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彼女が消えた。一冊の本とともに。
小学校の教師をしている25歳の研介。ある日、恋人の品子に一冊の本が届くと、彼女は失踪した。本の贈り主は品子が以前話していた「忘れられない初恋相手」なのか? 場面は変わり、中学2年生のしなこは敬愛する小説家、日向の家に通っていた。日向には、海人という不登校の孫がいる。彼は本をばらばらにする謎の行動をしており、その取っつきにくい性格に初めは馴染めなかったしなこだが、徐々に交流を深めていく。
舞台は夏、物語は、大人のパートと中学生のパートが交互に進んでいく。品子はなぜ失踪したのか? ふたつの物語は終盤で見事に絡み合い、“目をつむって走り抜けると10年後の自分が見える”という伝説のある「未来坂」でのエピソードにつながっていく……。
Posted by ブクログ 2015年09月04日
本の帯と表紙だけ見て、購入した本。
1冊の本と共に消えた恋人と、その彼女との関係を改めて考え直す彼氏の話とその間に挟まる少年と少女の話。
すごく面白い!ってほどではないけど、すっきりさっぱりしてて読んでよかったと思える作品だと思う。2つの話がどこでどう交わっていくのかも気になったし、こういう複数の物...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年06月12日
「本の物語」大賞と名前が変わって第一回の大賞受賞作ということで手にとってみた。
こういう、爽やかで甘酸っぱい印象の物語を無性に読みたくなるときがあるのだ。
内容は、予想に違わず、爽やかで甘酸っぱかった。夏休み、田舎のおばあちゃんちの縁側で飲むカルピスのように。
物語の仕掛けが面白かった。最初はすっか...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年05月19日
本にまつわる物語大賞受賞ということで、ずっと気になってました。本、恋愛、ミステリと色々なものが絡み合って、伏線もすべて回収されていて、最後はなるほどと思いました。主人公と同じ目線で読んでいたら、最後までいい意味でだまされてしまいました。途中で気づくヒントはたくさんあったのに、と、ちょっと悔しい。読後...続きを読む
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