ、そこで全てが分かるかのような。

    その絶対的孤独の中で、醒めながらなお夢を視ようとする、夢を視るほど醒めていく。そして必然的に、目の前で縋りつけよとばかりに現れる夢は予め紛い物ばかりである。非合理(神秘・狂気・・・ i.e. 忘我)への陶酔・没入・合一か、過去の戦争への郷愁に暮れるか、革命運動へコミットするか、民族ないし国家に自己を同一化するか、性愛へ耽溺するか、資本主義が差し出す悦楽のカタログへの無抵抗か。それらが全て虚構でしか在り得ないことを予め承知の上で・・。爆弾を投げつけるに値するものすら存在しないのだ。全てが、その程度の虚構でしか在り得ないことを予め徹底的に思い知らされている現代という「われらの時代」。

    かの自己意識に残された最後の道は、永続的な自己否定/世界否定の疾走か。或いは、自己からの/世界からの失踪。無限小点と化した自己と無限遠の空虚と化した世界との、一瞬間の逆転。世界の空虚に、無限小の自己を、充填、させるのだ。

    "おれにとって唯一の《行動》が自殺だ!"

    自殺とは、世界否定にって自己の絶対的超越性をそれ自体で明かしてしまう、自由の極点だ。「目的」という欺瞞性の頸木をも逃れている唯一の純粋な行動。不在の痕跡でしかない虚構の世界に於いて唯一可能な行動。しかし、その行動を果たすことすらなく、ただ生きていく・・・のかどうかは、分からない。

    0
    2013年01月14日

われらの時代 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    新潮社
  • 掲載誌・レーベル
    :
    新潮文庫
  • タイトル
    :
    われらの時代
  • タイトルID
    :
    250185
  • 電子版発売日
    :
    2014年03月14日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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