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旅に出たまま戻らない恋人を探すため、OL・香乃は彼の故郷である奈良・橿原を訪ねる。しかし彼の母親から彼は既に亡くなったと告げられる。「すぐ戻るから待ってろよ」と言ったのに、なぜ…。時が止まったような町で答えを探す香乃は、考古学者から亡き夫の復活を待ち続けた女帝・持統天皇の逸話を聞かされる。「待つ」ことの意味とは――。時を超え、男女の想いが交錯する。カンヌ映画祭出品『朱花の月』原案小説。
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Posted by ブクログ
鎌倉生まれ香乃(こうの)24歳、橿原生まれ篤史27歳。東京の香乃のアパートで同居して半年、篤史は「待ってろよ」と言って旅に出たまま・・・。篤史の実家、奈良の橿原に出かけた香乃が目にし、耳にしたものは。待ちつ、待たれつすること、これが即ち人生なのか・・・、悠久の昔、藤原京の時代から今日に至るまで、男女...続きを読むの恋、切ないまでの恋をうたった坂東眞砂子さんの作品です。「逢はなくもあやし」、2011.8発行。タイトルは持統天皇の歌からでしょうか。「燃ゆる火も取りて包みて袋には入るといはずや逢はなくもあやし」天武天皇への愛の歌。
~5月3日 旅に出たまま戻らない恋人を探すため、OL・香乃は彼の故郷である奈良・橿原を訪ねる。しかし彼の母親から彼は既に亡くなったと告げられる。「すぐ戻るから待ってろよ」と言ったのに、なぜ…。時が止まったような町で答えを探す香乃は、考古学者から亡き夫の復活を待ち続けた女帝・持統天皇の逸話を聞かされ...続きを読むる。「待つ」ことの意味とは―時を超え、男女の想いが交錯する。書き下ろし長編小説。
鸕野讚良の最後の解釈が、なるほどね。と思った。 そうかもしれない。 「朱鳥の陵」を読んだばかりだったので、なおさら 篤史の母と鸕野讚良が重なる。 香乃は額田と重ねているのか 私は待たない。過去ではなく今を、これからを生きる。 2011の東日本大震災の後に書かれたこの話は、そう宣言しているよう...続きを読むだ。
久しぶりの坂東さんを読む。 今度はどんなドロドロした怖さが出てくるのかと、怖いものみたさで読み終えたけど、意外とアッサリ系だった。 ただ、この本の「待つ」というテーマは、しっとりとワタシの心にしみ込んだ。 ワタシも、密かに待ち続けてるのかもしれない人がいるから。 ・・・この世のヒトだけどね...続きを読む^^
鹿児島の先輩おすすめの一冊。河瀬直美さんの映画みたいだなーと思いながら読み進めていたら、あとがきに河瀬さんの映画にインスパイアされたというような著者のひとこと。納得~。
以前はよく坂東さんを読んだのだが、おどろおどろしいものはもう沢山かな、と敬遠していた。 久しぶりに手に取ってみたこの本は坂東さんにしては淡泊気味で丁度良かったかも知れない。 持統天皇、戦時下の青年、の「待つ」を併せて語られたことは良かったと思う。
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坂東眞砂子
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