小説・文芸 - 新潮社作品一覧

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  • ジョークなしでは生きられない
    4.7
    「お前は靴を磨きながら、どうしてあんな下品な歌を歌うのかねえ」「あら、奥さま、そのことでしたら少しも心配ありませんわ。銀の食器を磨くときにはモーツァルトを歌いますから」(『あなたは理屈を持っている』)。小咄やおいろけ話、落語など古今東西の傑作ジョーク集。
  • 水の葬列
    -
    1巻550円 (税込)
    不貞ゆえに妻を殴殺した過去に追われるように、山奥のダム工事現場へ流れ込んだ男と、水没を目前にしながら無気味な沈黙を続ける幻想的な落人部落の人々との、微妙な心の響きあいを描く表題中編。他に、戦時下の勤労動員を背景に、青春の心の陰影を鮮やかに定着した『彩られた日々』等、戦中戦後“二つの精神的季節”を生きてきた作者自身の体験を結晶化した短編5編を併せ収める。

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  • 薬菜飯店
    4.0
    1巻583円 (税込)
    あなたをこれまで決して味わった事のない爽快な体験に案内する、究極の料理小説「薬菜飯店」。不思議な味わいの川端賞受賞作「ヨッパ谷への降下」や懐かしい味わいの「秒読み」、ファミコンの悪魔が子供に憑依する「偽魔王」など傑作短編6編。それに「サラダ記念日」を本歌どりした過激なパロディ短歌「カラダ記念日」を収録。鬼才が腕によりをかけた短編特別メニュー。
  • 国家の品格
    4.3
    「品格」で流行語大賞も受賞した大ベストセラー。虫の音が美しいと思う心、説明無用「駄目なものは駄目」、「卑怯」はいけない――日本人は生まれながらにして善徳や品性を持っている。国際化という名のアメリカ化に踊らされてきた日本人は、この誇るべき「国柄」を長らく忘れてきてしまった。いま日本に必要なのは何か? それは論理よりも情緒、英語よりも国語、民主主義よりも武士道精神であり、「国家の品格」を取り戻すことである! すべての日本人に誇りと自信を与える画期的日本論。

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  • 謎解き 少年少女世界の名作
    3.8
    十九世紀から二十世紀初頭、資本主義の浸透と身分制度の解体が進み、現在の社会秩序の基礎が確立される過程の欧米諸国で書かれた「少年少女世界の名作」を単なる子供だましと侮るなかれ。『十五少年漂流記』に隠された英米仏の領土問題、『宝島』に貫かれているビジネスの過酷さ――。そこには、近代史の真相、民衆心理、社会の根底にあるさまざまな仕組みやカラクリが隠されている。世界の見方が変わる一冊。

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  • 荻窪風土記
    3.7
    関東大震災前には、品川の岸壁を離れる汽船の汽笛がはっきり聞えたと言われ、近年までクヌギ林や麦畑が残っていた、武蔵野は荻窪の地に移り住んで五十有余年。満州事変、二・二六事件、太平洋戦争……時世の大きなうねりの中に、荻窪の風土と市井の変遷を捉え、親交を結んだ土地っ子や隣人、文学青年窶(やつ)れした知友たちの人生を軽妙な筆で描き出す。名匠が半生の思いをこめた自伝的長編。
  • さだまさし 時のほとりで(新潮文庫)
    -
    愛と人生とを細やかなタッチでうたい、幅広いファンに人気を得ているシンガー・ソングライターさだまさし。初期のヒット作「精霊流し」から、一作ごとにくり広げられる独自の抒情的な世界を、自選による代表作54編とエッセイで伝える。収録作品は、「精霊流し」 「雨やどり」「檸檬」「無縁坂」「天までとどけ」「関白宣言」「親父の一番長い日」「防人の詩」など。 ※当電子版は新潮文庫版を底本として再編集したものです。文庫版に掲載の写真は収録しておりません。ご了承ください。
  • 山椒魚
    3.6
    老成と若さの不思議な混淆、これを貫くのは豊かな詩精神。飄々として明るく踉々として暗い。本書は初期の短編より代表作を収める短編集である。岩屋の中に棲んでいるうちに体が大きくなり、外へ出られなくなった山椒魚の狼狽、かなしみのさまをユーモラスに描く処女作「山椒魚」、大空への旅の誘いを抒情的に描いた「屋根の上のサワン」ほか、「朽助のいる谷間」など12編。
  • 青春の蹉跌
    4.2
    生きることは闘いだ。他人はみな敵だ。平和なんてありはしない。人を押しのけ、奪い、人生の勝利者となるのだ――貧しさゆえに充たされぬ野望をもって社会に挑戦し、挫折した法律学生江藤賢一郎。成績抜群でありながら専攻以外は無知に等しく、人格的道徳的に未発達きわまるという、あまりにも現代的な頭脳を持った青年の悲劇を、鋭敏な時代感覚に捉え、新生面を開いた問題作。

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  • 夏の夜の夢・あらし
    4.0
    妖精の王とその后の喧嘩に巻き込まれ、さらに茶目な小妖精パックが惚れ草を誤用したために、思いがけない食い違いの生じた恋人たち。妖精と人間が展開する詩情豊かな幻想喜劇『夏の夜の夢』。ほかに、奸悪な弟に領地を奪われ、娘ミランダと共に絶海の孤島に漂着したミラノ公プロスペローは、魔法の力を究め弟の船を難破させたが……シェイクスピア最後の傑作『あらし』を収める。
  • あすなろ物語
    3.9
    1巻572円 (税込)
    天城山麓の小さな村で、血のつながりのない祖母と二人、土蔵で暮らした少年・鮎太。北国の高校で青春時代を過ごした彼が、長い大学生活を経て新聞記者となり、やがて終戦を迎えるまでの道程を、六人の女性との交流を軸に描く。明日は檜になろうと願いながら、永遠になりえない「あすなろ」の木の説話に託し、何者かになろうと夢を見、もがく人間の運命を活写した作者の自伝的小説。
  • あのひとは蜘蛛を潰せない
    4.0
    ドラッグストア店長の梨枝は、28歳になる今も実家暮し。ある日、バイトの大学生と恋に落ち、ついに家を出た。が、母の「みっともない女になるな」という“正しさ”が呪縛のように付き纏(まと)う。突然消えたパート男性、鎮痛剤依存の女性客、ネットに縋る義姉、そして梨枝もまた、かわいそうな自分を抱え、それでも日々を生きていく。ひとの弱さもずるさも優しさも、余さず掬う長編小説。
  • 螢・納屋を焼く・その他の短編(新潮文庫)
    3.7
    秋が終り冷たい風が吹くようになると、彼女は時々僕の腕に体を寄せた。ダッフル・コートの厚い布地をとおして、僕は彼女の息づかいを感じとることができた。でも、それだけだった。彼女の求めているのは僕の腕ではなく、誰かの腕だった。僕の温もりではなく、誰かの温もりだった……。もう戻っては来ないあの時の、まなざし、語らい、想い、そして痛み。リリックな七つの短編。
  • 貧乏ピッツァ(新潮新書)
    4.2
    17歳でフィレンツェに留学。極貧の画学生時代に食べたピッツァの味が、今でも忘れられない――。トマト大好きイタリア人、ピッツァにおける経済格差、世界一美味しい意外な日本の飲料など、「創造の原点」という食への渇望を、シャンパンから素麵まで貴賤なく綴る。さらに世界の朝食や鍋料理、料理が苦手だった亡き母のアップルパイなど、食の記憶とともに溢れる人生のシーンを描き、「味覚の自由」を追求する至極のエッセイ。
  • この人と結婚していいの?
    4.1
    男はウルトラマン、女はシンデレラ──結婚カウンセラーとして数多くのカップルの問題を解決してきた著者が、男女の思考・行動の違いを、ユーモラスにわかりやすく解説! 「結婚したら夫が急に無口に……」「突然怒ったり泣いたりする彼女が理解できない」「性生活が不一致で……」など、心当たりはありませんか? 結婚前は勿論、倦怠期、破局寸前の夫婦にも効き目抜群の“愛の処方箋”。

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  • 女系図でみる日本争乱史(新潮新書)
    3.0
    みんな身内の争いだった――母親が誰かに注目した「女系図」を丹念に読み解けば、日本史のややこしい部分がすべてクリアに見えてくる。なぜ中大兄皇子は長い間天皇に即位しなかったのか、応仁の乱の本当の原因は何だったのか、徳川慶喜はなぜ戦わずして降伏したのか。乙巳の変(大化の改新)、新羅親征、壬申の乱、平将門の乱、関ヶ原合戦、戊辰戦争等、日本の転機となった争乱の見方が一変する一冊。
  • 十二夜
    -
    オリヴィアに片想い中のイリリア公爵オーシーノーは、サゼーリオーという小姓を雇ったが、実は彼はヴィオラという女性が男装した姿。ヴィオラは、公爵の想いを伝えるためにオリヴィアのもとへ遣わされたが、オリヴィアはヴィオラに一目ぼれしたからさあ大変。おまけにヴィオラは密かに公爵に想いを寄せ……シェイクスピアお得意の、ヒネリの利いた、恋にまつわる喜劇。
  • 樋口一葉伝 一葉の日記
    -
    一葉は自分の身を染めたものだけを遺した。彼女の日記は、明治初期の変動期を、重なる生活苦と女としての苦悩の中に生きた、一人の若い女性の書いたすぐれた私小説と見ることができる。本書は、日記をもとにした精緻な考察により、明治文壇の名花として不滅の名をとどめる一葉の凛然とした生涯を、時代の生きた息吹きと共に、克明に浮彫りにする。著者二十年にわたる研究の総決算。
  • ヘンリー四世 第一部
    -
    十五世紀初頭のヘンリー四世統治下、パーシー一族らによる反乱に対し、放埓な生活を送っていた王子ハルは、シュルーズベリーの戦いで王の危機を救い、反乱軍の主ホットスパーを倒す。この主筋に対して脇役でありながら、この作品の人気を支えてきたのが騎士ジョン・フォールスタフである。臆病、卑劣、狡猾、見え坊、破廉恥、好色、貪欲といったありとあらゆる悪徳を身に付けた不思議な人間像は、作品の枠を超えて観客を魅了してきた。
  • 螢川・泥の河
    4.4
    1巻440円 (税込)
    土佐堀川に浮かんだ船に母、姉と暮らす不思議な少年喜一と小二の信雄の短い交流を描いて感動を呼んだ太宰治賞受賞の傑作「泥の河」。北陸富山の春から夏への季節の移ろいの中に中三の竜夫の、父の死と淡い初恋を螢の大群の美しい輝きの中に描いた芥川賞受賞の名編「螢川」。
  • 万葉のいぶき
    3.0
    千三百余年の歴史を超えてよみがえる、万葉のロマン。――〈万葉のこころ〉を愛し求め続ける著者が、読者をおおらかな古代人の世界へと誘う。万葉の歌を《愛》《旅》《四季》という角度から捉えた本書は、全国の万葉故地をくまなく訪れた著者ならではの語りかけで、風土のなかに生まれ、息づいた歌ごころを、もっとも古くて、もっとも新鮮な生のいぶきとして伝える。
  • 闇は知っている
    3.4
    十七歳の僧・隆心は、彼の心を踏みにじった後家お吉を絞殺し、故郷から逃げ出す。山崎小五郎と名を変え、金で殺人を請負う〈殺し屋〉となった彼は、天与の美貌と剣技にものをいわせ、平然と女を犯し、人を殺すが、育ての親である隆浄和尚と対峙したとき……。抜き差しならぬ人間関係のしがらみと、一瞬の気の緩みが死につながる暗黒街にうごめく男たちの凄絶な世界を描く時代長編。
  • 檸檬夫人
    4.3
    1巻440円 (税込)
    「ああっ、何をなさいますっ、これ以上、私に恥をかかせるのはおやめ下さい」――親の仇である憎き男と、使用人であった下郎に、お志津は全裸に剥がされ後手に緊縛された。割り裂かれた両足首を棒杭に繋がれ、2人の男に上半身と下半身とを執拗に愛撫される。屈辱感と汚辱感、しかしそれと並行して突き上げて来るこの快美感は一体……「卑怯な、自由を奪った女を辱めるなど――」血走った声はやがて甘美な喘ぎ声に……武士の妻が2人がかりで嬲られる『卑怯者』など、緊縛の文豪による全5篇。

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  • 孤独な夜のココア
    4.0
    察しの悪い恋人にいつもイライラしている〈かおり〉、からかい半分の同僚の言葉を信じ、男性に大きなバースディーケーキを贈るケチな32歳の〈ちさ〉、年下の男性に恋をし、エープリルフールに妊娠を告げる〈和田サン〉。大人の女性の恋愛を、辛くも優しく描写した12の珠玉短編集。
  • 黒猫・アッシャー家の崩壊―ポー短編集I ゴシック編―
    3.5
    詩人であり、批評家であり、推理小説の祖であり、SF、ホラー、ゴシック等々と広いジャンルに不滅の作品の数々を残したポー。だがその人生といえば、愛妻を病で失い、酒と麻薬に浸り、文学的評価も受けられず、極貧のまま、40歳で路上で生を終えた――。孤高の作家の昏い魂を写したかのようなゴシック色の強い作品を中心に、代表作中の代表作6編を新訳で収録。生誕200年記念。
  • 夢見通りの人々
    3.8
    1巻539円 (税込)
    その名前とはうらはらに、夢見通りの住人たちは、ひと癖もふた癖もある。ホモと噂されているカメラ屋の若い主人。美男のバーテンしか雇わないスナックのママ。性欲を持て余している肉屋の兄弟……。そんな彼らに詩人志望の春太と彼が思いを寄せる美容師の光子を配し、めいめいの秘められた情熱と、彼らがふと垣間見せる愛と孤独の表情を描いて忘れがたい印象を残すオムニバス長編。
  • 雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行―
    3.9
    「女」と名のつくものはたとえ動物であろうと入れない、ギリシャ正教の聖地アトス。険しい山道にも、厳しい天候にも、粗食にも負けず、アトスの山中を修道院から修道院へひたすら歩くギリシャ編。一転、若葉マークの四駆を駆って、ボスフォラス海峡を抜け、兵隊と羊と埃がいっぱいのトルコ一周の旅へ――。雨に降られ太陽に焙られ埃にまみれつつ、タフでハードな冒険の旅は続く!
  • さだまさし 夢のかたみに(新潮文庫)
    -
    夢のように過ぎ去った愛に、いまいちどそっと心を寄せてみる。四季のうつろいの中にたたずんで青春のリリシズムを謳う。人と人とのかりそめのふれあいに人生の輝きを見る。――しなやかな感性と豊かな抒情が織りなすさだまさしの独自の世界。珠玉のソネット38編とライナー・ノートを収録する魅力のアルバム。 ※当電子版は新潮文庫版を底本として再編集したものです。文庫版に掲載の写真および「まさし あ・ら・かると」は収録しておりません。ご了承ください。
  • デトロイト美術館の奇跡(新潮文庫)
    3.8
    ピカソやゴッホ、マティスにモネ、そしてセザンヌ。市美術館の珠玉のコレクションに、売却の危機が訪れた。市の財政破綻のためだった。守るべきは市民の生活か、それとも市民の誇りか。全米で論争が過熱する中、一人の老人の情熱と一歩が大きなうねりを生み、世界の色を変えてゆく――。大切な友人や恋人、家族を想うように、アートを愛するすべての人へ贈る、実話を基に描かれた感動の物語。(解説・鈴木京香)
  • カエルの楽園(新潮文庫)
    4.4
    1~2巻572円 (税込)
    国を追われた二匹のアマガエルは、辛い放浪の末に夢の楽園にたどり着く。その国は「三戒」と呼ばれる戒律と、「謝りソング」という奇妙な歌によって守られていた。だが、南の沼に棲む凶暴なウシガエルの魔の手が迫り、楽園の本当の姿が明らかになる……。単行本刊行後、物語の内容を思わせる出来事が現実に起こり、一部では「予言書」とも言われた現代の寓話にして、国家の意味を問う警世の書。(解説・櫻井よしこ)
  • 先生の隠しごと―僕僕先生―
    3.8
    ボクはラクスの妻になることにしたよ──。蛮族と蔑まれ、虐げられる人々にとっての理想郷・ラクシア。その国を治める英雄王の突然の求婚に、僕僕が応じてしまった。なぜ。どうして。王弁は混乱するが、劉欣の助力を得て、光の国の謎に迫る。明かされる僕僕とラクスの関係。秘められた過去。先生、俺とあなたの旅は、ここで終わりですか……? 急転直下のシリーズ第五弾!
  • 幽霊たち(新潮文庫)
    3.9
    私立探偵ブルーは奇妙な依頼を受けた。変装した男ホワイトから、ブラックを見張るように、と。真向いの部屋から、ブルーは見張り続ける。だが、ブラックの日常に何の変化もない。彼は、ただ毎日何かを書き、読んでいるだけなのだ。ブルーは空想の世界に彷徨う。ブラックの正体やホワイトの目的を推理して。次第に、不安と焦燥と疑惑に駆られるブルー……。'80年代アメリカ文学の代表的作品!(解説・伊井直行/三浦雅士)
  • 野獣死すべし
    -
    敗戦で満洲から引揚げた伊達邦彦少年は、大戦の惨害に人間性の根底まで蹂躙され、大学生の頃には計算しつくされた完全犯罪を夢見るようになる。大学入学金の強奪に成功した彼は、戦時中父の会社を乗っ取った京急コンツェルンに対し執拗な復讐を開始する。怜悧な頭脳、端正な容貌と猛獣のような体躯を持つ非情の男伊達邦彦を描くハードボイルド小説の傑作。大藪春彦のデビュー作となる正編に加え、「週刊新潮」に連載された続編となる復讐編を収める。
  • アホの壁(新潮新書)
    3.3
    なぜそんなアホなことをするのか、そしてアホなことを言うのか? 無益な争いに血眼になり、破綻必至の計画を立て、互いに殺しあうに至るのは、いったいなぜなのか? 文化的文明人を自任する現代人が、いとも簡単に飛び越えてしまう「アホの壁」をめぐり、豊富なエピソードと心理学、文学、歴史ないまぜでつづる抱腹絶倒の筒井流人間論、ついに登場!
  • 海賊の掟
    3.4
    ギリシア神話の昔から、大航海時代のキッド、ドレーク、あるいはカリブの海賊たち、日本でも藤原純友、倭寇、水軍、そして今日のマラッカ海峡に出没する略奪者に至るまで――古今東西、海のあるところ常に存在した海賊。国家や法律などの枠組みから抜け落ちた成らず者集団であったが、一方で必ず独自の掟を設け、驚くほど民主的な共同体を作り上げていた。映画やアニメの世界などでは窺えぬ、本当の“奴ら”の実態。

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  • しをんのしおり
    3.8
    「漫画の王国」に生れた小説家の乙女な日常生活。バンドを追っかけ上方へ、愉快な仲間と朝まで語り、わきあがる妄想の楽園に遊ぶ……色恋だけじゃ、ものたりない! なぜだかおかしな日常はドラマチックに展開――日本の政局も、家族の事件も、人気のTVドラマも、考え始めたらいつのまにかヒートアップ! 「読んで楽しく希望が持てる」、笑い出したら止まらない、抱腹微苦笑ミラクルエッセイ。

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  • 新文章読本
    -
    「つねに新しい文章を知ることは、それ自身小説の秘密を知ることである。同時にまた、新しい文章を知ることは、古い文章を正しく理解することであるかも知れぬ。明日の正しい文章を……生きてゐる、生命ある文章を考へることは、私たちに課せられた、光栄ある宿命でもあらう」(まえがきより)。戦後まもなく発表された、文豪の文章論。

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  • 性的人間
    4.1
    性に耽溺し、政治に陶酔する右翼少年の肖像『セヴンティーン』。痴漢をテーマに“厳粛な綱渡り”という嵐のような詩を書こうとする少年と青年Jを主人公に、男色、乱交などあらゆる反社会的な性を描き、人間存在の真実に迫る問題作『性的人間』。現代社会の恐るべき孤独感を描いた『共同生活』。政治的人間と性的人間との交錯に、60年安保闘争前後の状況を定着させた3編を収める。
  • 私家版 日本語文法
    4.1
    文部省も国語の先生も真っ青!あの退屈だった文法がこんなに興味津々たるものだったとは。もはや教科書ではつかみきれない日本語の多様なる現実がここにある。一家に一冊話題は無限。古今の文学作品は言うに及ばず、法律文書、恋文、歌謡曲、新聞広告、野球場の野次まで、豊富かつ意表を突く実例から爆笑と驚愕のうちに日本語の豊かな魅力を知らされる空前絶後の言葉の教室。
  • さだまさし 旅のさなかに(新潮文庫)
    -
    愛をみつめ、時の流れをみつめ、人の心に語りかける吟遊詩人さだまさしが、より大きくなった――。父母ゆかりの地、中国・揚子江流域を訪れて得た感動を歌った「生生流転」をはじめ、恩師・宮崎康平の死を悼む「邪馬臺」、「心にスニーカーをはいて」「しあわせについて」などヒット曲37曲と、単行本未収録のエッセイでつづる叙情詩の世界。 ※当電子版は新潮文庫版を底本として再編集したものです。文庫版に掲載の写真は収録しておりません。ご了承ください。
  • ノックの音が
    3.9
    1巻473円 (税込)
    ノックの音とともに、二日酔いの男の部屋にあらわれた見知らぬ美女。親しげにふるまう彼女の正体は? いったい、だれのところへ、どんな人が訪れてきたのか。その目的は。これから部屋の中で、どんなことがおこるのか……。サスペンス、スリラーからコメディーまで、「ノックの音」から始まる様々な事件。意外性あふれるアイデアと洒落たセンスで描く15のショートショート。
  • 冤罪の軌跡―弘前大学教授夫人殺害事件―
    4.0
    警察のストーリー通りの調書と、疑惑の証拠鑑定によって、二五歳の青年は殺人犯にされてしまった。判決が確定し、服役も終えた後、真犯人が名乗り出てきたことで、時計の針は再び動き始めたのだが……司法の不条理に青年と家族はどのように立ち向かったのか。過ちはいつまで繰り返されるのか。戦後日本の冤罪事件の原点、弘前大学教授夫人殺害事件の顛末を新資料を盛り込んで描き出す、迫真のノンフィクション。

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  • 死亡記事を読む
    3.0
    ここには人間のドラマがある。眼光紙背に徹すれば、たった十数行の記事でも、その一語一語が奥深い――。夏目漱石から司馬遼太郎まで、文学者の死はいかに報じられてきたか。芸能人はなぜバカでかい記事になるのか。経済人や野球選手の扱いは業績に比して小さい。名前の右に傍線が引かれる由来は。軟派の社会面は見出しで勝負。……誰もが毎日目にしながら、実は知られていないその読み方。

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  • ―新書で入門―宮沢賢治のちから
    3.9
    フリーター、自分探し、パラサイトシングル、「シスコン」――。「雨ニモマケズ」や「銀河鉄道の夜」、あるいは絵本や教科書で出会った童話や詩を通じて、日本人にもっとも親しまれてきた作家の一人、宮沢賢治。その人生には、現代のこんなキーワードがあてはまる。この「愛すべきデクノボー」の謎多き人物像と作品世界を、若手女性研究者が、数々の意外なエピソードと特異な感覚のちからに注目しながら読み解いていく。

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  • 宝石の裏側
    2.5
    プレゼントされたいものの3本指に必ず入る、宝石。誕生日に、あるいは記念日に、何をもらおうか迷いに迷っている貴女、その前に本書は必読です。妖しく輝き人を魅了する分、陰影も深いのが宝石の世界。「サラダ油で着色されたエメラルド」や「原価300円の某有名ブランドネックレス」などを掴ませられないよう、本書でしっかり研究いたしましょう。女子なら誰もが興味津々の宝石の世界の裏側を、この道一筋の著者がわかりやすく解説します!

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  • ツナグ 想い人の心得(新潮文庫)
    4.3
    僕が使者(ツナグ)だと打ち明けようか――。死者との面会を叶える役目を祖母から受け継いで七年目。渋谷歩美は会社員として働きながら、使者の務めも続けていた。「代理」で頼みに来た若手俳優、歴史の資料でしか接したことのない相手を指名する元教員、亡くした娘を思う二人の母親。切実な思いを抱える依頼人に応える歩美だったが、初めての迷いが訪れて……。心揺さぶるベストセラー、待望の続編!(解説・深木章子)
  • 家族八景(新潮文庫)
    4.1
    幸か不幸か生まれながらのテレパシーをもって、目の前の人の心をすべて読みとってしまう可愛いお手伝いさんの七瀬――彼女は転々として移り住む八軒の住人の心にふと忍び寄ってマイホームの虚偽を抉り出す。人間心理の深層に容赦なく光を当て、平凡な日常生活を営む小市民の猥雑な心の裏面を、コミカルな筆致で、ペーソスにまで昇華させた、恐ろしくも哀しい短編集。

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  • リチャード二世
    -
    わずか10歳で王位を継承したリチャード二世は、物心つくとほぼ同時に一大王族の長となり、我儘放題に甘やかされて育った。栄華を誇ったリチャード二世が従弟(のちのヘンリー四世)との政争に敗れて国王の座を追われ、暗殺者の手にかかって倒れるまでの転変の運命。シェイクスピアの性格描写の手腕が冴えわたる名作。
  • 思い出の作家たち―谷崎・川端・三島・安部・司馬―(新潮文庫)
    3.8
    日本の古典文学を愛する一方で、常に現代文学の目撃者たらんとしたドナルド・キーン。深い愛情と冷徹な眼差しが同居する特異な批評精神を発揮し、日本文学を世界文学の域に高めるべく巨大な足跡を残した。『細雪』の秘密を語る谷崎の思い出。川端の前衛主義者としての意外な横顔。自決直前の三島から受け取った手紙。安部や司馬とののびやかな友情。珠玉の追想集にして稀有なる文学論。(解説・尾崎真理子)
  • ひらいて
    4.2
    “たとえ”という名の男子に恋をした女子高生・愛。彼の恋人が同級生の美雪だということを知り、次第に接近する。火のように激しい気性を持った愛は、二人の穏やかな交際がどうしても理解できず、苛立ち、ついにはなぜか美雪の唇を奪う――。身勝手にあたりをなぎ倒し、傷つけ、そして傷ついて。芥川賞受賞作『蹴りたい背中』以来、著者が久しぶりに高校生の青春と恋愛を詩的に描いた傑作小説。
  • 殺意の風景
    5.0
    断崖絶壁に立った時の、血が引いていくような戦慄、季節はずれの別荘地の静寂につつまれた時の、本能的な怯え――。北は北海道の十勝岳、シラルトロ沼から、南は九州の平尾台、高千穂峡まで、日本全国18カ所の風景を〈主人公〉にした、ユニークな旅のミステリー。非情な大自然が人間の心に呼びおこす名状しがたい恐怖を、時刻表や心理のトリックを駆使して描き出す。泉鏡花文学賞受賞。
  • チップス先生、さようなら
    4.0
    霧深い夕暮れ、煖炉の前に座って回想にふけるチップス先生の胸に、ブルックフィールド校での六十余年の楽しい思い出が去来する――。腕白だが礼儀正しい学生たちとの愉快な毎日、美しく聡明だった亡き妻、大戦当時の緊迫した明け暮れ……。厳格な反面、ユーモアに満ちた英国人気質の愛すべき老教師と、イギリスの代表的なパブリック・スクールの生活を描いて絶賛された不朽の名作。
  • 猫と庄造と二人のおんな
    4.0
    一匹の猫を中心に、猫を溺愛している愚昧な男、猫に嫉妬し、追い出そうとする女、男への未練から猫を引取って男の心をつなぎとめようとする女の、三者三様の痴態を描く。人間の心に宿る“隷属”への希求を反時代的なヴィジョンとして語り続けた著者が、この作品では、その“隷属”が拒否され、人間が猫のために破滅してゆく姿をのびのびと捉え、ほとんど諷刺画に仕立て上げている。

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  • もののけ、ぞろり
    3.5
    宮本武蔵の弟子・伊織は亡き母を蘇らせる外法に失敗、弟が白狐と化してしまう。人間の姿に戻るべく、本物の外法使いを探す兄弟が辿り着いたのは、夏の陣に揺れる大坂城だった。妖術で徳川家康に応戦していた淀殿は、豊臣秀吉や織田信長を復活させ大騒動に。襲いかかる物の怪から弟を守るため、伊織は妖刀村雨でもののけたちをメッタ斬り! 愉快痛快、新感覚時代小説。
  • 安楽死のできる国
    3.8
    大麻・売春・同性結婚と同じく、安楽死が認められる国オランダ。わずか30年で実現された世界唯一の合法安楽死は、回復の見込みのない患者にとって、いまや当然かつ正当な権利となった。しかし、末期患者の尊厳を守り、苦痛から解放するその選択肢は、一方で人々に「間引き」「姥捨て」「自殺」という、古くて新しい生死の線引きについて問いかける――。「最期の自由」をめぐる、最先端の現実とは。

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  • テレビ局の裏側
    3.5
    明るい画面のすぐ裏で、スタッフは余ったロケ弁当で空腹をしのぎ、人気出演者は降板宣告に怯え、経営陣はタメ息をつく。広告費の激減、視聴率の恒常的低下……テレビという巨大産業が、もがき苦しんでいる。なぜ新聞を読み上げるだけの「情報番組」が横行するのか? なぜあの看板キャスターが交代したのか? スポンサーの地雷はどこにあるのか? ベテランディレクターが非難覚悟で業界の問題点と未来を実況中継。

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  • 食う寝る坐る 永平寺修行記(新潮文庫)
    4.1
    その日、僕は出家した、彼女と社会を捨てて――。道元が開いた曹洞宗の本山・永平寺。ひとたび山門を潜れば、そこは娑婆とは別世界。東司(トイレ)にも行鉢(食事)にも厳格な作法がある。新入りは、古参僧侶に罵倒され、規矩を徹底的に叩き込まれる。さらに坐禅に日々打ち込んだ末、30歳の著者が会得したものはなにか? 雲水として修行した一年を描いた体験的ノンフィクション。(解説・柳澤桂子)
  • 王国―その1 アンドロメダ・ハイツ―
    4.2
    1~4巻363~1,144円 (税込)
    「あんたは山を降りなさい」。薬草のお茶で身体の悪い人を癒してきた祖母の言葉が、十八歳になった雫石の人生を動かす。自給自足の山の生活を離れ、慣れぬ都会で待っていたのは、目の不自由な占い師の男・楓との運命的な出会い。そしてサボテンが縁を結んだ野林真一郎との、不倫の恋だった。大きな愛情の輪に包まれた、特別な力を受け継ぐ女の子の物語。ライフワーク長編の幕が開く。

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  • 島抜け
    4.0
    読んだ講釈が幕府の逆鱗に触れ、種子島に流された大坂の講釈師瑞龍。島での余生に絶望した瑞龍は、流人仲間と脱島を決行する。丸木舟で大海を漂流すること十五日、瑞龍ら四人が流れついた先は何と中国だった。破船した漂流民と身分を偽り、四人は長崎に送り返される。苦難の果て、島抜けは見事に成功したかに思えたが……。表題中篇をはじめ、「欠けた椀」「梅の刺青」の三篇を収録。

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  • 生きてるだけで、愛。(新潮文庫)
    4.0
    あたしってなんでこんな生きてるだけで疲れるのかなあ。25歳の寧子は、津奈木と同棲して三年になる。鬱から来る過眠症で引きこもり気味の生活に割り込んできたのは、津奈木の元恋人。その女は寧子を追い出すため、執拗に自立を迫るが……。誰かに分かってほしい、そんな願いが届きにくい時代の、新しい“愛”の姿。芥川賞候補の表題作の他、その前日譚である短編「あの明け方の」を収録。
  • エンジェル エンジェル エンジェル(新潮文庫)
    3.8
    コウコは、寝たきりに近いおばあちゃんの深夜のトイレ当番を引き受けることで熱帯魚を飼うのを許された。夜、水槽のある部屋で、おばあちゃんは不思議な反応を見せ、少女のような表情でコウコと話をするようになる。ある日、熱帯魚の水槽を見守る二人が目にしたものは――なぜ、こんなむごいことに。コウコの嘆きが、おばあちゃんの胸奥に眠る少女時代の切ない記憶を呼び起こす……。
  • 変身
    4.2
    ある朝、気がかりな夢から目をさますと、自分が一匹の巨大な虫に変わっているのを発見する男グレーゴル・ザムザ。なぜ、こんな異常な事態になってしまったのか……。謎は究明されぬまま、ふだんと変わらない、ありふれた日常がすぎていく。事実のみを冷静につたえる、まるでレポートのような文体が読者に与えた衝撃は、様ざまな解釈を呼び起こした。海外文学最高傑作のひとつ。
  • ようこそ地球さん
    4.1
    1巻704円 (税込)
    文明の亀裂をこじあけて宇宙時代をのぞいてみたら、人工冬眠の流行で地上は静まりかえり、自殺は信仰にまで昇華し、宇宙植民地では大暴動が惹起している――人類の未来に待ちぶせる悲喜劇を、皮肉げに笑い、人間の弱さに目を潤ませながら、奇想天外、卓抜なアイデアをとりまぜて描いたショートショート42編を収録。現代メカニズムの清涼剤とも言うべき大人のための寓話集です。
  • れもん、うむもん!――そして、ママになる――
    4.5
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 つわり、胎動、分娩、母乳……思うようにならない自分の体と、命を預かることへの緊張。ママとして最善のことをしたいのに、できない。贅沢な悩みだと分かっていても、のみこめない気持ちを抱えて、身も心もズタボロになった日々。シアワセだけじゃ、産めません……。「しんどい」気持ちにそっと寄り添う、ママたちの味方の一冊。
  • ある奴隷少女に起こった出来事(新潮文庫)
    4.2
    好色な医師フリントの奴隷となった美少女、リンダ。卑劣な虐待に苦しむ彼女は決意した。自由を掴むため、他の白人男性の子を身籠ることを――。奴隷制の真実を知的な文章で綴った本書は、小説と誤認され一度は忘れ去られる。しかし126年後、実話と証明されるやいなや米国でベストセラーに。人間の残虐性に不屈の精神で抗い続け、現代を遥かに凌ぐ〈格差〉の闇を打ち破った究極の魂の物語。
  • 黒いスイス
    3.8
    永世中立国で世界有数の治安のよさ。米国などを抜き、常に「住んでみたい国」の上位に名を連ねる国、スイス。しかしその実態は――。「優生学」的立場からロマ族を抹殺しようと画策、映画“サウンド・オブ・ミュージック”とは裏腹にユダヤ難民をナチスに渡していた過去、永世中立の名の下に核配備計画が進行、“銀行の国”でまかり通るためのマネーロンダリング……。独自の視点と取材で次々驚くべき真相を明かす。

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  • 無垢の領域
    3.9
    道東釧路で図書館長を務める林原を頼りに、25歳の妹純香が移住してきた。生活能力に欠ける彼女は、書道の天才だった。野心的な書道家秋津は、養護教諭の妻伶子に家計と母の介護を依存していた。彼は純香の才能に惚れ込み、書道教室の助手に雇う。その縁で林原と伶子の関係が深まり……無垢な存在が男と女の欲望と嫉妬を炙り出し、驚きの結末へと向かう。濃密な長編心理サスペンス。
  • ハイドラ(新潮文庫)
    3.7
    出会った瞬間から少しずつ、日々確実に、発狂してきた――。有名カメラマン新崎の専属モデルを務める早希は、私生活でも密かに彼と同棲している。付き合って三年を過ぎ、セックスの時以外は体に触れてこない新崎。不均衡な関係に深い倦怠感を覚えるなか、ずっと早希のファンだったというバンドマンの松木と出会う。ひずみのない愛を求めては傷つく女性の心理に迫る、傑作恋愛小説。
  • 羅生門・鼻
    3.7
    京の都が、天災や飢饉でさびれすさんでいた頃。荒れはてた羅生門に運びこまれた死人の髪の毛を、一本一本とひき抜いている老婆を目撃した男が、生きのびる道をみつける『羅生門』。あごの下までぶらさがる、見苦しいほど立派な鼻をもつ僧侶が、何とか短くしようと悪戦苦闘する姿をユーモラスに描いて夏目漱石に絶賛された『鼻』。ほかに『芋粥』『好色』など“王朝もの”全8編を収録する。

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  • 夕暮まで
    3.5
    若い男女のパーティに、幾人かの中年男が招かれる。その一人佐々は会場で22歳の杉子をホテルへ誘う。処女だという彼女は、決して脚を開かせない代りに、オリーブオイルを滴らせた股間の交接、フェラチオ、クニリングスは少しも厭わない。こうして中年男と若い娘の奇妙な愛は展開していく。しかし事の結末は呆気なくおとずれる。人間の性の秘密を細密に描き上げた一幅の騙し絵(トロンプ・ルイ)。野間文芸賞受賞。
  • 死にゆく妻との旅路
    3.4
    高度成長期、縫製一筋に生きてきた私は小さな工場を経営し、苦しくとも充実した日々を送っていた。が、中国製の安価な製品が容赦なく経営を圧迫し始める。長引く不況、膨れ上がる借金。万策尽き果てた時、私は妻のガンを知った……。「これからは名前で呼んで」呟く妻、なけなしの五十万円、古ぼけたワゴン。二人きりの最後の旅が始まった――。

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  • 人間失格
    4.3
    1巻308円 (税込)
    「恥の多い生涯を送って来ました」。そんな身もふたもない告白から男の手記は始まる。男は自分を偽り、ひとを欺き、取り返しようのない過ちを犯し、「失格」の判定を自らにくだす。でも、男が不在になると、彼を懐かしんで、ある女性は語るのだ。「とても素直で、よく気がきいて(中略)神様みたいないい子でした」と。だれもが自分のことだと思わせられる、太宰治、捨て身の問題作。

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  • 顔のない裸体たち
    3.1
    1巻407円 (税込)
    赤いロープで縛られ、四つん這いになっている女。顔にはモザイクがかけられているが、間違いなくこれは私――! ごく平凡な女教師・吉田希美子は、出会い系サイトで知り合った男との行為にのめり込んでいく。男の趣味は、自らの性行為の撮影。アパートの駐輪場、大阪城、新幹線のトイレの中……あらゆる場所での淫らな行為がアダルトサイトに投稿されていた。しかし顔にはモザイクがかかっていて、誰にもわからないはずだった。事件が起きるまでは……。芥川賞作家が過激な描写でネット社会の罠を描いた問題作。

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  • ふしぎな夢
    3.4
    『ブランコのむこうで』で星新一の世界を知ったあなたにも、ずっと愛読してきたあなたにも、おすすめの11編。没後の作品集『気まぐれスターダスト』を再編集。『ブランコのむこうで』のような味わいのショートショート「ふしぎな夢」、初期の力作「憎悪の惑星」「黒い光」「謎の星座」「月の裏側基地第1号」などを収録。――まだまだ楽しめる、星新一の異次元ワールド満載の一冊!
  • よるのふくらみ
    4.1
    1巻605円 (税込)
    同じ商店街で幼なじみとして育ったみひろと、圭祐、裕太の兄弟。圭祐と同棲しているみひろは、長い間セックスがないことに悩み、そんな自分に嫌悪感を抱いていた。みひろに惹かれている弟の裕太は、二人がうまくいっていないことに感づいていたが――。抑えきれない衝動、忘れられない記憶、断ち切れない恋情。交錯する三人の想いと、熱を孕んだ欲望とが溶け合う、究極の恋愛小説。
  • 車輪の下
    4.0
    ひたむきな自然児であるだけに傷つきやすい少年ハンスは、周囲の人々の期待にこたえようとひたすら勉強にうちこみ、神学校の入学試験に通った。だが、そこでの生活は少年の心を踏みにじる規則ずくめなものだった。少年らしい反抗に駆りたてられた彼は、学校を去って見習い工として出なおそうとする……。子どもの心と生活とを自らの文学のふるさととするヘッセの代表的自伝小説。
  • ヴァージニア
    4.0
    ボーイフレンドたちに自己の肉体を与え続ける女子学生、ヴァージニアの奇妙な孤独感を描いた表題作。死の床で、愛と生の妄執にとらわれる歯科医の、鬼気迫る意識を掘り下げた『長い夢路』。婚約者の死霊との愛の交歓を、エロティカルな幻想の中に捉えた『霊魂』。――荒涼たる死と性の深淵、超現実的な愛と夢想の世界を、明晰な知性と、ロマネスクな筆致に托した秀作三編を収録。
  • アメリカン・スクール
    4.2
    占領下の時代に、アメリカ人の学校を参観しに出かけた日本の中学校教員の、貧しく、それゆえにも滑稽な姿を描いて、芥川賞を受賞した「アメリカン・スクール」。ほかに、現代の複雑な世相を、批評精神に貫かれた知的感覚で捉え、人間ドラマを深味のあるユーモアと鋭く深く屈折した諷刺で描いた小島文学初期の傑作「汽車の中」「燕京大学部隊」「小銃」「星」「微笑」「馬」「鬼」を収める。
  • 「毒親」の正体―精神科医の診察室から―(新潮新書)
    4.1
    ちょっとしたことで母親はAさんを全否定する。身体を引きずり回し、家から閉め出すことも数知れない。なぜ母は私を苦しめるのか。苦しむAさんに精神科医は意外な答えを示した。「お母さんは、発達障害だと思います」――。不適切な育児で、子どもに害をおよぼす「毒親」。その被害を防ぐカギは診察室にあった。臨床例から彼らの抱える四つの精神医学的事情を解説、厄介な親問題を手放す指針を明らかにする。
  • 「少年A」14歳の肖像
    3.6
    一億人の心臓を鷲づかみにした「神戸連続児童殺傷事件」。審判は終わった。真実は詳らかにされることなく、少年Aは闇の中に消えた――。彼の内なる「酒鬼薔薇聖斗」はいつ、どんな家庭で産声をあげたのか。母親は魔物の誕生に気付かなかったのか。第一級捜査資料に綴られた生々しい「肉声」。少年が初めて語る狂気と虚無、そして両親の慙愧……。今ようやく浮き彫りとなる驚愕の全貌。

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  • 海と毒薬(新潮文庫)
    4.2
    戦争末期の恐るべき出来事――九州の大学付属病院における米軍捕虜の生体解剖事件を小説化し、著者の念頭から絶えて離れることのない問い「日本人とはいかなる人間か」を追究する。解剖に参加した者は単なる異常者だったのか? いかなる精神的倫理的な真空がこのような残虐行為に駆りたてたのか? 神なき日本人の“罪の意識”の不在の無気味さを描く新潮社文学賞受賞の問題作。
  • 幸福について―人生論―
    4.0
    幸福は人間の一大迷妄である。蜃気楼である。がそうは悟れない。この悟れない人間を悟れないままに、幸福の夢を追わせつつ救済しよう。人生はこの意味では喜劇であり戯曲である。従ってこれを導く人生論も、諷刺的、ユーモア的にならざるをえない。本書は厭世哲学者といわれる著者が、豊富な引用文と平明な表現で人生の意義を説き幸福を教える名随筆「処世術箴言」の全訳である。
  • シッダールタ
    4.1
    シッダールタとは、釈尊の出家以前の名である。生に苦しみ出離を求めたシッダールタは、苦行に苦行を重ねたあげく、川の流れから時間を超越することによってのみ幸福が得られることを学び、ついに一切をあるがままに愛する悟りの境地に達する。――成道後の仏陀を讃美するのではなく、悟りに至るまでの求道者の体験の奥義を探ろうとしたこの作品は、ヘッセ芸術のひとつの頂点である。
  • 人間の往生―看取りの医師が考える―
    4.0
    自然や人とのつながりを忘れ、病院の中に死を遠ざけるうちに、日本人は死の全身的理解を失ってしまった。クオリティ・オブ・ライフ(QOL)の根幹をなすクオリティ・オブ・デス(QOD)の悪化をかえりみず、健康維持や抗加齢ブームにとらわれるのはなぜなのか……終末期医療に取り組みつづける医師が、在宅看取りの実際と脳科学の知見、哲学的考察を通して、人間として迎えるべき往生の意義をときあかす。

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  • こころ
    4.3
    鎌倉の海岸で、学生だった私は一人の男性と出会った。不思議な魅力を持つその人は、“先生”と呼んで慕う私になかなか心を開いてくれず、謎のような言葉で惑わせる。やがてある日、私のもとに分厚い手紙が届いたとき、先生はもはやこの世の人ではなかった。遺された手紙から明らかになる先生の人生の悲劇――それは親友とともに一人の女性に恋をしたときから始まったのだった。

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  • #真相をお話しします 無料お試し版
    無料あり
    4.6
    1巻0円 (税込)
    家庭教師の派遣サービス業に従事する大学生が、とある家庭で目撃した〈惨劇〉とは(「惨者面談」)。不妊に悩む夫婦がようやく授かった我が子。しかしそこへ「あなたの精子提供によって生まれた子供です」と名乗る別の〈娘〉が現れて……(「パンドラ」)。子供が4人しかいない島で、僕らはiPhoneを手に入れ「ゆーちゅーばー」になることにした。でも、ある事件を境に島のひとがやけによそよそしくなっていって……(「#拡散希望」)など、日本社会の〈いま〉とミステリの技巧が見事に融合した珠玉の5篇を収録。2022年6月刊行の本編のなかから、第74回日本推理作家協会賞短編部門を受賞し話題となった「#拡散希望」を特別無料配信します! ※本稿は校了前のデータをもとに作成しています。そのため、刊本とは一部内容が異なる場合がございます。予めご了承ください。

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  • あいにくあんたのためじゃない 無料お試し版
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    4.3
    1巻0円 (税込)
    過去のブログ記事が炎上中のラーメン評論家、夢を語るだけで行動には移せないフリーター、もどり悪阻とコロナ禍で孤独に苦しむ妊婦、番組の降板がささやかれている落ち目の元アイドル……いまは手詰まりに思えても、自分を取り戻した先につながる道はきっとある。 この世を生き抜く勇気がむくむくと湧いてくる、全6篇を収録。 『BUTTER』が大きな話題を呼び、社会の変化を敏感に掬い取りながら第一線を走り続けてきた作家の2024年3月新刊から、「めんや 評論家おことわり」を特別無料配信します。 *本稿は校了前のデータをもとに作成しています。そのため、刊本とは一部内容が異なる場合がございます。予めご了承ください。

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  • 縁切り上等!―離婚弁護士 松岡紬の事件ファイル― 無料お試し版
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    3.4
    1巻0円 (税込)
    最良の“縁切り”、請け負います! 前を向く元気をもらえる新時代のリーガル・エンタメ、無料お試し特別版! 夫のモラハラと浮気に耐えられなくなった聡美は、子供を連れ実家のある北鎌倉に避難する。そこで出会ったのは、縁切寺として名高い「東衛寺」の娘で、離婚専門弁護士の松岡紬。勢い込んで紬に離婚相談をした聡美だったが、思いがけないことを言われ……。 家族はもっと、いろんな形がある。3組に1組が離婚すると言われる現代、知っておいて損なし! 個性豊かな人物たちが織りなす、温かなヒューマン・ドラマにして、痛快リーガル・エンターテイメント! 『元彼の遺言状』『競争の番人』の著者による待望の最新刊(2023年6月末刊行)の中から、第1章を特別無料配信します。

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  • 人体大全―なぜ生まれ、死ぬその日まで無意識に動き続けられるのか― 無料お試し版
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    4.4
    ほぼ同じDNAをもつ二人が、何もかも異なるのはなぜか。毎日5個もの細胞が癌化しているのに、なぜ簡単には死なないのか。生命体とウイルスのちがいとは――。医療・医学の最前線を取材し、7000杼個の原子の塊が2キロの遺骨となって終わるまでのすべてを描き尽くした、全米各紙絶賛のエンタメ・ノンフィクション! 「第一章」「第二章」無料お試し特別版!

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  • あなたはここにいなくとも 無料お試し版
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    3.6
    1巻0円 (税込)
    どれだけ辛くても、わたしひとりの苦しみではない。この苦しみを慈しんでくれるひとが、遠くに待ってくれている。 恋人に紹介できない家族、会社でのいじめによる対人恐怖、人間関係をリセットしたくなる衝動、わきまえていたはずだった不倫、ずっと側にいると思っていた幼馴染との別れ――いまは人生の迷子になってしまっているけれど、あなたの道しるべは、ほら、ここに。もつれた心を解きほぐし、本当の自分を取り戻すための全五篇。 2021年に本屋大賞第一位となり、常に新刊を心待ちにされる著者による2023年2月刊行の短篇集のなかから、「おつやのよる」を特別無料配信します。 *本稿は校了前のデータをもとに作成しています。そのため、刊本とは一部内容が異なる場合がございます。予めご了承ください。 町田そのこ(まちだ・そのこ) 1980年生まれ、福岡県在住。2016年「カメルーンの青い魚」で第15回「女による女のためのR-18文学賞」大賞を受賞。17年、同作を含む短編集『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』でデビュー。『52ヘルツのクジラたち』で2021年本屋大賞を受賞。他の著書に『ぎょらん』『うつくしが丘の不幸の家』『星を掬う』『宙(そら)ごはん』「コンビニ兄弟」シリーズがある。

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  • 不倫と正義(新潮新書) 無料お試し版
    無料あり
    3.0
    世に不倫は数多い。2020年のある調査によれば、恋人や結婚相手以外の人とセックスをしている性交経験者の割合は男性が4割強、女性が3割強。とりわけ「働く既婚女性」の不倫が増加中だ。ではなぜ有名人の不倫ばかりがバッシングされるのか。「愛のある」不倫も許されないのか。そもそも結婚制度とは、人間の本能とは――。脳科学者と国際政治学者、異分野の知性が語り尽くす男と女、メディア、国家、結婚の真実。「はじめに」から冒頭20ページ超の分量を収録した無料お試し特別版!

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  • 君が手にするはずだった黄金について 無料お試し版
    無料あり
    4.0
    1巻0円 (税込)
    認められたくて、必死だったあいつを、お前は笑えるの? 青山の占い師、80億円を動かすトレーダー、ロレックス・デイトナを巻く漫画家……。著者自身を彷彿とさせる「僕」が、怪しげな人物たちと遭遇する全6作の連作短篇集。彼らはどこまで嘘をついているのか? いや、噓を物語にする「僕」は、彼らと一体何が違うというのか? 『地図と拳』で2023年上半期の直木賞を受賞し、『君のクイズ』は2023年本屋大賞にノミネート。歴史・SF・ミステリと、一作ごとに新機軸の小説を発表し続けてきたマルチな作家の2023年10月刊新作から、本好き学生の就活と恋模様を描いた「プロローグ」を特別無料配信します。 *本稿は校了前のデータをもとに作成しています。そのため、刊本とは一部内容が異なる場合がございます。予めご了承ください。

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  • 邦人奪還―自衛隊特殊部隊が動くとき― 無料お試し版
    無料あり
    4.4
    1巻0円 (税込)
    騒乱に乗じてミサイル発射を企む北の軍部に、米国はピンポイント爆撃へと動き出す。だがその標的近くには、日本人拉致被害者が――。日本の政治家は、国民は、人質奪還の代償として生じる多くの犠牲を直視できるのか? 実戦投入される最強部隊の知られざる内実とは? 日本初、元自衛隊特殊部隊員が描く迫真のドキュメント・ノベル。冒頭から「第1章」までを収録した無料お試し版!

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  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 無料お試し版
    無料あり
    4.2
    優等生の「ぼく」が通う元・底辺中学は、毎日が事件の連続。人種差別丸出しの美少年、ジェンダーに悩むサッカー小僧。時には貧富の差でギスギスしたり、アイデンティティに悩んだり。世界の縮図のような日常を、思春期真っ只中の息子とパンクな母ちゃんの著者は、ともに考え悩み乗り越えていく。落涙必至の等身大ノンフィクション。「はじめに」「第1章」「第5章」「第6章」無料お試し特別版!

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  • 村上さんのところ コンプリート版 試し読み
    無料あり
    5.0
    《試し読み》は各テーマから厳選した23問を収録!村上作品に関する素朴なクエスチョンから、日常生活のお悩み、ジャズ、生き方、翻訳小説、社会問題、猫、スワローズ、そして珍名ラブホテルまで――。期間限定サイト「村上さんのところ」に寄せられた37465通の質問・相談メールに、村上春樹が3か月半にわたって続けた回答は、3716問! そのすべてを完全収録し、ウェブサイト掲載時と同様の横組みスタイルで再現。単行本8冊分の愉しみを、スマホやパソコン、タブレットや電子書籍端末にダウンロードして、手軽にたっぷり楽しめるコンプリート版!

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  • 新潮文庫nex総選挙 2016
    無料あり
    3.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「新潮文庫nex総選挙2016」上位ランキングを一挙掲載。加えて、作家・知念実希人と女優・美山加恋による特別対談、nex全72書名の目録を同時収録。 ※当コンテンツにはまだ電子化されていない作品の情報も含まれています。ご了承ください。

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  • 墨のゆらめき 無料お試し版
    無料あり
    4.7
    1巻0円 (税込)
    都内老舗ホテル勤務の続力(つづき・ちから)は、招待状の宛名書きを依頼しに書家の遠田薫を訪ねるも、なぜか手紙の代筆を手伝うはめに。遠田が自在に書き分ける筆跡に魅せられた続は、やがて文字にこめられた人々の思いと、遠田の秘密に触れることになり――。待望の書下ろし長篇小説。 2023年5月刊行の本編のなかから、一部を特別無料配信します。

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  • 魂でもいいから、そばにいて―3・11後の霊体験を聞く― 無料お試し版
    無料あり
    4.4
    「今まで話せませんでした。死んだ家族と“再会”したなんて……」「津波に流された愛娘の魂は、三年後、母と祖母のもとに戻ってきた」「亡き伯父から携帯に電話が……」――東日本大震災の遺族が初めて「告白」した奇跡の体験と絶望からの“再生”の物語。感涙必至! 冒頭一章を無料でお試し!

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  • 水谷豊 自伝 無料お試し版
    無料あり
    5.0
    こんなに自分の過去を振り返ろうとしたことは一度もなかった――。 岸田今日子と蒲団の中でトランプをした子役時代、初めての挫折と衝動的な家出、『傷だらけの天使』の忘れられない共演者、『熱中時代』の本当のモデル、離婚と再婚、親友との永遠の別れ、切望した相棒と裏相棒、俳優としての美学と監督としての思い――出演作の秘話から実人生の起伏、多彩な交友録まであますところなく語り尽くした初の著作。 『相棒』の舞台裏を中心に、たっぷり3万字を収録した無料お試し特別版!

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  • くすぶり中年の逆襲 無料お試し版
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    4.5
    祝! M-1グランプリ2021優勝!!! 49歳と42歳でブレイクした「遅咲きの反逆中年」がブレイクまでの全てを漫才形式で明かす、笑いと涙満載の自叙伝。長谷川雅紀さんによる「まえがき」と、初出場で4位と躍進した M-1グランプリ2020の舞台裏を記した「第1章」を丸々収録した無料お試し特別版!

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