作品一覧

  • 冤罪の軌跡―弘前大学教授夫人殺害事件―
    4.0
    警察のストーリー通りの調書と、疑惑の証拠鑑定によって、二五歳の青年は殺人犯にされてしまった。判決が確定し、服役も終えた後、真犯人が名乗り出てきたことで、時計の針は再び動き始めたのだが……司法の不条理に青年と家族はどのように立ち向かったのか。過ちはいつまで繰り返されるのか。戦後日本の冤罪事件の原点、弘前大学教授夫人殺害事件の顛末を新資料を盛り込んで描き出す、迫真のノンフィクション。

    試し読み

    フォロー
  • 冤罪の軌跡―弘前大学教授夫人殺害事件―

    Posted by ブクログ

    壇の浦で船上の敵の扇を弓で打ち落としたことで有名な那須与一の子孫が冤罪で14年も服役し仮出所後に再審で無実を勝ち取る。
    読んでて今回も警察のやらせじゃないかと証拠改ざんの話が出てくる。
    以前付いてなかったシャツにいきなり血痕が出てくるんだから一度警察に狙われたら逃げられないと思った。

    白鳥判決が出て再審請求が通りやすくなったと知った。
    「疑わしきは罰せず」を判決の主因にして欲しい。

    0
    2011年08月22日
  • 冤罪の軌跡―弘前大学教授夫人殺害事件―

    Posted by ブクログ

    冤罪は人の人生を狂わせてしまう。日本の犯人を検挙する警察力は世界でも高いという話を昔聞いたことがある。当時は安心で安全な生活はそうした警察官の努力でできているんだと感謝の気持ちだった事、日本人としての誇りの様なものも感じたと覚えている。私は大学は法学部へ進んだ。とりわけ勉強熱心な優秀な生徒では無かったにしろ、特に刑法の授業は面白かった。沢山の判例を見て、その向こう側にある様々な犯罪を無邪気に想像したりしていたものだが、そうした法律が人々に自制や反省をもたらしているんだと、法学部生であることに誇りを感じていた。
    だが現実の蓋を開ければ、我が国では多くの冤罪事件がある。罪のない人々が罪を着せられ長

    0
    2023年10月20日
  • 冤罪の軌跡―弘前大学教授夫人殺害事件―

    Posted by ブクログ

    ルポとして非常によく書かれた新書だった。事実は小説よりもってことを実感できる作品で、司法の問題点を赤裸々に綴った、渾身の内容だと思う。冤罪と言えば、『それでも僕はやってない』って映画が頭に浮かぶけど、本当にやるせない気分でいっぱいになる。ただ、紙面の都合もあると思うけど、被害者の目線という部分がほとんど無いのが気にはなりました。

    0
    2013年05月26日
  • 冤罪の軌跡―弘前大学教授夫人殺害事件―

    Posted by ブクログ

    殺人事件の犯人とされ、懲役刑が確定。刑を終えて、出所後、真犯人が自首。間違いなく冤罪だ。

    しかし、真犯人が名乗り出たのに、再審査が行われるのに3年近くかかる。国家システムの杜撰さが冤罪を助長している。

    0
    2011年02月25日
  • 冤罪の軌跡―弘前大学教授夫人殺害事件―

    Posted by ブクログ

     戦後の混乱期に起きた殺人事件。真犯人は別にいたが,与市ゆかりの那須家の跡取り息子が逮捕され,冤罪で懲役刑を受ける。苦難に満ちた雪冤の経緯をたどる。
     冤罪被害者の那須隆は逮捕時25歳。再審により雪冤を果たしたのは53歳。ひどい話だ。警官志望だった隆は,近所で起こった殺人事件を知ると,捜査に協力しようといろいろ動くが,それで目をつけられてしまった。せつない…。
     否認事件だったようだが,鑑定結果がまずかった。鑑定人が曲者。「法医学の天皇」こと古畑種基博士が血痕鑑定をするのだが,当時の法医学は裁く側に協力する「国家学」。法医学の力で犯人を挙げることを誇りとしている鑑定人では,どうしてもバイアスが

    0
    2011年11月18日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!