葛橋

葛橋

506円 (税込)

2pt

3.7

東京で、証券会社に勤務する青年・竜介。多忙を極める仕事と、半年前に妻を交通事故でなくした心の傷から逃れるがごとく、郷里、高知の寒村に帰省した。そこで後家の篤子と再会し、次第に心惹かれて行く。向こう岸の山の斜面に建つその家を訪ねるには葛橋を渡らねばならない。古事記の伝説に基づき、黄泉の国とこの世をつなぐといわれる葛。その葛で編まれた吊り橋が竜介にもたらしたものは……。男と女の心に潜む亀裂と官能が、深い闇から浮かび上がる表題作を含む、傑作中編小説集。

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葛橋 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2023年03月16日

    高知の村人の特性、山の風景、すべてがリアルに描写されている。誠実で良心的な人間の心の奥に潜む、憎悪や復讐心。良い人間が虐げられて、でも死んでからちゃんと復讐する。気分がいい。高知の女は気が強い。

    0

    Posted by ブクログ 2022年07月24日

    面白かったです。
    暗すぎず、怖すぎず。一本樒が一番好きかな。またたび酒の虫の話は、わ〜!と思ったけど。梅酒とかつけてみたい。
    そういうまめまめしい女性の暗い話がかなりツボでした。
    葛橋も、あの世につながる話ですごく魅力的。性的描写がなければもっと好きだな。

    0

    Posted by ブクログ 2014年04月04日

    徳島県は祖谷渓にあるかずら橋を2度ほど訪れたことがあり、書店で本作を見かけたときにそれを思い出して購入。しかし本作はそんなノスタルジックな気分をかき消すような、少し陰鬱な気分になる中編三作が納められた作品。

    「一本樒」「恵比寿」は地方での安寧な暮らしぶりが、外界の異物ーー坂上と鯨の糞ーーによって歪...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2010年12月04日

    表題作を含む中篇小説が3本収められています。
    ミステリーでもホラーでもないけれど、人間の心の奥深くに潜んでいる説明のできない“不思議さ”のような部分がどの話の中にも書き込まれています。

    0

    Posted by ブクログ 2022年11月04日

    初めて読んだ著者の作品が、今まで読んだことのない類だったので、別の作品も読んでみようと思って手に取った。
    前回のものは単なるエロ小説だと思ったが、今回は違った。読んでいる間中、ずっと後ろを確認したくなるような恐ろしさがあって、話にも引き込まれた。
    でも、どの話も読後感が良くなく、「イヤミス」ならぬ「...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2020年07月21日

    妖しい雰囲気が漂う、3篇からなる中編集。
    1番好きだったのは『一本樒』。
    またたび酒がメチャクチャ美味しそう。

    露骨なエロではなく、ほんのりと香るエロさが良かった。
    少し何か読みたい時に丁度良い長さ。

    0

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