ヴァージニア

ヴァージニア

330円 (税込)

1pt

4.0

ボーイフレンドたちに自己の肉体を与え続ける女子学生、ヴァージニアの奇妙な孤独感を描いた表題作。死の床で、愛と生の妄執にとらわれる歯科医の、鬼気迫る意識を掘り下げた『長い夢路』。婚約者の死霊との愛の交歓を、エロティカルな幻想の中に捉えた『霊魂』。――荒涼たる死と性の深淵、超現実的な愛と夢想の世界を、明晰な知性と、ロマネスクな筆致に托した秀作三編を収録。

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ヴァージニア のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2016年07月14日

    三篇の短編集。これくらいの薄さ・軽さはとても持ちやすい。

    「ヴァージニア」
    裏表紙の説明から、『聖少女』のようなクレイジーな女の子の話かと思いきや、
    きちんと分別もある大人の女性の話だった。
    精神の飢餓。

    「長い夢路」
    これがすごい小説。
    死にゆく歯科医の内省。
    夢の中で、卵白状...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2011年02月24日

    固く緻密な狂気を当初感じていたのだが、読後色々と思い返しているうちに、奥底で眠っていた自分の中の狂気が覚醒し、徐々に荒ぶってくるような感覚に陥った。でもそういう内容じゃない。
    で、表題作「ヴァージニア」でmake loveという言葉が頻繁に使われていて(しかも英語表記)、薄ら笑いを浮かべた叶姉妹(特...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年01月22日

    文章が綺麗でほぅ…ってため息をついた。本自体古くて字が小さいから読むのをやめようか考えるんだけれど、独特の美しい言い回し、流れるような文体に魅せられてつい読んでしまう。
    表題作である「ヴァージニア」よりも次の「長い夢路」、それよりもさらに「霊魂」が好きだけれど、ヴァージニアという名を冠していながら処...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年08月04日

    表題作は何だかメタっぽい語り方でむつかしかったんだが、あとのふたつは境界をうろうろしている雰囲気がとてもよかった。
    あと、この人は母娘の執着とかそういうのもよく描く人なんだろうか。何か鬼気迫る感じだった。

    0

    Posted by ブクログ 2012年05月27日

    太宰カフェで何故か買ってしまいました。現在絶版だし、うん。
    表題作ヴァージニアよりも他の二篇のほうがすきでした。
    死に至る過程って考えたこともなかったけど、日本的で面白かった。能の台詞が度々出るのもよいですね。あの謡い方を頭のなかで再生するとよい気分になれます。
    霊魂になったとき気分を考えるのも楽し...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年03月19日

    倉橋由美子の作品の中で、ひとつのターニングポイントになっているお話。鈴木大拙のLiving by Zenの記述がある(p.34)。これの翻訳が春秋社から出ているのでチェックチェック。

    0

    Posted by ブクログ 2012年11月28日

    初期の短編三編、久々~の再読。

    ■ヴァージニア
     著者アメリカ留学時にアイオワ大学で親しくなった
     スウェーデン人女性との交流について述べた作品だが、
     エッセイという生(ナマ)な感じはしない。
     心の隙間を埋めるために複数の男性と性的関係を結ぶヴァージニアの生活ぶりは、
     当人の知性レベルと矛盾...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2012年02月16日

    まず表紙がとてもいい。
    話としては、表題作よりも長い夢路の方が好き。
    人間の生と死、そして愛への執着についてを、理知的で、堅い文章で描いています。

    0

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